特集1:ヘルゴラントへ! [ヘルゴラント]
ヘルゴラント特集の第一回目。
まず、ヘルゴラントの位置を確認。
これはドイツ。
この紫色の部分がデュッセルドルフやケルンのあるノルトライン・ヴェストファーレン州。その北にはブレーメンやハノーファーのある黄緑色のニーダーザクセン州。その北の黄色い部分はリューベックのあるシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州。シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州とニーダーザクセン州の間にはハンブルク。
ニーダーザクセン州の北端辺りにあるCuxhaven(クックスハーフェン)という小さな町から北西60キロのところに、Helgoland(ヘルゴラント)という島がある。ヘルゴラントはシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州に属している。
さて、旅行開始!
クックスハーフェンからヘルゴラントへ向かうアトランティスという船。
こちらがチケット。往復で43ユーロ。7千円くらいか。こう考えるとユーロは高いなあ。
いい天気で、甲板上はたくさんの人だった。
途中で見えた漁船。
船で2時間、ヘルゴラントが見えてきた!
ヘルゴラントは、ヘルゴラント島とDüne(デューネ)という砂丘の島の二つからなる。
こちらがヘルゴラント島。大きな船は港にはつけないため、島と島の真ん中に停まっている。
こちらがデューネ。
私たちの船も島と島の真ん中に着き、小さなボートが迎えに来た!
ボートにどんどん人が乗り込んでいく。
これはボート上のめぎが乗り込んでくる人を写したもの。
ボート出発!
アトランティスを後にし・・・
こんな風に乗客たちが運ばれていく。
ヘルゴラントに到着!
続きはまた明日。
特集2:デューネ(砂丘)へ! [ヘルゴラント]
ヘルゴラントに着いた人たち。たいていの人たちは、リゾートのこの島に滞在する。
しかし、めぎたちはまずデューネ、すなわち砂丘の島へ。(ヘルゴラントとデューネとの位置関係については前日記事をお読みください。)
デューネへの船は、朝早くから夜まで30分または1時間おきに出ている。往復4ユーロ。
それはこんな船。
いざ乗り込んで・・・
ヘルゴラント島を後にする。
乗客たち。
早速デューネを散策♪
左がめぎ。陽射しがきつく、帽子を忘れたのでストールを頭にぐるぐる。右はうちのドイツ人の妹。
デューネはこんなところ。
ここには、何も無い。
人が非常に少なかった。
あるのは鳥の声と・・・
波の音だけ。
この島にFKKがある。それについては明日。
特集3:FKK [ヘルゴラント]
さて、いよいよビーチへ!ここがビーチへの入り口。
このビーチは島の北側。
ビーチの入り口にこんな標識が立っている。
左下にFKKの文字。Freikörperkultur(フライケルパークルトゥア)の略で、簡単に言えばヌーディスト・ビーチのこと。身体の解放を礼賛する運動がドイツでは18世紀に起こり、第一次世界大戦前にはFKK協会も設立された。身体が太陽や水や空気と直接触れることを目的としており、水浴・沐浴を裸で行う、と考えると分かりやすいかもしれない。
したがって、FKKはすばらしい肉体を自慢げに見せながら闊歩するところではない。人の肉体を眺めるところでもない。裸になって、自分の身体の自由を自分で全身に感じることを目的としている。だから、きょろきょろしている人はいない。男性も女性もスッポンポンだが、誰もそれをじーっとみている人はいない。そのあたり、全て混浴のドイツのサウナに行っても同じである。
その様子を、当たり障りない程度にご紹介。
水着を着ている人もいる。自分が気持ちいいと思う程度にまで脱ぐのが基本らしい。FKKビーチには、スッポンポンエリアと水着エリアとをハッキリ分けているところもあり、そういうところでは裸になるべきエリアでは水着着用しないのだが、ここでは混在OKだった。
こんなハダカンボも。真っ白ですねえ。
よい天気に恵まれ、格好の日光浴・海水浴日和だった。
次の日の朝、めぎが一人早朝の海に佇んでいると・・・
老夫婦がハダカンボでやってきて・・・
海へ!
