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クリスマス直前の旅行 [シチリア]

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めぎは本日よりまた逃避に入ろうと思う・・・毎日少しずつ日が長くなってきているとはいえ未だ暗く、気温も0℃前後で寒く、まだまだ一年で最も寒い2月が控えていて気分もイマイチ。雪が降れば綺麗だが溶けるとただ汚いだけだし、日々食べている物もずっと変わらず同じような写真ばっかりだし。

そんなわけで、クリスマス直前の旅行記を始めようと思う。デュッセルドルフから飛行機で約2時間半でお昼過ぎに到着し、レンタカーして最寄りの町へ。これはちょうどその町が見えてきたところ。
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その町の中に入ったところ。
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泊まったホテルのある通り。
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ここはカターニア。その町の名前を聞いただけでどこだかお分かりの方は、よほどのイタリア通か、火山好きか、そこへ行ったことのある方だろうと思う。ここは地中海のど真ん中、シチリア島の町。シチリアで最も大きく有名な町はパレルモだが、デュッセルドルフからの直行便がカターニア行きだったので、そこへ向かったという訳だ。

ここまでは車の中からフロントガラス越しに撮影。その後ホテルに荷物と車を置いて、徒歩でカターニア散策へ。このとき14時半くらい。
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辺りは古い建物ばかり。
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何を見ても面白い。
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シチリアは紀元前から歴史の中心地。古代ギリシアやらカルタゴやら、その後古代ローマ、東ゴート、そしてアラブの支配下にあったり、中世以降はノルマン人、神聖ローマ帝国(つまりドイツ)、フランス、スペイン、オーストリア・・・と支配はめまぐるしく変わり、そして最後にイタリアの手に渡ったのだ。まったくもってこの島は、歴史的にもイタリアであるという感じは全くなく、実際も雰囲気がスペインに似ている。ほら、この窓の感じ。
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北イタリア出身の知り合いは、めぎたちがシチリアへ行くといったとき、そこはイタリアじゃない、アフリカだ、と肩をすくめた。ものすごく貧しいところだ、とも言われた。たしかにシチリア第2の都市カターニアも、そんなに豊かそうではないわねえ。
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しかし、そこら中に並ぶ重厚な建物から、ここの歴史の長さと深さを感じる。
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ショーウィンドウにあった飾りの不思議な取り合わせ。異文化がぐちゃぐちゃに混ざっているという感じ。
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イタリアだなと感じるのは、クリスマスのこの飾り。
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キリストなんて、もう生まれた瞬間から既にしっかりイタリア人。これは上のトリミング。
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こちらも、まるで演劇の場面のようなポーズ。イタリア人はそこらの通りで世間話をしている一般のイタリア人に至るまで、動作が非常に大きく、声も大きく、まるでそこら中で演劇の舞台が繰り広げられているかのようなのだが(ドイツ人も声が大きいが、突っ立っている感じで演劇能力は非常に乏しい)、このキリストも、生まれた瞬間からまさにイタリア人風のポーズ。
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そんなことにイチイチ盛り上がりながら、めぎとうちのドイツ人はカターニア散歩に出かけたのだった。
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つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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カターニアの大聖堂広場 [シチリア]

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昨日からクリスマス前のシチリア島カターニアへ逃避中。

ホテルから歩いて5分ほどで、カターニアの大聖堂広場へやってきた。
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このゾウさんとその上に立つオベリスクが観光スポット。1735~7年に作られ、ゾウは古代ローマ時代の溶岩でできていて、オベリスクはエジプトから運んだとか。カターニアは1669年火山噴火に、1693年大地震に遭い、これは復興の象徴らしい。
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1669年と1693年・・・ずいぶん短い間に相次いで火山噴火と大地震・・・嫌な前例だわね・・・むむむ。

