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土産 [ザルツブルク]

ザルツブルクから帰ってきてすぐに仕事が始まって、あれは夢か幻かという感じ・・・あそこではあれが現実で、今日も明日も、8月末に音楽祭が終わるまであのドレスの世界が続いているのだけど。

今日はザルツブルクから持ち帰ったものをご紹介。旅行記の最初にお土産を書くなんてちょっと変だけど、写真を整理する暇はないし、たぶん旅行記が終わる頃にはこんなことを書こうという気が失せるとも思うので。

まず、美味しかった甘いシュペートレーゼやアウスレーゼなどのデザートワインと、一つくらいはやっぱり持ち帰ろうかと買ってみたザルツ。ザルツブルクのザルツというのはドイツ語で「塩」。ザルツブルクとは、その辺りで取れる塩で財をなしてブルク(城)を建てた街なのだ。岩塩の色のままのを購入。土産らしいのはこれだけ。
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今日から仕事が始まったが、ドイツではお土産文化がないので誰も休暇先の土産など持ってこない。休暇中に職場へのお土産のことなど全く考えなくてもいいのは非常に楽だし、本当に全てを忘れることができて幸せである。

だから自分への土産しか買わないのだが、めぎにとって今回の自分への土産はなんと言っても公演のパンフレット。パンフレットと言っても有料で、1冊5.5~9.5ユーロ。高いのはオペラので、中には解説などの他、オペラの台詞が原語&ドイツ語訳&英訳で全て載っている。
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滞在18日間に14演目16公演を見た。緑がコンサート、青が演劇、赤がオペラ。めぎが今どれほど飽和状態になっているかご想像いただけるだろうか・・・

それから、印象に残った新聞や雑誌など。8月6日には、こんな遠く離れた田舎町のローカル新聞にもこの写真が一面を飾り、特集記事が掲載されていたのが印象的だった。
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その他、研修でもらった資料などもあって、帰りのスーツケースは重かった。行きも充分重かったが・・・長丁場の滞在なので海外旅行用の大きなスーツケースを使用。ちなみに何度か質問いただいた衣装についてだが、16公演も見るにあたり、昼用夜用なども考え、着物やドレス、ワンピースなど8着持参した。そのうち2着は着なかった・・・寒くなった場合に備えたものだったのだが、予想に反し、期間中ずっと暑かったのだ。普段着は5着で、アパルトメントで洗濯してローテーション。夏物だから一つ一つは軽かったし場所も取らなかったが、靴や草履もあるし、バッグもあるし、カメラとレンズもあるし、研修に備えてPCもあるし、スーツケースは重かった。帰りはうちのドイツ人の運転する車だったから楽だったけど、行きはICEとRJで8時間半かけて旅をし、一人で頑張って運んだのだった。ちなみにうちのドイツ人は、行きは朝6時にデュッセルドルフを出て800㎞を駆け抜け、午後2時半にザルツブルクに到着。やはり8時間半である。休憩もしっかり取りつつだったそうだ。帰りは寄り道したので900km。観光しながら戻って300㎞くらいの地点で一泊し、残り600㎞を朝8時に出発して午後3時頃帰宅、7時間くらいかかった。2時くらいに着きそうだったのだけど、事故渋滞で1時間余計にかかった感じ。

ああ、楽しかったな~撮った写真は意外に少なくて、2560データ、23GB。滞在3週間弱にしては少ないでしょ♪
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デュッセルドルフからザルツブルクへ [ザルツブルク]

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今日からぼちぼちザルツブルクの話を書いていこうと思う。

ザルツブルクへ行こうと考えたのは去年の冬。1月には研修に申し込み、音楽祭のチケットの手配をし、宿を取り、4月に電車のチケットを買った。片道55ユーロ(約7500円)で一等を予約。片道のみなのは、うちのドイツ人があとから車で来ることになっていたからだ。

なぜうちのドイツ人は最初から同行しなかったか。それは、海好きでプロテスタントの彼にとっては山間に位置するカトリックのザルツブルクは18日間も滞在したいと思うようなところではないから。理由は他にも色々あるが、まとめればこの一点に尽きる。数日ならいいけど1週間以上は長すぎ、と言うのが一貫した彼の見解。でも、めぎはゆっくりと長期間滞在したかった・・・ザルツブルクは子どもの頃からの何十年もの憧れだったから。

ほんの子どもの頃、モーツァルトの伝記を読んで生まれた町の名前として覚えたザルツブルク。めぎの記憶では、もしかしたら、外国の地名として初めてきちんと認識したのはパリでもロンドンでもニューヨークでもなくザルツブルクだったかも知れないほど、その町の名前は原体験に近い記憶である。そして、音楽をやったことのある人なら誰もが知っているザルツブルク音楽祭。バイロイトはワーグナーのオペラだけで敷居高いけど、ザルツブルクはウィーンフィルも来るし、モーツァルトやらイタリアオペラやら親しみやすい。それに、現代でも尚美しいドレス姿でオペラに向かう社交界があるなんて、なんだか凄く魅力的。ミーハーなめぎはそんなVIPの世界も垣間見てみたかった。さらに、小さい頃に何度もテレビで見たサウンドオブミュージック。あの美しい町に行って映画所縁の場所を見てみたい・・・

しかし、ザルツブルクへは行く機会の無いまま時が過ぎた。チケットを買ったことが実は12年くらい前にあったのだが、そのときは予定変更になってチケットを解約。それ以来、ザルツブルク音楽祭は律儀に毎年めぎにプログラムを送り続けてくれていたのだが、行ってみようかなと再び思い始めたのは、数年前にバイロイト音楽祭へ行ったとき。それから数年、毎年検討したが実現せず、今年、とある研修を受けてみようと思いついたのだった。そうだ、これだ!研修を受ければ長期滞在できる。18日間もあの町にいられるなんて、長く機会を待った甲斐もあるというもの・・・去年や一昨年に無理して数日バタバタと行ったりしないでおいてよかったわ。やりたかったことをじっくり好きなようにやってこよう。それに、音楽祭はともかくサウンドオブミュージックがらみの観光は、かえってうちのドイツ人がいない方がいい。一緒に感動できない人と一緒に行ってイチイチ説明してフーンとあしらわれるより、一人で行って一人で浸った方がきっといいわ。

うちのドイツ人とは非常に多くの面で共感しあえるのだが、もともとは他人、それも育ちも宗教も国籍も全く違う他人なのだから、いつも全く同じ意見で同じ感覚という訳ではもちろんない。違うからこそ一緒にいて楽しいのだが、一人でしか楽しめないことも多々ある。少なくとも彼はめぎが長期間行きたいと思う気持ちには全く意義を挟まず、快く了解。そんなわけで、めぎは半年以上ザルツブルクの計画で頭がはち切れそうなほど楽しみだったし、彼は彼で久々に一人で自由な時間を謳歌できることを、そしてあとから数日間ザルツブルクに旅するのも、凄く楽しみにしていたようである。

こうして今回はめぎ一人旅。これは一等のICEの車内。これでミュンヘンまで行くはずだったのだが、途中でなにやら木の枝が折れて送電線が切れたとかなんとか、乗り換えさせられた。
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外から電車を写していないのは、めぎ一人だったから。一人で大きなスーツケースとリュックを抱えてアナウンスに気をつけつつ急いで乗り換えなどしていると、とてもホームでデジイチ取り出して電車を写す余裕はない。荷物が少なければV3くらいは首から提げておけるけど、大きなスーツケースを扱っていると邪魔で無理。本やカメラや衣装や着物や帯などでスーツケースは30キロくらいだったしね・・・その昔の留学当初を思い出したわ。あの頃はスリに注意しまくってビビリながら移動したものだったなあ。アナウンスなんて聞き取れなかったし。

これはフランクフルトの辺りで・・・
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これはヴュルツブルクの辺り。
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電車の旅は予定外の乗り換え以外は非常に順調で、1等の座席は余裕があって快適だった。とは言え1等に2等の切符しか持っていない外国人の家族連れが座り込んでいて車掌に移動させられるということが何度も起こって辺りはざわざわしていたし、電話禁止の車両でもなかったし(ドイツには電話OKの車両もある・・・正確に言うと、普通電車は全て電話OKで、長距離電車の場合のみ電話禁止の車両がある)、小さな子ども連れもいて廊下を走り回りそれに腹を立てた老婦人が注意すると親がキレるということも起こり、完璧に快適な旅とは言えなかったが、まずはミュンヘンまで約6時間の旅をそれなりに楽しむことができた。ミュンヘンでの乗り換えのときに駅や電車を写したいと思っていたけれど、遅延で乗り換え時間はたったの5分しかなく、11番ホームから4番ホームまで駆け抜けてギリギリセーフで、全く余裕がなかった。

無事にRJというウィーン行きの国際列車に乗車。
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この電車には1時間半乗車。ミュンヘンからザルツブルクまでの田舎を走っていく。
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遠くに山が見え始めた!
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きゃ~山よ山よ~~とV3で撮影。
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山と緑と畑の綺麗な田舎の風景を見ながら、ああ本当に旅してきたんだなあと実感。この辺りでキャンプやハイキングをしてバカンスを過ごすドイツ人も多い。
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長閑に見えるけどハードな仕事なんだろうな。
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おお~いよいよザルツブルクへ!
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電車に乗っていた時間は7時間半、ドア・ツー・ドアで8時間半の旅が終了。例によって荷物を抱えて一人なので駅やタクシー乗り場などの写真は撮っていない。タクシーの窓から川向こうの旧市街の街並みを目にしたときには、言葉にできないほど感動した・・・こんなに感動したのは久々。ずっとずっと来たいと思っていたところにめぎはとうとうやってきたんだわ。そして、カトリックがどうとか、オーストリア訛りがどうとか、歴史がどうとか、うちのドイツ人の蘊蓄を聞かずに自分の目と耳だけで過ごすことができるんだわ。それが最も嬉しかった。

つづく

撮影: Xperia Z1、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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ザルツブルク音楽祭デビューはアーノンクール [ザルツブルク]

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昨日から夏のザルツブルクの話を始めたところ。

ザルツブルクの宿に到着したのは午後5時半頃。この日のコンサートは午後8時から。シャワーを浴びて一息ついて、電車の中で食べるために作ったお弁当の残りを平らげ、着替え。そしていそいそと向かったのがこちら。8時と言ってもヨーロッパの夏はまだ明るい。
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この日はコンサートなので、人々の出で立ちは地味目。ご夫婦がいっぱいで、めぎは一人でちょっと淋しい。いいなあ・・・
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会場の中。演奏中はもちろん撮影禁止だが、会場自体は特に問題はないようだ。
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音楽祭が始まったのは7月18日。ザルツブルク音楽祭は6週間にもわたって開かれるイベントで、しかも毎日平均4~5公演くらいあって、時間とお金の余裕があれば6週間いても飽きることがないほどの充実ぶり。NRW州の今年の夏休みの時期がもう少し遅くて8月後半まであれば、後半の今の時期に見たい演目がたくさんあったのだが、学校の夏休みの時期は変えられない。来年だったら8月後半まで休みだから今年行くのはやめて来年考えようかとも思ったりしたが、他に行きたいところも浮かばなかったし、やっぱり行こうと強く思ったときに実現するべきなのだ、気に入ればまた行けばいいじゃないかとも思い直し、前半のプログラムとにらめっこ。もちろん前半にも見所はいっぱい。中でも到着したその日のコンサートはものすごく楽しみにしていたし、これに関してはうちのドイツ人にも羨まれた演目。
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かつては異端児、今は巨匠のアーノンクールの率いる古楽器オーケストラのベートーベン・ミサ曲。このプログラムは5.5ユーロ(約750円)だったと思う。中には解説やアーノンクールへのインタビュー、そしてミサ曲の詩とそのドイツ語訳、そしてソリストや古楽器オーケストラや合唱団の紹介などが載っている。
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演奏は感動的だった。というか、アーノンクールが舞台に登場してきたときからめぎは感動で涙が出そうだった。ああ本当にザルツブルク音楽祭に来たんだわという感動と、いよいよアーノンクールだわという感動と、そのアーノンクールの姿への驚きで・・・古楽器の響きはなかなかよく、合唱団の声が素晴らしく、歌詞はともかく音楽としてミサ曲っていいなあと感じた。

カーテンコールのときに撮影。それは(ドイツの多くの劇場もそうだが、ここでも)黙認されているようだった。上演前にドイツ語と英語で演奏の撮影並びに録音を禁止するというアナウンスがあったが、カーテンコールになると特に1階席の非常に高いチケットをお持ちかご招待のVIPかの方々が次々とスマホやカメラを撮りだしてフラッシュ撮影し始め、それがそこら中にいる係の人たちに全く咎められないのだからいいのだろう。バイロイトでホール内撮影完全禁止で係の人が常に注意していたのとはずいぶん雰囲気が異なった。
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めぎは換算50mm単焦点のV3しか持ち込まなかったので、トリミング。後ろに立っている合唱団、本当によかった。前にいるソリストたちより印象に残った。
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アーノンクールをトリミング・・・そう、彼は杖をついて登場したのだ。いつから杖を使っているのかめぎは知らないのだが、当然登場の足取りは非常にゆっくりで、その間割れんばかりの拍手。ああ、アーノンクールも85歳で、杖をついているのね・・・しかし指揮は力強く、立ったまま激しい身振りで、足が悪いなんて微塵も感じられない。なんてプロなの。
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自分が85歳になったときにどんな姿でどんな風に生きているのか、と色々と考えさせられた。

