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新しい携帯 [文化の違い]

私はドイツに住んで5年目になるのだが、その間に携帯を3回買い換えた。
最初に買った携帯はプリペイド式で、これなに?と思うようなちゃっちーの。それでも126ユーロもした。日本のカッコいい携帯に慣れていた私には、ちょっとショック。もちろん写真も取れないし、カラーでさえない。
でも、私の小さな手にぴったりのサイズで、結構愛用した。
SMSという携帯メールをドイツ語で打って、ドイツ人の友達と会う約束なんかをして、それでドイツ語の日常表現をいっぱい覚えたなあ。今の相方と出会って、Ich vermisse dich.なんていうSMSのやり取りをしたのも、いい思い出だ。
しかし、プリペイドっていちいちカード買って補充しなくちゃならず、めんどくさい。日曜日ってドイツはお店休みだし、平日も8時以降は軒並み閉まってしまう。カードを求めて開いているキオスクを捜し歩いたことも。
2年経ったときに、もうしばらくはドイツにいることだし、と考えて携帯電話会社と契約を結んだ。プリペイドの電話番号をそのまま引き継いでもらい、そのときに機種変更も。新契約ってことで、当時150ユーロくらいで売られていた機種が1ユーロ。スライド式で、結構カッコイイな、と気に入っていた。音が、日本の携帯の素晴らしいサウンドや着うたとまで行かずとも、優しくて綺麗なトーンだったのがよかったかな。写真も取れるし、やっとカラー!
それからまた2年。電話会社から、もう2年契約を延ばすことを条件に1ユーロで買ったのが、三つ目の携帯。やっぱり150ユーロ位するようだ。写真なんかは前のと比べて質がぐーっといいし、持った感じも悪くないのだが、着メロが!なに、この電子音。日本の10年前の携帯みたい。一応着メロのダウンロードもやってみたけど、イマイチ。
この手のモノは、日本がやっぱり最先端だな~

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それにしても、ドイツ人は、着メロなどに興味が無いのか?電話できさえすればいいのだろうか。電車の中でも、無機質音が鳴ることって実に多いし。
そうそう、電車の中でのマナーモードのルールって、ドイツには特に無い。だいたい、車内放送がほとんど無いから、マナーモードにしてください、なんてアナウンスが入ることってあり得ない。ICE(日本の新幹線に相当)みたいな長距離列車の場合は携帯電話禁止車両が有るけど、それは禁煙車両と同じような考え方に基づき、したい人はこちらへ、嫌な人はこちらへ、とハッキリしていて簡単だ。いちいち、人にマナーを促すより、きっぱり分けちゃった方がいいかもしれない。少なくとも、日本へ帰国するたびにうんざりするあのひっきりなしの車内放送が減り、その分静かに電車に乗っていられるのでは。


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台所を自分で取り付け [文化の違い]

ドイツに来て一番驚いたこと・・・それは、部屋を借りるとき、一般的に台所がついていないこと。
この事実って、ドイツ留学をテーマに楽しげな会話が繰り広げられるドイツ語の教科書を読んでも、ドイツ事情の本なんかを読んでも、あまり出てこない。
私は、ドイツに来る前にドイツ文化を専門として大学で何年もドイツについて学んだけれど、そんなことは一度も聞いたことが無かった。
それはなぜか。
一般に、ドイツ語の教科書を作ったりドイツ事情について本を出したりするような大学の先生方は、みんな大学やドイツ学術振興会から援助を受けて滞在するからお金の余裕があるし(月々キチンと決まった額のお給料が入るだけで生活力は全く違う)、半年からせいぜい2年程度までの滞在というニーズに合わせ、受け入れ先がそれに見合った台所&家具付きの部屋を用意して待っていてくれる、または研究滞在者用の家具付きフラットを紹介してくれるらしい。自分で探すとしても家具付きの部屋を探すようだし、机やベッドなどが予め用意された部屋を借りるとなると当然台所も付いているのだ。
また、駐在員のご家族は、会社が数年の滞在というニーズに合わせて日本人用にちゃんと台所や立派な家具まで揃えられたお部屋を用意して待っていてくれるらしく、やっぱり台所を買うなんてことがあんまり発生しないで済んでしまうらしい。
だから、ドイツの住宅に台所が付いていない、というのは日本ではあまり知られていないのだけど、これは正真正銘の事実なのである。

で、留学の奨学金が切れたのにドイツに残ることを決めた貧乏人の私のような人間は、一般のドイツ人と同様に台所の付いていないアパートに住むわけだ。
じゃ、ドイツ人は台所を買うの?
そう、システムキッチンを買うのである。机やベッドや本棚やテレビなどと同様に、システムキッチンはドイツ人個人の持ち物で、引越しするときには台所もろとも引越しするのだ。
どうして?
だって、台所も机やベッドと同様、個人の趣味があるじゃない?コンロだってガスがいいか、電気がいいか、いくつ欲しいか千差万別だし、作業台の広さやシンクの数、蛇口の形に至るまで、個人のニーズで台所の形は全く変わってくる。

私は当初ドイツ人学生と部屋をシェアして住んでいたのだが、相方と知り合って1年半経ったところで、彼の隣の部屋に引越しした。今はお隣さん同士である。
そんなわけで、私は中古のシステムキッチンを400ユーロで購入し(もとは1500ユーロくらい)、古い安アパートに取り付けた。取り付けも自分でやるのがドイツ流。とは言え、取り付けるための大工道具なんて持っていないし、生まれてこのかた云十年大工仕事なんてしたことが無いから、自分一人ではもちろんできない。ドイツ人の相方がいたからこそ、可能だった。ま、相方に出会わなければ私はさっさと日本に帰っていたはずなのだから、そのくらいは手伝ってもらおう。

