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2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク ブログトップ
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移動と到着 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

今日からリアルタイムで2022年夏の休暇のお話を。今日の写真は全てスマホ撮影。

まず移動中。これはフランクフルトだったと思う。
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向かっているのはミュンヘン。
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乗っているのはICE(イーツェーエー)。
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お昼は前の日の残り物。富士山のペットボトルに入っているのは生絞りのオレンジジュース。日本のペットボトルって小さくて持ち歩きに便利で大事に使っている。
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めぎはこの日、朝少し無理のないように9時24分デュッセルドルフ発の予約をしていた。ところが駅について表示を見ると、50分遅れ!まあ遅れが日常茶飯事のドイツなのでもうあまり驚きはしないのだが、初っ端から50分もとなるとかなりげんなりするし、7時間以上の長旅の到着がさらに遅れるということ。むむむ…と案内表示を遡ってミュンヘン方面行きを見ると、9時10分というのがある。そのとき9時5分。たまたま持っていたチケットが当日に限りフレックスタイムが可能なものだったので、迷わずそれに飛び乗った。駅員さんにチケットを見せたら、乗れるけど席があるかはどうかは保証できない、と言われたが、一等席なので何とかなるのではと踏んだのだ。案の定一等席は余裕があって、席の予約なしでも全く問題なかった。

もともとの電車より15分も早いのに乗ったのだが、ミュンヘン到着はもともとの電車より5分遅れで到着との表示。ホント、ドイツ鉄道、遅れまくり。
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でも、乗り換えの次の電車は14時55分だから大丈夫。ミュンヘンでの乗り換えは非常に遠くてホームからホームまで10分はかかるけど、でも大丈夫…と思いきや、ミュンヘン手前で長々と止まってしまい、結局乗り換えには間に合わず、一時間後の15時55分のに乗ることとなった。

その電車は快速のローカル線で、1等席のスペースは非常に小さく、大きなスーツケースの置き場もなく、この写真の左に足だけ写っているお兄さんに…
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上に上げてもらった。
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あとでどうやって下ろそうかとちょっと心配になったけど、お兄さんもめぎと一緒に終点まで乗っていたので、下ろしてくれた。よかった。

そして17時42分、目的地の駅に到着。そこからO-Busというのに乗って7つ目の停留所カラヤン広場で降りてちょっと歩くと…
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到着。そう、もちろんザルツブルク。この写真をうちのドイツ人にスマホで送ったら、Okaeriiiというメールが返ってきた。もちろんうちのドイツ人はデュッセルにいるのだが、そんな風に言われているような&言いたくなるような気がするほどすっかり馴染みの場所なのだ、実際、宿の人にも、やあまためぎの時期が来たんだね~と迎えられた。お互いに元気で、お互いに商売繁盛で、なによりである。
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でも、最初の一泊だけは、いつもの宿ではなくあの山の上に行く。
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というのは、めぎは一年前の夏に今年の分は7月18日から予約を入れたのだが、その18日から音楽祭のチケットが取れたので一日早く来ることにしたから。2月の時点でチケットが取れていたので宿にメールを書いて7月17日にもし空いていたらと打診したが既に埋まってて(11月からの予約だったとか)、空くことなくこの日を迎えた。で、大きなスーツケースを定宿に一日早く預かってもらい、その後一度泊まってみたかった山の上に身軽に移動。そこはユースのような相部屋&トイレ・シャワー共同&タオルの貸し出しさえなく自分で持ってきてねの宿なのだが、その一泊だけダブルルームが空いていて、60ユーロでゲット。つまり、二人だったら一人当たり30ユーロで泊まれるところ。ベッドと残念ながら写ってないが木製のイス一つのみのシンプルさで(椅子はめぎのテーブルと化した)、でも天井に大きな不思議な時計があって壁にタイルが貼ってあってなんだかすごく凝っている感じでもあり、しかし棚のようなスペースはあるが使いにくい(写真はパラパラ)。でも…
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窓からの眺めが…
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案の定、絶景。
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いつもあそこからここを見上げていたのよ~
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↑見ての通り、藪があって虫も多いしコオロギがずっと鳴いてるし、街の車の音が共鳴して届くのでかなり煩い。まあ一泊だから写真撮ったりして楽しめるけど、暑い時期に連泊はきついかな。

それに、ここのレストランを当てにしていたのに19時に閉まっちゃって、結局お弁当の残りを食べることに。もう疲れてて下まで降りるのはやめちゃった。ビールでも飲みたかったけど、まあいいや。これから2週間もあるわけだし。あ、これがそのテーブルと化した椅子ね。
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共同のシャワーも久々に使ったけど、10秒ぐらいでお湯の出が止まるタイプで、押せばまた出てくるけど、何度も押すというのを本当に十何年ぶりかで経験し、若かりし頃&極貧だった頃の旅を懐かしく思い出した。

そして夜景をゆっくり撮影。これはスマホの写真だけど、ちゃんとカメラでもいっぱい撮影。ここに泊まってみたかったのは、いくらでも部屋の窓から撮影できるなあと思ったからなのだ。
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遠くて8時間以上の旅は疲れるけど、この景色を見ると疲れが吹き飛び、そんなこと何でもないという気になる。音楽祭を見つつ2週間も3週間もここにいるとなるとそれなりの出費なのだが、激務に耐えて頑張った甲斐もあるという感じで、すべてが報われた気分になる。18日から始まるザルツブルク音楽祭の開幕を飾る定番野外劇のイェーダーマンのゲネプロをちょうどやっていて、その音や声がこだましてきていた。ああ、今年もここへ来られてよかったな。
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こんな長い記事書いて、めぎ、暇だわね~うちのドイツ人がいないから、話し相手もいないし時間たっぷり。
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ザルツブルク2日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルク滞在記を連載中。

一日のことを1記事にまとめるというのは非常に難しい。だって、写真いっぱい撮っちゃうから。7月現在のザルツブルクの日の出は5時半頃で、6時にはこんな朝日を写せた。これはスマホの16㎜で。
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これはフルサイズに20㎜単焦点で。
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撮影は楽しいが、朝のザルツブルクはかなり冷えた。布団をかぶって撮影。

