北ドイツの旅(予告) [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
めぎはハンブルクとシュレースヴィヒ・ホルシュタインを旅してきました。明日から、その旅のシリーズが始まります。
旅行中、コメントやniceをありがとうございました。何のお返事もせず、失礼いたしました。おかげさまで、ゆっくりリフレッシュしてまいりました。明日から、みなさまのブログを訪問させていただきます。
♪ お知らせ ♪
無事にデュッセルドルフに帰りました。戻ってきたら、総閲覧数の累計が20万を越えてました!
ありがとうございます。
あと2週間ほどでブログ一周年です。こんなにたくさんの方に読んでいただけて、とても嬉しいです。
北ドイツ11:シュレースヴィヒ・ホルシュタイン [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
今日からシュレースヴィヒ・ホルシュタインをご紹介。
ハンブルクの北に広がるシュレースヴィヒ・ホルシュタインは、ドイツの一番北の州。州都はキール。右側にはバルト海(ドイツ語でOstsee=東海)、左側には北海(ドイツ語でNordsee)。シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州のほぼ真ん中にはそのバルト海と北海を結ぶキール運河。
キール運河はうまく撮影できなかったので割愛。かなり大きな運河で、500トン以上の大型船も楽々通る。デンマークをぐるっと迂回しなくてもポーランドやバルト三国、フィンランド、ロシアまで行けるというわけだ。
今回めぎが旅をしたのは、東はキール(Kiel)から西はフーズム(Husum)にかけてを北限とした地域。ただただ自然に触れたかったので、リューベックやキールなどの大きな町はまわっていない。
こんな田舎道をドライブ。制限速度は70キロ。
ドイツでも田舎では電線が地下化されていないところがあるようだ。
よく、牧場を見かけた。馬が広いところでのんびりしている。
ドイツでは、乗馬を趣味にしている人が多い。大学でも、「私の趣味は~です」という日本語を教えるときに、乗馬という趣味の選択肢は欠かせない。10人中一人はいるという感じだ。
残念ながら、乗馬中の人を見かけることはなかった。それにしても馬って美しい肉体だなあ・・・
それから、もちろん彼らも。
そうです、モーモーです。
ワタクシ、ホルスタイン種の遠い祖先はオランダから来ました。でも、ワタクシどもの故郷はここ、シュレースヴィヒ・ホルシュタインです。ホルスタインという名前も、もちろんホルシュタインから来ています。ホルスタインをドイツ語読みすれば、ホルシュタイン、つまり同じ単語です。モーモー♪
北ドイツは平坦だと以前に紹介したが、シュレースヴィヒ・ホルシュタインはちょっと起伏がある。うねうねとした麦畑が続く。
そして、国立自然公園指定地域で、非常に湖が多い。
360度ぐるりと空が見える環境から、とても解放感を感じる。
北ドイツ12:小さな町の風景 [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
シュレースヴィヒ・ホルシュタインはドイツとデンマークとの国境の州だが、デンマークっぽい地名が多くなる。Kaköhl(カキュール)とか、Kükelühn(キュケリューン)とか、öとüの発音練習によさそう。それにlまで混ざると、あうあうあうあう。
こちらはハンズューン。sとüの組み合わせもなかなかどうして、日本人には発音がちょっと難しい。
ハンズューンにはちょっと綺麗な教会が。
この教会は、Findling(フィントリンク)という石でできている。北ドイツには普通、大きな石がない。だから煉瓦造りの建物が多い。しかし、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州には、Findlingと呼ばれる独特の石がある。それは、氷河期に砂や小石が運ばれてきたのが押しつぶされかたまってできた石で、氷河が溶けて初めて顔を出して見つかることからFindling(見つけられたちょっとしたもの)という名がつけられたそうだ。このFindlingは、今では「捨て子」という意味で使われることがほとんどだが、石の名前でもあるところがおもしろい。
ここまではKreis Ostholstein、つまり、ホルシュタイン州の東側の地域。
次にご紹介するのは、西側、北海近くのフーズムの近郊、ジュートゥシュターペル(Südstapel)という村の教会。
この教会は全く異なって見える三つの建物からなっている。下の方にFindlingの石が使われているところがおもしろい。
裏から見るとこんな感じ。
中はとっても質素だが、温かみがある。
花がたくさん飾られているのはなんと棺桶。最近、ここの牧師が亡くなったようで、ここに安置されていた。
この飾りがとても素朴で美しく、しばし静かに一つ一つ観察。
書かれたものをうちに帰ってから判読。
ALSO HEVDTGODT DE W
ERLDT GELEVET DAT HE
SINEN EINGEN SONE GAV VP DA
T ALLE DE AN EM
GELOVEN NICHT
VOR LAREN WER
DEN SUNDER DAT
EWIGE LEVE
NT HEBBEN+
[Denn] also hat Gott die Welt geliebt,
dass er seinen eingebornen Sohn gab,
auf dass alle, die an ihn glauben,
nicht verloren werden,
sondern das ewige Leben haben.