取り付け前の様子はこんな感じだった。
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左端の大き目の箱の中には冷凍冷蔵庫が入り、その右隣の空間にはオーブンとコンロが入り、その隣に収納、食器洗浄器、シンクと続く。上にも収納が取り付けられる。これ全部で400ユーロ(約5万円)はお買い得でしょ?
ちなみに明かりも自分で取り付ける。線がぶら下がっている状況のところにドリルで穴を開けて自分の電灯を取り付けるのだ。
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少しずつ組み立てていった。
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これらを取り付けるために様々な道具を使ったのだが、その一部がこれら。この他、ドリルはもちろん水平かどうかを見る道具や、化粧板を必要に応じて切る電動鋸など、相方は地下室からいろんなものを持ち出してきて作業に当たった。ドイツ人は各家庭にこういう道具を揃えている。たとえ持っていなくても、知り合い2~3人に電話すれば、すぐに持っている人が見つかって借りることができる。
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そして出来上がった台所がこれ。こんなシステムキッチン持ちになって、いつか日本に帰国するとしたらどうしましょ。
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ちなみに隣の相方の部屋の台所はこんな感じ。彼は私のようにシステムキッチンを購入することすらせず、手持ちのコンロやオーブン、冷蔵庫を組み合わせ、自分で台所を作ったそうだ。つまり、私のシステムキッチンの外枠の部分を彼は持っておらず、木を買ってきて自分で作ったのである。このカーブの形には誰もが目を見張る。
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我々のキッチンの最大の違いは、高さである。私の台所は私に合わせて低く設置したのに対し、身長185センチで手の長い彼にあわせて自分のためだけに作った相方の台所は、身長156センチで手の短い私には高すぎ、料理していると腕が疲れるし、調理器具を取るのにいちいち背伸びしなければならず、背伸びしても取れないものが多い。そういえば、先日同僚のドイツ人研究者のホームパーティーに招かれたけど、背の高い彼の家の台所も、彼に合わせて高く設置されていた。もちろん、自分で設置したという。まさに、ドイツ人は個人の趣味で台所を作るのだ、と実感するところだ。
いつか相方と二人で一つの部屋に引越ししよう、という話もあるのだけど、台所の趣味の違いをどう克服するかが、最大の問題のような気がする。

♪ 2012年11月追記 ♪

ちなみにこのキッチンを取り付ける前の改装中の状態はこんな感じだった。
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キッチンの部分はこの青い板。
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その裏には配管があって、そこはバスルーム。
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めぎの住んでいるアパートは築130年くらい。こういう古い建物をこんな風に直して・・・
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こうやって人が住んでいるということね。
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それにしても、この約8年間になんてものが増えたんでしょ。

キッチンを取り外して引っ越ししていく様子を納めた写真も発見したので、例として載せておく。
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ドイツの薬は強烈! [文化の違い]

汚い話だが、一週間ほど前、ひどい下痢で3日間も寝込んでしまった。
突然具合が悪くなり、起きているのも苦痛、寝ているのも苦痛、トイレに座っているのも苦痛。
トイレが肘付だったら良かったのになあ、などと思ったくらい、目がぐるぐる回って、血の気が引いていた。
一日何も食べられずほとんど飲むこともできず寝込んで悪いものを出し切って(汚い話で失礼!)、ふらふらながらもようやく水分くらいは取ろうという気になった二日目、相方に勧められた薬を服用。
それは、これ。
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Kohle?す、炭?
ドイツ語でKohleといえば、まずは「石炭」、次に「炭一般」、そして口語で「お金」の意味も。
消臭用の炭ボールじゃあるまいし、炭を飲むの?
まさかね、と思って辞書を引く。
すると、「デッサン用の木炭」と「活性炭」が。
そっかー活性炭!きっと、毒素を吸収してくれちゃうのね。

中身はこ~んなに真っ黒で、しかもデカイ。
なんだか不安になって、くらくらしつつも説明書を読む。
大人は一日に3~4回、一回2~4錠服用のこと。
薬の中身は、1錠あたり250mg Medizinische Kohleとしか書いてない。
つまり、医薬活性炭?

それ以上深く突っ込む気力も体力も無かった私は、とりあえず湯冷ましで2錠服用。
すると!!!!!
効果覿面、あれほどひどかった水のような下痢がすっきり治まった。

あとで相方にその話をしたら、書いてある服用量の半分から試すのが常識だ、と叱られてしまった。
しかし、同じ症状で病院にかかった友人は、医者に一回4錠飲むように言われたとか。

そんなわけでドイツ滞在5年目にして初めて活性炭のお世話になった私は、発病後3日目くらいまでほとんど食欲も無く寝て過ごし、きっと体がお休みを欲していたのかな、と思いながらゆっくりした。
しかし、ちょうどその頃ドイツは猛暑のど真ん中で、寝ていても暑くて汗びっしょり。そのためすっかり体内のミネラルを失い、次に私を襲ったのが・・・足がつる!
寝ていると突然足がつり、その痛いのなんのって。そこで相方が勧めたのが、これ。
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これはマグネシウム。ちなみに上の丸いのがふたで、右の丸いのが中身。この白い丸いのをコップいっぱいの水に溶かして飲む。例によってまた湯冷ましに溶かし、しゅわしゅわしゅわ~というのを楽しみ、甘い砂糖水みたいなマグネシウム水を飲んだ。

そして、これまたびっくり、足攣りもいっぺんに治ってしまったのであった。

ドイツの薬は凄くよく効く。服用は半分からにしよう。


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Hiroshima [文化の違い]

原爆投下60周年を記念して昨年BBCが作成し、ZDFでもドイツ語吹き替えで放送されたドキュメンタリー・ドラマ「Hiroshima」のDVDを見た。

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当時の映像や、被爆者や投下したアメリカ兵などのコメントなども挟みながらではあるが、基本的にドラマ仕立てになりすぎていて、当時の日本人はこんなこぎれいな格好はしてなかったよ、というシーンや、いかにも演劇という感じの原爆投下後のシーンに、非常に嫌な気分になった。特に、アメリカ側の、原爆を飛行機に積んで飛び立って落とすまでの様子にかなりのウェイトが置かれていて、妙にドラマチックなのだ。
でも、被爆者の具体的なコメントやアメリカ兵の臨場感ある再現は一見の価値があった。戦勝国イギリスが作成したにもかかわらず「あれは人体実験だった」という被爆者からの批判が述べられているのは、悪くないだろう。投下の瞬間をせっかく生き延びた人々が、その後まもなく当時不可解でなすすべもなかった病気で次々と亡くなっていった様子は、思わず目を背けたくなるほどで、そのあたりまで描かれていたのは評価できると思う。


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ホモと政治家 [文化の違い]

ベルリンで先日議会選挙が行われ、SPD(ドイツ社会民主党)が目標を達成して勝利した。

ちょっと簡単にドイツの政党について説明する。
ドイツの現メルケル首相はCDU(キリスト教民主同盟)で、前のシュレーダー首相はSPDである。2005年9月の解散総選挙でSPDはCDUにわずか4議席で第一党の座を奪われ、SPDのシュレーダーは退陣したのだけど、CDUも単独で政権を担うには議席が足りず、いろいろもめた挙句CDUは他の政党と連立を組むことに失敗し、なんとCDUとSPDの大連立政権が誕生したのであった。だから、首相ポストこそCDUであるけれど、SPDは相当大きな発言権を持ち、政権に参加しているのである。

そんなわけで、首都ベルリンの議会選挙はSPDにとって結構重要だったのだ。

で、SPDを勝利に導いたのは・・・ベルリン市長クラウス・ヴォーヴェライト(SPD)だと言われている。彼はなんだか人気があるようで、ドイツのBild(ビルト)というタブロイド紙にヴォーヴィ(Wowi)という愛称でこんな風に掲載された。


見出しを訳すと、こんな感じ。

ヴォーヴィはホモ初の首相になるかも?