8時を過ぎるとこうなった。
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この宿では5ユーロで朝食が食べられるのだが、9時から10時までの間と、ちょっと遅め。それまでコーヒーもないし、結構辛い。9時を過ぎてやっとコーヒーにありつけた。オーストリアなので、ただで水も付いてくる(と言っても水道水だけど)。
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最初は↑のように座ったのだが、やっぱりこの景色を見ながらの方がいいわよね、と場所を変えた。残念ながら景色のいい場所は全て日向で、日差しが強くてすでに暑くなってきててとても座っていられず、パラソルの日陰の席で食事。日陰ならまだ涼しい風が吹いてのんびり楽しめる時間帯。しかしWespeというスズメバチの仲間の小さな蜂がハムを狙ってぶんぶんやってくるので、撃退しながらの食事で忙しいけど、何もすることのない暇な休暇なのでそれもまた楽しめる。
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この日、することは特にないので、オレンジジュースを追加で頼んで、11時のチェックアウトのぎりぎりまでのんびりとここで過ごした。これはスマホ撮影。
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宿の方をパチリ。
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めぎの泊まった部屋はこの塔の上の窓の空いているところ。写真撮るならめちゃくちゃおススメ。
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夢だけど、いつか雪のときとか、泊まってみたいものだ。しっかり食料を持参してくれば、そして湯沸かしポットとインスタントラーメンやコーヒー・お茶・カップなども準備してくれば、お籠り撮影宿泊ができそう。いつものアパルトメントとここの両方を予約して、天気予報を見てこちらに撮影宿泊に訪れる、なんていうのが最高かも。と言うか、冬なら日の出が8時過ぎで日没が16時ごろだから、日没写してから定宿に戻って普通に夕食食べて寝て、次の日早起きしてここにきて撮影、なんてことも可能だわよね。ここの良さは、とにかく部屋の中から撮影できることで、夏は暑くても扇風機もないけど、暖房は完備していたから暖かく撮れるし、ベッドもあるから仮眠も快適にできるし、窓のところが平らなので三脚が無くてもカメラを置いたまま長秒撮影などもできるし、外で撮影するよりずっと楽なのだ。ま、定年後の夢だけど。あ、年金生活ではこんな贅沢は無理かなぁ…でも、それなら2か所予約は諦めて、数日はここで頑張るっていうのも楽しそう。まあ、そんな風にあれこれ夢を見るのは楽しいってことで。

チェックアウトするとき、別の部屋の戸が開いていたので一枚パチリ。ほかの部屋はこういうユース。めぎの部屋はこれがツインベッドだっただけで、それ以外は同じ。
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このあと街に降りる小道や階段などで色々撮ったのだけど、長くなるので割愛。うちのドイツ人が来たらゆっくりブログを書く時間が無くなるので、そのときにでも。または、デュッセルドルフに帰ってから。

街に降りためぎは、まず一泊のための荷物を定宿に預かってもらいに行き、あと1時間でお掃除など終わるからと言われ、どこか何か見に行こうかなと思ったけどもう暑くてやる気がわかず、近くのカフェでアイスカフェ休憩。7ユーロもしたけど、その分ゆっくりさせてもらったわ。
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それからスーパーに行ってとりあえず必要な食料を買って、12時頃宿に入った。本当のチェックインは14時だけど、お掃除を一番にやってくれたのだ。宿でスーツケースからすべての荷物を出してタンスなどにしまい、シャワーを浴びてさっぱりし(やっぱり部屋にバスルームがあるのっていいわねぇ…ユース宿泊はその有難みを久々に感じるいい経験だったわ)、自分でウエルカムドリンク(まだお昼過ぎなんでごく少量のワインの炭酸水割)を作り、この後お昼寝した。
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そして19時過ぎに夕食を済ませ(肉屋で買ったスモークハムと創業1350年のいつものパン屋で買ったパンとスーパーのお手軽野菜サラダ)、20時半にこちらへ。ザルツブルクの現在の日没は21時ごろで、20時半はまだ夕方みたい。と言ってもデュッセルドルフよりずっと早くて、夏がもう終わり近いような気分がしちゃうんだけどね…
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ここはレジデンツ広場と言い、ドーム広場の手前。人がたくさんいるのは、ドーム広場で行われる野外劇のチケットチェックのため。見ての通り、オーストリアの民族衣装の人が多い。
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中は…コロナってどこ?状態。今年のザルツブルク音楽祭は去年のようなワクチン接種証明確認などもなければマスク着用も義務ではなくなり、マスクをしているのはざっと見たところ1%ぐらいの人たちだけだった。
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ドーム、つまり大聖堂の正面。
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始まる前に撮影。始まってから、綺麗な夕焼けもあったし、心地よい風も吹いていたし、大聖堂に明かりをつけたりして演出に使ってて(その明かり、この前日に山の上の宿から見てて、ああこれこれって思いながら見た)、本当に素敵な雰囲気だった。
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見たのは今年のザルツブルク音楽祭の開幕を飾る野外劇イェーダーマン。イェーダーマンを見るのはめぎ、4回目である。演出は3つめ。今の配役は今年で終わりだとのことで、どの日もソールドアウト状態なのだが、めぎは運よく初日のチケットを手に入れることができたのだった。今回の演出、めぎはかなり気に入った。今までで一番よかったかもしれない。初めて見たときのもよかったが、イェーダーマン役は今の人が一番好きかも。だって、イェーダーマンってただ叫んでいるだけというのが多い印象だったが、彼はちゃんと話している感じがするし、演技もうまいのだ。

ドイツ人の演ずるイェーダーマンってオーストリア人は受け入れるのかなあって思っていたが、終わってみればスタンディングオベーションだった。これはみんなが立つ前に写した写真だけど。
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21時始まりの2時間の野外劇、終わったら23時で真っ暗。多くの人たちが2人連れまたはグループで、あの演出はどうとかこうとかと話しながらレストランや居酒屋に消えていくのがちょっと羨ましい。でも、こうして一人で見に行く時間もそれなりに楽しい。それは、あとでうちのドイツ人が来て(イェーダーマンではないけれど)一緒に見に行く時間も予定しているからかもしれない。
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ザルツブルク3日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。今日は滞在3日目のお話を。