(Johannes 3,16)
注:訳をご覧になりたい方は、ヨハネによる福音書の3の16をどうぞ。
小さいが、パイプオルガンもあった。この教会は、天井の寄木細工がとても美しい。
二階席の木の椅子には一つ一つドアがついていた。
しっとりと静かな教会。お邪魔しました。
この教会は、森の中にひっそりと立っている。
そのまわりには牧草地が広がり・・・
小さな湖も。
♪ おまけ ♪
このジュートゥシュターペル(Südstapel)という町は、コウノトリが住む町としてちょっと有名だ。残念ながらコウノトリは見ることができなかったが、立派な巣を発見。
北ドイツ13:トラヴェミュンデ [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
本日はバルト海側の海水浴場、Travemünde(トラヴェミュンデ)をご紹介。
場所はこちら。リューベックの北東20キロの海岸である。ちなみにリューベックはハンブルクの北東60キロくらい。
おなじみのビーチのカゴがいっぱい。
港からウンタートラヴェ川へ入った遊歩道には、ヨットがたくさん泊まっていて、何隻も海へ出て行っていた。
その入り江にはパッサート号という帆船が泊まっている。
このあたりは冷戦時代、東ドイツとの国境があったところ。このブイにはGrenze、すなわち国境と書かれており、記念にここに展示されている。
海を見ながらお茶をしていたら、大きな帆船が入ってきた。
少しずつ帆を下ろしていく。
なぜか向きを変え・・・
大きな帆船だと思ってたが、こんなに小さいのね・・・
北ドイツ14:バルト海岸 [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
昨日ご紹介したトラヴェミュンデは、ドイツでは有名なリゾート・ビーチの一つ。日本の海水浴場の雰囲気とは全く違う。海岸線はこんな感じ。
砂浜に入るには、15時までは2.6ユーロ、15時以降は1.5ユーロ払わなければならない。砂浜に入るとこんな検問所のようなものがあり・・・
ここでビーチのカゴを貸し出している。一日7ユーロ、一週間なら36ユーロ。滞在型の休暇を過ごす人が多いことが伺える。
海岸線の遊歩道の右側には芝生が広がり、仮設の舞台もあった。夜には毎日コンサートが開かれているらしい。遊歩道にはこんな光景が。
芝生ではチェスをするおじさんたち。
その芝生の向こうには立派なクアハウス。
クアハウスの中はとてもゴージャス。
もちろんカジノもある。
カジノのカフェで一休み。
めぎが飲んだのはアイスカフェ。アイスカフェというのはアイスコーヒーではなく、コーヒーフロート生クリームのせ、という感じだ。
いい景色。
ここにはかつて、トーマス・マンも来ていたらしい。
めぎたちは、ここトラヴェミュンデでお茶をしただけでもう少し北上。こちらはもう少し庶民的なバルト海岸。
この近くで一泊し、次の日の朝、バルト海とお別れ。
水は、是非泳ぎたいと思うほど温かくはない。
これが先日ご紹介したFindlingという氷河期由来の石。
このあたりには顔の黒いカモメが生息している。
バルト海、さようなら。
♪ おまけ ♪
リクエストにお答えし、カゴのアップをどうぞ。
カゴを借りると鍵がもらえて、柵を取り外せる。カゴは角度を調節できるようになっていて、物入れもついている。海の家がない海岸で、荷物を入れておくのに必要な物なのだろう。
北ドイツ15:フリードリヒシュタット [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
本日は北ドイツの北海沿岸の町フーズムの近く、フリードリヒシュタットをご紹介。
まずは、地図で場所を確認。赤い丸で囲まれたところがフリードリヒシュタット(Friedrichstadt)。
トゥレーネ(Treene)という川とアイダー(Eider)という川のぶつかる地点にあり、小規模ながら運河が造られている。
「北方のヴェニス」などと自ら謳っているこの町、もちろんそれはいくらなんでもぶぶぶと笑われてしまうでしょう、という規模であるが、なかなか綺麗な町である。町の名前は、フリードリヒの町、という意味である。1621年に公爵フリードリヒ三世がこの辺りを治めたことに由来するそうだ。
そんな町の様子を、本日は、昨日のコメントで大人気だったうちのドイツ人が撮影した写真でご紹介。
どの建物にも通り側の玄関先や窓辺にバラの花。
ボートを借りて運河巡り。
この日はものすごく暑かった。水の上に出れば涼しいかな、と思ってボートを借りたものの、日射病になる寸前っていう感じでへろへろになって岸に上がった。そのあと必死の思いで喫茶店まで歩き、腐りかけた魚のようにどろどろ~どよどよ~と腰を下ろし、Apfelschole(アプフェルショーレ=リンゴジュースの炭酸割り)のLサイズを2杯も飲んだのであった。
ドイツ人より一言。
Es war mir sehr heiß!
