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2021年の音楽祭のコロナ対策:バイロイト音楽祭 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

今日から今年行ってきたバイロイト音楽祭とザルツブルク音楽祭の話をしようと思う。いつもの旅行記とは違って、音楽祭のことを中心に書くつもり。というのは、旅行記にするとまた長くなるし、つい最近までしてきた2017年の旅行記と被写体がほぼ重なるし、今回音楽祭自体がものすごく興味深かったし、コンサートやオペラについての感想はまだ熱いうちに書くべきと思うので。その後、先日までの2017年の旅行記の続きのドイツ国内旅行の話に入りたいと思っている。

まず今日は、昨日の記事の流れで、今年の音楽祭のコロナ対策について。

ドイツのバイロイト音楽祭は、コロナの影響で2020年は中止。2021年は2年ぶりの開催で、厳戒態勢が敷かれていた。と言ってもこの写真でその厳戒度は伝わらないけれど。
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厳戒態勢というのは、数年前からテロ対策で荷物の制限やらが導入されていたのだが、それに加えたコロナ対策は簡単に言えば、次の点。
・2000人収容できるホールに900人しか入場させない(感染爆発時だったら中止、七日間指数が高かった時期はもっと少ない人数の予定だったが、指数が落ち着いたので7月初旬に追加でチケットがオンライン販売されたのだが、それでも半分以下の入場制限だった)
・ホールではFFP2マスク着用義務(布マスクはもちろん不織布マスクもダメ)
・開演2日前までにオンラインでチケットに名前を登録
・当日開演1時間前までに、近くの所定のテントで身分証明書とワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明を提示してチェックイン
・ホール内のトイレの使用禁止(外のお手洗いを使用)
・レストランの閉鎖
・扇子使用不可
・クロークサービス無し(外にロッカー設置)
・クッションの貸出無し(古い木製椅子でお尻痛くても頑張れとのこと)

で、16時の開演に先立ち15時までにチェックインしなければならなくて、ホテルを14時に出た。歩いて20分ぐらいなのだが、所定のチェックインのテントは、上の写真のホールの裏側の右の方に上がっていったところにある駐車場のエリアにあった。そのテントは写し忘れたが、中はかなり広く、風通しもよく、並んでディスタンスを取るべき位置がはっきりと示されてあり、さらに係員と我々との間にはプラスチック板の仕切りもあった。観客も係員も守るために練りに練ったすばらしい準備だと思った。早めに行っためぎたちは並ぶ必要もなくサクッと事前登録を終え(つまりあまりにもがらんとしていて係員たちがみんなめぎたちを見て待っているのでその場の写真を撮ることができなかったのだが)、この写真はホールの方へ戻っていくところで撮影。
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ホールの裏には緑豊かな広い公園があるので、14時45分ぐらいから開演の16時までそこのベンチに座ってのんびりと待った。雨じゃなくてよかったわ…ちなみにドイツでは公園など外でのマスク着用は義務ではなく、誰もしていない。(七日間指数の高かったロックダウン時は、旧市街や人の集まる店の並ぶ通りなどが一部マスク着用義務になっていたが、今はそれも緩和された。)
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これはタンホイザーの公演の日に自撮りしたものだが、事前登録するとこういう紙のリストバンドがつけられ、これとチケットを見せればホールに入場できる。つまり、このバンドがある人は、ワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明を終えた人だという訳である。
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レストランがない代わりに、外に出店が出ていた。売られていたのは、焼きソーセージ、パスタ、シャンパンやスパークリングワインやビールやコーラなどの飲み物や、アイス。
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買う人はマスクをつけて表示通りディスタンスを取って並んでいたし、小さな通りに矢印がつけられ、一方通行になっていた。
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いつもの半分以下の人数ということで、たしかにいつもより人が少なかった。聞こえてくる会話もドイツ語が圧倒的。
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中も、スカスカ。一番安い天井桟敷席は、4列のうち2列を開けた状態で、隣とも数席開いていた。
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そんなドイツから隣国オーストリアへ。ザルツブルク音楽祭でのコロナ対策の話はまた明日。
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2021年の音楽祭のコロナ対策:ザルツブルク音楽祭 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年の音楽祭の話を連載中。