この日の朝は8時に起きて宿(アパルトメントなのでキッチン付き)のエスプレッソメーカーでコーヒーを入れて買ってあったパンなどで朝食とし、のんびりネットでニュースや前日の野外劇イェーダーマンの批評などを読みながらかなりゆっくりとし、10時を過ぎてから外へ。歩行者天国のゲトライデガッセだが、午前中11時まではお仕事車両がこうして入っている。
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めぎは髪を切りに行った。長くなっちゃったな~と思ってはいたけど、部屋の改装で切りに行く時間がなかったのだ。で、宿の近くの美容院を予めGoogle Mapでピックアップし、最初に訪ねてみた一番近いところで、予約しなくても今すぐならできると言われたので、即決でそこで散髪。スッキリ~
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散髪なんで大体何を聞かれているかわかるからよかったけど、美容師のお姉さんのオーストリア訛りのドイツ語、難しかった~そうだなあ、札幌の人が鹿児島弁を聞いているような感じかな。そうそう、ドイツでは美容院でまだマスクしたりしてるけど、オーストリアではマスクなし。ただ、窓は全開で換気していた。

散髪後、そこから一番近い教会(フランツィスカーナー教会)へ。この日一つぐらいは何か撮りに行かないと、と。
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いつも撮る被写体を、今までより上手に撮りたくて毎年四苦八苦しているところ。この日は40㎜単焦点で。あれこれ撮ったが割愛。
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教会を出たのが12時ごろ。そろそろ暑くなってきたので…と言ってもこの日は最高でも30℃ぐらいだったようだしカラッとしてたけど…パンなどこの日の食料品を買ってさっさと宿に戻ることにした。
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午後は宿でブラインドを下ろして窓を閉め切って涼しく過ごし(宿にはエアコンもあるけど部屋を涼しく保てて使わずに過ごせた)、ブログの記事を書き、YouTubeでこの日の音楽祭の演目を聞いて予習し、昼寝して19時からのコンサートに備えた。そして向かった祝祭劇場。
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ザルツブルク音楽祭のこけら落としは演劇だったけど、今日は音楽のコンサートのこけら落とし。
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室内だからか、昨日と違ってマスク率が高かった。ヨーロッパはコロナの初め頃から、外ならマスク要らない、中は必要、という考えなのだ。
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この日の演目はショスタコーヴィチの交響曲第13番。ものすごくものすごくものすごく暗い曲である。興味のある方は詳しくはご自分でお調べになってほしいが、簡単に言うと、ウクライナのバビ・ヤールというところでかつてナチスによるユダヤ人大虐殺があって、でもそれだけではなく帝政ロシア下でもソ連下でも反ユダヤ人の弾圧があって、それを告発する詩を歌詞にした交響曲なのだ。歌詞はロシア語だから聞いても全然わからないが、訳を読むと鬱々とするし、曲がとにかく暗い。

で、その演目と出演者を決めたのは2021年のことだそうで、まさか今ほぼ同じところで戦争になっているとは想像もできなかった頃なのだが、その曲をあのクルレンツィスが指揮して演奏するというのだから、あらまあなんと!という状況なのだ。あの今年の4月のウィーンでクルレンツィスのコンサートがウクライナ大使の要請でキャンセルになってから、ザルツブルク音楽祭はどうなるのかとやきもきしたし、ロシアに拠点を置き、制裁リストに入っている銀行をスポンサーとしているオーケストラを率いているクルレンツィスは呼ぶべきでないという意見も未だあるのだが、ザルツブルク音楽祭は彼を出演させたのだ。そうしようと思えるだけの根拠があるのだろう。有料記事なのでリンクを張っても皆さんは読めないが、こちらで総監督のマルクス・ヒンターホイザーが「僕はクルレンツィスをもう長いこと知ってるが、なにがしかプーチン体制や戦争に共感しているような発言を聞いたことなど公にもプライベートでも全くない」と言い切っている。方や、別のメディアによれば、音楽祭のほんの少し前にはロシアのガス会社(今ドイツにガス供給をストップしようとしている会社)がスポンサーになってロシア国内でツアーをしたというのだが。

とにかくこの夜、本当に彼は出演した。予想通り、予習で聞いたのとは全く異なる緊張感のある凄い演奏だった。暗くて壮絶で辛いのだが、めぎはその中にどっぷりとのめり込んで聞いていた。今回のオーケストラはグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団で、つまりかつてアバドが設立した26歳以下の若手音楽家のオケだったのだが、その質は素晴らしかったし、なんというか、言いようのない迫力があった。会場、足を踏み鳴らし、総立ちの拍手喝采。ああ、このカタルシス。涙が浮かんでくるような感動。このためにめぎはここにきているのだ…録音も録画もなされていないようなので、この一回きりの演奏をもう聞くことはできない。ああ、なんて勿体ない。
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この日、APS-CのZ50に28㎜単焦点をつけてコンサート会場に持ち込んだ。そのおかげで、上の写真のトリミングでここまで綺麗に見える。クルレンツィス、また会えて、また聞けて、本当によかった。ザルツブルク音楽祭、彼を呼んでくれて本当にありがとう。
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ザルツブルク4日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

4日目は暑かった。
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朝のいくらか涼しいうちに散歩&買い物がてら一か所だけ撮影。今日は聖ペーター教会を。
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白くて内装がゴージャスなここは昨日のフランツィスカーナー教会と並んでめぎが毎年何度も写しに来るところだが、今日はここで朝のお掃除をする人たちをご紹介。
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お掃除と公開が同時進行というのがヨーロッパらしさかな。
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それからお買い物。ここはお肉屋さん。
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で、例えばこんなのを買ってきて食べている。
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スーパーでカットフルーツも数種類買ってきて、こんな風に。これはスイカとメロンとマンゴー。
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さて、4日目はその後またその日の演目の予習をして過ごした。この日の会場はこの左の白い教会。これは朝のうちに撮影したもの。
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20時半からのコンサートで、始まるときにはまだ夕方みたいな光だったが、これは休憩中、21時半ごろに写したもの。
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この白い教会はコレーギエン教会といい、音楽祭のコンサート会場になっているので日中は見学できない。中はこういうゴージャスな絵があったりするが…
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基本的にシンプルで白い面積の多い教会。
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演目は17世紀の音楽で、3曲あったのだがその一つがこちら。このYouTubeのと同じ指揮者で同じ演奏者たちのコンサートだった。