終わったのは夜10時近く。
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撮影していたら、あの辺で待ち合わせって言ってたよね・・・とかなんとか、日本語が聞こえた。このお二人はこの日の公演をどうお感じになったのかな。終わったあとでパートナーと感想を話し合えないのは本当に残念なこと。いいなあ・・・
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でもね、一人ででも楽しまなくちゃ。どうしても来たかっためぎと、興味はあるけどどうしてもという訳じゃないうちのドイツ人とでは感動にも温度差があるだろうしね。またいつか、一緒に楽しめる機会もあるだろう。

さて、滞在初日の夜、コンサートの前に軽くお弁当の残りを食べたとは言え、ホッとしておなかが空いた。何かちょっとつまみたいけど、ザルツブルクは田舎町で、10時を過ぎるとレストランは閉まっている。コンサート後の客を受け入れる開いている高級レストランは、たぶん予約しないと入れない。まあ一人なら入れたかも知れないが、8時間半の長旅とその後の充実したコンサートの感動で、高級レストランに座ってディナーを楽しむような元気は残っていなかった。でも、おなかすいた・・・どうしよう・・・と歩いていると、Nordsee(ノルトゼー)というお店が開いていた。ドイツやオーストリアを旅する人には結構有名な魚介系のテイクアウトもできるセルフサービス大衆レストラン。あまり好きじゃないけど、背に腹は代えられない。そこで、ノルトゼーでスパークリンワインの小瓶1本と、イカやエビの入ったマリネサラダを200グラムほど購入。それがなんと全部で16ユーロ!(2200円くらい)うひゃ~~高い~~~!

デュッセルドルフより内陸の山間のザルツブルクで魚介を食べることの方が間違っているのだが、まあ仕方がない。しかし、味は意外に美味しくて満足。明日はちゃんとスーパーで飲み物を安く調達し、自炊を始めよう・・・と思いつつ、部屋で寛いで晩餐。アーノンクールの感動をうちのドイツ人に書き送りながら。
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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ドイツ人のバカンス&ザルツブルクの朝のお話 [ザルツブルク]

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今日はめぎの今まで見聞きしたところのドイツ人のバカンスのあり方についてご紹介。それと同時に、赤い字で一夜明けた朝の話をどうぞ。

先日も書いたように、ドイツでは夏に2~3週間の休暇を取ってバカンスに出かけるのが一般的。有給休暇は年間30日だが、そのほぼ100%を消化する国であるから、夏に2~3週間休むだけでなく、春か秋にも1週間、冬にも2週間と休む訳だ。人によっては夏は1週間で、2月とか11月とかに3週間休んでアジアや南米に出かける人もいる(別の大陸に行く場合は絶対に3週間以上の長期休暇を取る・・・1~2週間ではそんな遠くに行く意味がないと誰もが口を揃えて言う)。そういうことも極めて普通に可能なのがドイツなのだ。休みが取れるか取れないかはお国柄の違いだからさておき、そんなに休んでバカンスに出かける金銭的余裕はどこから?とお思いかも知れない。ドイツ人の所得は決して日本と比べて多い訳ではないのに。それどころか、めぎの見たところ、日本人の方が残業代やらボーナスやらでずっとたくさん所得があるように思う。ドイツには残業はないし(仕事上残業した場合はその分あとで早く帰ったりして帳尻を合わす)、ボーナスも一般社員には全く無いのだ。
滞在初めての朝はまずザルツァハ川へ出かけた。
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それなのにみんなバカンスへ出かける。それも週単位で。それはなぜできるのか・・・個人差はもちろんあるが、一般的平均的な話をしよう。まず、家賃や食品、日用品が安いことが大きい。ドイツ人の衣食住にかける費用は日本と比べるとざっと半額以下ではないかと思う。めぎの家賃は20年前に東京で払っていた家賃とほぼ同じだが、広さは3倍くらいある。服や鞄や靴などはブランドに全く拘らず、顧客と打ち合わせの予定がある人以外はみんなジーンズで出社。肉も果物も野菜も安いし、普段は全く外食せず、飲み会などもなく、夜はもちろんお昼も自宅に帰って食べる人が多く、食費もかからない。土日もレジャーに出かける訳でなく、うちで自分でケーキを焼いてお茶をし、庭仕事をしたり散歩したり。普段の生活にお金がかかっていないのだ。
こんな長閑な風景を見ながら・・・
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次に、子どもの教育費にお金がかからないから。ドイツの学校や大学は無料。入試もないので塾代もかからないし、入学金や授業料を貯蓄する必要もない。それから、年金やら健康保険やらが充実しているため自分でさらにプライベートで貯蓄したり保険をかけたりする必要がないこと、つまり病気になっても無料で治療・手術してもらえるので、そういう万一に備える必要がないことが大きい。
この日、朝食をここで食べた。宿は自炊なので朝食がなく、前日は到着してすぐコンサートに行って終わったので、何も食べるものがなかったのだ。これはマティエス(塩漬けニシン)のサンド。こんな内陸に来てマティエス?と自分でもつっこみを入れたいが、美味しそうに見えたし、デュッセルドルフやハンブルクやオランダとどの程度品質が違うのかも試してみたくて。結果的に言えばやっぱりイマイチだったけど。
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そして、バカンス先でも慎ましく生活するから。これが最も大きな理由だと思う。金銭的に言えば、日本人が一泊旅行にかけるお金はドイツ人にとって1週間分、1週間の海外旅行にかけるお金は3週間分という感じ。つまり、金銭的には、1週間の海外旅行を計画する日本人なら、ドイツ人的な3週間の休暇を楽しめる余裕が十分にある。しかし、その分日本人が一泊旅行や1週間の海外旅行に期待しているようなサービスは受けられない。旅の予算は日本もドイツも同じで、期間と過ごし方が違うのだ。では、どうやって過ごすのか。
向かいにはホテル・ザッハーが輝かしく立っていた。音楽祭期間中ここは一泊一番安くても300ユーロ以上。めぎの5~6泊分。
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休暇にしようと思うことが日本とはまるで違うとも言えるかも知れない。具体的に言えば、子どものいる人はユースホステルに泊まったりキャンプをしたりして過ごす。高校生や大学生もテントを担いでキャンプしながら一か月自転車でフランスやらベルギーやらを回ってくる。一般的には、知り合いの別荘を借りたり休暇用の庭付きアパルトメントを借りて自炊しながら、または朝晩の食事つきペンションに泊まって、ビーチや庭に寝転がって過ごしたり、アクティブな人なら滞在先で山歩きやハイキングやサイクリング。つまり、若者の自転車旅行以外は移動を伴う旅行はあまりせず、一ヵ所に留まり、そこでゆっくり寝るかスポーツするのが目的なのだ。休暇は文字通り休暇であって、旅行ではないと言うべきか。ドイツ人は、スポーツか読書以外ただただ何もしないという贅沢を2~3週間味わうのである。(3週間アジアや南米に行って観光してまわった場合は、別の時期に1週間くらい何もしない休暇を取るようである。)
食べたのはこのお店。早朝は誰もいなくて、ゆっくり朝の清々しい空気を吸いながら朝食を味わった。でも、日が当たるところは既にじりじりと暑くなってきていた。今年のザルツブルクは暑かったのだ。
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めぎの同僚たちの夏休みの話を聞くと・・・行き先はフランス、スペイン、イタリア、オランダ、デンマーク、チェコ、イギリス、北欧・・・と非常に多様だが、共通しているのは都市ではなく田舎や島に滞在していること。したことは、ビーチか庭かバルコニーで昼寝か読書、散歩、自転車を滞在先に持っていってサイクリング、キャンプ。自炊の人たちが作っていたものは、ハムやチーズ入りのパンケーキとか、茹でたジャガイモに何かのソースとか、スープにパンだけとか、バーベキューとか、缶詰を温めただけとか(!)、極めてシンプル。
目の前をひっきりなしに行き交う自転車。これから出勤という感じの人もいらし、休暇のサイクリングという感じの人もいたし、楽器を背負ってこれからレッスンなのかなという人もいた。
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このように、休暇が長い国ドイツの一般人は皆、慎ましいバカンスを送っているのである。学校教師はドイツ国内でも高給取りの方なのだから、一般の人たちの慎ましさたるや如何に。ちなみにドイツ人の休暇滞在先TOP10を見ると、1位がスペインのマヨルカ島で、その他カナリア諸島が4つ、ギリシャの島が2つと7ヵ所も島が占め、あとの3つもトルコの海岸、エジプトの海岸、チュニジアの海岸とビーチばかり。そして、往復飛行機と朝晩の食事つきペンション宿泊の1週間の値段が平均400~500ユーロ前後(約5万4千~6万7千円)。(情報はこちらから。)バカンス中は何もないところでビーチで横になるだけというのがよく分かる。
朝食後、川にかかるこの橋の方へ行ってみた。たくさんついているのは愛を誓い合った鍵。こういうのは今やどこにでもあるわね。橋の上はまだ通行人がこの程度。
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みなさまはドイツ人みたいな休暇を2週間も3週間も毎年毎年過ごしたいとお思いだろうか。ちょっとそれは退屈すぎ・・・1週間だって退屈、それに休暇中まで自炊はしたくないし、旅先で缶詰なんて味気ないこともしたくない、とは思わないだろうか。しかし、この退屈さこそが贅沢なのだ。それに、喩えお金があっても、3週間もサービスの行き届いたデラックスな宿に泊まっては肩が凝るし、星付きレストランや宿の土地や季節の特別料理も毎日毎日は飽きるし、3週間もあちこち旅を続けては疲れるだけだ。何もしないということをゆっくり味わえるようにならないと3週間の休暇は難しい。日本で長期休暇が根付かないのは、ここにも大きな理由があるような気がしてならない。
橋の上からザルツブルク旧市街を撮影。このアングルを何度写したことかしら・・・そうだ、あの城砦に上ってみなくちゃね。
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今回のめぎの休暇は、一ヵ所に18日間もいる長期滞在型で自炊の安いアパルトメント暮らしだけど、昼間は研修に、夜は音楽祭に、週末は観光にと予定ぎっしり。ドイツ式と日本式のマッチング。でも、普通の日本からのツアーなどと比べると、ずいぶんのんびりしたと思う・・・ベンチでぼんやりしたり、教会でぼんやりしたり、宿で昼寝したり。ここの名物を食べなきゃ、これを見なきゃ等々とあくせくせず、従って18日間もあったのにやらなかったこと、行かなかったところもいっぱい。
あの山の上にも登って写真撮りたいな・・・
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ところでめぎ家のバカンスの行き先だが・・・うちのドイツ人が自営業で日々は意外と暇そうなのに長期休みはなかなか取れないため、3週間ビーチでバカンスというようなことは実はほとんどしたことがない。これまで行ったところは、だいたい5日間~1週間くらいなら、スペイン、イタリア、ベルギー、オランダ、イギリス、フランス、ギリシャ、トルコ、ポーランド、チェコ、エストニアなど・・・2~3週間なら、日本、ハワイ、マレーシア。行き先のポイントは、夏は非日常。冬は+光。この「非日常」が本当に重要なポイントである。めぎはもともとドイツ語圏ではウィーン好きで、個人的に何度も何度もウィーンへ行っていた。語学研修を受けて1か月滞在したり旅行でも1週間単位で何度も訪れ、昔はウィーンで暮らしたいとも夢見ていた。縁あってデュッセルドルフに住み着いてしまったけど、当初は何度もウィーンへ遊びに行っていた。それがいつだったかウィーンに満腹満足し、ウィーン通いはぷっつりと途絶えた。たぶんドイツ暮らしでドイツ語圏の雰囲気が日常となり、学会などで機会があったときを除けばスイスへもわざわざ行こうと思わなかったし、オーストリアへも足がすっかり遠のいたのだった。いや、それどころか、長いことドイツ国内も、義母がいるザクセンと義父がいたハンブルク以外は足が遠のいていたのだった・・・長期休みがあればドイツ語圏を抜け出したかったし、そうしなければ日常から離れられず、リフレッシュできない気がしていた。つまり、めぎにとってはドイツもオーストリアもスイスも「ドイツ語圏」とひとくくりだった。
あそこからも見下ろしてみたいわねえ。この日から3日間は日中暇だったので、どこをどうまわろうか色々と考えをめぐらした。
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しかし、今回ザルツブルクへ行って、最も大きな発見だったと思うのは、外国だ~!とめぎ自身が感じたことである。ザルツブルクのオーストリア訛りは粘っこくて、英語で話してもらった方が分かりやすいんじゃないかと思うほどだったし、ドイツで当たり前なことがザルツブルクでは当たり前じゃなかったりする。10年くらい前にうちのドイツ人とウィーンを旅して、彼が「外国だ」と形容した感覚が今はめぎ自身が実感できるようになったのだった。
これは別の日の昼過ぎに散歩したときの写真。鍵のついた橋も入れて遠くから写した旧市街。
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だから、ドイツ語圏だけど、ザルツブルクで大いに日常を忘れてバカンスを存分に味わうことができた。粘っこい訛りはうちのドイツ人には耳障りだけどめぎには愛嬌が感じられたし、カトリックのぎらぎらごてごても豪華で美しく見えたし、山がいっぱいで景色の違いも楽しめたし、それどころかいつもは人混みが大嫌いなのに、昼間のこの人出さえもそれほど気にはならなかったのだった。
昼のこの橋はまっすぐはとても歩けないほどの人・人・人・・・
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それと同時に、もしかしたら過ごしやすかった最も大きな理由は、ドイツ語で生活できることだったかも知れない。ドイツ語はもちろんめぎにとっては外国語だが、日常語でもある。日常語で過ごすことのできる自由さ、気軽さ、安心、簡単さは、イタリアやフランスやスペインでは味わえない。日常語で過ごせるのに日本人だから外国人として扱ってもらえるし、ドイツと違って誰もが「ドイツ語上手ですね~」とびっくりしてくれるし、なんだかとってもいい気分をさせてもらえたのだった。歳取って一人遺されたら毎年3か月くらいザルツブルクで過ごすのも悪くないな、と本気で思っためぎだった。まあ、先立つものがあればだけど。
昼になると日差しがきつくて本当に暑かった。鍵をつけている人はなぜか見かけなかったのだけど、鍵を撮影している人は結構見かけた。でも、影を撮っている人はいなかったわね。
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つづく

