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バルコーニエン [文化の違い]

5月、めぎ家から綺麗なバラが見えた。向かいのアパートの中庭の生け垣に咲くバラだ。写した時にはもうだいぶ終わりごろになっちゃったけど。
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これは桜が終わって葉っぱが綺麗に生えそろったところ。サクランボも若干あるのだが、この写真では見えにくい。見えやすいところのはハトさんがもう食べちゃったしね。
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緩和が進みつつあるドイツだが、まだホテルなどが完全営業には至っていないし、外国への国境もほとんど閉ざされているので(オランダへは行けるようだが)、多くの人が自宅で過ごしている。実は5月21日(木)は祝日で休みで、多くはその後の金曜日に休みを取って4連休にしたり、その後6月1日(月)も祝日なので、5月21日からずっと休みを取る人も多い時期なのだけど、みなさんまだほとんど遠出していない。店は開き出したけどマスク着用義務だし、レストランやカフェでは10名まで集ってもOKになったが名前と住所を登録する義務があるしで、まだ多くの人が避けているのが現状。で、どこで何をするかといえば、バルコーニエンでのんびり。
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バルコーニエンというのはバルコニー国という意味。ドイツ語でイタリアはイターリエン、スペインはシュパーニエン、クロアチアはクロアーチエンといい、つまりドイツ人がよく夏の休暇を過ごす国は~ienという名前なので、それにひっかけてバルコニーをバルコーニエンと呼んでいるのだ。で、バルコーニエンで休暇を過ごしている人たちを4月から5月にかけて撮りためた…コロナ休暇はみんなバルコーニエンだったものだから。あ、庭の写真や窓辺の写真もあるけどね。
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その他、ベルギーはベルギエン、イギリスはグロースブリターニエンだが、国の名前はみんながみんな~ienではない。日本はヤーパンで、中国はヒナで、トルコはトュルカイで、アメリカはUSA(ウーエスアー)で、フランスはフランクライヒで、オランダはホーラントで、チェコはチェッヒェンで、ポーランドはポーレンで、ロシアはルースラントで、オーストリアはオェースタライヒで、スイスはシュヴァイツで、ドイツはドイチュラント。

バルコーニエン休暇はホントにのんびりゆったり。クロウタちゃんが植木鉢にいるのだけど、読書中の御仁には全く気付いていないみたい。
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さて、めぎのコロナ休暇はもうずいぶん前に終わってしまったが、休暇中もその後の祝日や土日もどこにも行かずにバルコーニエンを堪能した。今週末も6月1日の祝日とそれに続く2日も学校の休みでめぎは4連休なのだが、もちろんバルコーニエンである。採点等の仕事も抱えてのバルコーニエンなのがちょっと辛いけど。
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夕食も、晴れていて風が強くない限りほとんどここで。
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仕事の後のバルコーニエンでの一杯が美味しい。
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めぎもうちのドイツ人もおかげさまでコロナどこ吹く風と忙しく、平日の夕食は簡単なもので済ませることが多かったが(この日のメインは肉屋さんで買ったゼリーよせを切っただけ、ジャガイモは切ってローズマリーとオーブン焼き)、バルコーニエンで食べると特別感満載。
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祝日の続く5~6月にドイツは緩和も進み、人々の顔は明るい。でも同時に、対人距離をとるとかマスク着用とかの義務が6月末まで伸ばされた。つまり学校の今年度(6月末まで)はずっと、授業は人数半分ずつマスク着用で机を離して行い、廊下は一方通行というわけだ。しかしそれと同時に6月以降は、これまでリスクカテゴリーに属していて学校に来ることが禁止だった60歳以上と持病のある同僚も、授業に復帰させられることになった。何なのその変わり様…むむむ…

緩和が始まってから早くも1か月になるが、その間ずっとドイツの定めた基準(再生産数1以下、一週間の10万人当たりの新感染者数50人以下…日本よりずっと多いけど、これがドイツの定めた基準)より低い数値で推移している(5月27日現在、一週間平均の再生産数は0.76で、州の一週間の10万人当たりの新感染者数もほとんどの地域が一桁で、新感染者数は州全体でも105人…これ、こちらだと「たったの105人」と感じるのが凄いところ…でも数日前は75人ぐらいだったから、ちょっと増加傾向かな)。しかし、難民収容施設とか、肉解体工場とか、レストランとか、おおおというクラスターが発生している。つまりウィルスはそこここにあるわけで、3月時点と危険性がどう変わったのか全くもって疑問なのだが、緩和は続く一方。さてさて、1か月後の夏休み、2か月半後の新年度はどうなっているのかしらねえ…

デザートの頃(20時ごろ)には日が向かいのアパートの影になってしまう。
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これは20時40分の撮影。日の長い季節、バルコーニエンを楽しんでおきましょ。
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本当はこの4連休、ザルツブルクの聖霊降臨祭音楽祭に行っていたはずだった。それも、ハンブルクの亡くなった義父の奥さんを招待して。同時に北ドイツから義妹と姪夫婦もザルツブルクに来て、みんなで集うはずだった。それがそれぞれバルコーニエンに。今年は何もかも計画通りにはいかないわね。
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