そう、クラウス・ヴォーヴェライトは、ホモなのだ。
ドイツの政治家にはホモが結構いて、ハンブルク市長やFDP(自由民主党)代表の例なんかもたぶんそうだと考えられている、それは、彼らがホモのパートナーを連れて歩いているからだけど、ヴィーヴィは彼らとはちょっと違う。なんといっても彼は、自分がホモであることをハッキリ公言した政治家なのだ。

公言したか、周知の事実かの違いは、やっぱり大きな差らしい。

この写真に載っている二人のうち、こちらを向いているのがヴォーヴィ、横向きなのが彼のパートナーである。SPDの勝利を喜ぶ場面だとか。

そんなわけで、ビルト紙は、女性初の首相になったメルケルに対し、ヴォーヴィがホモ初の首相になるんじゃないか?と書き立てているのだ。

このヴォーヴィという愛称、良識あるドイツ人にしてみたら、こんな言葉を私などが使ってはいけない、という。タブロイドならではの表現で、そんな言葉を口にすると学識あるとはとても思えないからだとか。

しかし、同時に、面白い話を聞いた。このクラウス・ヴォーヴェライトの名前だけど、彼が自分がホモであることを発表して以来、Wowereit(ヴォーヴェライト)を似たような響きのwohl bereit(ヴォールベライト)と揶揄する表現が囁かれているそうだ。
それは、普通は「しっかり十分に準備できている」という意味で使われる表現なのだけど、ここでは「イケル準備が出来ている」という意味。
そしてそれからもう一つ踏み込むと・・・Po bereit(ポーベライト、お尻の準備が出来ている)・・・

全くドイツ人は!


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コミュニケーションの第一歩 [文化の違い]

まず、このマッチの広告から見ていただきたい。


Hasuma Feua? と書かれている。ハスマ フォイア?と読む。

さて、ドイツ語をお分かりの皆さん、どういう意味ですか?
字面から考えてはいけない。音から考えよう。

正式なドイツ語に直すとこうなる。
Hast du mal Feuer?
ハストゥ ドゥ マル フォイアー?と読む。
これを普通の速度で言うと、ハスマ フォイア?になるわけだ。

「火、ある?」という意味のこの言葉、異性と知り合うきっかけに使われる常套句なのだとか。

このマッチの裏には、こう書かれている。


つまりこのマッチは、人と知り合うためのコツを知りたい人に助言とトレーニングを提供するコンサルタントの広告なのだ。Kontaktvoll(コンタクトフォル)は、コンタクトいっぱい、という意味である。ここに表示されているサイトにアクセスすると、いかにもという感じの綺麗なお姉さんの写真が出てくる。あなたならそりゃあ、すぐに声をかけてもらえるでしょう、という感じだ。

ここでFlirttippsがもらえ、Flirtpartyもあり、Flirtkursも開かれているという。つまり、Flirtの助言が受けられ、パーティに参加でき、コースまで開講されているのだ。このFlirtとは何か?

電子辞書には「情事」「浮気」と載っている。おいおい。

もちろんそういう意味もあるが、もっと単純に色気を出して男女が戯れることを意味していて、必ずしも情事や浮気ではないようである。小学館の独和大辞典には、第一の意味として「いちゃつき」が出ているが、これが最も近いだろう。
まあ、カレシ(または彼女)欲しいなあ、と思っているときは、出会った人とちょっといちゃついたりするのが当然であって、そういうことが早々簡単に出来ない人のために助言と訓練を提供するということなのだろう。

しかし、通ってくる人ってどんな人たちなのかしら。ちょっと見てみたい気がする。意外と浮気を求めている人が多かったりして?


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バイロイト音楽祭 [文化の違い]

クラシック音楽好きの人ならだれでも知っているバイロイト。
ワーグナーの祝祭劇場でのバイロイト音楽祭は、そのチケットを手に入れるのに7年はかかると言われているものだ。
本当に7年目に手に入るものなのか、私は2年前から毎年申し込んでみている。

今年もその申し込みの時期がやってきた。
旅行会社の高額なツアーはともかく、正規料金のチケットを正規ルートで手に入れるには、毎年この時期に手紙で申し込まなければならない。申込用紙は、一度申し込んだことがあれば毎年自動的に送られてくる。
ネットでは販売していないし、メールやFAXでも申し込みを受け付けてはもらえないところがいかにもという感じだ。

これがその申込用紙と来年度のパンフレット。


申込用紙には、第一希望と第二希望が書き込める。


パンフレットはこんな感じ。2007年は『指輪』がある。これは四夜全部買うことが義務付けられている。流石バイロイトだ。


パンフレットの裏はこんな感じ。


チケット料金の部分を拡大してみよう。


これを見て分かるように、チケットはだいたい150~200ユーロ程度である。
(1ユーロはだいたい135円)

私と相方が毎年狙っているのは、一番下の水色のカテゴリーだ。ここだけダントツに安い。30ユーロ程度でバイロイトが見れるのだ。
行くとしたら一つだけを見るのではなく全演目(7作品)を見たいので、滞在費もかかるし、高額なチケットはとても買えない。だから、天井裏のすごーく上の方なんだろうけど、この格安カテゴリーに申し込んでいるわけだ。

今年が3回目のチャレンジである。さてさて。


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 [文化の違い]

先日、相方にこれをプレゼントされた。


菊である。
新宿御苑の菊花壇展を思い出すような、丸くて大きい菊の鉢植えだ。

菊の花と言えば、普通何が思い浮かぶだろうか。
仏壇?お彼岸?皇室?
日本人同士で菊をプレゼントすることって、ほとんど無いと思うがどうだろう?