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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午前中の散歩 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。
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ザルツブルクに到着して一夜明けた朝、土地勘をつけようとあちこち歩き回った。事前に半年間も飽きるほど地図を眺めてきたのでだいたいの土地勘はあるのだが、店などは知らないし、距離感や町の大きさを掴みたくて、旧市街をふらふらと。

同じ所で別の日にD600と20mm単焦点で。
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旧市街にはこんなアーケードがたくさん。
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ここにはクリスマスの飾りのお店があった。
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あと数ヶ月もしたらまたクリスマスが近づいてくるのよね。これはドイツ生産の飾り。
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これは別の日のD600と20mm単焦点での撮影。ぼけてるけど、パイプオルガン、いいなあ♪
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イースターの飾りもあった。
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アーケードは抜け道って感じもあるのだが、ショーウィンドウもあれば、途中に結構大きな中庭の空間があって喫茶店になっているところもある。あちこち通ってみて、祝祭劇場や研修先への近道を考えたり。
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ザルツブルクにいったことのある人には有名なモーツァルトクーゲル。有名なあの赤いのは模造品で、本物はこの青いのだということで、ここでお土産を買った人は多いと思う。めぎはモーツァルトクーゲルの味が苦手なので写真だけ。
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大学広場ではブレーツェル(ここではブレーツェンという)のお店がたくさんあったが、どれも高すぎ。一つ3ユーロだなんて、それはいくらなんでもぼったくり・・・でも、結構多くの観光客が買っていた。
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そうだ、めぎは食料品を買わなくちゃ・・・
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そんなわけでマルクトで野菜や果物、ハムやチーズやパンを仕入れ、スーパーで飲み物を仕入れ、宿に運び入れた。

その後、またふらふら旧市街を歩いているうちに昼になり、なんか疲れちゃったな~ビール美味しそうだな~~と惹かれちゃって・・・
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やってしまった♪
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しかもランチまで食べてしまった!
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しかもしかも、食後のデザートまで楽しんでしまった!!ここはめぎには意外に居心地よく、すっかり根が生えてしまったかのように落ち着いて、人々をウォッチングしながらゆっくりしちゃったのだ。これのみスマホで撮影。
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こんな調子じゃ食費かかりすぎ・・・ちゃんと自炊しなくちゃ~と思いつつ、でもね、バカンスの初日だからね♪


撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、記事中断った写真のみD600 + 20mm(F1.8)およびXperia Z1
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聖ペーター教会 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

昼ビールにランチにデザートまで味わって、さてさて少しは観光しましょ、と重い腰を上げたのは、それでも1時頃。この日から4日間はまだ研修が無く、3日間は日中にコンサートの予定もなかったので、ザルツブルクカードというのを買って観光しようと楽しみにしていた。24時間のと48時間のと72時間のがあって、その期間内はバス乗り放題、ザルツブルクのほぼ全ての見所への入場料が含まれるというカードで、めぎは72時間のを購入(シーズンで値段が違うし、毎年値上がりもしているようだが、2015年夏期は42ユーロだった)。24時間のは27ユーロだから、3日間のはずいぶんお得だ。それに、ザルツブルクは正規料金が結構高いので、例えばレジデンツ&大聖堂博物館は12ユーロ、モーツァルトの生家は10ユーロ、城塞は11.3ユーロ、ザルツァハ川のクルーズは15ユーロ・・・と、主な見所だけで軽く元が取れるのだ。めぎは3日間で76.3ユーロ分の見所をまわったが、3日目が曇りでなければ100ユーロ分くらい使っただろうと思う。ずいぶんゆっくり観光したのだが、非常にお得だった。それに、チケット売り場にイチイチ並ばずにすむのがとてもよかった。

さて、どこに行きましょ・・・
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本当はまず城塞に登って上からザルツブルクを見たいなと楽しみにしていたけれど、昼を過ぎてちょっと曇ってきていたので断念し、近くのパノラマミュージアムという非常にマイナーなところへふらっと入った。そこはザルツブルクの人が非常に強く薦めるところなのだが、確かにとても面白かった。ちょっと昔のザルツブルクがパノラマの絵で見られるというだけのことなのだが、騙されたと思って行ってみると、意外に面白い。カードが無くても3ユーロなので、どこも観光するところがなくなった人やちょっと時間が余った人にめぎもお勧めする。

そのあと、ここへ向かうことにした。
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ザンクト・ペーター教会。ザンクトというのは聖という意味。ちなみに教会に入るのは無料。ザルツブルクカードを買ったばかりで勿体ないけど、でもまあいいや。

中は豪華~~!
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後ろも豪華~~~!
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天井も豪華~~~~!
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祭壇がとても綺麗だった。
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側廊から覗き込んで撮影。
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高い塔も覗き込んで撮影。
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教会でカトリックかプロテスタントかを見分ける方法はいくつかあるが、決定的なのはこの懺悔の場所。戸棚のようなタンスのような箱が懺悔する場所なのだが、それがあれば、その教会はカトリック。ザルツブルクは大司教が治めた町で、がちがちのカトリック。その中でもこの聖ペーター教会は最も古いところ。
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懺悔というのは簡単に言えば自分の犯した過ちを教会の司教に打ち明けることで罪が許される仕組みなのだが、それは司教が神の代わりを務めることが許されているからだ。カトリックはヒエラルキーの組織で、神の代わりを務めるのが法皇で、その下に枢機卿、その下に大司教、さらにその下に司教がいて、その人たちは皆、自分の任された大聖堂や教会や礼拝堂で神の代わりを務める。言い換えると、司教の言葉は神の言葉ということとなる。だから、懺悔も神にではなく司教に行い、司教が許すと言えば神に許されたのと同義。一方プロテスタントは、簡単に言えば誰もが神の元に平等で、つまり牧師も一般人も皆平等である。だから牧師の結婚が許されているし、牧師は神の代わりではなく一般人の代表として教会に勤めている。そして、過ちを犯した人は教会で一人で直接神に祈って許しを請うのだ。決して牧師に懺悔して許される訳ではない。牧師は相談相手になって、神と対話するよう促すだけ。だから、神が許してくれたかどうかもハッキリ言えば自分で決めることとなる。このように、神と人間との関係性が決定的に違うので、カトリックとプロテスタントは全く相容れないのだ。

年季の入った感じの木目が美しかった。
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この聖ペーター教会は、696年に聖ルペルトゥスという人が修道院を創設したのが始まり。その人のお墓が教会内にあった。
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聖ルペルトゥスはこのお方。
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他にも床には恐らくお墓だと思われる場所がいくつか。そういうところを歩くのはなんとなく躊躇われる。
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そして、壁際にもいくつか祭壇やお墓らしいところがあり、その一つはミヒャエル・ハイドンのお墓。有名なハイドンの弟で、彼も作曲家。ウィーンへ去ったモーツァルトの後任の宮廷・大聖堂オルガニストとしてザルツブルクで43年間活躍したそうだ。この話はうちに帰ってから調べたことで、この日ここでハイドンという名を見て、ここに刻まれていた年代からもしかしてあの有名なハイドンの親戚かな、と思って写真を撮っておいたのだった。
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この日はこれでここを去ったのだが、ザルツブルク滞在の終わり頃、もう一度訪れた。
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カメラの設定も違うが、光の加減も全然違って、全く別の印象。
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修道女の方が一人座って祈りを捧げていた。
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邪魔しないようにそっとあとにした。
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↑この鉄細工、素晴らしいなあ・・・

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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サウンドオブミュージックのあの墓地 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

昨日ご紹介した聖ペーター教会は、なんと言ってもその墓地が有名。
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花も公園のように手入れされて綺麗だが・・・
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墓石の代わりの鉄細工が見事。
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石を使っているお墓は少ない。ザルツブルクは鉄細工が非常に素晴らしいという印象を受けた。お墓に限らず看板や門などにも多用されていて、それも無機質なただの鉄棒ではなく美しく細工されているのだ。
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ほら、ここも。綺麗な曲線に仕上げてある。
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映画のガシャガシャッという音が響き渡るあの緊迫した場面を思い出すわね。
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子どもの頃サウンドオブミュージックを見ながら、教会内のお墓にどうしてあんな鉄の檻みたいなところがあるのかな、と疑問に感じたものだった。由緒ある方々のお墓なのね、と気がついたのはある程度大きくなってからだった。実際のここは中も区画されていて、鍵を持っている人でも隣のお墓にはよじ上らない限り入り込めないようになっていた。
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そして、実際のここは後ろに身を隠せるような大きな墓石はない。あれはこの墓地からヒントを得て作られたセットだという話は、結構有名みたいね。
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地面に棺を入れるのかな。それとも骨壺を入れるのかな。その上に綺麗な鉢植えが飾られていた。
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絵や石の彫刻のプレートなどは壁に掛けられたり作り付けられたりしてて、後ろには全くスペースがなかった。
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この墓地の裏側には教会関係者の住居か事務所のようだった。大きくて古い立派な木の扉が開いていたので中をちょっと覗いてみると・・・
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郵便受けやゴミバケツがあった。そして、すぐ裏は岩山なのだが、そこへ入る古い入り口もあった。あの奥もまだ使われているのだろうか。
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色々と奥の深そうなところだった。
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この後この教会の奥深いところへさらに潜入したのだが、その話はまた明日。
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思えば、この日ちょっと曇りがちで時折写真がくすんでしまったし、V3しか持っていなかったので、そのうちに綺麗に晴れたら夕方にでもD600を持ってもう一度撮影に来ようと思っていたのだが、その後結局機会の無いまま終わってしまった。曇りの日に行っても同じことの繰り返しだし、晴れると暑くてめんどくさくなってしまったのだ。今回の旅は音楽祭と研修がメインだったので撮影は二の次になったというのもあるが、長期滞在すると、また機会あるだろう・・・と後回しにして気分がだらけるし、結局はそんな機会はなかったということも多い。その点、短く忙しい移動の旅なら、このときしかないという切迫感で必死にチャンスを狙うから、意外に良い写真が残るような気がする。

ただ、めぎは時間的余裕が十分にあったので、ここで人がいなくなるのを根気よく待って写すことはできた。実際はここにはうんざりするほど人がいたのだ。長期で撮影メインの旅をすれば、まずは下見をし、光の当たり具合や人のいない時間などを確認して撮影計画を練ることができるだろう。そういうこともいつかしてみようかな、とあとから写真を整理しながらちょっと憧れているところである。


♪ おまけ ♪

この聖ペーター教会の墓地を出ると、その裏には城塞が見える。そして、城塞へ登るケーブルカーも。
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そして、そこには水車がごとごとと勢いよく回っていて・・・
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ザルツブルクで最も古いパン屋があった。昔ながらの薪オーブンで焼いたパンを売っている。今もあの水車で粉を挽いているのかしら。
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中に入ってみたが、パンを買う人の行列ができていたし、既にマルクトでパンを購入済みだったので、またそのうちに買いに来ようとここをあとにした。研修場所に近かったので、18日間に機会はいくらでもあるだろうと思ったのだ。しかしその後、マルクトのパンが思いの外美味しかったし、そしてこの最古のパン屋さんはちょっと回り道になる場所にあったので、と言ってもたいして遠くもないのだがそのほんのちょこっとの回り道が暑くてめんどくさくなったので、結局一度も買わずに終わってしまった。写真と同様これもまた、いずれの機会の楽しみとしよう。

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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カタコンベ [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