ひとしきり泳ぎを楽しんだ後、シャワー室へ。
いくつになってもカップルで休暇を楽しんでいるのって、いいな。
実際にハダカンボになってみると、泳いだ後濡れた水着がべとーっと身体にまとわりつく不快感が無く、水から上がったときに太陽がすぐに乾かしてくれるので、気持ちいい。それは意外な発見だった。
めぎは自分で撮影していたため、裸体UPする写真が無い。楽しみになさっていた数名の皆様、あしからずご了承を♪
↑ これはめぎが作ったものではありません。
特集4:アザラシ [ヘルゴラント]
デューネ(砂丘の島)は、野生のアザラシが見られることで有名である。
FKKのビーチからも、波間に・・・ほら!
うーん、キモチイイ・・・
今日はあまりハダカンボはいないなあ・・・
またあとでね。
島の南側、Aadeというところの方へ回ってみると・・・
こんにちは!
わたしはフランチスカ。小さいときに人間に育てられたので、一人でいるのが好きなの。
人間がずっと近くに寄ってきてもへっちゃらよ。(2メートルくらいまで大丈夫だった)
フランチスカからちょっと離れたところには群れのアザラシが。
群れのほうは警戒心が強い。ちょっとずつ近寄ってシャッターを押す。
あっ!
30メートル以上近づいてはいけないそうだ。
特集5:バンガローとテント [ヘルゴラント]
デューネ(砂丘の島)にはホテルは無い。テント生活をする人と、バンガローを借りる人がいる。めぎたちは今回バンガローを借りた。
場所は、空港の裏、島の北側の海岸近く。
めぎたちが借りたバンガローは一番右。
中は水道が無い。しかし、煮炊きができる設備がある。冷蔵庫もついている。
もちろん、テレビやインターネットなどは無い。電話も無い。
結構狭いが、4人寝られる。
一部屋57ユーロ。四人で割ると、一人15ユーロしない。二泊以上すると、さらに割安になるシステム。
トイレとシャワーは共同で、空港裏にある。
調理器具や食器は無料で貸し出される。
めぎたちは今回一泊だけだったので、夕食はレストランで食べ、朝食はパンとコーヒーのみ。コーヒーを沸かす道具を借りてきた。
テントの様子はこんな感じ。
二人用のテントは一泊15ユーロで貸し出されるとか。
これは・・・?厄除け?
特集6:ビーチチェアとカモメ [ヘルゴラント]
ドイツのビーチの一画。
これはこんなもの。
Strandkorb(シュトゥラントコルプ)といい、文字通り訳すとビーチのカゴ、屋根付きビーチチェアとでも言ったらいいだろうか。ビーチで座るためのものである。
これは浜で管理されていて、お金を出して借りる。冬にはまとめてしまってあるそうだ。
借りて座っている人を残念ながら見ることができなかったが・・・
カモメはいたるところにいっぱい。
どこのカモメもお歌がお上手。
ジブラルタルのカモメさんにも負けませんわよ。
ワタクシ、バレエもできますのよ。
ときどき、たそがれることもありますの。
みんなでたそがれるのも、悪くないですよ。
たそがれて忘れられた卵たち。
めぎとカモメたち。
特集7:ミヤコドリ [ヘルゴラント]
デューネ(砂丘の島)にはボクも住んでいるんだよ!
ボクはAusternfischer、牡蠣を獲る漁師っていう名前なんだ。その名の通り、牡蠣を獲るのがとーっても上手なんだよ。今の時期は食べないけどね。日本ではミヤコドリって言うらしいけど、ほんと?
浜辺を上手に歩いて、
こうやって探すんだ。
お食事中だから邪魔しないで!
波打ち際を歩くのがうまいでしょ。
ちょっと足が汚れちゃった・・・
陸ではときどき、ダンスしてるんだ♪ カモメさんのバレエには負けないよ!