この菊はマルクト(広場で週一回くらい開かれている近郊農家の市場)で、なんと5ユーロで売られていた。700円もしないのである。
ちょっとしたお墓参り用の花束でも500円位してしまうことを考えると、ずいぶんお買い得だ。

この菊を据えると、秋が近づいて淋しくなってきたベランダが華やかに、でも一層秋らしくなった。


デュッセルドルフは少しずつ秋めいてきている。


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カヌー [文化の違い]

今、デュッセルドルフではライン河畔でカルチャーフェスティバルが催されている。
ライン河畔の広場に大きな仮設テントがあって、その中で演劇など上演されているらしい。
そして、ライン・プロムナードにはアルトビールの店が並んでいる。

日曜日、船上カフェに入ってみた。

アイスカフェを頼んでみたら、アイスクリームと生クリームの他に氷が入っていて、いわゆる日本風のアイスコーヒーみたいだった。
へえ、ドイツにもアイスコーヒーがあるんだ!(普通はアイスカフェと言うのはあったかいコーヒーにアイスクリームが浮いている。)あまりの驚きに写真を撮るのを忘れてしまった。

河畔は、いつも日曜日は多くの人が散歩しているけれど、今回はお祭りともあってさらに結構な人出だった。
すぐ横に停まっていた遊覧船が出航していったが、これはケルンとデュッセルドルフを結んでいる有名なKDラインではなくて、デュッセルからカイザースヴェルトという近郊の町までのWeisse Flotte(ヴァイセフロッテ)という遊覧船である。1時間くらいの遊覧が楽しめる。


ラインは、普段は大きな大きな貨物船が頻繁に行き交う河である。船による交易が今でも行われていることを実感する。
しかし、日曜日のこの日は貨物船の航行はまばらで、小さいボートが目に付いた。この近くに小さな港があるのだが、そこには個人で所有されている小さなエンジンつきのボートがたくさん止まっている。

山中湖や芦ノ湖みたいに手漕ぎのボートの貸し出しなどはないが、エンジンつきのボートは、事前に申し込めば遊覧してくれるそうだ。
カヌーで遊んでいる人たちもいた。カヌーの貸し出しもないので、これは個人で所有しているカヌーである。ドイツの人は、日本と比べると結構な割合でカヌーやボートを個人所有している印象だ。


カヌーで遊ぶ場合、安全対策は全くの自己責任である。救急隊が岸辺で待機しているわけでもないし、大型貨物船や遊覧船も航行する中で楽しむわけだから、船走行の規則なども知っている必要がある。
私も友人に乗せてもらったことがあるのだが、事前に、泳げるかどうか確認された。救命胴衣をつけるか否かは本人の判断に任された。

実際に乗ると、河は広く、流れは速く、バランスをとったり方向を操作したり忙しい。テーマパークで安全に乗るのとは全く違う。子どもを乗せる場合は、その子どもも泳げることがまず大前提だし、救命胴衣をつけ、落ちた場合にどうするかしっかり説明し、イメージトレーニングする。

カヌーの後ろから、ジェットスキーもやってきた。珍しい。これも個人の持ち物なのだろう。数が少ないからまあいいが、結構うるさい。


ジェットスキーが通り過ぎた後、カヌーはその波でゆらゆら揺れていた。本当にスリル満点、これこそ「遊び」というものなのだろう。


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クノール [文化の違い]

クノール。これはスープのクノールではない。豚の名前である。

今、あまりにも衝撃的なドキュメンタリー番組を見てしまったので、このままじゃ眠れないので(今ドイツ時間の夜10時半)ブログに書きとめることにした。

その番組の名前は、「クノール:豚の一生」。豚肉として育てられる豚の一生のドキュメンタリーだ。
生まれて一日目にはペニスを、三日目には袋を切り取られ、去勢された後の表情。
お母さん豚から引き離された後の表情。
クノールの気持ちを代弁している声優の台詞がなんとも悲しい。

これは、生まれたところから飼育場へ移されるところ。
後ろ足で踏ん張って立って、外をのぞいている豚の姿がなんとも・・・


そして育てられること25週。110キロにもなったクノールは、このような赤い印をつけられ、屠殺場へ・・・


私は豚がどのように屠殺されるのかを初めて見た。なんと残酷な・・・夢に出てきて魘されそうな凄まじい光景だった。上から消毒され、狭いところに押し込まれ、なにやら頭か耳の辺りを締め付け、動けなくなったところで心臓を切り裂き・・・
あまりにも衝撃を受けたので、そこまで見ておきながら私はそれ以上見ることが出来ず、テレビを消してしまった。ここまでの映像を日本で夜9時台に放映できるとは思えない。

その後、ネットで番組名など調べたところ、クノールはもしかしたら殺されずに済んだのかもしれないことがわかった。この写真の映像を見ていないので、これがクノールであることを祈る。


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感謝祭 [文化の違い]

感謝祭って、世界中どこにでもあったものだし、日本にもかつては晴れ着を着て米の収穫を祝う習慣があったはずだけど(地方によってはきっと今も)、今「感謝祭」という言葉を聞くと、日本ではアメリカの11月の感謝祭を思い浮かべる人のほうが多いかもしれない。

でも、それほど大掛かりではなくとも、農業を営んでいる人たちなら感謝祭を催すことは当然ありうる。うちの近くの広場で毎週金曜日に近くの農家の人たちが開いている市場では、昨日の金曜日、収穫感謝祭というのをやっていた。

これがそのビラ。


Ernteというのが収穫、Dankが感謝という意味である。

感謝を込めていろいろなものが飾られて、ただ買いものをするだけでなくその場で食べられるものを売る出店も出ていたのだが、その中で目に付いたのがこれ。

これは卵のお店なのだが、大きなかぼちゃをくりぬいたものの中に入っていたのはKürbisball(キュルビスバール)という、かぼちゃのパンチである。


白ワインの中に切ったかぼちゃを入れて数時間おいたものだそうだ。そこそこ甘くて美味しい。

周りを見渡すと、かぼちゃがあちこちに飾られている。うちでも飾れるようにいろいろなかぼちゃが売っている。たいていが飾り用だが、もちろん食べられるものも混ざっている。


小さなものから大きなものまで、形や色も様々で非常に面白い。なかにはハロウィンみたいな飾りも見かけたが、ハロウィンは一ヶ月も先だし、アメリカの文化なのでドイツでは最近若者の間で流行りだしたとは言えあまだまだメジャーではない。ある程度の年齢層以上のドイツ人はハロウィンを知らないし、知っていても冷ややかだ。

市場のささやかな収穫感謝祭だけど、この他にもいろいろ写真を撮ったので、明日以降に掲載する予定である。



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花市場 [文化の違い]

先日大きな菊の鉢植えを買った市場の花屋はこんなところである。


簡単な包みで、鉢植えなどは緑色のビニールに入れて売っている。花束などにしたい場合は、自分でラッピングしなければならないが、そういう手間もかけていいかな、と思うくらい、安いし、新鮮で長くもつし、立派で綺麗である。
つまり、あまり多くの種類があるわけではなく、そのときそのときの季節の新鮮な花をとても安く売っているのだ。春には水仙やチューリップを山のように買ったし、8月の終わりごろは大きなヒマワリを10本くらい担いで買ってきた。先日の主役はダリアだった。