聖ペーター教会の墓地の裏には、こんな入り口があった。
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入場料は2ユーロ。めぎはザルツブルクカードでピッとさくっと。

ここは裏の岩山の中。岩をくり抜いて作った階段をひたすら昇る。
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階段はこんな感じ。掘った岩がむき出しだったり、別の石でちょっと化粧したようなところがあったり。
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階段を昇るとこんな空間に出た。これも岩の中だ。
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この岩の洞窟に隠れてかつてのザルツブルクのキリスト教徒は聖なる秘密の儀式をしたらしい。Iuvavumというのはザルツブルクの古代ローマ名。
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こんな硬い岩をくり抜いて祈祷のための隠れ場所を作るなんて、宗教の力って凄いなあ・・・それは何も昔に限らず、人々がどんなに貧しくても宗教施設だけは新しくて立派な宗教もあるし、100年以上もかけて巨大な聖堂を造る宗教もあるし、ほんの数十年おきに社殿をそっくりそのまま隣に建て直すことを千年以上も続けている宗教もあるし、ほんと、凄いエネルギーよね。

12世紀頃作られた初期キリスト教徒のための礼拝堂。
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とても暗かったので、ハッキリ言えばこの場では何が何だか。ゴーストも写り込んでしまったけど、そんなこと気にしてはいられない。D600を持ってくればよかったな・・・と思いつつ換算50mm単焦点をつけたV3で頑張って撮影。広角が欲しかったな・・・このアーチみたいなところにはかつては祭壇があったのだろうか。この古い木製のベンチはさすがに12世紀のものではないだろうけれど。
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あとでWikipediaで明るい写真を発見。こういう部屋だったのだ。
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こんなハッキリとした良い写真を見つけると、フルサイズでも持っていかない限り自分で写す意味なんて無いような気がするわねえ。D600を持っていっても三脚無しにはここまで良い写真になったかどうか疑問だし。まあ趣味だから自分の楽しみにはいいけど、こうしてブログに載せる意味なんてあるかしら、とちょっと思ってしまった。

さてさて・・・もう一つ別の部屋も。そこにはこんなのがあった。
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ああ、広角が欲しい・・・あの20mm単焦点はこういうときにこそ使えるはずなのよね。
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同じくWikipediaから。なんてくっきり・・・きっと明るいレンズと三脚で写したのね。
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岩には所々に小さな穴が開いていて、外の光が入るようになっていた(それでも相当に暗かったけど)。外を覗き見ると、本当に岩山の中にいるというのがよく分かる。
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上には城塞が見え・・・
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向こうには大聖堂などが見え・・・
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そして上の写真の右端、下の写真の左端に写っている最も近く非常に古そうな小さな礼拝堂は、マルガレーテ礼拝堂。その昔7~8世紀頃聖ルペルトゥスがここに聖ペーター教会の元である修道院を作ったときに建てた礼拝堂の跡に何度か建て替えられ、15世紀終わり頃に聖マルガレーテが改装してその名がつけられたらしい。そんな話は帰ってきてから写真を見てこの古い教会は何だっけ?と調べてから分かったことで、つまりここの中は見なかった・・・またいつの日か行ってみよう。
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下には墓地が綺麗に見下ろせた。
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2ユーロで見る価値は十分にあるところだった。
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ところで、入り口にはワンちゃん連れが、中を見学に行った連れをそれぞれ待っていた。墓地にはワンちゃんを連れて入れるが、カタコンベの中はダメで、ワンちゃんをここに繋いで飼い主が中に入ってしまうのもダメだそうで、彼女たちはここで連れを待っていたのだ。こんな観光地の狭いところでワンちゃんを繋いで置きっぱなしがダメなのは当然じゃない?と思うが、この女性たちは相当に食い下がっていた。入口の担当の若い男性が、ぼくはただの学生バイトで、規則を守らなければぼくが叱られるんです、どうぞご理解を、と繰り返していたのが印象的だった。しかもこの小さなワンちゃんの方がぎゃんぎゃん吠えて・・・うーん・・・というのに気をとられちゃって、この入り口の辺りにモーツァルトの姉ナンネルのお墓があったはずなのに、すっかり見忘れてしまったわ。
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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大聖堂のオルガン [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。全18日間のまだ2日目。

聖ペーター教会と墓地とカタコンベを堪能し、3時頃になった。そのあと、岩山の中から見えたすぐ近くの大聖堂へ行ってみることにした。左の白い2つの塔の部分がファサードで、そこからつながる真ん中の灰色のずんぐりした塔のところまでが大聖堂。
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中に入ると、これまた聖ペーター教会に負けず劣らずゴージャス。
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そういえばここでモーツァルトが洗礼を受けたという話だけど、洗礼盤を写すの忘れちゃったな・・・
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もともとは774年に創建され、その後何度か建て直されて、今のは17世紀のバロック様式。華やか~
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ここには全部で5つのパイプオルガンがある。このとき、この入り口上のオルガンの音が鳴り響いていた。練習かしら・・・
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大聖堂の地下にも入ることができるのだが、入っていくと、幽霊が出た!
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可愛い幽霊さんたち♪ この大聖堂、サービス満点だなあ・・・
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大聖堂の見学は無料。

その後、ザルツブルクカードを使って大聖堂博物館も見られるドームクオーターを見学することにした。それは大聖堂とレジデンツとギャラリーがつながった建物のコンビチケットで、カードがなければ12ユーロ。大司教の住まいだったレジデンツ、歴代の大司教が集めた絵画のギャラリー、そして大聖堂とその財宝がオーディオガイド付きで見られる。そのオーディオガイドが予想以上に良かった。大司教の玉座とか、モーツァルトが演奏した広間とか、大司教が雨でも濡れずにレジデンツから大聖堂へ移動できたという通路とか、詳しい解説をじっくり聞きながらゆっくり堪能し(レジデンツやギャラリー、博物館の中は撮影していない)、大聖堂へ辿り着くと・・・おお!
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そして、そこにはオルガンを弾いている人が!!
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練習なのか、レッスンなのか、定かではない。この女性が先生なのか、譜めくりの人なのかも不明。
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ドームクオーター見学者はこんな風に目の前で弾く様子を見たり、轟くような音色を聞きながら大聖堂を見下ろしたりしていた。
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めぎもしばらく音色を聞きながら人々の様子を眺めたり・・・
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天井や窓近くの絵や細工を写したりしていた。
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すると突然演奏が止み、二人はささっと片付けて消えていった。曲や練習やレッスンが終わったと言うよりは、時間切れのようだった。
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時計をみると、5時。同時にドームクオーターの見学時間も終了。あらら。たぶんどこか一部見られずに終わった気もするが、約2時間解説を聞いてしっかり見学し、6千本ものパイプでできているという大きなオルガンの音も堪能し、充分満足。
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2日目の話はまだまだつづく

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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フィアカー [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

昨日の話からちょっと時間が遡るが、レジデンツやギャラリーを見学していたとき、所々で外の景色を見下ろすことができた。こちらはドーム広場、大聖堂のファサード部分。
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ファサードの前に木でできた舞台があるのは、このドーム広場がザルツブルク音楽祭の演劇イェーダーマンの上演場所だから。今から95年前の8月22日、ここでホフマンスタール劇作、マックス・ラインハルト演出のイェーダーマンが上演されたのがザルツブルク音楽祭の始まりで、それ以来ずっと上演され続けているという(しかも、2015年の場合6週間に14回も上演され、ほとんど売り切れの人気演目である)。今回めぎはうちのドイツ人と滞在の終わり頃に見に行ったのだが、特に地元の人に愛されているのがよく分かった。演出はもちろん当時と違うが、想像以上に面白く、めぎ的にはなかなかよかった。その話はまたいずれ・・・18日間の滞在の2日目の話も未だ終わらないのだから、いったいいつその話が書けるか全く分からないけれど。この調子じゃ11月頃かしらねえ。

席は既に取ってあるので、めぎはどこに座るか分かっている・・・あそこに座って見るんだわ。当日晴れるといいなあ・・・と思いながらここを見下ろした。(雨天の場合は祝祭劇場で上演される。)
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大聖堂のファサードの向こうには城塞が見えた。
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また、しばらく見学するとパノラマテラスというところに出て、別の場所を見下ろすことができた。ここはレジデンツ広場。右の奥にはモーツァルト広場も見えている。
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白い建物は新レジデンツとグロッケンシュピール。オルゴールみたいな鐘のこと。この鐘の建物も鐘の音もサウンドオブミュージックに出てきたわね。
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レジデンツ広場には、フィアカーがたくさん待機。
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ひっきりなしにお客さんを乗せて出て行き、戻ってくる。人気なのね。自転車の前に二人乗りの車が着いた乗り物も見える。
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ここからは別の日の別の時間。待機中のフィアカー。お馬さんも御者さんも、暑いのにお疲れ様。
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観光シーズン真っ只中のザルツブルク、旧市街を歩いているとひっきりなしにフィアカーに出会う。
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サウンドオブミュージックでもフィアカーに乗っているシーンがあるわよね。あのドレミの歌のところ、町を知った今もう一度見てみると、どれほど細切れにあちこち別なところで撮ったかがよく分かる。これはあそこ、これはあの辺、と自分が知っている場所が思い出されるのがとても楽しい。
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乗っている人の国籍は様々で、御者さんは英語で観光案内をしていた。(補足だが、先日のカタコンベの入口のところの犬連れの人たちも英語で話していた・・・つまり、ドイツ語圏の人ではなく、犬の躾もそれほど厳格ではないということである。ザルツブルクではドイツ語を話す人は基本的に地元の人で、だからカタコンベの見学に犬を連れてくるはずもないし、そもそもこんな繁忙期に町を見学などしないだろう。別の角度から言えば、ヨーロッパ内では犬連れで旅をする人が多く、犬の散歩を見かけてもそれが地元民とは限らない。)
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アジアの人も多かった。アラブの人も非常に多かった。
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フィアカーは優雅なイメージがするが、実はあちこちに糞が置き去りにされ、夏の暑さで臭い臭い・・・でも、地元の人は慣れているようで、気にする様子もなかった。
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というのも、意外とすぐにお片付けマンがやってくるから。
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常に巡回しているようだった。
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研修中、いつも休憩時間に座っていたこのカピーテル広場にも、隣のドーム広場からフィアカーが次々と通過していった。ちなみにここも、フィアカーがらみじゃないけどサウンドオブミュージックで一瞬写っている。当時と違うのは、向こうに見える建物の壁が塗り直されてちょっと印象が変わっていることと、広場に大きなスクリーンがあること。このスクリーンでは、毎晩何年か前の音楽祭のオペラやコンサートを無料で楽しめるようになっていた。これはスマホ撮影。
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フィアカーのすぐあとからお片付けマンもやってきた。これもスマホ撮影。
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そして、近くのここに糞を入れていった。
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そんなわけで、美しいザルツブルクの旧市街はちょっと馬糞の臭いも常に漂っている。ウィーンもそうよねえ・・・懐かしいな。めぎは確かアントワープでフィアカーに乗ったことがあるが、御者さんの説明はなかなか上手で楽しかった。ウィーンは乗ったことが無く、今回ザルツブルクでも乗らなかったが、暑すぎず寒すぎなければ一度乗ってみるのも面白いかも知れない。知っている町でも、何をどんな風に説明するか聞くのは興味深いものだ。ただねえ、一人で乗るのはやっぱりねえ。

それから、自転車に2人乗りが着いている乗り物も、結構人気のようでよく見かけた。暑そうだなあ・・・
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コンサートの終わったところにも待機してて、ドレスのお客さんを乗せる様子も見られた。ベンツなどに乗るより粋だわね。
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、記事中断った2枚のみXperia Z1
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コレーギエン教会のコンサート [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在2日目、朝は散歩と買い物、昼ビールを楽しんだあと、午後はパノラマミュージアム、聖ペーター教会と墓地とカタコンベ、大聖堂とドームクオーター(レジデンツとギャラリーと大聖堂博物館)を相次いで見学・・・一つ一つはゆっくりと時間をかけているとはいえ、めぎにしてはずいぶんたくさん見学した。5時にドームクオーターを追い出され、さて、どうしましょ。この日の音楽祭のコンサートは夜8時半から。まだ時間あるけど、疲れたし、そろそろ宿に帰ってシャワーを浴びて夕飯作って食べて・・・と思いながら宿に向かって歩いていたら、ちょうどモーツァルトの生家前に出た。
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ふと見ると、夏は夜7時まで開いている。あら、それじゃ生家も見てしまいましょ、と即断。10ユーロだがザルツブルクカードで入場。5時過ぎで少し空いていて(それでも結構な人がいたけれど)、30分くらいゆっくりと見学した。中はたしか撮影禁止で写真無し。