ほら、揃っているでしょ!?
特集8:飛行場と食事 [ヘルゴラント]
デューネの中央部には滑走路が。
次回は飛行機で来てみたいなあ・・・
こちらが空港。空港前にはオープンカフェ。
そのカフェでめぎたちは昼食。めぎが食べたのは小エビのスープ。
塩辛すぎ!
そんなめぎを観察するカモメ。
ん?あいつもいるぞ!
え・ボク?
上手に隠れていたつもりなのになあ・・・
あっ!美味しそう!!これはボクのだよ!
夕飯は、浜辺のレストランで。これはお馴染みAlsterwasser(アルスターヴァッサー=レモネードで割ったビール)。
めぎが食べたのはタラのムニエル♪ レモン汁だけでさっぱりと。白いのは西洋ワサビ。これがなかなかツーンとくる!!
連れのコドモが食べたのはLabskaus(ラプスカウス)。ジャガイモを潰したのをコンビーフと混ぜて目玉焼きをのせたもので、もとは船員の料理だったらしい。北海やバルト海に面した北ドイツならではの食べ物だ。
特集9:日没とその他の風景 [ヘルゴラント]
デューネに咲いていたハマナス。
生きているものはいつかは死ぬ。鳥の死骸も写したが、それはやっぱりここでは遠慮しておこうと思う。波打ち際にはこんなものも。
新しい生命も。
そうこうしているうちに、だんだんと日が暮れてきた・・・
夕陽に当たって微妙な色に見えるくらげ。
日が暮れていく中でも餌を探し続けるミヤコドリ。
遠くを見つめる青首は、何を想うのか。
特集10:デューネを去る [ヘルゴラント]
長々とデューネについて特集してきたが、とうとうデューネとお別れの日。
最後の美しい風景をどうぞ。
明日はいよいよヘルゴラント島。それはあちら。
みなさん、さようなら。ヘルゴラント島もどうぞお楽しみに。
特集11:ヘルゴラントの町 [ヘルゴラント]
今日はヘルゴラントへ。こちらはデューネから見たヘルゴラント。地層のハッキリした岩である。
ヘルゴラントの地図はこちら。右のデューネからヘルゴラントの真ん中編の船着場へ向かう。
船着場にあった天気予報の掲示。ヨーロッパ全体の天気図である。Hが高気圧、Tが低気圧。
デューネに来たときと同じようにこんな船で戻る。
船の上にはドイツ国旗とEUの旗とヘルゴラントの旗。
デューネ、さようなら。
「ヘルゴラントへようこそ」と書かれているこちらは、ヘルゴラントの少数民族フリース人の言葉、フリジア語。ここになぜデンマークの国旗もあるのかは不明。18世紀にここがデンマーク領だったことは確かだが、その後イギリス領だったこともあるし、今はドイツ領である。
ヘルゴラントに上陸すると、そこは町!北欧のリゾートって感じの雰囲気だ。
ヘルゴラントはEUの関税法に属していないので、なんと非課税。タバコやお酒などがたくさん売られていた。
ドラッグストアのSchleckerもなんだか可愛い建物だ。
町並み。民宿やウィークリーマンションなどが多い。ヘルゴラントに来る人の多くは、ここに一週間から1ヶ月泊まって、夏の休暇を過ごすのである。
これからヘルゴラントの高台へ。こんな階段を上る。エレベーターもある。
続きは明日。
特集12:ヘルゴラント島 [ヘルゴラント]
ヘルゴラント島の高台に登ると、さっきまでいたデューネが!
高波がきたら呑み込まれて砂ごと流されてしまいそう。
もともとデューネとヘルゴラント島は一つの島だった。18世紀はじめに暴風雨によって砂丘が流されてしまい、二つに分断されたそうだ。
そこへ、船がやってきた。
以前ご紹介したように、ヘルゴラント島には大型の船はつけない。それで、小型ボートが迎えに出航!