広場の名前の由来はこの大聖堂。
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その大聖堂の前から広場を写す。写真の右にゾウのオベリスクがある。かなり広い広場である。
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上の写真の奥の角にあるカフェで、一休み。イタリアのコーヒーはとっても美味しい。
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そこから大聖堂を眺める。ときに路線バスもやってくるし・・・
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掃除の人たちも。
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大聖堂の上のこの像、クリスト&ジャンヌ=クロードの梱包みたいだね~と、うちのドイツ人。これはトリミング。
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日本の茨城で1991年にアンブレラ・プロジェクトをやったクリスト&ジャンヌ=クロードという芸術家ペア、みなさまご存じ?ドイツでは1995年に帝国議会議事堂をすっぽりと梱包。

そんな話をしていたら、賑やかな一団が。
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トリミング。
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カフェのすぐ近くにこんな噴水がある。アメナノの噴水と言って、かなり新しく19世紀のものらしい。この下にアメナノ川が流れているのだとか。それにしても、ここにはちょっと怖そうなおじさんたちがいつもいて、めぎはあまり落ち着けなかった。いきなり川からおじさんが現れたりもするし。下で何をしていたのかしら・・・
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カフェをあとにして、ずっと見えていたすぐそばの建物の窓の下のこれを写したり・・・
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大聖堂を写したり。
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大聖堂の塀の隙間から見えた中庭。綺麗ね。
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さて、明るいうちにもう少し散歩しましょ。

つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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魚市場のあるところ [シチリア]

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現在、クリスマス前のシチリア島カターニアの話を連載中。

昨日の記事のカフェのところのこの噴水の向こうはこうして見ると行き止まりに見えるけど・・・
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実はそこから下に降りられるようになっている。
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カフェからは気がつかなかったレストランもあるが・・・まさに観光客向けっていう感じのレストランだが・・・それはともかく、その横の建物のこの木の屋根のようなもの、面白い向きよねえ・・・雨よけにしては反対だし。
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うちのドイツ人によると、これは剥がれ落ちる壁の落下を受け止めるものなんだって。古い建物だから剥がれ落ちてきてるものね。
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窓には衛星アンテナ。ここで暮らしている人がいるのね。
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ところで、下に降りると隅には鉄柵で入れないようになっているこんな水場があった。
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ずいぶん昔のものみたい・・・この水場があるところは魚市場が開かれるところなので、井戸の代わりにこの地下を流れるアメナノ川からこういう水場を作ったのだろうというのがうちのドイツ人の想像。うちに帰ってから調べてみたら、昨日の記事の大聖堂広場の地下には古代ローマ時代の浴場跡があってアメナノ川から水を引いているそうなので、もしかしたらその水路の一部なのかも知れない。
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こんな風に、たまたま目に入ったものをその場の古いラテン語の説明書きを解読したり(それはうちのドイツ人にお任せ・・・めぎは喩え英語の説明があってもメンドクサイのでうちのドイツ人に読んでもらって、その間に写真を撮り、あとでドイツ語で説明してもらう)、印象に残ったところをあとでうちに帰ってから調べてみるというのがめぎ家の旅では非常に多い。予め調べていけば見所を効率よく回れるのだろうが、その効率の良さというのをめぎ家は、特にうちのドイツ人は旅に全く求めないのだ。気ままに、自分の嗅覚で、ホテルでもらった地図を見てだいたいの見当をつけ、あとは東西南北を時折確認しながら歩く。そして、有名かどうかは分からないけど興味を持ったもののところで立ち止まる。休暇のときまで仕事のようにきっちり計画を立てて時間を見ながら見所を制覇しなきゃと急かされたように歩いたりはしたくない、というのである。まあ、そういう旅の仕方というのは、長い休暇をとりやすいドイツならではという気もする。来たいと思えばいつでもまた来られるし、という感覚があるのだ。