これでこの日の入場料合計は27ユーロ。3日間有効のザルツブルクカード42ユーロの元を取るには、あと15ユーロ。見たいものはまだまだあるし、あと2日間で余裕だわ♪

さて、この日の夜のコンサートの会場はコレーギエン教会。大学教会と訳すべきかしら・・・ザルツブルクの旧市街は音楽祭関連と大司教のレジデンツやたくさんの教会などカトリック関連を除けば大学がかなりの場所を占め、お店やホテルなどは実はほんの一部分。写真のこの通りは祝祭劇場のあるホーフスタールガッセという通りとゲトライデガッセというショッピング通りに挟まれた間の道だが、右に長く見えている建物は大学図書館。その向こうに見えている白い教会がコレーギエン教会。
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教会前は大学広場で、そこに日々市場が出ていた。あの1つ3ユーロのブレーツェルが売られていたのはここである。曜日によっては観光客向けの市と花屋くらいしか出てないが、火・水曜日には魚介の市が出たし、金・土曜日には新鮮な野菜や果物も並び、片隅に出る屋台のパン屋も品質は抜群で、めぎはほとんどここで買い物をした。写真の右に写っているチーズと肉のスタンドの生ハムとフレッシュチーズもとても美味しかった。
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目の前に行くと大きくて、いつも持ち歩いていた換算50mm単焦点ではなかなか入らない。
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これは反対側、祝祭劇場側から撮ったコレーギエン教会。
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スマホでも何度も撮影。左は大学広場側から、右は祝祭劇場側からの撮影。
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ちなみに祝祭劇場側にはオペラやコンサートの幕間の休憩時間にシャンパンなどを売るところが設置されているのだが・・・
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コレーギエン教会の入口前、大学広場の日中市場のスタンドが並ぶところにも、コンサートの直前のみ即席のシャンパン売り場とテーブルなどが設置されていた。人々の恰好はかなり地味。オペラやウィーンフィルのコンサートの観客の煌びやかで華やかなドレス姿と比べると、同じザルツブルク音楽祭の一演目とは思えないほど。でも、これも音楽祭の正規のプログラムの一つなのだ。コレーギエン教会は祝祭劇場やあのフェルゼンライトシューレなどと並ぶ音楽祭会場の一つ。
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8時半からのコンサートだが、緯度の高いヨーロッパはまだこんなに明るい。
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コンサートのパンフレットを5.5ユーロで購入して中へ。
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この日の演目はバッハの「音楽の捧げ物」。今年のザルツブルク音楽祭のテーマ、宗教音楽シリーズの一つである。ちなみに前日夜のアーノンクールの古楽器オケのコンサートもそのシリーズの一つだった(だから演奏はミサ曲だったのだ)。
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中は意外とシンプルな教会。
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終わったあとのカーテンコール。このコンサートは色々な意味で印象に残った。まず、いかにもピアノを習ってますという感じの小さな女の子を連れた日本人家族を複数見かけたこと。夜遅いコンサートなので子どもを連れた人はそれ以外ほとんど見かけなかったし、女の子を前に立たせて記念写真を撮るのでさらに分かりやすい。次に、音楽祭を見たいけど祝祭劇場などのチケットの残券は高いのしかないので、安いチケットが売れ残っていたこちらに来てみました、という感じのアメリカ人が多かったこと。彼らは演目もよく分からずに来たようで、単調な室内楽の調べに飽き、寝て船を漕いだり途中で退席したり。それから、演奏は素晴らしかったが、演奏者のみなさんがどうもあまり楽しそうじゃなかったこと。この写真を見ても、むっつりして写っている。
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音楽祭のこの時期、いや音楽祭がない時期も、ザルツブルクは教会で様々なコンサートが開かれているし、レジデンツや城塞などでもディナー付きコンサートをやっている。しかしそれらとは、音楽祭のプログラムのここのコンサートは全く別物だ。馴染みのある曲が演奏される訳でもなく、客に媚びることもなく、アンコールも一切無い(ピアノや声楽のソロコンサートならあるかも知れないが)。非常に厳格で、最高品質の演奏をプログラムに載せた通りに上演するという感じで、この日のコンサートは特にそういう印象を受けた。考えてみれば、ザルツブルク音楽祭に招待されて出る演奏者たちは、ここでこけたら音楽人生のお仕舞いだから、大人気歌手や巨匠以外はハッキリ言えばぴりぴりしているのかも知れない。

終わったのは10時ちょっと前で、既に暗かった。この頃のデュッセルドルフならまだ明るいはずだが、ザルツブルクは南なのだな、と感じた。
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ここにもお迎えのベンツやタクシーが来ていた。
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これでようやく18日間のうちの2日目が終了。

撮影: D600 + 20mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、Xperia Z1
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朝8時半頃のゲトライデガッセ [ザルツブルク]

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今日からまたぼちぼちと夏のザルツブルクのお話をどうぞ。

ここはザルツブルクの旧市街で最も有名な通りゲトライデガッセ。
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朝8時40分頃の撮影。まだほとんど人がいない。
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これは別の日の朝8時45分頃。観光客がちらちら見え始めていたが・・・
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8時台はまだショップ準備中。
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ここは車両進入禁止の通りで、ゴミの収集や荷物の搬入などは早朝に行われていた。そんな日常の様子を日々見ることができたのが楽しかった。

これは朝8時20分の撮影。
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光が綺麗。
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ここは看板が綺麗で有名な通りでもある。朝日が反射してキラキラ。
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でも、なんと言ってもこの通りで最も有名なのはモーツァルトの生家。ここは早朝以外はいつもいつもいつもいつも人がい~~~~っぱいだった。こんな写真が撮れたのはラッキーという感じ。
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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日中のゲトライデガッセ [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクのお話を連載中。

こちらは昨日ご紹介したゲトライデガッセ。
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3週間も滞在したので、曇りの日も多々経験。雨の日もあったが、そういう日は写真撮らず。
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朝9時頃、日本人ツアー客がガイドさんを追いかけつつ足早に通り過ぎていった日もあった。
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これは別の日。朝9時半頃には次々とツアー客がやってくる。
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この通りは観光の目玉の一つなので、必ず立ち止まって説明があり、みんな写真をとりまくる。だから歩いて通り抜けるのが大変になる。
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これはまた別の日の11時40分頃。人人人・・・
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日中は音楽の演奏などもあって人だかりができ、道としては全く機能しなくなる。
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こんな状態が一日中続く。

今回のザルツブルクで目についたのが、アラブの方々。
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これは18時半頃。
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うまく撮れなかったけど、夕陽に光る看板も綺麗だった。
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夜のゲトライデガッセもほぼ毎日通ったのだが、撮り忘れ。まあ夜はいつも音楽祭帰りで、その日の音楽に酔ってたし、服装も服装だし、ゆっくり撮影って言う気分じゃなかったからね。夜はほとんどの店が結構早々に店終いするのだが、人通りは多かった。夜が更けるとさすがに人は少なくなるのだが、酔った人の話し声や笑い声が響き渡るという感じ。人がいないのはたぶん一日のうち早朝の4~5時間だけじゃないかな。でもその間にゴミ収集車やら道路清掃車やらが激しく行き交うので、ここが静かな時間って無いわね。


撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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ザルツァッハの観光船 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

これは、ザルツブルクの真ん中を流れるザルツァッハ川に架かる橋の一つ。ちょうどホテルザッハーとかミラベル宮殿とかから旧市街に行こうとするときに渡る橋。
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その袂に船着き場がある。
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ここから、あのザルツブルクカードで乗れる観光船が出る。72時間のカードを42ユーロで購入し、初日にパノラマミュージアム(3ユーロ)、聖ペーター教会のカタコンベ(2ユーロ)、ドームクォーター(大聖堂博物館やレジデンツ、12ユーロ)、モーツァルトの生家(10ユーロ)を見学して27ユーロ分使用。42ユーロの元をとるまであと15ユーロだが、この観光船のお値段は15ユーロ。おお、これでとりあえず元が取れるわ~!

船のチケット売り場に行くと、カードで無料で乗れるけど、あと3ユーロ出せばデッキの特等席に座れるという。無料の範囲内ならガラス越しの席になる言うので、写真撮影のために3ユーロ余計に払って特等席にした。

出発~!
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これはあのサウンドオブミュージックで出てくるモーツァルト小橋。
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特等席と言ってもこんな感じ。でも、確かにここだけが外なのだ。中にいる人たちはここに出てくることが許されず、写真を撮るには本当に良い席だった。
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旧市街の辺りはゆっくり走りながら船内説明が流れていたが、その後ブーンとスピードアップ。
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20分くらい走ってこんな田舎までやってきて、方向転換。
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そしてまたモーツァルト小橋をくぐり・・・
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船着き場も通り越し、あれ?どこまでいくの?と思ったら、ウィンナーワルツの調べに乗せて船を3回右回転、その後2回左回転させた(左右と回数はうろ覚えだがそんな感じ)。ちょっとしたお遊びらしい。乗客たちはそれなりに大喜び。しかし、ドイツ語が分からなければその説明も分からないから、どうしてぐるぐる回転しているか分からず、楽しさも半減だろう。
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この観光船の旅、乗るなら3ユーロ余計に払った方が良いと思う。だって、こんなガラス越しの席に乗っていても面白くない・・・と言ってもザルツブルクカードがなければ、計18ユーロを払ってまで見る価値があるかと言えば、うーん。だって、ここだけのハナシ、川から見えるザルツブルクの街並みはそれほどでもない。街並みを美しく撮るなら対岸や橋の上からの方がずっと良い。ドイツ語の船内説明が分かる方、長期滞在ですることや見るものがなくなった方ならそれなりに楽しめると思うが・・・めぎはこの後約3週間もあるから、ある意味無駄なこの40分間の船の旅、まあまあ満足。
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撮影: D600 + 20mm(F1.8)
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ボスナ [ザルツブルク]

現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

これは、大学図書館。祝祭劇場とゲトライデガッセの間にある。
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図書館前の道とゲトライデガッセの間には、たくさんの抜け道がある。アーケードのようになっていて、実際にお店があったり、ショーウィンドウが並んでいたりする。ここはその一つ。向こうに見えている出口を出ると、ゲトライデガッセ。
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この抜け道の真ん中には、こんなお店がある。バルカン・グリル・ヴァルターといって、バルカン風のホットドッグのお店。結構な人気店で、行列ができていることも多い。
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船の観光を終えて、小腹の空いためぎ。このときたまたま行列もなかったし、それじゃ試しに一つ買ってみましょ、と3.5ユーロでシンプルなオリジナルを購入。
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オリジナルはタマネギとパセリと香辛料入り。全部で5種類合って、カラシ入りやらケチャップ入りやら色々。ここは観光客に大人気のようで、種類を説明した日本語の貼紙もあった。写真はトリミング。
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焼きたての熱々で美味しかった♪ 3.5ユーロは高いなあ、と思うけど、一回くらい食べる価値は大あり。思えば、ザルツブルクにバルカンのものがあるってことは、ここも移民がいるってことね。

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、D600 + 20mm(F1.8)
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城塞からの眺め [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

船の旅を終え、昼も軽く済ませ、次に目指すはあそこ。
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あのザルツブルクカードでケーブルカーに乗り、あっという間に岩山の上に到着。
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ケーブルカーはこんな感じ。
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ほんのちょっとのようで結構な高さ。
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しかもこの岩山は結構長い。上にずっと城塞が広がる。
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それでは中を見学しましょ。
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ケーブルカーと城塞の見学は11.3ユーロ。ザルツブルクカードを持っていれば無料。72時間42ユーロのカードの元を既にとったので、この11.3ユーロはめぎにとって本当に無料。あと1日半でどのくらい追加で見学できるかな。

城塞の中はレジデンツの中と似たり寄ったりで、特に写真を撮っていない。撮影が禁止だったのか否かももう忘れてしまったが(特にそんな記憶も無いのだが)、昔の貴族の生活空間は既に見慣れてしまって、めぎにとってはそれほど面白い被写体でもない。ただ、城塞の発展の歴史や代々の大司教の話などは面白く、オーディオガイドに聞き入って時間をかけてゆっくり見学した。

城塞の上から外を見ることができた。
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ザルツブルクを360℃見渡せる。ザルツブルクカードを買って一番最初に入ったパノラマミュージアムで見た景色が、現実に眼下に広がっているのが面白い。先にこちらを見てあとでパノラマミュージアムに行くともっと面白いかも知れない。
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V3に30-110mmをつけて、換算70-300mmの望遠でも撮影。これはあのサウンドオブミュージックの池のシーンに使われたところ。旅の最後にあそこに泊まりにいったのだが、このときはまだ旅の始まりで、あそこに泊まるんだな~と思いつつ、3週間くらい後の旅の最後がまだまだ遠い未来に感じられてピンと来なかった。
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ザルツブルクの旧市街とザルツァッハ側とその向こうの新市街。ミラベル宮殿が写っている。
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300㎜のズームでもこれだけ色々写るのだから、もっとズームできるカメラだったらもっと色々見えちゃうのね。
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これは前の日に見たドームで・・・
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右手前の白いのはパノラマミュージアムのある建物。その向こうにあのモーツァルトの小橋も。
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城塞は長い長い廊下が続いていた。
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そして中庭側に出た。
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つづく

撮影: D600 + 20mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
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一人でゆっくり眺めてゆっくり降りる [ザルツブルク]