高台はずっと向こうの突端まで遊歩道が整備されている。
緑と海の取り合わせはなんとなく新鮮。
ここは戦争でイギリス領になったりドイツ領になったりしたところで、軍事基地の痕が所々に見える。
草原にはこんな草花が。
目指すはあちら。
これはLange Anna(背高のっぽのアンナ)と呼ばれているそうだ。
この地層は、2億6千万年前まで遡る。中生代、つまり三畳紀やジュラ紀や白亜紀の堆積物が地殻変動で押し上げられ、潮の干満や波による侵食でこのように出来上がったのだそうだ。
しかし、地層なのか鳥の糞なのか・・・?
海が遠浅なのがよく見える。
アンナさん、こんにちは。
突端まで行くとアンナは恥ずかしがって姿を隠してしまった。
特集13:ヘルゴラントの実態 [ヘルゴラント]
昨日の地層の岩の上には、こんな野原が広がっている。
羊たち。
ヘルゴラントは、戦時中は潜水艦の燃料補給基地としての機能を果たしていたので、イギリス軍が爆撃し、壊滅状態となった。イギリスはそれに留まらず、1947年にも6700tの爆弾を落とすなど、ヘルゴラントを爆撃訓練場として使用した。その痕は、ぽっかりと大きな穴になっている。これは、その穴というか、巨大なくぼみの一部。
1952年になってからドイツに返還され、現在のようにリゾート地として復興した。
こちらは町の方。右側の三角形に尖っているのは教会。
教会の尖塔は、船の形になっている!
町のほうへ戻ると、そこにはドイツならではのSchrebergarten(シュレーバーガルテン)。それは、街中ではアパートに住んでいて庭がない人たちが、郊外に小さな庭を借りるシステム。小屋には炊事や宿泊できる施設を備えているところも。週日は街中のアパートに住み、週末に庭の世話をしてそこで過ごすドイツ人も多い。
あっちがイギリスなのね・・・
高台も海沿いにはやはり民宿やウィークリーマンションが建ち並んでいる。
海が見下ろせるカフェ。
階段を下りて港へ戻る。途中にはさくらんぼの木が。
お土産屋さんを覗いてみたり♪
特集14:ヘルゴラントを去る [ヘルゴラント]
2週間にも渡ってヘルゴラント特集をしてきたが、本日はとうとう最終回。
奥は、帰りの船に乗るための長蛇の列。手前はデューネからの連絡ボートが着いたところ。
私たちが乗る船へのボート波止場はこちら。
どんどん乗り込んでいく。
待っている間にここに飲み捨てていってはいけません・・・
ボートに乗り込んだ人々。
ヘルゴラントを後にする。
船に乗り込むところ。
出港。振り返るとデューネには、例のビーチチェアが小さく見える。
ヘルゴラントもさようなら。
さようなら~♪
次回はヨットに乗りたいなあ。
Cuxhaven(クックスハーフェン)まで2時間。その間に食べたのはこちら。パンに挟まっているのはMatjes(マティエス=にしん)を塩漬けにしたもの。食べた感じ、かなり生である。生魚に飢えていた私は、あまりの美味しさに2つ平らげ、もう1つテイクアウトしてうちで食べた。
途中で見えた中国の大型貨物船。
クックスハーフェンに到着。おお!車を久々に見た!
すっかり酔っ払って盛り上がっている若者たち。なかなか降りようとしない。
ただいま~
さて、めぎがヘルゴラントから持ち帰ったもの。
まずは、いつものことながら、石。
それから、ボク!
ボク、仲間たちと一緒にカゴに入ってたんだけど、めぎぃ~、めぎのおうちに連れてってぇ~!とねだったら、めぎはボクをちゃんと選んで抱き上げてくれて、ドイツ人に「この子、うちに来たいって言ってる~」と通訳して、ドイツ人が買ってくれたんだよ。(← おバカな我々♪)
次回からは、このヘルゴラント旅行の前後に泊まった森の家の様子をご紹介。