そんなわけで、すっかり終わってしまっている魚市場を見ても、ああ残念、という気持ちは全くなかった。
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明日の朝にでも見る?次の町でも魚市場があるよね?そっちを見ればまあいいか~などと言い合いながらここを通り過ぎた。
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次の日の朝、ここを車で通りすぎたのだが、車道もものすごい人混みで無秩序で、車がどうやってここを通り抜けられたのか分からないほどだった。魚だけでなく野菜や果物の市も出ていた。夕方の今はこんなに閑散としているけれど。
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この魚市場のすぐ近くには観光客向けの魚介レストランもいくつかあって、お昼と夜はすごく混んでいるらしい。この時間も食べている人がいた。
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そこはこういう通り沿いなのだが、この左側が魚市場と大聖堂広場、右側は公園で、その向こうに港がある。公園が綺麗に見えたが、うちのドイツ人がこういう公園は酔っぱらいや麻薬やっている人などがいて危険だと言うので行かなかった。
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で、また大聖堂広場に戻った。
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戻る途中に建物の土台を写した・・・火山の町なのねえ。
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つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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十字架を背負う通り [シチリア]

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現在、クリスマス前のシチリア島カターニアの話を連載中。

前回の記事の大聖堂広場からちょっと西へ。この広場は「アッシジの聖フランチェスコ広場」といい、右の白く輝いているのが聖フランチェスコ教会のようだ。銅像はカターニアで亡くなったというベネデット・ドゥスメット枢機卿。
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1704年のアーチをくぐる。Arco di san Benedetto(聖ベネデット・アーチ)という。
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このアーチはVia dei Crociferi(クロチフェリ通り)という通りへの入り口。クロチフェリというのは十字架に磔の人という意味。バロック様式の綺麗な教会の並ぶ美しい通りなのだが、意味が分かるとちょっと怖いわね。

ちょうど交差している通りの名前はVia Teatro Greco(ギリシャ劇場通り)。歴史を感じる名前だわねえ。
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アーチをくぐってクロチフェリ通りに入ると、まず左にSan Benedetto教会(聖ベネデット教会)。
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ベネデットというのはベネディクトのイタリア語で、前ローマ教皇の名前の由来だわね・・・と思ったらあのドイツ人教皇の顔がどーんと浮かんできた。

その聖ベネデット教会の隣に、さらに似たような教会があって、その入り口が開いていたので入ってみることにした。
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ほ~なかなか豪華ねえ。
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この教会はSan Francesco Borgio教会(聖フランチェスコ・ボルジオ教会)。Borgioはイタリア語で本当はBorja(ボルハ)といい、スペイン人だったみたい。イエズス会の教会。
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この教会がドアを開いていたのは、展覧会をやっていたから。
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外には迷宮模様の中庭回廊があった。
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カターニアで中に入って見学したところはこの教会だけである。たまたま開いていたからという理由で見学した訳だが、非常に印象に残った。無料で公開してて、写真も撮ってよくて、係のおじさんがにっこり笑って送り出してくれた。
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このクロチフェリ通りはこんな感じの教会がいくつも並ぶ通り。バロック様式で豪華絢爛だが、十字架を背負っている重苦しいところでもある。ここに限らず教会というのはどこでも本当に素晴らしい建築だが、中に入ると、敬虔な清々しさや神々しさを感じると共に重苦しさで息が詰まる。教会を一つしか見学できなかったのはその所為でもある。力尽きるのだ。もう少し行くとクロチフェリ修道院というのもあったが、写真は撮らなかった。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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カターニアをぶらぶら歩き [シチリア]

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今日からまたクリスマス前のシチリア島カターニアの話をどうぞ。