指揮も演奏も別の人たちだけど、他の演目はこちらと…



こちら。コンサートではこの曲が最初の演奏だったのだが、そのソロを担当した合唱団の人のレベルが高くて、すっごーい!と感動した…ソロは、戦争に勝つために娘を犠牲にしなければならない父親と、娘。その娘役の人、とても美しかったし、天は二物を与えるんだなあとも。



指揮者の John Eliot Gardinerは80年代から古楽器を使用してきた人で、もうすっかりお年を召していたけれど、これが私の人生の集大成の一部なんですよ、というような堂々たる風格だった。60年もかけてこの合唱団を育ててきたのだという。いつも思うのだが、教会でこういうバロック音楽を聴くと、これが日本のクラシック界に決定的に欠けているんだよな…と思う。
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上のトリミング。スマホでもまあまあかな。
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ザルツブルク5日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

5日目の朝。この日は6時半に目が覚め、7時過ぎに散歩へ。
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今日も暑くなるのかな。
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散歩しながら多少用足ししつつ写真撮って宿に戻り…
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9時から10時半過ぎまで宿で日本の妹とZoomをし、11時近くなってから再び外へ。今度は川を渡って新市街の方へ、今年の川は水が足りないくらい。去年?一昨年?は直前に近くで洪水があったのよね。
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向かったのは、木曜日にミラベル庭園近くで開かれている市場。
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場所はここ。



にぎわってますわ~ホント、コロナはどこ状態。日本と同じ程度には流行っているのだが、もう誰も気にしていないという感じ。メディアもコロナのことより今はガスのことばかりだし。
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こうやって簡単に切れるんだよ~みたいなの、ここにもある…というか、こういうのって日本で今もやっているのかな。
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食料品を買って戻る途中、こちらへ。
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みんなが記念撮影している超有名な場所。
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めぎはここ、それほど興味ないので素通り。
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あ、お掃除の人。
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カラヤンの生家の前には誰もいなかった。数年前までは人だかりだったのにな。
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そしてまた旧市街の方へ戻る。
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うん、記念撮影したくなる景色だわよね。でも、曇ってきたわねぇ~
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この日は気温はそれほど上がらなかったがむしむしとした一日で、夜には雷の予報。
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あ、雨降ってきた。
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めぎは昼寝したり来週のオペラの予習をしたりして午後を過ごした。この日音楽祭に行く予定はなく、宿で女子サッカー(ドイツ対オーストリア)をテレビ観戦。ドイツが勝った。オーストリアのテレビで実況の人たちが嘆くのを聞きながら見て、心が痛かった…
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ザルツブルク6日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。6日目というのは7月22日のこと。

滞在6日目の朝。
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夜中に雷雨があるという予報だったが、ザルツブルクでは特に何もなかった。そして、雨上がり後の清々しい空気と素晴らしい快晴に恵まれた。

この日はここへやってきた。
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ここはサウンドオブミュージックのお墓の後ろに身を隠すシーンで有名なところだが…
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めぎはお参りする場所が決まっている。
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まず、ここ。
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もちろん全然知らない人だけど、2019年にあるシーンを目撃してから、必ずここに来ている。
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その経緯はこちらをどうぞ。

そして、同様にこちらも。
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当たり前のことだけど、めぎにも必ず終わりが来る。ここに最後の最後まで通い続けられたらいいな。そして、ザルツブルクの変わらないようでいて刻々と変わっていく歴史のほんの一瞬を、めぎの一瞬の歴史の一部にしたい。
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この後は食料品を買って宿に戻り、またのんびりと過ごした。オペラの予習をしていたら途中で停電になっちゃって、1時間ぐらいあららどうしましょだったけど、それじゃ本でも読みましょと切り替えていたら復活したし。

そして、18時半ごろ。ここからはスマホで。ここは大聖堂の中で、これからコンサートが始まるところ。
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やっぱりドームってすごくゴージャスね。
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この日のコンサートは音楽祭の祝祭プログラムの一つで、入場料は無料。教会音楽の夕べという名前がついていて、100人のザルツブルクの人たちによる合唱団と大聖堂オーケストラの人たちとプロのオルガニストと4人の声楽家によるコンサートで、演目は16世紀のものからハイドンやモーツァルト、さらに現代(と言っても1940~60年代)の曲。普通の音楽祭のコンサートとは全く異なるレベルだが、非常に心のこもった演奏。
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聞きに来ているのはめぎが一番若いぐらいの年齢の人たちばかり。
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オルガニストの演奏が他の曲と比べて長かったな…プログラムによると、ウィーンの聖シュテファン大聖堂のオルガニストのようだから、腕前を張り切って披露してくれたのかもしれない…
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大聖堂の外の広場では軍隊&警察の音楽隊の野外パレードコンサートをやっていた。実はこの音が大聖堂の中まで聞こえてきて、曲と曲の切れ目でその音がこだましてちょっとむむむだった。
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帰りがけの別の広場では、民族衣装を着た人たちがダンスを披露していた。
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その他にもあちこちから音が聞こえて来てて、様々な広場を会場としていろんな催しをやっていたようだ。めぎは行かなかったけど、大聖堂の隣の広場ではその後松明の踊りとやらをやったりグロッケンシュピールを特別にやったりしていたようだ。このように、現在ザルツブルクは音楽祭の祝祭モードかつ観光客の休暇モードに溢れている。まるでコロナの2年間を一気に取り戻そうとしているかのように。
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ザルツブルク7日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在は早くも一週間が経過。今日はうちのドイツ人が来る。従妹を連れてくるのでいつものように朝5時前出発にはならないようだったけど、めぎが起きた6時過ぎにはもう出発していたんじゃないかな…デュッセルドルフからザルツブルクまで約800㎞で、アウトバーンを普通に走って8時間はかかるのだ。