バイロイトに続いて行ってきたザルツブルク音楽祭は、以前ブログでご紹介したように、2020年も開催。そのときはまだワクチンもコロナ検査も存在していなかったし、マスクも布マスクが主流だったのだが、席数を半分ぐらいにしてディスタンスを取る形で開催し、感染者が一人も出なかった。2020年の話はこちらから。

さて、今年はどうかな~
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今年のザルツブルク音楽祭は、以下の体制で開催。昨日ご紹介したバイロイトとの違いが面白い。
・収容人数分のチケットを販売(つまりチケットが売り切れたら満席)
・オンラインで、またはチケット売り場でチケットに名前を登録
・当日ホール入場時に、身分証明書とワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明を入り口の係員に提示
・扇子使用不可
・ホワイエで飲み物販売
・館内のトイレ使用OK
・クロークも有り

音楽祭開幕当初は、入場者全員がワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明をしているのだからと、ホールでマスクも外していいという話になっていたのだが、初日の演劇の入場者が後日陽性となり、その周り1.5メートルだったか2メートルだったかにいた人たち44名が自己隔離になってしまったため、その後の全公演は以下の規則が追加された。
・ホールではFFP2マスク着用義務(布マスクも不織布マスクもダメ)

しかし、ここではディスタンスを取ろうという努力は微塵も感じられなかった。
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聞こえてくる言葉はオーストリア訛りのドイツ語と、ドイツ各地の訛りのドイツ語が圧倒的。つまり、いつもよりオーストリア国内からの人が多いし、ドイツからかなりの人が越境してきているというのが分かった。
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FFP2マスクをしているとはいえ、こんなにぎっしりの人たちの中に入ったのは、2年ぶり。なんだか怖いわ~感染も怖いけど、近くの誰かが陽性になってめぎも巻き添えで自己隔離に入ったら、見ようと思っていたオペラも見られなくなっちゃうよなぁ…と結構毎日ドキドキしていた。
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若干の違いとはいえ、先日も書いたように、七日間指数はオーストリアの方がドイツより数値が悪かったのだ。それなのに、この、マスク着用と証明確認以外もういたって通常のザルツブルク。なんというか、ドイツとオーストリアのお国柄の違いがよくわかってとても興味深かった。同じドイツ語圏なのに、ホント全然違うよなあ…
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しかし、これが日常へ戻る第一歩なのかもしれないとも思った。感染拡大を防ぐために必要なのは、マスクとディスタンスと手洗いうがいとロックダウンだけではダメなのは明らかで、ワクチン接種。しかし健康上接種できない人や主義としてしたくない人もいるので、その人たちにはコロナ検査。どちらかの証明があれば、大概のことができるし、感染もかなり防げる。もちろんこの先、ワクチンの効かない変異種が現れたらまた振出しに戻るわけだが、経済を動かし、人々の鬱憤も解消し、我慢を最小限にして日常に戻るには、今これしか方法がないのだと思う。ちなみに、検査陰性証明もワクチン証明も、別にスマホに登録する必要はない。検査したところやワクチンを打ったところでもらう紙を見せれば済む。だから、個人情報云々の問題もないし、どこの国でも今日にも明日にもすぐに導入可能なこと。そして、くどいけどもう一度書くが、コロナ検査陰性証明もOKだから、健康上ワクチン接種できない人にも差別にはならない。差別にならないと言えばさらにもう一つ、運悪くコロナにかかって完治した人も、その証明を堂々と掲示してどこにでも行ける。どの証明でもOKなのだ。

余談だが、ドイツでもオーストリアでも無料でコロナ検査できるし、自分でできる安い簡易抗原検査キットも売っているので、心配ならうやむやにせず確かめてみることがすぐにできる。めぎは帰宅して数日経ってから念のためセルフチェックしてみた。簡易検査は完璧ではないにせよ、陰性かどうか確認して安心できるというのは精神的にありがたい。ただ、セルフチェックは公的証明にはならない。