一束1ユーロ50セント、三束で3ユーロである。この紫色のを三束と、白いのを一束買ってきたのがこれ。日本円で600円ちょっとだ。


ダリアは、ベランダで育てていたのだが、綺麗に咲いたところで肥料をやりすぎて枯らしてしまい、とても悲しかった。その代わりというわけではないけれど、なんだか嬉しい。見事な花とボリュームで、家の中がパッと明るくなった。

同じ花屋に、今も菊の鉢植えが売られている。でも、私のもらった黄色のはもう無い。


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きのこ [文化の違い]

ドイツのヴェスターヴァルトでのきのこ狩り。
森の中はこんな感じで、歩くと、敷き詰められた枯葉がふわっと感じる。


きのこたちは、例えばこんなものが。





この外にも何十種類もあって、世の中にはいろんなきのこがあるんだなあ、などと感心してしまう。

ドイツ人が美味しいと思って探しているのは、かさの裏がスポンジ状になっているきのこである。
え?スポンジ?
しいたけみたいなタイプしか知らなかった私。
例えばこれだ。


上がねばねばしていて、なめこみたい。
ひっくり返すとこんなふうに、確かにスポンジ状になっている。


なんだかあんまり美味しそうに見えないなあ。
と思ったら、このスポンジ状のものは、料理する前に取り除くのだそうだ。
たくさん取ったきのこを前に、みんなでスポンジを取り除く作業をするのがまた楽しいのだとか。
へえ、そうなの?
日本でもそうなのかなあ。
想像がつかない私。

上を見上げると木漏れ日が。


そこへ、乗馬中の母子が通りかかった。ドイツでは、日本の感覚から考えると、乗馬を趣味にしている人はとても多い。



カッコいいねえ・・・


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下水道工事 [文化の違い]

うちではこんなカレンダーをつかっている。


ドイツの人気キャラクター、マウスのカレンダー。
これには家族の予定が別々に書き込めるので、誰がいるかいないか、誰が夕飯がいらないか、すぐにわかって便利だ。

それはともかく、9月最終週のある日、こんな紙が郵便受けに入っていた。


市の下水道局からの案内だ。


なんでも、うちの前の通りの下水道工事をするらしい。その紙の下のほうにこう書いてある。


40KW.に始まって、八ヶ月かかるとか。
でも、この40KW.って?

これはKalenderwocheの略で、その年の何週目かを差しているのだ。
しかし、日本で日常的に「今日は今年の何週目」と意識している人って、どのくらいいるのだろう?
今週が今年の何週目か、知ってますか?

ドイツ人は、わりと日常的に意識しているらしい。ラジオを聴いていると「何週目に入りました」なんて聞こえてくるし、仕事の期日を決めるときも「何月の何週目」ではなく、「今年の何週目」という言い方をして指定されることがある。しかも、こんな子供向けのカレンダーにも記述が!


見えますか?


Mo.というのは月曜日のことで、10月2日月曜日からの一週間は、今年2006年の40週目に当たるのだ。

そんなわけで、一週間前に予告され、今週から下水道工事がはじまることになったうちの前の通りだが、ようやく金曜日になってからその準備が始まった。まあ、今週は火曜日が統一の日で祝日だったから、お休みモードだったのかもしれないけれど、どうして金曜日に?まあこれで、この40KW.工事開始が辛うじて達成されると言うわけか。

うちの窓から下を見ると、結構物々しい車が並んでいて・・・



土曜日の今日も午前中やかましい音を立てていた。なんでよりにもよって週末に仕事するのよ!と怒鳴りたくなる。なにしろこの国、週末には仕事をしない国なのだ。電気やガスが止まっても、週末や時間外にはなかなか対応してくれない。でもまあ、日曜日じゃないし、11時には終わったのでよしとしよう。

最後に、今日のうちの菊。



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ゴミ回収 [文化の違い]

ドイツはごみの分別に非常に厳しい国で、生ごみとビニールやプラスチックと紙にハッキリ分別する上、ビンも緑と白と茶色に分別、衣類も別、粗大ゴミ回収は申込制、そしてビンとペットボトルのリサイクル回収を徹底している。スーパーに行くときに必ず飲みきったビールや水、ジュースなどの空き瓶やペットボトルを持参し、ビン代を会計から引いてもらう。以前ドイツ学生と部屋をシェアして住んでいたとき、私がペットボトルを普通のゴミに捨てようとしたら、これはお金よ!とたしなめられたものだ。15セント(20円程度)ほどのことだが、お金の問題ではなく、環境のために回収が徹底されている。
生ゴミには黒い専用のゴミ箱があって、それは各建物の地下室に設置されている。アパートの家主は、生ゴミやビニール・ブラスチックのゴミ(こちらは黄色のゴミ箱)のためのゴミ箱を、世帯数に応じて市に申請して借りているようだ。

ゴミの回収はこんな感じに行われる。


まず、各建物の地下室からゴミ箱が外に出される。道路に地下室への蓋があって、その下にゴミ箱が設置されており、ゴミ回収の人がゴミ箱を外に出していくのである。そこへ写真のような回収車がやってきて、ゴミ箱を台のようなところに載せ、それが自動的に動いてゴミ箱をひっくり返し、ゴミを回収していく。


空になったゴミ箱は、各建物の地下室に戻される。ゴミ箱には建物の番号がついていて、どの建物のものか分かるようになっている。



この方式では、東京のゴミステーションのように回収日前から放置されたり、知らない人がゴミを捨てたりすることが起こらないし、カラスの問題も起きない。街中では非常に良く機能するシステムだ。


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 [文化の違い]

今年は異常気象で、7月はヨーロッパとしては異常に暑く、8月は一気に秋のように寒く、9月は夏が戻ったかのように暑く、10月初めもコートを着ずに外に出られるなんて!とびっくりするような暖かい天気が続いていたのだが、そろそろ涼しくなってきた。それでも今日はまた22度まで上がり、昼間はコート要らずだったけど。
とは言え写真を撮ると、デュッセルドルフもだんだん秋めいてきていることがわかる。


気温は高くても、冬に向かっていることは日の長さで明らかだ。今はまだ夏時間だから、日本との時差は7時間。真夏は夜の10時ごろまで明るいが、秋分の日をとっくに過ぎた今は、朝7時にはまだ暗く、8時ごろになってようやく朝かという感じだ。冬時間に切り替わるのは10月末の日曜日。すると日本との時差は8時間になる。切り替わると今の8時が7時になるので、少し朝が明るくなる。その代わり夜が早く来るわけで、冬至の頃には4時には暗くなってしまう。クリスマス市には暗い中に火が灯って綺麗でちょうどいいが、夜が長くて滅入ったしまうこともある。