僕には暑かった・・・あのねえ、私も死にそうに暑かったのよ!
さて、綺麗な写真の後でなんなのだが、私が写したものも数枚どうぞお楽しみを。
まずはあまりギャップを感じないこの辺りから。この町では壁に小さな絵がはめ込まれているところが多かった。
観光客向けのサービスも充実。
私の目を最も引いたこちら。コーヒーをこれで宅配してくれるとか・・・?
それから、鴉!
ボクね、低地ドイツ語(北ドイツの方言)しかわからないんだよね、だから、日本語で、キャー鴉さん♡と言われてもねえ・・・標準ドイツ語でこれは鴉かどうかと議論されても、ボクは答えてあげないよ!
じゃね♪
北ドイツ16:ザンクト・ペーター・オーディング [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
昨日のフリードリヒシュタットからまっすぐ西へ走ると、そこは北海沿岸(昨日の最初の地図を参照)。本日は、ザンクト・ペーター・オーディング(St. Peter-Ording)という北海沿岸の国立公園をご紹介。
左端の黄色いところが砂浜なのだが、その幅は約1キロ。とにかく広い・・・
海岸近くの駐車場を目指せ!
長い長い遊歩道も。
頑張って歩いてね♪
車を置いてビーチ区域に入る。
こちらはレストラン。高床式になっているのは、ここまで高波がくることもあるということだろう。
ちょっと進むと、おなじみFKK。
FKKについてご存じない方は、こちらをどうぞ。
http://blog.so-net.ne.jp/megimigi/2007-06-14
ここがFKK区域。と言っても、ここに着いたのが午後5時過ぎだったから、そろそろみなさん帰り支度。
テント張っている方も。その後ろの建物はお手洗い。
どこまでも砂浜。
海は広いな大きいな♪
きゃー☆北海だ~♪ 水は20℃くらい。
どこまでも波打ち際。
海から後ろを振り返ってみると、建物外が意外と遠い。
レストランでちょっと一休み。高いところから見た浜辺。
海がきらきら・・・
駐車場の方も。
遠くの高床式の建物。
この高床式の建物、結構しっかり頑丈に建てられている。
ここの海は非常に遠浅である。遠くに見えるのが灯台。
めぎたちはこの後ホテルにチェックインし、ゆっくりとワインと夕飯を楽しんだ後、もう一度夕暮れの浜辺にくることとした。それに関してはまた明日。
♪ おまけ ♪
ここにも顔の黒いカモメさん。
話しかけようとしたら・・・あっ!
北ドイツ17:北海の夕暮れ [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
昨日の砂浜、ザンクト・ペーター・オーディング(St. Peter-Ording)から陸へ上がってくると、こんな感じのところに出る。
そこには堤防も兼ねているのか、ちょっとした土手があって、散歩道になっている。
土手から陸の方を見ると、可愛らしいおうちが並んでいる。
そのおうちの向こうにもずーっと平坦な土地が続いているのが垣間見えるだろうか。
夕暮れの川。さすが国立公園、野鳥もいっぱい。
さあ、ご飯食べよう♪
まずはワインから。
外での食事を楽しむドイツの人たち。夕方になると肌寒くなってきたが、そんなことはなんのその。寒いと感じているのは私だけかも。
前菜は撮り忘れたし、何を食べたかも忘れてしまった・・・メインはこちら。Scholle(ショレ)と言って、カレイの一種。フライになっている。上にかかっているのは、北海の小エビとベーコンを炒めたもの。レモンをかけて、いただきまーす♪
ゆっくり食べているうちに日暮れになった。ちょっと曇ってきてしまって、残念ながら日没の様子は見られそうにない・・・
それでも海岸へ向かうめぎたち。砂浜へ足を踏み出すと、昨日ご紹介した高床式の建物がこんなに遠くに。
広さを素足で確かめるめぎ。
この砂浜は、堅い。歩いても、全く足跡がつかないくらいだ。
だんだんと、水が引いた後が残っているところへ。そこも昼間の太陽ですっかり固まっている。半分に切った竹の上を歩いているみたい。自然の土踏まず健康法。
だんだんとぬかるんでくる。
波打ち際近くまでやってきた。
水に触れて物思いにふけるめぎ。
波打ち際はとても静か。
だれ~もいない・・・