めぎは店が開く時間に合わせてウエルカムのための買い物に出かけた。店は8時からと言われ、7時50分からあと10分どうしましょということで、めぎはすぐ近くのカフェ・トマセッリでコーヒーを頼んでちょっとゆっくり。
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それから用足しを。そうそ、この元祖モーツァルトクーゲルを買っておかなくちゃ。
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パンもちょっと大きめのを。これがいいかも…
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ということで、朝食はこれをいただいた。ザルツブルクのパンはクミンの味がする。
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買い物を終え、部屋を片付け、今日から部屋の準備を3人分にしてくださいとお願いし、めぎは11時半からオペラのゲネプロへ。今年のザルツブルク音楽祭は太っ腹で、ゲネプロは無料。以前は本番よりは安い設定だけどちゃんとお金取っていたのだが、今年はいろいろ祝祭モード。終わるのは14時半なので、うちのドイツ人たちが到着するのに間に合うだろう。15時前には着かないだろうって言ってたし。

今回初めてのこの場所。
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ここを見下ろしながら席へ行く。
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一番上から2番目の列の席なので舞台はかなり遠いが、全体がよく見えるし、傾斜が急なので前の人も邪魔にならない。
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スマホの70㎜のレンズで。
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ゲネプロなので歌手は声量を抑えて歌ったりしているけど、雰囲気は素晴らしく、よい予習になった。何しろ難解なオペラだし、この演目はテレビ放送もないようなので、ここで見たのが全てになるのだ。演目は2つで、1つめがバルトークの「青髭公の城」で、2つ目がカール・オルフの「時の終わりの劇」。これは1つめの終わりのカーテンコール。
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これはもう一度うちのドイツ人と一緒にプルミエを見に行く予定なので、それが終わってからいろいろ書こうと思う。

うちのドイツ人がついてからの話は時間があったら書くが、なかったらこのままアップの予定。
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ザルツブルク8日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

7日目の補足だが、うちのドイツ人が16時15分ごろ無事に着き、その後はちょっと散歩してめぎが買っておいたものなどで宿で夕食として早く就寝。そして8日目の朝を迎えた。8日目はとてもいい天気。
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朝8時前には散歩に出かけたのだが、その話は割愛。山に登って景色を見て、ゆっくり街へ下ってきてカフェで朝食を楽しみ、それから音楽祭のマチネーコンサートに行ってハイドンとモーツァルトの宗教音楽を聴き、宿に戻ってきてお昼をつまみながらあれこれおしゃべりし、のんびりと過ごした。

で、午後のおやつのお時間になって、近くのカフェでケーキを買ってきた。
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↑ケーキが3つあるのは、うちのドイツ人が従妹を連れてきたから。彼女の仕事の都合で週末のたった2泊だけだけど、めぎたちの休暇に興味津々だった従妹を招待したのだ。

この日の夕食は外へ。
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ちょっと早め、5時半過ぎにこちらへ。このスマホ、逆光に弱い。
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あ、一本枯れかけている…
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食べているうちにどんどん満席になっていった。
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まずはビール。ここ、ビアガーデンなので。めぎと従妹さんは濁ったのを。うちのドイツ人はクリアなのを。
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そうそう、ドイツもだけど、ここオーストリアでもビールはキンキンに冷えてはいない。樽は地下室にあるので結構冷たいが(ぬるくはないが)、日本風のキンキンという感じでは全くない。自宅でビールを飲む人は普通瓶を箱で買うのだが(缶の人ももちろんいるがビール愛好家は瓶で買う)、その保管場所は冷蔵庫ではなく地下室で、多くの人がその地下室から取ってきてそのまま飲む。ドイツの地下室はかなり涼しいので、十分冷えている。冷蔵庫でキンキンに冷やすとビールそのものの味が損なわれるという考え方もある。日本のビールは味よりのど越しを大切にしているし、あの蒸し暑さなのでキンキンに冷やすのが美味しいが、ドイツは暑くてもたいていはカラッとしているし、暑い時期が短くて冬の寒い時期の方がずーっと長いわけで、ビールの味はその期間に美味しく飲めるようにできていて、かなり濃くて深みがあるというか、ワインのようにあれこれ薀蓄ができるほど種類も豊富。地下室の無い人は冷蔵庫に入れるけどね。

美味しビールを味わっているうちに料理がやってきた。
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めぎはツビーベルロストブラーテンという料理。めぎの好物で、食欲のある時はこれを食べる。これ、美味しくて麵以外完食した。麵も美味しかったけど、量が多くて。
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食べている途中でビールお代わり。
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それから最後にザルツブルガーノッケルンという名物菓子を。甘いメレンゲを泡立ててほんのちょこっとだけ焼き色を付けたようなもの。大きくて甘いので、3人で分けて食べた。それだけ食べるととても甘いが、温かいベリーソースの酸味と一緒だと程よく調和され、熱々の出来立てで美味しかった。
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食後、散歩に出かけた。
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19時半ごろ。
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同じところで金曜日には軍隊の音楽隊のパレードをしていたのだが、日曜日のこの日はとても静かだった。そんなに人もいないし。
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そして宿の近くに戻ってきて…
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再びビールで乾杯。
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そしてその日は早く就寝。というのは従妹さんが次の日の朝6時ごろの飛行機でデュッセルドルフに帰るので、朝4時半に宿を出るから。ほんの2泊の滞在だったが、色々おしゃべりしてザルツブルクのハイライトを紹介できて、とてもよかった。彼女がいなくなって、この記事を書いているのは9日目の朝8時過ぎだが、この日からうちのドイツ人と二人の休暇が始まったところ。
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ザルツブルク9日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