最近はあちこちに木の実を見かけるようになった。これがその一つ。



これはHolunderbeere(ホールンダーベーレ)と言って、辞書の訳ではニワトコと書かれている。日本のサイトでニワトコを見ると赤い実が出てくるが、このホールンダーベーレは黒に近い紫色だ。ビタミンCとミネラルが豊富で、ドイツでは昔、風邪のときにこの実の煮汁を飲んだという。

去年、散歩に行ったところにいっぱい生っていたのを嬉しくなって摘んできて煮汁を作ってみたものが、いまだに飲みきれず私の冷蔵庫の中に保存されている。濃い紫色の液体だ。リンゴやかなりの砂糖を入れて煮たのだが、あまり甘くない。少し酸味があるが、レモンのようなすっぱさでもない。かなり濃厚だが、どろっとしているわけでもない。ちょっと発酵しているようだが、発酵が進むようでもない。


Grießbrei(グリースブライ)にかけると美味しいような気がする。グリースブライとは、あらびきの穀粉を牛乳と砂糖で煮たもので、ドイツでは昔メジャーなデザートだったらしい。が、今はもうほとんどの家庭で作らなくなってしまったものだという。カフェでそのメニューを見かけることはもうほとんど無い。


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かぼちゃの飾り [文化の違い]

通りすがりの花屋でかぼちゃがディスプレイに使われていた。



このように、色々な大きさ、形、色があり、単に飾りとして使われている。

中にはスイカまで。


そして、うちにあるのとは別の色の大きな菊の鉢植えも。



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路面電車 [文化の違い]

ドイツは路面電車の多い国である。デュッセルドルフには網の目のように電車の線路が張り巡らされている。

ある停留所の風景。


電車に乗ると、こんなに空いていることがよくある。

この日はあとでこんなにいっぱいになったけれど。それでも東京のラッシュと比べるとガラ空きだ。

ドイツの電車事情で私が当初最も驚いたのは、散歩途中の犬を連れて乗れることである。ドイツの犬は非常にしっかり厳しく躾けられていて、電車の中で大人しい。相当大きな猟犬でも、静かに座っている。

電車の中はまあいいのだが、もっと驚いたのは、大学の授業に犬を連れてくる学生がいることだ。小さな犬から猟犬まで、色々な種類の犬を大学内で見かける。大教室の講義では、先生が「みなさんこんにちは、犬さんこんにちは」と言って授業を始めたこともある。語学のクラスやゼミナール、なんでもおかまいなし。でも、今のところ流石にテストに連れてきた人は見かけたことが無い。

犬嫌いの人にはちょっと住みにくい国かもしれない。


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ドイツのキーボード [文化の違い]

ドイツのコンピューターは、当然ドイツ版で、どこぞの窓ソフトのおかげでほぼ問題なく使えるものの、慣れないとちょっと戸惑うのがキーボード配列である。


見えるだろうか。拡大すると・・・



見慣れない文字があるのにお気付きだろうか。Ä,Ö,Ü,ßは、ドイツ語特有のアルファベットである。ドイツ人の小学生は、英語のアルファベットに加えてこの文字を習うのである。

こういう独自の文字がある所為で、日本のキーボード配列とは少々異なっている。?や=、+、&、@などの場所が異なるのだ。そしてZとYの位置も反対である。

ドイツ語版でドイツ語を書くことに慣れると、日本語を書くため日本語配列にしたときに、どこに何があるのか表面上見えないのでかなり困る。+や=や@をいつも「どこだっけ・・・?」と探してしまう。宮崎、という言葉を打とうとして、「みざやき→実座焼き」になってしまったりもする。

反対に、ドイツ人が日本旅行をしてインターネットカフェなどに行くと、非常に使いにくいそうだ。ÄやÜを探してもないし、Äはae、Üはueと代用書きできるとは言え、それは書きにくいのである。


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アイロン台 [文化の違い]

アイロンかけが大嫌いで、アイロンをかけずに済む服ばかりを着ている私だが、着物を着たときなどは洗った足袋にアイロンをかけなければならず、相方のアイロンを借りている。

ドイツでメジャーなアイロン台は、立ってアイロンをかけるようにできている。それはこんな感じだ。


以前ドイツ人家庭にホームステイしたときも、ドイツ人学生と部屋をシェアしていたときも、同じ形態のものが使われていた。筒状の服に合わせてアイロン台は細くできている。スカートなども楽にアイロンできる。火傷しそうな熱くて重いアイロンをこんな不安定な台に載せて作業するのはときどき怖い気がするが、立って作業するのは非常にやりやすい。


着物のように平たくて大きい布の服の文化だったら、このようなアイロン台にはならなかっただろう。


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バウムクーヘン [文化の違い]

あるお店のお菓子コーナー。


この、チョコレートでコーティングされたもの、なんだかお分かりだろうか。


もっとアップにすると・・・


そう、これはバウムクーヘン。

日本でドイツと言えば、ソーセージとビールだけど、もう一つバウムクーヘンを思い浮かべる方も多いだろう。でも、日本でコンビニなどで売られているバウムクーヘンは日本風にアレンジしたもので、本来のバウムクーヘンではない。ドイツ本場のバウムクーヘンは一般に写真のように丸太風の形のまま売られているのだ。

一年ほど前にドレスデンに行ったときにも同じような形態のバウムクーヘンをドレスデンの有名なカフェで見つけた。これがそのショーウインドウ。


バウムクーヘンのアップ。


しかしここのバウムクーヘンは高額なので、一枚ずつに切ったものも珍しく売られていた。プレゼント用であろう。このように切ると、我々馴染みのバウムクーヘンになる。


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ドイツの教科書 [文化の違い]

うちのコドモ(5年生)の学校の教科書の一部をご紹介。


ドイツの教科書事情で最も驚くのは、
①教科書は支給ではなくて購入すること
②ドイツ語(日本で言えば国語)の教科書以外、借り物を使うこと
の2点である。

学校教育がつい最近まで大学教育を含め無料であったことの裏返しなのか、教科書は有料である。したがって、小学校ではドイツ語には教科書さえなく、プリントで全ての授業が行われていた。
5年生から進学したギムナジウムでは初めてドイツ語の教科書を買わされた。
それ以外の教科書は、借り物で済ますのである。次のように、一ページ目に借りている人が署名をしている。