先日ご紹介したバロック様式の教会の道から左へ(西へ)曲がると、そこは上り。
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石垣というか、土台というか・・ずいぶん古いわね。
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上りきった辺りの建物。住宅街に入ったようだ。
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知り合いの北イタリア人の「ものすごく貧しいところ」という言葉を思い出す。壁がこんな風になっても修理する余裕がないということなのかな。
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世界にはもっともっと貧しい地域があると思うが、北イタリアやドイツの手入れの行き届いた美しい風景と比べると、ここにちょっとすさんだ雰囲気があるのは確かだ。
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ベランダに人がいた。ここで暮らしている人なのね。
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真新しいチラシが入っている様子や・・・
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電気の線がだらりとなっている様子や・・・
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壁のあちこちの妙に綺麗な祭壇など。
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道の途中に改築中に見捨てられた感じの建物があった。この日は日曜日だったので、もしかしたら平日には工事が続いているのかも知れないが。
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昔から何度も何度もこうして手を入れて使い続けてきたのだろう。
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そして行き止まりの辺りまでやってきた。
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そこにはアーチ状の建物があって、ちょうど夕陽を浴びて美しかった。
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よく見ると、非常に面白い作り。
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いったい築何百年なのかしらねえ。
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つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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カターニアの住宅街を抜ける [シチリア]

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今日もクリスマス前のカターニアの話をどうぞ。

昨日ご紹介したこのアーチ状の建物の向かいには・・・
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こんな建物が建っていた。面白いわねえ・・・この柱のようなものはいったい何のためにこのまま残してあるのかしらね。
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↑これ、そばで見ると全く想像もつかないが、ちょっと離れるとその裏に美しい教会のドームが見えた。
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これはサン・ニコロ教会だそうで、1687年に着工、地震などで中断し、未完成なのだとか。中には入らなかったが、かなり広い敷地。
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そこからまた方向転換し、住宅街の中を北東へ向かう。これは小さな公園にあった何かの廃墟。その廃墟に祭壇を作りかけなのかしら。
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こんな道を通り・・・
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こんなところで曲がった。この黄色い建物は産婦人科医院で・・・
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建物の外で男の人がそわそわイライラ立っていた。
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こういうときの男性の気持ちというのは、洋の東西を問わず、信条も宗教の違いも問わず、貧富の差ももちろん問わず、世の中全て同じなのかも知れない。

その近くから海が見えた。ずいぶん高いところに上ってきていたのね。
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駐まっていた車の中に、子どものものと思われるものが積まれていた。シチリアでも三賢者の日に冠を被ったりするのかな。それともこれはクリスマスのときに被るのかな。その横の麦わらとの季節感のミスマッチが面白い。
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こんな建物やら・・・
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こんな建物やら・・・
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こんなところを通り過ぎた。
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何度も同じようなことを書くが、ここにも人々の暮らしがあるのだ。それも、紀元前からの歴史を背負った暮らしが。日本やドイツで見聞きしていることなど世界のほんの一握りのことに過ぎない。報道や番組で編集されたもので世界を知ろうとしても限界があって、そんな狭いところで培った価値観や経験では全く推し量れない暮らしや考え方もあるのだろう。

カターニアのマンホールにはカターニアの紋章のゾウが描かれ、S.P.Q.C.と書かれている。カターニアの元老院と市民、という意味で、イタリアでは普通S.P.Q.R.(ローマ帝国の元老院と市民)と書かれるのだが、最後のRがローマ帝国のRではなくカターニアのCとなっている。これにはうちのドイツ人が大いに興味を持っていた。ゾウの上のAは、シチリアの守護聖人の聖アガタだと思われる。
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こうして暗くなる前に住宅街を抜け・・・
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そろそろ電気のつき始めた人通りの多い地域にやってきた。向こうに見えている小屋はクリスマス市のようなもの。ちょっと覗いてみたが、クリスマスとは無関係の服やアクセサリーなどが置かれてて、写真を撮らずに通り過ぎた。
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つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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古代ローマ時代の円形闘技場 [シチリア]

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現在、クリスマス前のカターニアの話を連載中。

ここはカターニア観光の目玉のあるところ。
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地面の下に、古代ローマ時代の円形闘技場。
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ぐるっと鉄の垣根で囲われている。その所々にこんな銅像が。
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夜は入場できないようになっていて、既に入り口は閉まっていた。