7月25日月曜日の早朝、従妹がデュッセルドルフに返った後、めぎたちはもう一度就寝。その後8時過ぎにここへやってきた。宿からはちょっと離れた場所にあるのだが、そこで朝食を食べるのがめぎたちの楽しみの一つであるので。
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そこはカフェではなくパン屋さんなので、朝食セットのようなものはない。好きなパンを選び、バターやジャム、ハムや野菜、コーヒーなどを自分の好きなように頼むシステム。めぎたちはオーソドックスにゼンメルパン(オーストリアの発音ではゼンではなくセン)にバター(オーストリアではTeebutter=お茶用バターと言い、たぶんその昔アフタヌーンティーのときに使う上質のバターという意味でできた言葉ではないかと推測するのだが、それがまた何ともドイツと違うところへ来たという感じがして楽しい)とマリレンジャム(アプリコットのことをマリレンというのがさらにオーストリアに来たという雰囲気に浸れる)と…
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それにミルクコーヒーを頼み、するとオーストリアだから水も出てくるし…
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そしてヴェイヒェス・エェィ~と聞こえるものを。訳すと柔らかい卵という意味で、半熟ゆで卵のことなのだが、ドイツでは決してゆで卵のことをそうは言わないので、このヴェイヒェス・エェィ~という響きがいかにもオーストリアに来たと感じて楽しいのである。このパン屋さん、この半熟ゆで卵をお客さんの注文を受けてからゆでてくれるので、ものすごく熱々で出てくる。熱くて持てないほどで、頑張って殻をむく。それがとっても嬉しい。
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さて、その後はいつものように食料品の買い物などを済ませて宿に戻り、一日中宿で過ごした。めぎは既に一週間休みまくったが、うちのドイツ人にとってはこの日から休暇なので、とにかくのんびりしたがっていたのだ。この日のザルツブルクは33℃ぐらいまで上がったし、外を歩くより宿でエアコンつけて涼んでいた方がよかったし。彼が何をしていたかと言えば、昼寝したり、めぎが一週間新聞を買っては取りためておいたクロスワードパズルや数独をしたり。
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そして簡単に買ったもので簡単に夕食を済ませて、夜はコンサートへ。この日はいろいろな演奏家の合同コンサート。話は逸れるが、このプログラムを買うのがちょっと大変だった…なぜか数が足りなかったみたいで始まる前にはもうなくなっていて買えず(開演20分前だったのに!)、休憩中にも数が足りなかったようで、うちのドイツ人が最後の一冊を運良くゲット。彼の後ろに並んでいた女性がとっても可哀想だったとのこと…
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まずはIgor Levitのピアノのコンサート。
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演目は下の写真の通りで、現代曲で力いっぱい弾くという感じのもので、失礼ながらこのピアニストがどれほどうまいのかどうかはわからない演目だった...もちろんその迫力ある不協和音のオンパレードはテクニック的にはものすごく難しいのだが、彼はなんと途中で間違って、頭を抱えて中断し、引き直すというハプニングもあったし、もともと彼はいつもそうだが暗譜してないし。
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↑そのピアノの2曲の下にあるショスタコーヴィチの室内楽は、めぎ的には可もなく不可もなくという感じで終わった。Hagen Quartettという室内楽のグループがお好きな方には申し訳ないが、めぎ的にはあまり心に刺さらなかった。

休憩の後のこの演目はすごかった。
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ムジカエテルナが合唱団と打楽器とトランペットなどほんの一部の楽団員だけでGregor A. Mayrhoferというミュンヘン出身の若手指揮者とAlfred Schnittkeの現代曲レクイエムを演奏したのfだが、ソロのパートを歌った合唱団の人の歌声は素晴らしかったし、曲自体も心に染みた。失礼ながら、前の日のマチネーコンサートよりずっと印象的で、この値段の差は何?(マチネーの方は同じような席が100ユーロで、今回は60ユーロ)と不思議に思わずにはいられなかった。満場のスタンディングオベーション。
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ムジカエテルナはロシアの楽団で、EUの制裁リストに入っている銀行がスポンサーだということで今回の音楽祭出演には賛否両論あるのだが、そんな話を吹き飛ばす素晴らしさだった。我々は現在のところ爆撃の心配もないザルツブルクで安穏と音楽祭を楽しんでいるのであって、究極を言えばその是非だって問われるわけで、今年は音楽のことだけに集中できない状況なのが本当に残念なのだが、こういうときだからこそ音楽そのものに集中したいと思う。というか、そういう集中力が必要な気がする。

指揮者は式台の後ろにいるとても背の低い彼。これをきっかけにブレイクするかしら。左端のベージュのスーツの男性は合唱団の指導者。
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終わった後、この日はビアガーデンがすでに終わっている時間だったので、その近くのお店でビール。ビアガーデンは10時で閉まってしまうので、夜のコンサートの後は残念ながら楽しめない。でも、ここは風通しがよく、外で飲んでいるような快適さ。
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こうして9日目終了。ザルツブルク滞在はあと5日間ほど。いつの間にかもう後半。
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ザルツブルク10日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。今日の話は7月26日のこと。

この日は天気がイマイチで、かつ涼しくなった。
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代わり映えしないが、いつものように朝に買い物を済ませ、午後は宿でのんびりしながら夜の音楽祭の予習。お昼はクノールのインスタントのフリッターテンズッペ(クレープみたいなパンケーキ=薄焼き卵みたいなのを細く切ったのを入れたスープ)にパン。夕食は写し忘れ。
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この日は先日ゲネプロを見たオペラのプルミエ。バルトークのオペラ「青髭公の城」とカール・オルフの「時の終わりの劇」の二本立てで、内容については今日は割愛。青髭公についてはあらすじが日本語でもネットに出ているが、時の終わりの方については日本語ではほとんど情報がない。それは、世界中でもほとんど上演されたことがないものだから。現代オペラで初演は73年のカラヤン指揮のザルツブルク音楽祭だそうだが、それも映像はなくCDしかない。しかも、そのあと作曲者自身によって改作されているので、今回のは当時のと異なる。詳しいことは帰宅してからいつかゆっくり書こうと思う。