ああ、陸に上がろうか水の中に留まろうか、古の海の植物はこうやって迷ったのかなあ・・・
人魚はここで足が欲しくなったのね。
砂が足を吸い込んでいき、ただ立っていると、こんなに浅いのに波にさらわれそうだった。
遠くにかすむ高床式の建物。
めぎたちはそれぞれ、真っ暗になるまでここで静けさを堪能した。
北ドイツ18:表情の異なる北海 [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
本日もしつこくザンクト・ペーター・オーディング(St. Peter-Ording)。
次の日の朝の、浜辺との境の辺りの草原。
浜辺に入るところにはやっぱり検問所のようなものがあり、入浜料を徴収される。ハッキリとした金額は既に定かではないが、大人一人2ユーロ50セントくらいだったと思う。
本日の満潮と干潮の時刻と、水温が気温や風力。朝9時半頃行ったので、そろそろ干潮が近い時間だった。
その近くにこんなポールが立っている。今までの水位が上がった記録が記されていた。
検問所からまっすぐ海水浴場まで延びている遊歩道。
めぎたちは遊歩道を避け、左の方へ。
この日は風が強く、砂がバチバチと全身にあたり、コンタクトの目が痛い・・・
振り返ると・・・
砂は非常に硬く、足跡はほとんどつかない。
しばらく行くと、貝殻のいっぱい埋まった砂の地帯に出る。この上を素足で歩くのが、かなり痛い。
もう少し行くと、土踏まず健康法の砂浜に出る。
そして、砂がひやっと冷たくなり、だんだんとぬかるんできて・・・
生きた貝なんかもあって・・・
遠くではこの強い風を利用してウィンドサーフィンやらなにやら。
そして海!
今日は風が強いので波も多少あり、足が取られそう。
このままずーっと浜辺にいたい衝動を抑え、海とさようなら。
いつかまた、きっとここへ来たい。今度はもっと何日もここで、ただただ海を眺めて、波の音を聞いて、水を感じて過ごしたい。
北ドイツ19:宿泊 [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
旅の中で一泊、ドイツならではのおもしろい宿泊施設に泊まったので、ご紹介。
そこはバルト海側のKiel(キール)という町の近く、Preetz(プレーツ)という小さな町。
Schützenhof(シュッツェンホーフ)というホテルを発見。訳すと、射撃協会会館。
射撃っぽい雰囲気があるのかなあ、と思ったが・・・洗濯物を絞る機械と・・・
シンガーミシン・・・
でも、ドイツの射撃協会の人がいかにも集いそうなレストラン。
ドイツの射撃協会は、夏に大きなお祭りを催し、昔の衣装でパレードしたりする。そういうときには、ここに男たちが集うのであろう。この日は私たちしか泊まり客は居なかった。
ここに宿を決めて、ちょっとお散歩。夕日が当たった建物の色は独特だ。
ここは残念ながら日が当たってないけど、建物の各サイドがあまりにも違うのでおもしろくて撮影。
とっても田舎の小さな町。
ちょっと歩いて小さな湖へ。
おにいさんが釣りをしていた。
宿に戻って食事。暖かかったので外で。
この日は赤の気分だったので、前菜に合うかメインに合うか否かは別として赤ワインで乾杯。
前菜は、塩漬けニシンと北海の小エビとミニトマトサラダ。
めぎのメインはまたまたカレイ。ここのはフィレになって揚げられている。付け合わせは茹でジャガイモの溶かしバターソース。うちのドイツ人は肉をメインとし、付け合わせは炒めたジャガイモで、甘いソースがついていた。詳細は忘却の彼方。
それから、ドイツ産のブランデー。なんという名前か忘れてしまった。
こうして夏休みが日一日と終わっていくのであった・・・
北ドイツ20:北ドイツらしい風景 [シュレースヴィヒ・ホルシュタイン]
この旅もそろそろおしまい。
北ドイツのシュレースヴィヒ・ホルシュタインには、こんな北欧風の家が目についた。
その一方でこんな宮殿もちらほらと。
いかにも運河や湖の多いところらしい景色も多く・・・
なんと言っても平坦で・・・
そして、風が強かった!
だからこんなオブジェも目についたし・・・
風力発電もたくさん。
めぎが欲しくなってしばらく迷ったお土産・・・買わなかったけど。
さて、ここで問題。これはなんでしょう?
答えは明日。