管理事務所のような建物の屋根の上に猫がいた。
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仲良しで舐めあっていた。
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上をぐるりと回ってみる。
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2世紀頃に作られたそうだが、今の地面の高さと・・・
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当時の地面とではずいぶん違うのね。
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溶岩で作られているとのこと。その後地震や火山の噴火で埋まってしまったのだろう。今の地面の高さは当時積み上げて作ったはずの観客席の一番上の部分と同じである。
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観光SLが通り過ぎていった。
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それからめぎたちは南東の方へ向かい、こんな通りへ出た。
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ここはベッリーニ劇場。「海賊」や「ノルマ」などのオペラを書いたベッリーニはカターニアの生まれなのだ。この日も演目があるようで、人々が並んでいた。
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めぎたちはそのすぐそばにあるこのカフェで・・・
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カウンターで一杯いただくことにした♪
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お酒を頼むとこうしてつまみも出される。地元のワインと地元のつまみ。旅で最も楽しい瞬間である。
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このあと一旦ホテルへ戻り、ちょっと一休みしてから夕飯へ出かけることにした。

つづく。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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カターニアで泊まったホテル [シチリア]

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今日からまたクリスマス前のカターニアの話をどうぞ。

時間はちょっと遡るが、カターニアに到着して最初にホテルにチェックイン。今日の写真は全て、先日まで記事にした散歩の前に写したもの。
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ホテルの前の建物の窓。ドイツでも窓の外を鉢植えで飾るが、窓の感じはずいぶん違う。ああ異国に来たなあと感じた瞬間。
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ホテルの裏通り。
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ここはホテルの駐車場。建物の入り口を入ると中庭に通じるようになっていて、その中庭が駐車場になっているという感じ。
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見上げると、屋上の緑が見えた。
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階段を上って建物の中に入ると、中庭をぐるっと囲むような廊下があり、いくつかドアがあった。
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ここの奥のドアは、フィンランドだったかどこか北欧の領事館だった。
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ホテルのドアは開いていて、さらにこんな階段を上ると、そこに受付があった。受付の人は多少英語を話せるという程度。イタリア語ができた方がいい。
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部屋は広かった。
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窓の外には小さなバルコニーがあり、向こうにこんな景色が見えた。
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天井の細工。古い建物をホテルに改造したらしい。
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バスルームはシャワーのみ。ちょっと古ぼけてるけど、お湯の出などは十分。こんな安ホテルでもビデの設備があるところがいかにもイタリアって感じ。
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このホテル、一泊二人で51ユーロ(朝食付き)。つまり一人当たり25.5ユーロ、この頃の為替レートで3700円くらい。今のレートだと3400円くらい。インターネットで探して予め予約した。うちのドイツ人は予約無しで気ままに、その日の気分で進んだり留まったりする旅をしたがっていたのだが、めぎはホテル探しに時間をかけずに旅がしたかったし、同じ値段でもバルコニー付きとか景色とか設備とかが色々違うので、ホテルだけは予約させてもらったのだった。二人で51ユーロでもうちのドイツ人的には高いという表情だったが(シチリアへ行くと決めたのは安い場所でお金をかけずに旅行をしたいという気持ちでもあったので・・・彼は一泊一人10ユーロ位を想定していたらしい)、値段よりは特にその日の到達場所を予め決めたという意味でうちのドイツ人としてはかなり大きく折れてくれた訳で、その代わり観光するところやレストランなどは完全にオープンにしていた。食べ物はイタリアだからどこで何を食べても美味しいだろうし、シチリアで見たいものというのは、めぎよりうちのドイツ人の方がずっとずっと色々憧れがあるようだったから。ヨーロッパの歴史の源のような渦のような場所だものね。