19時半からなので19時10分ごろにここに。すると、今までにない物々しさ。
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ちょうど要人が到着したということもあるようだったが、今回は戦争の影響で指揮者クルレンツィスの出演反対ということがあるのだろうと思う。
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しかし実際どう言うデモなのかはプラカートが遠すぎて文字が見えなくてよくわからなかった。これもそのうちに調べてから記事にしようと思う。
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場所はフェルゼンライトシューレ。
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青髭公の後のカーテンコール。青髭公役の歌手の歌声が素晴らしかった。ユーディット役の方は一昨年と去年にエレクトラをやった人で、その時と同様に声はちょっとビブラートがかかりすぎでめぎはあまり好きではないが、やはりその時と同様に演技が素晴らしかった。クルレンツィスとグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団の演奏は素晴らしく(そうそう、ムジカエテルナと違って座って演奏している…前回のショスタコーヴィチ13番のコンサートの時も座ってて、第一楽章の途中の迫力ある個所で一瞬立っただけ)、カステルッチの演出もとてもよかった。演出上舞台が暗いので、指揮台の楽譜のところが明るすぎてその眩しさでさらに舞台が見えなくてちょっと邪魔だったが、そのおかげでめぎはクルレンツィスの指揮ぶりを観察できた。
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50分間もの休憩があって、めぎたちは一度宿に戻った。会場から徒歩2分のところに宿があるので、お手洗いも喉の渇きを癒すのも、50分もあれば宿に戻ってゆっくりできるのだ。
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2曲目の「時の終わりの劇」は長かった。本来1時間のはずが30分も長くなってて、最後の最後は飽きた。特に残念だったのは、この作品が全く好きになれなかったこと。でも、多くの個所でほほ~と演出に魅入ったし、演奏も素晴らしかった。最後のカーテンコール。
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今年の音楽祭で一番楽しみにしていた演目だが、正直なところ、去年のドン・ジョヴァンニのように手放しで素晴らしいとは決して言えない出来だった。素晴らしかったところはたくさんある。が、それはちょっと、と思うところもたくさんある。何がよかったのか、何がイマイチだと思ったかはそのうちに詳しく書こうと思う。批評はドイツ語だがこちらとかこちらとか。2つ目のリンク先には、写真や映像もあるし、音源のリンクもあるので、26日から7日間だけの限定かも知れないが、皆さんのいるところからもしつながってもし興味があったらぜひどうぞ。
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ザルツブルク11日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在11日目、7月27日の朝食はハムエッグ。宿でうちのドイツ人が準備。
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パンもオレンジジュースもその日の朝に買ってきたフレッシュなもの。オレンジジュースはスーパーに専用機械があって自分で絞って自分で1リットルのペットボトルに入れる仕組み。
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それから一日いつものごとく、前の日のオペラの批評を読んだり、この日の演目の予習をしたり、昼寝したりしてゆっくり過ごした。

そして18時過ぎ、色々と買ってきてあったもので夕食に。
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ザルツブルクの牛乳のホイユーベルというチーズ。ホイは干し草のことで、ユーベルは宝石とか至宝とか。味はまあまあって感じだけど、ザルツブルクのを食べるということが楽しい。
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もう一つ、ザルツブルクのブリー。これはかなり美味しかった。
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19時ごろには夕方の光になってきていた。
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そして19時半にここへ。今年の音楽祭のめぎ家的には最後のモーツァルテウムでのコンサート。この日も、写さなかったけど、会場の周りに警官がいっぱいいた。
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演目はヴォルフガング・リームという現代作曲家の室内楽オペラ「ヤーコブ・レンツ」。ゲーテの時代に実在した人物ヤーコブ・レンツの史実に基づく内容で…と言っても真相はゲーテがお茶を濁した書き方しか残していないからはっきりしないのだが…その時代に統合失調症で41歳で亡くなったらしい人の話。これは終わった後のカーテンコール。
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ヤーコブ・レンツ役の比との声と歌い方が素晴らしかった。囁くような声、柔らかい声、凄まじい雄叫び…幻想に追い込まれていくヤーコブ・レンツの様子がよくわかる。弦楽器はチェロだけであとは金管が数台と打楽器とチェンバロという珍しい室内楽で、その音楽は本当にすごい。作曲者リームも来ていたのだが、舞台には上がらなかった。でも、総立ちのスタンディングオベーションで出演者と同様の大きな拍手が送られた。彼のオペラは2015年にも「メキシコの征服」を、2019年に「エディプス王」を見ているが、いつ見てもその音楽が素晴らしく、めぎ的にこの演目を外せない。マニアックなオペラのコンサート形式の演奏で、相当なマニアしか来ないだろうなというものだったが、終わってみれば満席状態で、この日の一夜限りの上演のチケットを買えて本当によかった。
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終わった後はビールでちょっとのどを潤してから…
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宿でフルーツと生ハムとチーズをオーストリアの白ワインとともに楽しんだ。あ、白ワインは辛口で、夏なので炭酸水割をしている。
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こんな風に一日一日終わっていき、楽しみにしていた演目も終わっていく。それは滞在の日数がどんどん減っていくということで、ちょっと寂しくもある。でも、ザルツブルク滞在はもう少し続く。
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ザルツブルク12日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

12日目の7月28日の朝は良い天気だった。でも暑すぎず、清々しい朝。
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木曜日は川の反対側の新市街で市場が開かれる日。一週間前は一人でここに来たんだったな~と思い出しながら、この日はうちのドイツ人とここへ。
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基本的に料理をするつもりはないので、お惣菜を買う。内陸のザルツブルクでマグロを買うってどうなのと思うけど、とっても美味しそうだったから、つい。
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地元の人は自分のタッパー持参で買いに来ている。めぎは旅行者としての利便性追求にかまけて、この2週間近く、ずいぶんたくさんのプラスチックを無駄にしたなあ…
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パン屋さんでは本当にいろいろ買いたくなるけど、パンはフレッシュじゃないと美味しくないので、買い込まないように気をつけなきゃね。
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それからまたミラベル庭園を…
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通り抜けて…
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川を渡って…
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旧市街に戻る。
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1日目はあそこにいたんだったわね~もう12日目だなんて。
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川の水は相変わらず少なめ。
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そういえば今回は今まで、モーツァルトの生家を写してなかったわ。ちょうどきれいな光があったのでパチリ。
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そして宿に戻り、買ってきた熱々のBackhendl(鶏モモ肉をパン粉をつけて揚げたもの)で朝食とした。朝はコーヒーしか飲まずに市場へ出かけたのだが、一時間ほど歩いていたので朝食だけど揚げ物も食べられる。
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そのあとはブログを書いたり批評を読んだり次の日以降のオペラの予習をしたり洗濯をしたり(と言っても宿の洗濯機を使っただけだけど)して過ごした。12日目は音楽祭休養日としていて、一日フリー。