そうそう、去年売り切れで買えなかった100周年記念マスク、今年はFFP2バージョンが売られてて、無事に購入できた。
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今年見た公演 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年の音楽祭の話を連載中。

今年、7月27日から8月9日までの2週間で見た公演は、この9つ。
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バイロイト音楽祭で見たワーグナーのオペラ
・タンホイザー(2019年の再演)
・さまよえるオランダ人(新演出)
・ニュルンベルクのマイスタージンガー(2017年の再演)

ザルツブルク音楽祭で見たコンサート
・ウェルザー=メスト指揮ウィーンフィル、R. シュトラウスのアルペンシンフォニーなど
・クルレンツィス指揮ムジカエテルナ、モーツァルトの交響曲40番と41番など
・ルノー・カプソン(バイオリン)とイゴール・レヴィット(ピアノ)のコンサート、ベートーベンのクロイツェル・ソナタなど

ザルツブルク音楽祭で見たオペラ
・モーツァルトのドン・ジョヴァンニ(新演出)
・モーツァルトのコジ・ファン・トゥッテ(2020年の再演)
・R. シュトラウスのエレクトラ(2020年の再演)


この9公演について明日から一つ一つ、つらつらと思ったことを書いて行こうと思う。まさにつらつら、めぎの個人的独断と偏見満載の感想レベルだけど。13泊したうちの9夜は何かを見に行っているわけで、本当に音楽漬けの休暇。夜に公演のある日は基本的にせいぜい食料品の買い物かちょこっと午前中に散歩するだけであとは宿でオペラの予習をしていたので、今回写真はあまり撮っていない。フルサイズカメラで撮ったのが859枚、APS-Cカメラで撮ったのが342枚、スマホで撮ったのが505枚。2週間でその枚数って、めぎ的にかなり少ない。

ところで、昨日のコメントにあった目的地までの「足」についてだが、音楽祭へ来る人の半分は車だろうと思う。特にザルツブルクはオーストリア内やドイツでもバイエルンからなら日帰り可能だし。後の半分はどこから来るかによるが、飛行機か電車だ。飛行機は今、乗るのにはワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明が必要で、さらにマスク着用義務。だから音楽祭と同様に、一応安心できるはず。電車は各証明書は今のところ必要ないが、マスク着用義務。ちなみに今は駅のホームでもマスク着用義務。これは途中のケルンの駅を窓越しに。
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チケットを予約するオンライン画面でその電車の混み具合もチェックできるので、めぎは空いている電車を選び、1等で移動。1等を買うような人はワクチン接種している年配が多いかな、という期待も込めて。めぎの場合、バイロイトまで5時間の電車の旅で、そこからザルツブルクまでも5時間の電車の旅なので、その間の感染が最も気になるところだったが、学校が夏休みに入ったばかりの時期を外して移動した所為か、そもそもやっぱりコロナでみんな車を使って電車での移動を避けるからか、ガラガラだった。
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途中からうちのドイツ人が車で来て、そこからは車だったので、マスクをしないで移動できるのが何より楽だった。

それから、その他のお土産について。まずはいつものように飲み物が主体。石はウンタースベルクという山の上から。モーツァルトクーゲルも飲み物も全て自宅用。
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めずらしいのはこの2つ。これ、実はお土産として買ったものではなく、アパルトマンで簡単に温かいものをとうちのドイツ人が選んで買ったのだが、食べたいものが他にも色々あって買いすぎて結局作らずにお土産となった。
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左のはFrittatensuppe(パンケーキスープ)といい、帰宅して割とすぐ食べてみたのだが、悪くない。パンケーキの味もちゃんとするし、塩もきつすぎないし、出汁も美味しい。日本人の口にも合うと思う。これ、またザルツブルクに行ったら買ってアパルトマンで食べようっと。
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右のはレバー団子スープで、レバー団子はさすがに工場生産のインスタントという味がしたが、下手なレストランのよりおいしいかも。
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それから、写真集2つとザルツブルクの方言についての本。
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黒っぽい写真集は、ロックダウン時のザルツブルクを写したもの。もう片方はザルツブルクの歴史を写真とともにまとめたもの。
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気になる公演、お土産、あった?
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