部屋の前は例の中庭側の通路になっていて、屋上に出られるようになっていた。
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上の写真の向こう側から反対に写した写真。右上の窓(窓ではなくドアなのだが)が開いているところから出てここへ来たのだ。
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屋上から向こうを見ると・・・
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割と近くに大きな船が見えた。
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反対側には教会の丸屋根。
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ああ、光が眩しい。クリスマス前の非常に暗いドイツから南下してきて、この眩しさが眼に滲みた。
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このあとめぎ家は先日までお伝えしたような散歩に出かけたのだった。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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カターニアの夜と夕食 [シチリア]

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現在、クリスマス前のカターニアの話を連載中。

カターニア到着の午後、散歩を楽しんだめぎたちは一度ホテルに戻り、一休みしてから改めて夕食へ。イタリアは夕食を食べる時間帯が遅く、レストランも19時以降にならないと開かないというので、暗くなってから行動開始。
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町の中心地にいるのだが、一本違うだけでこんなに人通りがない。これは18時半頃だが、もしかしたらまだ少し早すぎるのかも知れない。
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この黄色いのがシチリアの旗。3つの足を持つメドゥーサで、三角形の形をしたシチリア島の3つの岬を表しているのだとか。
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通りは結構細いのに、どこもかしこも駐車している。ほんのちょっとでも隙間があれば横入りするし、さくっと駐車するという感じ。小さい車が多いのはその所為でもあろう。
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イタリアはどこもそうだが、ここシチリアも縦列駐車がうまくないと住めないところ。
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ちなみに表通りはこんな状態。人気のない細い道も怖いけど、こんなにいっぱい人がいるといかにもスリが多そうでかえって落ちつかない。
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あら、メッシやロナウドと並んでバイエルンのレヴァンドフスキーのユニホームが。ミュラーとかゲッツェとかノイアーとかじゃなくレヴァンドフスキー。へええ。(レヴァンドフスキーはポーランド人の選手。2014年ドルトムントからバイエルンに移籍した。ポーランドはワールドカップに今回出られなかったので日本では知る人が少ないだろうが、非常にうまいフォワード選手。ヨーロッパは激戦なのでワールドカップに出られなかった国にも名選手がいっぱいいる。)
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クリスマスのイルミネーションなのか、いつもこうなのか。
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表通りから曲がるとこんな感じ。
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めぎたちはホテルで聞いたお勧めのレストランを探して歩いたのだが、やっと探し当てたそこは残念ながら閉まっていた。クリスマス休暇なのかも知れない。(そうそう、カターニアを観光した場合、非常に有名な魚市場の近くの魚介レストランに行く例がほとんどだと思うが、そこはホテルの人には勧められなかった。)仕方がないので開いているレストランをこんな風に外から眺め、適当に入ったのだった。
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これはお通し。ああ、トマトがなんて美味しいのかしら・・・と溜息が出た。
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ハウスワインはこんな容器で出された。給仕のおばあちゃんは注いでくれる訳でもなく、どうぞ!と言ってどんとテーブルに置いていった。しかしこのワインが非常に美味しかった。
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これはアペリティフのタコのマリネ。タコも美味しいが、オリーブオイルも美味しい♪
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そしてリゾット。これもシンプルながらとても美味しく、どうやったらこんな風に美味しいリゾットができるのかここで議論したほどだった。
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それからメインだが、うちのドイツ人は魚介のグリル盛り合わせ。この白身魚が非常に美味しかったらしい。
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付け合わせのルッコラのサラダ。バルサミコが美味しかった。
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ところでめぎはこの日イマイチ体調が思わしくなかった。旅の直前に疲れがドッと出たのか風邪を引き、そうでなくとも鼻と耳がイマイチな状態だったのが飛行機で気圧の関係ですっかり聞こえなくなり、その所為か食欲もイマイチで、タコのマリネとリゾットまでは美味しくいただいたがその上魚介をいっぱい食べようという気にはなれず、メインをシンプルなトマトソースのみのスパゲティにしてもらったのだった。しかしこのトマトソースはめぎの人生で最高とも言えるほどの美味だった。お値段は4ユーロ程度だったと思う。シチリアのなんてことのない無名の適当なレストランのこのトマトソースの水準。シチリアのトマトは甘くて素晴らしい。ついでに言えば、スパゲティも茹で方が最高で、熱々で出され、いつまでも冷めず、これを食べにもう一度ここへ行きたいと思うほどだ。
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しかし残念ながらこのレストランの写真を撮っていない。体調がイマイチになったので写真を撮ろうという気が失せたとも言える。確かお会計は二人で30ユーロほどだったと記憶している。ドイツだったら一人分の値段だが、それでもここまで美味しいとは限らない。カターニアのレストランがどこも美味しいとは保障できないが、適当に入っても安くて美味しいものに巡り会える可能性が非常に高いとは言える。