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今日からまた夏のザルツブルクのお話を。今日の話は2日前の記事の続き。

ここは城塞の立つ岩山の上。城塞の見学を終え、その他の教会やら博物館やらを順々に見て回り・・・
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展望台にたどり着いた。
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同じような景色をもう何枚も撮ったよな・・・と思いつつ、また撮ってしまう。似たような展望台がいくつもあって、でも見え方が微妙に異なるのだもの。
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ドームの横でカピーテル広場という名前のここ、その後研修中には休憩時間にいつもこの広場のベンチに座っていた。あの金色の玉の上にはなにやらフィギュアが。
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祝祭劇場をクローズアップ。あそこの前をいったい何度歩いたことかしら・・・
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祝祭劇場の後ろもすぐに岩山。凄い崖だなあ。
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さて、そろそろ見終わって、帰りもケーブルカーを使うつもりだったのだけど・・・
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ぐるぐる歩いているうちに別の出口を見つけ、そこを出たらいきなり下り坂。あら、面白そう、と思ったら止まらなくなって、また登って戻るのも暑いし嫌になって、そのまま降りることに。これ、かなり急な下りで、下手したら滑って転びそうだし、勢いがつくのをブレーキかけながら結構そろそろと慎重に降りた。図らずも徒歩で降りる羽目になったが、それはそれで面白かった。その後なんと筋肉痛になったけど。運動不足だわね・・・
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ちなみにこの坂道を自力で登る人もいる。いや、登れない距離では決してない。ただ、この日は暑かったし、降りるだけでも汗だく、と言うか、外を歩くだけでも汗だくで、登る若者たちを若いな~と羨望の眼差しで眺めためぎ。秋になった今なら徒歩で登ってみようかなと思うけど、この夏はこの後3週間一度も登らずに終わった。代わりに別のところに登ったりはしたけどね。

半分くらい降りてきた。
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つづく

撮影: D600 + 20mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
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ノンベルクへの道 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

城塞から徒歩で降りてきたら、こんな景色が見下ろせる道に出た。
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上の写真を見ただけで、あ、サウンドオブミュージックのあのシーン、と思い浮かぶ方もいらっしゃるかも・・・割と似たような景色が写っているシーンが2ヵ所ある。この道のどこかで撮影したのだろう。と言ってもめぎは帰ってきてからもう一度映画を見て気がついたのだが。ザルツブルクに行くことに決めてから、サウンドオブミュージックのドイツ語版DVDを買って見直してはあったものの、細かいシーンまでは覚えていなかった。が、帰ってきたら、まあなんと!ああここも、ああおこも、ああこれはあそこ、と次々と知っている場所が出てきて面白すぎる。かなりいろんな場所で撮影してるのだが、それが台詞でつながって次々と出てくるのが非常に面白い。
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城塞の上からの景色も素晴らしかったけど、ちょっと下のここからの眺めも興味深い。屋根の様子などがよく見えるし。
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しばらく歩きながら、あちこち撮影。あら、バルコニーにパラソルがいっぱい。
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屋根の上をよく見ると・・・
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おもしろい!
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テーブルが逆さまだけど、椅子もあるし、屋根の上も時々部屋のように使っているということかしら。洗濯物を屋根の上で干したりするようね。
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あ、あのバルコニーはジャングルみたい。めぎ家と同じ。
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こちらも所狭しと植物が置かれているわねえ。
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あら、失礼♪ この二人、楽しそうだったなあ・・・ちょっとうちのドイツ人が恋しくなっためぎ。
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屋根の上の観察、面白かった。
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この通りに、こんなものがあった。Nonnberger Hundと言って、訳すと「ノンベルクの犬」。もともとはロマネスクの獅子の像だったらしい。これは、この先にあるザルツブルクの町とこの手前にあるノンベルク修道院との境界線を示す道標の役割を果たしていたのだとか。
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そしてめぎはそのノンベルク修道院へ向かった。

撮影: D600 + 20mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
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ノンベルク修道院 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。3週間もの旅のうちのまだ3日目で、この調子じゃいったいいつまでかかるか分からないが・・・そういえば春のギリシャの話もまだ半分しか終わってなかったし、去年の夏の日本の旅の話も半分以上終わってないし、どうしたらいいかしら。

さて、昨日の場所から数分歩くと、ここに着く。
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↑この景色でみなさまが思い出すのは、マリアが修道院を出て行くときのシーンかしら。トラップ家の子どもたちが訪ねてくるシーンかしら。それとも、夜の逃亡の緊迫したシーンかしら。向こうに駐まっている車が邪魔だけど、ここは何度もサウンドオブミュージックに登場する場所。夜のシーンでは、手前にナチスの車が駐まってて、向こうの方からトラップ一家の車が猛スピードでこちらへ向かってきて駆け抜けるのよね。

お邪魔しまーす・・・
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敷地内に入ると、右側にお墓の間を通り抜ける小道があった。
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確かにマリアはこんな感じのところを抜けて修道院を出る・・・ということに気がついたのは、帰ってきて映画を見返してからだったけど。
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修道院の入口はあそこ。でもそれは修道院の事務所への入口のようだったので、これ以上は踏み込まなかった。
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代わりに教会の中に入ってみることにした。
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中はこんなところ・・・この教会の中が映画にも出てくるかどうかはイマイチ分からなかったが、本物のマリアさんはかつてここでミサに参加していたことだろう。
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中はかなり暗かった。D600でISOを2200まで上げて撮影。
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中に入れないところも頑張って撮影してみた。暗くてよく分からなかったが、もしかして映画に使われていたりしないかな、と思ったのだ。
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V3を使って望遠でも撮ってみた。暗いので、手ぶれにものすごく気をつけながら・・・
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まあまあって感じの写りになっちゃったけど。
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ここまでめぎ一人だったのだが、そこへ団体さんがやってきたので退散した。賑やかになると、教会の雰囲気が一変。
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ノンベルク修道院は高台にある。そこからこんな階段をひたすら下った。
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そして旧市街へ戻った。ここに住んでいる人たちもいるのよねえ・・・と建物や庭やバルコニーを眺めながら。
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そしてあのカピーテル広場に座って、さっきまでいた城塞を見上げながら休憩。
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この日はこれで疲れてしまって、このあと買い物をして宿に戻った。この日は音楽祭のチケットも購入しておらず、明日はどこへ何を見に行こうかな~と色々プランを練りながら部屋でのんびり休息。なにしろまだまだ2週間以上あるので、あくせく時間を惜しむ必要がないのだ。でも、研修が始まると観光してまわる時間はないから、それまでにめぼしい観光は終わらせておこうと。ザルツブルクカードの有効期限はあと1日。もうとっくに元を取ったけど、無料で見られるうちにどこを見ておこうかしら・・・

撮影: D600 + 20mm(F1.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
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祝祭劇場ガイドツアー [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。今日からようやく旅の4日目のお話に。全18日間の4日目・・・いったいいつまで続くのかしら。でもこのテーマ、忙しい日常の中でいい逃避になるのよね~♪

4日目の朝まず第一にやってきたのは、もう何度も来ているこちら、ザルツブルク祝祭劇場。
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ここのガイドツアーに参加してみようと思ったのだ。参加料は6ユーロだが、例のザルツブルクカードで無料で入れるし。

いや、実は、他の見所スポットよりなによりめぎはまず最初にここに入りたいなと思っていたのだけど、初日にここに来てみたら、ガイドツアーのスケジュールが貼ってあって・・・
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25日の朝まで待たなければならなかったのだ。ザルツブルクに着いたのが22日の夕方で、3日間有効のザルツブルクカードを買ったのが23日の昼。祝祭劇場には3つ会場があるのだが、3つともガイドツアーで見られるのは25日の1回目と3回目のみ。見られない日があるのは、そのときその会場で公演やリハーサルがあるからで、どうせ入るなら3つとも見たい。いや、3つとも実際公演を見に行って中に入るのだけど、準備中のところが見たい・・・というわけで、25日の朝一にここに向かったのだった。
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その後2週間もいるのだけど、平日は研修に行くし、週末はザルツブルクを出てちょっと旅をしようと思っていたし、なんとしてもこのザルツブルクカードで無料で入りたかったのでね・・・

さて、そのガイドツアーに参加するには、事前予約は一切できず15分前に来てチケットを購入するのだが、ザルツブルクカードを持っていても15分前に来てチケットと引き替えなければならない。その場所を写すのを忘れたので、別の日の公演幕間に写した写真をどうぞ・・・
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ガイドツアーの予定が貼ってあったのは鉄格子の扉のこの背の高い男性のちょうど後ろの辺りで、その奥にチケット売り場&祝祭劇場のお土産屋がある。
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さて、9時になり、いそいそと中へ。中に入るとまずはこんな空間。
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今回案内してくれたのはこのお嬢さん。要所要所でまずはドイツ語で、そのあと英語でガイドしてくれる。
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最初に連れて行ってくれたのはあのフェルゼンライトシューレ。
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オペラ『メキシコの征服』の準備中。
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ここはもともとフェルゼン=岩山だったところ。17世紀の終わり頃大聖堂建設のために岩山から石が切り出され、その跡に司教のライトシューレ(乗馬学校)を作ったのが始まり。その昔は向こう側のアーチ状にくり抜かれた部分が乗馬学校の観客席であったのだが、そこを舞台に屋外の劇場として使われるようになったのが1926年、ザルツブルク音楽祭の初期。あのサウンドオブミュージックでも、トラップ一家がザルツブルク音楽祭のコンテストに出るという設定でこの会場が使われている・・・というのはもうほとんどの方がご存じのことだろう。

ここが乗馬学校だった名残は、このすぐそばに馬洗場が残っていることで分かる。(これのみ別の日にV3で撮影)
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フェルゼンライトシューレはその後雨を防ぐ可動式の屋根が作られ、観客席も改装され、今は隙間の全くない会場である。
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トラップ一家が出てこなかったところ・・・あら、あそこであの男の人、撮影してるわね。(トリミング)
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壊れた車が置いてあるのは、オペラの演出。『メキシコの征服』はとっても前衛なオペラだが、この車の演出は非常によかった。めぎ的にはそのオペラが今回のザルツブルク音楽祭の中で最も素晴らしかった。もう一度見たかったな・・・

この日、撮影が許されたのは3つの会場の中でここだけだった。最も撮影したかった会場がOKでラッキー。他の会場はオペラのゲネプロの直前で、プルミエを前に撮影は厳禁だった・・・と言ってもそのオペラをあとで実際に見た限りでは、写してもたいした問題はないんじゃなかったの?と思うほど違ったが、ダメなものはダメである。
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会場のホール以外の場所(幕間の休憩場所など)は撮影してもよかったのだが、そういうところは実際の公演の時に写したので今回は割愛。

このガイドツアー、非常に面白かった。ドイツ語または英語が分かれば、いろんなエピソードが聞けてとても楽しめるだろう。できれば両方分かった方が、もっと面白い・・・質問などがあって、そこからさらに深い説明が聞けたりして、それが英語では割愛されたり、その反対もあったりするのだ。音楽祭は6週間にわたるが、そこで働く人たち・・・舞台装置、照明、衣装などの担当者たちは普段は別の劇場やオペラ座で働いていて、音楽祭の期間中、言わば夏休みのバイトとしてここで働く。主にドイツとオーストリアとスイスからバイトが集まって音楽祭の間だけ同僚となる訳で、ドイツ語のいろんな方言が飛び交って非常に面白いやりとりなのだそう。もう大分うろ覚えなのだが、800人だったか、そのくらいの人が裏方として働いていて、その人たちの洗濯だけでも一日中洗濯機を回し続けている状態だとか(洗濯機、いくつあるのかしらね・・・質問すればよかったな)。


ガイドツアーは3会場全部で40分くらい。あっという間に終了。
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クリーニングに行くのか、それとも衣装倉庫へ持っていくのか、こんな場面を何度も見かけた。若いときにザルツブルク音楽祭で裏方としてバイトができるというのは素敵なことね。めぎもそんな学生時代を送りたかったな・・・
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、 Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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聖ブラジウス教会からカラヤンまで [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

祝祭劇場のガイドツアーを終えて、さて、どうしましょ・・・ととりあえず新市街の方へ歩いていく途中、この教会へ寄ってみることにした。これはゲトライデガッセから写したもの。ずいぶん古そうな建物だなあ・・・と気になっていたのだ。
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その前は小さな広場になっていて、それが駐車場として使われていた。
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↑これ、20mm単焦点での撮影なのだけど、どうして右上と左下に影が写っちゃったのか不明・・・今回の旅で20mmで写したものの数枚に同様の影の写り込みがあった。

教会に入ると、珍しい色の照明が。
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ちょっと不思議な雰囲気。
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実はこの教会は中に入れず、鉄格子越しに撮影した。説明が数ヵ国語で書かれてあった。教会の名前は聖ブラジウス教会。
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ドイツ語部分と英語部分をトリミング。
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聖ブラジウスって誰?と思って調べてみたら、3~4世紀頃、現在のトルコ東部のSivasという町にいた司教で、殉教して聖人になったらしい。Sivasはその昔Sebasteという名前で、アルメリアの首都だったところ。その後11世紀以降にヨーロッパで信仰が広まったようである。