この地理の教科書は、95年からずっと代々5年生が使ってきたようである。
中身はこんな感じだ。


ドイツの主な大都市の人口が書かれているが、当然94年までの統計である。

地図帳として借りているのはこんな立派な本である。


中身を見ると、日本人としてはハッとさせられる。



日本はどこ?と一瞬びっくりする。このような地図を見て育った場合、極東の日本はハッキリいってどうでもいい国である。
めくっていくと、こんなページがあった。


右下は見慣れた地図だ。


これは、いわゆる工業製品の「原料」をどのくらい輸入に頼っているか、という図である。左下のドイツの例と並んで原料海外依存国として日本が挙げられているのだ。

このようなヨーロッパ中心の地図は、地理のみならず算数の教科書にまで出てくる。


世界の山の高さや世界の時差などが算数の勉強の一つとして出てきているページである。このように、ところ変われば地図も変わるのである。それによって、子どもの価値観と親の価値観が大きく食い違ってくる。外国で子どもを育てるのは、非常に興味深く面白い経験であるのと同時に、本当に辛いことである。


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ドイツのカップル事情 [文化の違い]

ドイツは、他のヨーロッパと同様、カップル単位で行動する国である。
それは若い人のみならず、歳をとってもそうである。いや、歳をとるにつれて、よりカップルでいることを求められる国であるかもしれない。
したがって、町にはそこらじゅうにカップルが溢れている。


彼らが飲んでいるのはデュッセルドルフの地ビール、アルトビールである。アルトビールのお店には、いつも人がいっぱいだ。それも、グループよりカップルが多い。



ライン川を散歩しているのも、カップルだらけ。


川岸に座っていちゃいちゃしているのは若者が多い。




でも、中には気まずい雰囲気の若者たちも。


この国は、一人でレストランに行くのがためらわれるくらい、カップル大国である。その所為で、合わない相手ともいないよりマシということでカップルであり続ける傾向もある。また、その一方で、より楽しく過ごせる相手を求めてさっさと離婚する率も高い。離婚するのは裁判を必要とするなど大変なので、結婚せずに一緒に住むカップルも多い。
多くの波風を越えてきたであろうお年寄りのカップルが一緒に手を取り合って散歩しているのを見るのは、あったかい感じがする。

みんな幸せでいて欲しいものである。


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ドイツの教科書~公民~ [文化の違い]

日本でいう「公民」または「政治経済」に当たるドイツの教科は、Politik(ポリティーク=政治)という。
その教科書も他の教科書と同様、学校から借りており、支給されたり購入したりはしない。

5年生の公民レヴェルでは、学校生活や余暇の過ごし方、お金の仕組み、環境問題などが主な内容だが、その中で目を引くのは在独外国人についての章である。全九章のうち、外国人の章と亡命者についての章との二章にわたって、外国人との共生について学んでいるのである。


このページでは、棒グラフで、外国人労働者の数はこの30年間特に変化していないのに対し、外国人の人口は3倍から4倍に増えていることを表している。下の方の表では、2001年大晦日の外国人の人口が出身国別に載っており、トルコ人が約195万人で最も多く、以下、ユーゴスラビア人の63万人、イタリア人の62万人、ギリシア人の37万人・・・と続いている。

次のグラフは、ドイツへの移民の数の推移である。駐在や留学で一時的に住んでいる人と移民とはまた違う。ドイツ人と結婚したりしてドイツに移り住んだ人は移民である。


次のグラフは、ドイツの都市別の外国人人口である。首都ベルリンよりもハンブルクの方が外国人が多いようである。


最後に、ドイツに亡命してくる人の推移である。亡命者数は減っているようである。


このようなグラフを中心に、ドイツが学校や会社で外国人とどのように共生しているか説明されている。実際、学校で外国人のいないクラスはほとんど無いし、私が教えている大学のクラスでも約20~30%は外国人留学生とどこかの国とのハーフである。興味深いのは、小学校でクラスの中でドイツ人の割合の方が少なかったのと比べると、ギムナジウムや大学ではドイツ人の割合がぐぐっと上がることだ。外国人労働者の子どもたちは、ドイツ語のハンディや家庭の事情などでしっかり勉強に打ち込むのが多少難しいのかもしれない。


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ドイツの算数 [文化の違い]

今日は簡単にドイツの算数の教科書をご紹介。

算数は習うことが万国共通、日本語を母国語としているドイツ暮らしの日系の子供にとって点数の稼ぎやすい科目だと言われている。
しかし、文章題などになると、何を問われているのか分からず、解けるはずの問題も解けないことが往々にしてあるそうだ。

それを回避するためには、少しでもドイツ語で概念を覚えることが必須。その一部として下の写真をどうぞ。



掛け算と割り算は記号も違うようだ。


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夏時間の終わり [文化の違い]

ドイツはあと数日で、夏時間から冬時間に切り替わるところである。切り替わるのは今週末だ。日曜日の夜中の3時に、2時に切り替わる。その日は一時間得をするのである。

夏には夜10時過ぎまで明るいドイツだが、秋分の日も過ぎ、今は急速に日が短くなってきている。朝7時はまだ真っ暗。8時になってもまだ薄暗い。
今朝は8時10分に家を出た。高架になっているところにあるバス停から、ビルの陰の日の出の空を写した。(今日の日の出は8時13分)

8時40分くらいに勤め先の大学に着く。まだ朝日が届かないようだが多少朝日の色がかって綺麗な大学内の池の様子。紅葉もちょうど見ごろだ。

陰になっている所為か、その辺はまだ暗い。

短いなだらかな坂を上りきると、さっきの池が上から見下ろせる。

ふと下を見ると、二羽の水鳥が・・・

この二羽だ。

ちょうどお湯が流れ出てくるところらしく、湯気が上がっている。この水鳥たちは暖をとっているのだ。
もっとアップで撮ろうとしたら・・・

あーあ、遠くへ逃げられちゃった・・・

後ろを振り返ると、こんな景色。右側に移っているのが図書館である。空は青空なのに、まだ薄暗い。9時5分前くらいである。

そして一日仕事をして帰ってきて、同じバス停のところから今度は日の入りを写した。18時20分頃である。

以上のように夜明けが8時過ぎであるのが、冬時間になると同時に7時過ぎになる。朝少しでも明るくなるのはありがたいが、夕暮れも一時間早まるわけだ。そして真冬になれば、夜明けはまた遅くなるし、夕方も4時には暗くなる。ああこれから長い暗い冬だなあ、と欝になる。

最後に、もう一度うちのアパートの中庭のポプラの大木の葉をご紹介。

これはかなりの大木で、4階の私の部屋よりもずっと高い。暗いが、次の写真の右側に影のように写っているのがそのポプラである。

この葉は、部屋の中に窓から舞い込んだものである。


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ドイツの英語教育 [文化の違い]