食べ終わったのは9時くらい。その頃から通りはようやく賑やかになってきていた。しかしめぎはこのあとさくっとホテルに帰って、次の日のために体調を整えることに専念した。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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朝食、そして・・・ [シチリア]

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ここはカターニアで泊まったホテルの朝食会場。屋上に小さなカフェがある感じ。
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もう少し暖かい季節なら、外で朝食を楽しめそう。
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でも、クリスマス前はシチリアと言えども外で食べるにはまだちょっと。コートを着込めば外に座れないこともないけど、ホテルの朝食だからコートは部屋に置いてきたし。

そんなわけで、中でいただくことにした。
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可愛らしく用意してるわね。
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どのテーブルの上にもお皿が用意されていたし、食べ物もそれなりにいっぱいあったので、たぶんめぎたちの他にも宿泊客がいたのだと思う。でも、ここでは誰にも会わなかった。
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朝食は典型的なイタリア風。甘い菓子パンのようなケーキのようなのが色々と。
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オレンジジュースがちゃんと絞ったフレッシュなのだったのが嬉しかった。イタリアの朝食のオレンジジュースはファンタみたいなのが多いからね。
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ゆで卵やハムも用意されてて、お安いホテルにしてはずいぶんリッチな朝食だった。
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さて、この日はシラクーサに行く予定だった。それからぐるりとシチリア島を一週間かけて回るつもりだった。だからレンタカーを借りていたのだ。が、めぎの体調は思わしくなく、喉も痛いし鼻がつまってて息もできないし、耳は聞こえないし時々聞こえるようになると痛いし、旅を楽しめそうにないな・・・
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とりあえずチェックアウトして車で出発したのだが、結局旅を打ち切って帰ることにしたのだった。シチリアで古代ギリシャ時代の遺跡を見るのを楽しみにしていたうちのドイツ人には申し訳なかったが、彼は割とあっさり気持ちを切り替えてくれて、クリスマスをうちでのんびり過ごせると喜んでもくれた。
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ヨーロッパなので、また行こうと思えばいつでも行けるしね。
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しかしクリスマス前の空港はこれまた凄い状況で、飛行機に乗れたのは日が暮れる頃だった。
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まあそれでも、うちに帰れると思ったら本当に嬉しかった。
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いつかまた仕切り直してシチリア一周制覇したいなと思う。

空港で、シチリアのお酒を購入してきた。こちらはMalvasiaというリキュールワイン。
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もう一つはMarsala。マルサーラでMarsalaを飲むのが夢だったんだけど、それはまたいつの日か。
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以上で、あっという間に終わった、でも少なくとも一日分は密度の濃い観光をしたシチリア島カターニアの旅の話はお仕舞い。帰りの飛行機の気圧でさらに耳は悪化したが(これは本当に辛かった・・・痛いし何も聞こえないし中耳炎にでもなるかと思った)、その後クリスマスにゆっくりしたおかげで徐々に治り、今はすっかり元気なのでどうぞご安心を。

撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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