中に入れないので、これで退散。ちなみに教会の裏に岩山に添って細長いものが建てられているのだが、それが何なのかと思って入口を捜してみたけど、見つけられなかった。

これらの建物の裏は岩山なのね。窓を開けたら岩っていう感じなのかしらね。それとも裏側には窓はないのかしらね。これにも影が写っている・・・全くもう!
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そこへバスがやってきた。ザルツブルク市内のバスは基本的に電気のトロリーバス。排気ガスが無く静かだというメリットがある反面、電線があちらこちらにあるし、この電気は何で生み出しているのかも気になるところ。
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さて、どこへ行こうかしら・・・と思いながら川の方へ。
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この一枚だけ別の日のV3の撮影。川沿いの幹線道路もトロリーバスが通っている。
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天気がよかったら、川沿いの停留所からザルツブルクカードでウンタースベルクという山の方へ行ってロープウェイに乗ろうと思っていた。ザルツブルクのパノラマを楽しめる場所だというし、ザルツブルクカードでバス代もタダだし、ロープウェイ往復22ユーロも無料になるからだ。でも、こんな曇り空じゃねえ・・・
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ということで、残念だけどウンタースベルクは諦め、川を渡って新市街の方へ散歩することにした。そのうち、研修中でも天気が良い日の午後に頑張って行ってみようかと思っていたけど、宿題やら音楽祭やらで結局一度も行かずに終わった。3週間あっても行ききれないところがあるということである。

というわけで橋を渡ったのだが、それがまあものすごい人だった!
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というのも、渡ったところにカラヤンの生家があるから。世界各国のツアーの方々がここで立ち止まってガイドの説明を聞きながら写真を撮っている。カラヤンご存命中はどうだったのかしらね。
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撮影: D600 + 20mm(F1.8)、一枚のみNikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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ミラベル宮殿 [ザルツブルク]

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今日からまた夏のザルツブルクのお話を。滞在4日目、朝一で祝祭劇場のガイドツアーに参加して、その後小さな古い教会などを見ながら新市街へ移動したところから。

滞在4日目にしてようやく訪れたミラベル宮殿。と言っても次の写真はその一週間後のV3での撮影なのだが、まずこんなところを通り・・・
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庭園の中へ。ここから本当に4日目の撮影で、D600で。
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ここでは写真を撮る人がいっぱい。友達同士での撮影やら自分撮りやら他人にちょっとお願いやらプロやら。
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とにかく人がいっぱい!
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ミラベル宮殿というのはその昔17世紀の初め頃ザルツブルクのある大司教が愛人のために建てた館で、大司教というのは本当は結婚してはいけないのに、その愛人との間にたくさん子供を作り、でも最後は失脚して幽閉され、愛人も子どもたちと共にここから追い出されたというところ。
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めぎ的にはあまり興味のないところだが、まあなんと言ってもサウンドオブミュージックで有名な場所だからね・・・特にここわね。
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でも、人人人・・・で、まあ一応見ましたっていう感じに終わった。
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このときは晴れているときにもう一度撮りに来ようかなと思っていたが、もともとめぎはこういう幾何学的な庭園が好きではないので、結局この後2週間一度も足を向けずに終わった。1枚目の写真は所用でたまたま近くを通ったとき、このアングルは撮ってなかったな・・・と気がついてとりあえず写しておいたもの。

でもまあ、絵になる被写体ではあるわね。晴れていたらもっと素敵だったんだろうな。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、一枚のみNikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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ミラベル宮殿のバラなど [ザルツブルク]

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今日はまずこの話題から。


↑これ、難民よりなによりドイツの根幹に関わる問題になりそう・・・なんと言ってもドイツにとって車は日本にとってのお米みたいな「神聖」なものだからねえ。どうしてドイツでこれまで発覚しなかったんだろう・・・その辺を色々穿って考えてみると、他の車メーカーは大丈夫なの?と誰でも思うだろうし。まあ小型車の多いVWとは違ってベンツやBMWなどの大型車を買う人たちは排ガスなんてあまり気にしていないんだろうけど、でも組織だって隠蔽工作していたというのはものすごいイメージダウンで、他のメーカー、他の業界に影響を及ぼしかねないわね。


さてさて・・・現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

ミラベル宮殿で最もめぎの目を惹いたのは、綺麗なバラ。
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どこにピントを合わせるか、迷っちゃう。
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昨日もお見せしたこの写真に写っている階段の上のそのまた上のところに登ると・・・
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そこにも綺麗な庭園があった。あ、お花を写している女性がいるわね。
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ここは人も少なめで、お花も綺麗で、ちょっと疲れが癒された。
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・・・と思ったら、サウンドオブミュージックの音楽を大音響で鳴らして走る自転車の集団がやってきた。みんな同じ自転車に乗っていたから、サウンドオブミュージックがらみの見所をまわるサイクリングツアーなのかも知れない。
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この後めぎは別のところへ移動したのだが、同じミラベル宮殿のバラ園を別の日に写した写真をここでご紹介してしまおうと思う。この近くにバス停があって、週末遠出したときにそこへ来たのだが、バスまでちょっと時間があったのでバラ園のみ撮影したのだった。ここからはV3で撮影。
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この日は天気もよく、庭園が美しかった。
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日差しが眩しくて、写りもブリリアント。
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花を写すのって難しいな。バルコニーと違って寄れなかったりするし、このレンズは換算50mmでマクロでも望遠でもないし、構図の下手さ加減が如実に出るわねえ。
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それに、赤って本当に難しい。
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めぎが色々試行錯誤している間、様々な観光客が通り過ぎていった・・・アメリカ人、中国人、そしてアラブ系の人々。思えばめぎだってここではアジアから来た観光客なのよね。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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新市街側の古い地域 [ザルツブルク]

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秋分の日を過ぎて、いよいよ秋だわね・・・昨日はとうとう暖房をつけためぎ家。これから4月か5月頃までまた暖房の日々。ああ、秋と言うより、長い冬が始まったわ・・・
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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

ミラベル宮殿の庭園を通り抜けたあと、ザルツブルクカードが使える内に見ておこうとモーツァルトの住居を訪ねた。
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↑ここ、生家と違ってそれほど興味なかったのだけど、10ユーロもかかるのをタダで見られるなら見ちゃおうと。どうしても見なければならないという感じではないが、見る価値がないという訳でもないところだった。楽器などは大いに見る価値あり。例によってオーディオガイドでじっくり1時間くらいかけて見学。

その後、ザルツブルクの新市街の中でも古い地域と言われるところに足を向けた。ザルツブルクはザルツァッハ川を挟んで南側が旧市街で、そこにレジデンツや教会や城塞やミュージアムや祝祭劇場やゲトライデガッセなど見所が集中している。ミラベル宮殿があるのは川の向こう側の新市街で、そこには鉄道の駅やホテルも集中している。めぎは古い物好きなのでどこの町に行っても新市街にはあまり興味がないのだが、一部高台のある辺りは結構古いという話を聞いて、歩いてみることにしたのだった。
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このとき、暑かった・・・めぎも子どもたちと一緒に水と戯れたいと思うほどだった。
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上の方に見えているのはカプツィーナー修道院だと思うが、もしかしたらその下のヨハネス教会かも知れない。
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ここはその山に添った道で・・・
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その道(リンツァーガッセ)から、そしてそこからちょっと離れたザルツァッハ川に添ったシュタインガッセから、カプツィーナーベルクへ登れるようになっていた。めぎは後日ザルツァッハ川に添ったシュタインガッセ(右の写真)から昇り、リンツァーガッセ(左の写真)へ降りた。その話はまたいつか。
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ちなみにシュタインガッセの入口のすぐ横には「きよしこの夜」の作詞をした人の生家があった。これのみ、別の日のV3での撮影。
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さて、この日はシュタインガッセを歩いてみた。ちょうどシュタインというホテルの裏側に位置する。壁が所々むき出しになっているのは、アメリカ軍が占領したときにここを無理矢理戦車で通り抜けたからなのだとか。
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この建物はアパートらしく、ちょうど住民らしき若いお兄ちゃんがここから出てきて鍵をかけ、前に駐めていた自転車に乗って出かけていった。
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上を見上げると、空が狭い・・・
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そうそう、ザルツブルクの建物の窓はこんな風。めぎの泊まった部屋もそうだった。下についている金属で固定しないと、窓が閉められなくなる。
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こんなアーチがあったりして・・・
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くぐって振り返るとまた全然違う雰囲気。上の方のテラス、眺めがよさそう。
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ここから旧市街を見下ろすことができた。
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山というか岩山に作られた住まい。本当に古そう。この辺りのアパルトメントに泊まってみたかったのだが、どこも満室で無理だった。まあ祝祭劇場通いをすることを思えばこの辺りはちょっと不便だったかも知れない。でも、旧市街と違って夜中は静かだっただろうなあ・・・
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、一枚のみNikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)


♪ サッカーのこと ♪

レヴァンちゃん、すごかった~!相手チームは今年チャンピオンズリーグに出場しているチームで、つまり決して弱いチームではないのに・・・ちょうどディフェンスがブラジル人のダンテだったので、あのW杯でのドイツ対ブラジルを思い出しちゃったわ。まあ、レヴァンちゃんはポーランド人だけど。

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モーツァルトの小橋とヒンズー教の舞 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

新市街の古い地域のシュタインガッセという通りから川の方へ降りてくると・・・
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あの有名なモーツァルトの小橋。
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せっかくなので色々工夫して撮ってみたが・・・
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うーん、どれもどうもイマイチ・・・
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晴れていればもう少し違ったかしらね。
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天気の良いときにまた来ようかなと思っていたが、その後2週間一度もここへ来なかった。
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このあとめぎは橋を渡って旧市街へ戻り、モーツァルト像(後ろ向きだけどこれがモーツァルト)のあるモーツァルト広場に面したザルツブルク博物館に入った。入場料7ユーロだが、例のザルツブルクカードで無料。ザルツブルクの歴史が展示されているところ。戦時中の写真がかなりの迫力。人が少なく、テーマが重く、照明も暗く、この日暑かったのにものすごく寒く感じた。
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これでめぎのザルツブルクカードでの観光は終了。3日間有効のカードを42ユーロで購入し、76.3ユーロ分見学。天気がよければこのあとメンヒスベルクという山の上に上るエレベーターに乗ろうと思っていたが、曇りだし疲れちゃって断念(メンヒスベルクへは2週間後うちのドイツ人と一緒に登った)。次の日のお昼まではまだ有効期限内なのだが、次の日は昼前から夜にかけて音楽祭3演目を梯子する予定だったので、体力温存してどこへも行かなかった。

この後めぎは宿に戻り、休憩&夕食。夕食と言ってもパンにチーズや出来合いのお総菜などをつまんだ程度だけど。

それから用意してコレーギエン教会へ。これは入口と反対側から写したもの。
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この日の音楽祭の演目は、宗教音楽シリーズの・・・
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ヒンズー教シリーズの4つ目。
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説明によれば、ヒンズー教の儀式で踊られる舞を披露してくれるらしい。
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教会の中に入ると、既に演奏が始まっていて、いつ舞が始まるのかしらと思うほど延々と途切れなく奏でられていた。こちら向きに立っている若い男性たちは、席案内の係の人。
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トリミング。
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ようやく事前の音楽が終わり、それから別の人たちが出てきて別の音楽と唄が始まり、それに合わせて一人の女性が舞を披露した。スポットライトが当たって豪華な衣装がキラキラ光り、おお~!と感動。しかしその後その舞もかなり延々と続き、途中に綺麗な英語でかなり長い説明が入り、その後また非常に長い舞が続き、途中で退席する人が続出。演奏も舞も質は素晴らしかったのだけど、如何せんとにかく長いのだ。ヒンズー教に興味津々で来てみたものの、舞も音楽もずっとずっと同じ感じで、音がかなり高くて息がつけないし(喩えて言えば雅楽に似てるかな)、それを見続けるのは我慢大会といった感じになってしまった。信仰があれば違うのかも知れない・・・その地域では延々と続く舞に人々がどんどん高揚していくらしいのだ。そうだなあ、日本の御神輿みたいな感じかしらね。あれも、日本人にとっては祭りを盛り上げる大事なもので、一緒に何時間も練り歩いて気分高揚するのだけど、数年前にめぎが日本へ連れて行ったドイツ人たちにとってはちらっと見ればもうそれで十分だったからなあ・・・

20時半から始まって、終わったのは23時近かった。これもトリミング。頭に飾りをつけている女性が舞の人で、あとは音楽や唄の人。
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音楽祭にはこの後もここを会場にした演目があったけど、今回の滞在中めぎがこの教会のコンサートに行くのはこの日が最後。コレーギエン教会、さようなら。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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晴れた日のザルツブルク [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。今日から5日目のお話を。