先日子供が英語の宿題をやっていた。ちなみに英語の教科書も学校からの借り物である。

教科書の内容は、ほとんど会話の練習である。話せるようになることがなによりも重視されているのだ。
ドイツの学校では、鉛筆を使わない。ペンを使うのである。間違ったものを消さずに直す、という教育をしているからである。

教科書とワークブックを見せてもらっていたら・・・

これは買い物で値段を尋ねるというシチュエーション。このような場合、日本だったらドルが書かれているのが一般的ではないだろうか。
さらにページをめくっていくと・・・

ここでは、イギリスのお金を紙幣からコインまで全て紹介しているのである。
さらに、教科書の扉を開くと・・・

イギリスの地図だ。

このように、ドイツでは英語と言えばイギリス語というイメージが強い。発音もイギリス英語の発音で教えられる。わあドルじゃないんだね、と思わず口にした私にドイツ人は、英語は「英」語であってアメリカ語じゃない、との一言。ここら辺に、ヨーロッパ人のアメリカに対する優越感とコンプレックスが感じられる。


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冬のはじまり [文化の違い]

今日から冬時間。EU内の中欧では、10月最終日曜日の未明3時に時計の針を2時に戻す形で冬時間になる。その時刻にラジオを聴いていると、3時のはずの時報の後に「10月○日冬時間2時です。夏時間が終わりました」と言う。今年は寝てしまったが、初めてドイツで冬時間を迎えた年には物珍しくて頑張って起きてラジオを聴いていた。(テレビではこの時間は映画を流しているので区切りが分からない。)

そんなわけで夜中の間に一時間得をした我々は、十二分に眠って午前中は元気一杯であった。しかし、今日は天候不順で、一日に雨が4回、曇りが8回、晴れが7回、といった感じで目まぐるしく、その所為か気分がイマイチ落ち着かなくなった。

それで、リフレッシュしようと5時近くにカモたちに餌をやるべく散歩に出かけたが、一時間夜明けが早まった所為で夕暮れが一時間早く暗くなり、暗くてイマイチな写真ばかり。



カモさんたちも目ばかりが光っていた。


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ドイツの引越し [文化の違い]

ドイツ人は、自分の財産として、テーブルや机やパソコンやソファーやステレオなどと同様に、台所を所有する人たちである。
台所、というと部屋みたいだから、キッチンとでも言えば分かりやすいだろうか。いわゆるシステムキッチンを所有している、とイメージしていただきたい。
すなわち、一般的に、ドイツの住宅の台所にはキッチンが付いていないのである。コンロも流しも台すらも無い。台所の上によくある収納棚ももちろん無い。がらーんとした中に、自分のシステムキッチンをはめ込むわけである。そしてもちろん、引越しするときにはキッチンと共に引越しする。

先日も引越し風景を見かけた。



もちろん私も、キッチンを所有している。どこかへ引っ越すときにはまたキッチンを取り外して持って行かねばならない。
私の部屋の台所取り付けについては、既に記事を書いたのでこちらをどうぞご覧あれ。
http://blog.so-net.ne.jp/megimigi/2006-08-03-1


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ドイツの誕生日 [文化の違い]

本日11月5日は、私の誕生日。

ドイツは誕生日に関しては非常に厄介な国で、誕生日は非常に非常に非常に(×100くらい)大切。この国で一番大切な行事はクリスマス(これも考えてみればキリストの「誕生日」である)、その次が誕生日。大晦日はまあまあ重要だがそれよりランクが下がる。元旦は特に重要ではない。入学式とか卒業式は特にお祝いをしない。成人式や七五三なども無い。

それほど大切な誕生日なので、誰かの誕生日には絶対に忘れずに電話して「おめでとう」を言わなければならないし、家族なら絶対に何かを贈らねばならない。招かれたらできるだけ行かなければならない。したがって、「誕生日だからこの日は授業にこられません」「誕生日だからこの日はテストが受けられないので追試をしてください」などという話が普通に交わされる。カレシの誕生日や母親の誕生日、さらに「伯父の誕生日だから」という理由で休む学生もいる。

では、誕生日には何をするのか。まず、朝、誕生日朝食なるものを食べる。ちょっと豪華に卵なんかを料理したり、美味しい生ハムやチーズを用意したりして、家族揃って誕生日を祝う。

それから、その日が仕事だったら、誕生日ケーキを自分で焼いて職場へ持って行き、同僚に配る。子供の場合は親がケーキを焼いて、朝学校へ届ける。休みだったら、友達を招いてケーキを食べる。

そして夜。盛大にパーティーを催す。もちろんウィークデイはそんなことができないから、誕生日のあった週の週末にパーティーを企画し、皆さんを招待する。すなわち、ドイツの誕生日は、誕生日の本人がパーティーを開いて皆さんを招かなければならない。食事を作り、飲み物を用意し、アトラクションやゲームも企画し、その準備とストレスたるや、並大抵でない。その合間を縫って、どんどんじゃんじゃんジリジリかかってくるおめでとう電話に出なければならないし、今時は携帯メールやパソコンメールにも「ありがとう」と返事しなければならない。

日本人の私は、それを今までずっと避けてきた。今年は頑張ってやろうか、とちょっと考えたけれど、やっぱりめんどくさくなって(しかも忙しくて掃除をする暇もなくて)やめてしまった。そのうち切りのいい歳になったときには、どうせ絶対に何かしなければならないから、と先送りした感もある。

4年前、初めてドイツで誕生日を迎えた日は、私がドイツで初めて教壇に立った日だった。その写真はさすがに無い。その日自分が誕生日だということは特に誰にも言わず、一人で日本食を食べに行った。それは、当時の私にとっては最高の贅沢だったのである。

3年前、ドイツ2回目の誕生日は、相方にルターの聖書の復刻版をもらった。

私はクリスチャンではない。でも、本マニアなので、ちょうど発売されたルターの聖書は絶好の贈り物だったようである。
中を開くと、亀の子文字である。


2年前、花瓶と、歳の数だけバラの花束をもらった。私にそんなことが起ころうとは!物語の主人公みたい!!外国に来てみるものだ。

バラは花瓶3つ分であった。日に日に開いていく赤いバラは本当に美しかった。


昨年は、誕生日の直後に所用のため日本へ一週間行ったので、相方にとらふぐ亭でふぐをご馳走してもらった。

さらに、縫い物の嫌いな私は、所要で着る着物の半襟を縫ってもらったのであった。そのできは非常に丁寧で素晴らしいものであった。全くどっちが女でどっちが男なのか・・・?


今年は、私の好きなケーキを焼いてもらい、私の食べたい食事を作ってもらう予定である。これがなんといっても一番嬉しい誕生日であろう。ストレスいっぱいになって自分で用意して人を招いて祝うなんて、誕生日である意味が無いように思うのだが・・・


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