滞在5日目は日曜日。こんなに綺麗に晴れたのは2日目の朝以来。
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昨日の夕方もこんな風に晴れていてくれれば、あそこにエレベーターで上って写真写したのになあ・・・「あそこ」とは四角い無機質の建物の現代美術館で、そこのテラスに行ってみたかったのだ。そのすぐ右にある古い中世の塔みたいなのは意外にもものすごく新しい戦後の建物で、なんでもあそこの持ち主だったユダヤ人が、ナチスに戦争中建物を没収されていたのを戦後返還され、そこに記念碑としてあの塔を建てたのだそう。
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いろんな歴史のつまったザルツブルク。右側に見える教会はプロテスタントので、カトリックの町ザルツブルクでその昔相当な迫害に遭い、ずいぶん追放されたらしい。
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反対側の奥には山々。左に見えている大きな建物はシュタインというホテルで、先日ご紹介したシュタインガッセはその裏にある。
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そこから少しずつ視線をずらすと・・・
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ホテルザッハーがある。あそこに泊まったら眺めが良いことだろうなあ・・・
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さて、めぎはこの橋を新市街の方へ朝10時半頃渡った。と言うのは、11時から新市街の会場で音楽祭のコンサートがあったから。その話はまた明日。
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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モーツァルテウムでのコンサート [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在5日目の11時のコンサート会場はこちら。
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次の写真のみその前日の撮影だが、手前がモーツァルテウムの音楽学校の建物で、奥がホール。夏のザルツブルク音楽祭期間中と同じ時期にモーツァルテウムでも夏の公開レッスンやらサマーアカデミーやら開催されていて、クラシック界を目指す将来の音楽家の卵たちがここに集っていたようだ。オープンデーもあって見に行ってみたかったが、ちょうどめぎがザルツブルクを出て一泊旅行を予定していたときで、残念ながら機会無く終わった。まあたぶんモーツァルテウムの建物自体は出入り自由だったと思うのだけど、小綺麗な音楽家たちが出入りしているところに大きなカメラ2台ぶら下げて歩き疲れた恰好で入るのはちょっと躊躇。
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さてさて・・・ホールの中はとても豪華。
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しかし音響という意味では祝祭劇場よりどこよりここがザルツブルクで一番よかった。
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旅の後半にもう一度、2階席に座ってコンサートを鑑賞する予定。上から見下ろすのも楽しみだな~
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さて、この日の演目はこちら。
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宗教音楽シリーズのシューベルトのミサ曲。ミサは声楽を伴うのだが、バスの声の人が病気で交代したそうで、プログラムに刷り込めなかった代役の人の紹介が折り込みで入っていた。
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シューベルトの前にモーツァルトの「ジュピター」も。
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モーツァルテウム管弦楽団の演奏はさすがに素晴らしかった。ザルツブルクで、しかもザルツブルク音楽祭で、しかもしかもモーツァルテウムでモーツァルテウム管弦楽団の演奏するモーツァルトのシンフォニーを聴くという贅沢。ああなんて幸せ。

これはジュピターの終わったところ。
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さて、このモーツァルテウムの会場には幕間にとっても大きなお楽しみがある。それは、モーツァルトの魔笛小屋を見学することができるというもの。
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魔笛小屋?でも魔笛はウィーンで作曲したはずじゃ・・・と気がつく方は結構なクラシックファン。
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そう、もちろん魔笛小屋はウィーンから移設されたもの。本当にこの小屋で魔笛を作曲したかどうかもイマイチ定かじゃないようだけど、まあたぶん、という感じ。
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この小屋、ピアノを置いて、数人歌手も一緒に入って作曲したという話だけど・・・
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当時のピアノは小さかったとは言え、結構ぎゅうぎゅうだわね。
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この日は天気も良いし暑いし、この中庭は外で休憩時間を過ごす人々でいっぱいだった。
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そしてシューベルトのミサ曲を鑑賞し、終了。ちなみにプログラムにはミサ曲の声楽の詩も載っているので、それを見ながら聞くこともできた。あ、今この辺ね、と分かるし、キリスト教の歌詞もそれなりに楽しめる。
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コンサートが終わったのは13時。それから一瞬宿に戻ってお昼をつまみ、14時からのフィガロのゲネプロへ。
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ゲネプロでは↑こんな紙切れ数枚を閉じたパンフレットが無料で配られたのだが、それでも中には歌詞が全て載っていた。普通ゲネプロは関係者(出演者や裏方の家族など)を招待する場でもあるのだが、このゲネプロはチケットが直前に若干売られ、本番と比べてずっと安く、めぎは前から2列目のチケットをゲット(それでも100ユーロ以上したが、本番なら400ユーロ以上だからね)。うちのドイツ人には、そんな前の席で見るのは、細かいチェックをしたい監督や演出家か、音響などを知らない素人の大金持ちのみ、と笑われたが、めぎはどうしても一度だけ前で見てみたかったのだ・・・あとはめぎの買える後ろや2階席、3階席ばっかりだったからね。でも、実は、ゲネプロなのにこの演目が今回めぎの購入した席の中で一番高くなっちゃったんだけど・・・あはは、バカだわね。

結果としてはそれが本当に良い経験になった。細かい演出が目の前で見られて、面白くて楽しくて、そして周りの人たちもとっても楽しそうで好意的で、3時間もかかるこのオペラがあっという間だった。今回フィガロは全部で3回も見たけど、このゲネプロが一番良かったという印象。ただ、なにしろゲネプロだったので・・・プルミエ前の公演だから写真撮ってはまずいだろうということで、一枚も撮影していない。

この後めぎはまた宿に戻って、シャワー浴びて夕食をつまみ、夜のオペラ鑑賞・・・この日3つめの演目に備えたのだった。その話はまた明日。

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、D600 + 24-70mm(F2.8)
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VIPの社交界 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在5日目の夜、20時からのオペラに出かけると、なかなか物々しくも煌びやか&華やかな雰囲気。
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オペラを見に来た人もこの枠の外から眺めているし、たぶん観光客も野次馬も。
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そしてやってきたVIPの方々。
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にっこり笑うととても華やかだけど、ふとしたときはとてもキツイ表情になるVIPの方々。
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貴族やら財界の方々やら指揮者やら演出家やらオペラ歌手やら俳優やら女優やら・・・
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先日ガイドツアーで入ったときとは全く違うゴージャスな雰囲気。
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いやいや、オペラのプルミエは雰囲気全然違うわね。これぞザ・ザルツブルク音楽祭って感じ~♪

しかしここでよく分かったこと・・・美しく艶やかなドレスは確かにヨーロッパ人の体型に合っているのだが、必ずしも美しい背中とは限らないこと。歳をとってもお肉はみ出してもたるんでても綺麗な肌じゃなくてもばばーんと肌をさらけ出す西洋の方々って凄い。
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この日は『メキシコの征服』という現代オペラのプルミエ。会場はあのフェルゼンライトシューレ。ワクワクドキドキ♪
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あ、そうそう、フェルゼンライトシューレのフェルゼンというのはFelsenで、その綴りだと岩山という意味。ベルばらのフェルゼンはFersenで、スウェーデンの貴族の名前。たぶんフェアセンとかファーセンって発音する方が本当に近いんじゃないかな・・・

明日に続く。

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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オペラ『メキシコの征服』 [ザルツブルク]

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現在、夏のザルツブルクの話を連載中。

5日目の夜に見に行ったのは、オペラ『メキシコの征服』。
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よほどのクラシックファンじゃないとこのオペラの存在は知らないと思う・・・ヴォルフガンク・リームという現代音楽作曲家の前衛オペラで、初演は1992年ハンブルク。アステカの君主モンテスマとスペインの将軍フェルナンド・コルテスを主人公として描いたスペインのメキシコ征服の話。オペラと言うより音楽劇という感じ。
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これが、すごかった・・・
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現代音楽って難解なイメージだけど、これは心にずんと来た。

びっくりしたのは、客席に普通に座っていた人たちが突然叫び始め、そして舞台へ移動していったこと。このタイヤの上や窓の外から覗き込んでいる人たちである・・・黒いスーツで座っているから、他の観客たちとすっかり同化してて、オペラの途中で突然叫んで身を乗り出して足を踏みならされたときにはハッキリ言ってテロかと思うほどびっくりした・・・現代劇なら良くあることかも知れないが、まさかオペラでそんなことがあると思っていなかったし、めぎの斜め前の人だったもので。
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裸の女の人たちが出てきて乱交パーティーみたいになったり、なかなかきわどい演出で目も離せない。そして、歌が上手すぎる。
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動画で雰囲気を見たい方はこちらをどうぞ。ドイツ語だが、1分もかからないし、映像を見ればザルツブルク音楽祭という言葉から想像するイメージががらりと変わると思う。



興奮状態で休憩時間に。
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ああ、ここにうちのドイツ人がいたら、色々意見を交わせるのになあ・・・と、このときほど恋しく感じたときはなかった。休憩時間にスマホで「予定変更して早くザルツブルク入りしてこのオペラを見て欲しい」とメールを打ったほど。予定変更できなくて来てくれなかったけど。でも彼も、実はめぎがザルツブルク入りする前からこのオペラに関しては羨ましがっていた・・・その気持ちがめぎは全然理解できていなかったのだが、今はそれがとてもよく分かる。
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VIPのことなんてもうどうでも良くなった。早く2幕目が見たいわ~
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2幕目も1幕目に負けず劣らず驚きと面白さの連続で、めぎは本当に本当に本当に感動した。現代劇や現代オペラを見慣れた人ならフーンという感じかも知れないが、めぎ的には、他の何を見られずともこれを見ることができてザルツブルクに来た甲斐があったと大満足したほどだった。もともとはフェルゼンライトシューレで公演を見るためだけにこのオペラのチケットをとったのだが、驚きの誤算である。歌手も素晴らしかったが、ちょうど写っている演出家たちに最も大きな拍手が送られていた。ざっとめぎが見たところ、メディアも賞賛していたようだ。
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そして、なんとリームも一瞬姿を現した。
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すぐにまた踵を返して後ろのドアに姿を消したが、思いがけずリームが見られてこれまた大満足。(トリミング)
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このオペラはフェルゼンライトシューレの音響のまずさを逆手にとって会場全体を使って演奏していた。右からも左からも後ろからも音が聞こえ、これがまた非常に効果的だった。
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裸の女性たちはバスローブを羽織ってカーテンコールに現れた。(トリミング)
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なんと言ってもこの後ろにいる黒づくめの男たちに拍手。(トリミング)
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撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、D600 + 24-70mm(F2.8)
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ザルツブルクの川沿いを歩く [ザルツブルク]

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話はずいぶん遡るが、今日からまた夏のザルツブルクの話をしようと思う。ペナン島の話もまだ残っているが、それはそれでまたそのうちに。

今日の話はザルツブルク滞在6日目のこと。全部で3週間くらいいたので、3分の1くらいが過ぎようとしていた頃。この日の朝は雨だった。
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昼過ぎには雨が上がったので、川沿いを散歩に出かけた。
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というのは、この日はめぎが受けたある研修の初日だったのだが、午前中に雨の中ザルツブルクを案内してくれて、色々話を聞いたのだ。でも雨なので写真を撮らず、あとから説明を思い出しながら撮影しつつ歩いてみたという訳だ。
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上の写真で見えている橋の上からザルツブルクの旧市街を振り返って写した写真。このアングル、綺麗ねぇ・・・
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今日のテーマは上の写真の左端に写っている教会。近くに来て写したのが下の写真。
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これは、ザルツブルク唯一のプロテスタント教会。ザルツブルクはカトリック司教座のコテコテのカトリックの町なのだが、そんなところにもプロテスタントの教会がある。その昔は相当な迫害があったらしい・・・いや、今でも、案内してくれたザルツブルク人の口ぶりから判断すると、あまり仲がよろしくはないような感じ。キリスト教にも色々あるのだ。その胸のうちは、いや教えそのものも、カトリックとプロテスタントは別宗教と言っても良いほど。
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残念ながら中には入れなかったが、この教会を守り続けている人々の孤独をちょっと想像しためぎだった。
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それから今度は川の反対側を戻る。さっき渡ってきた橋を振り返ると、あちらにも教会。ここは本当に教会だらけ。
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天気がどんどん快復してきて、散歩する人が増えてきた。アラブ系の人も多かった。
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川沿いのベンチに座る人も。
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ここからの眺めはとっても素敵だった。
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この、鍵がいっぱいぶら下がっている橋まで辿り着くと、既に凄い人出。
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橋を渡らずさらに川沿いをまっすぐ歩き続け、次の橋へ。ここにはオーストリアの旗がいっぱい。
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研修の案内の時、ここでこんなことを聞かされた・・・戦後ここからドイツを追い出したとき、二度とドイツ人をここに入れるかと思った。今はEUで国境が無くなったけど、ドイツ人に国境を開くなんて、と言う思いは正直今でもある。でも、オーストリアは解放されたのだ。それがなによりも大事なことだ。・・・おお~!オーストリア人の恨みは深いのね!いやあ、ドイツにいては聞けないオーストリア人の本音。非常に非常に興味深かった。

似たような写真だが・・・この橋は車も通るところ。
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このあとも橋を渡らず、新市街側を散策。その話はまた明日。

撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
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