で、17時半ごろ、レストランへ出かけた。今回は今まで一度も入ったことのなかったこちらへ。
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ここはいつも飲んでいる地ビールとは別の地ビールのお店なので、いつもと違うビールの味を楽しんだ。食事は、めぎはグーラッシュ、うちのドイツ人は豚肉料理。どちらも薄味でなかなかによかった。去年行ったレストランは、雰囲気は抜群にいいのだけど、塩気がきつすぎて、さらに量が多すぎたのだ。でも、ここはそこそこの量だったし、ちゃんと味わえる程度の塩気で、意外によかった。
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ビールのお変わりは、めぎだけ別のにしてみた。季節限定のビール…と言っても1月から9月までの限定で、結構長めの期間限定だけど。秋限定のはホップが新しいのかな。それ、飲んでみたいわね。
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そのあと、めぎ家的にはものすごく珍しく、アイスを食べた。めぎもうちのドイツ人もそれほどアイスのファンではないのだが、夏だし、そこそこの暑さで(つまり暑すぎなくて)、美味しそうだねってことで。めぎはレモンのとマンゴーの。
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それでこの日は終了。夕焼けがほんのちょこっと見えた。夜中に雷雨の予報。さて、降るかな。
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ザルツブルク13日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在13日目の7月29日、朝8時過ぎ。
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早朝は鱗雲が空を覆っていたのだが、この時間になって急に晴れてきた。
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このときはカメラを持っていなかったのよね~スマホで撮影。

何気なく開いていたドアから見えたところ。
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シックなワンちゃんがお肉に集中。
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めぎたちは、金曜日にしか売られないブフテルンという菓子パンを買いにきた。それを数年前に初めて買ったお店に。その後ブフテルンをウィーンやらリンツやらザルツブルクの他のお店やらで食べたが、ここのが一番好きで。今回食べてみて、バニラがちょっとキツいな~と感じたが、ふわふわで美味しかった。
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それからまた宿の方へ戻る。奥に見えているのは市庁舎。
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いいお天気になったわね~
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それから馴染みのお店の一つで朝食に。
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卵3つも使ったスクランブルエッグ。3つは多すぎるんだけど、でもここのは本当に手作りで美味しいから。ベーコンのカリカリ感も抜群だし。
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↑食べている間に珍しく日本人らしき若いカップルがやってきた。ザルツブルクはすっかり通常通りに戻ったような賑わいだけど、日本からの観光客はまだ見かけないね~と話していたので(ちなみに韓国からのツアーは結構目にする)、あ、いた!と目を引いたのだ。二人はまだいっぱい空席があったテラス席には目もくれずカフェの中に入っていった。うふふ、ちょっとInatimyさんを思い出したわ♪

それからまたいつものように宿でゆっくり。下の部屋はめぎの滞在中に宿泊客が変わり、もう4組目。今回の人たち、50~60代のご夫婦に若い娘と息子の家族なのだが、この日の当たった赤い座布団のところにお母さんが黒のブラジャーとショーツだけで日光浴してて(水着ではなく下着で)、失礼ながら、ううううう…うちのドイツ人は「負けた!」と一言。自分のたるんだおなかをさすりながら。
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今晩はプッチーニの「三部作」。めぎの大好きなグリゴリアンが出る。
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17時半過ぎに会場入り。この日もプルミエだったのだが、警官の数は圧倒的に少なかった。デモもなかったし、バッグの中身のチェックもなく、お金持ちはいっぱいだが政治家はいなかったのかも。
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ソールドアウト状態。
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3部作なので、カーテンコールが1作ずつある。本来のプッチーニの3部作とは順番を変えていて、まずは「ジャンニ・スキッキ」。莫大な遺産を遺言書を書き換えて自分のものにするという喜劇で、演出がよかったし、歌手もよかった。もちろんグリゴリアンのあの有名な「私のお父さん」という歌は、これから続く3部作のアイドリングという位置づけではあったが、繊細でチャーミングで素晴らしかった。
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一回目の休憩中。
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2つ目の作品は「外套」。あまり楽しくない内容のオペラだが、中継ぎのオペラとしてうまくできていた。「ジャンニ・スキッキ」で恋する乙女を演じたグリゴリアンが、ここでは結婚相手とうまくいかなくなって不倫に活路を見出そうとしている女を演じ、めぎ的には不倫には彼女の雰囲気がちょっと清潔すぎる感じがしたが、結婚に失敗した悲しみと人生の疲れからの逃げとしての自暴自棄の不倫と思えば、それほどセクシーになる必要はないのかもしれない。声は文句の付け所がない。
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2回目の休憩中は雷雨だった。
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そして3作目。「修道女アンジェリカ」というオペラだが、貴族の女性が未婚で子供を産んだかどで修道院に追放されてて、そこに7年ぶりに訪ねてきた叔母から子供が2年前に病気で死んでいたことを聞かされ、絶望して天国の子供に会おうと自殺するが、キリスト教的に自殺しては天国に行けないと死ぬ間際に気が付いて赦しを請い、マリア様に救われる、という話なのだが、演出家の考えで最期の救済はなく、死ぬ間際の幻想で子供に再会する、しかも自ら目を潰すという罰を与えて目が見えない状態で幻想を見る、というかなり説得力のある演出となっていた。今年のザルツブルク音楽祭では、野外劇イェーダーマンとカール・オルフの「時の終わりの劇」で救済がテーマになっていて、その2つでは悪魔も救済されるのに、修道女アンジェリカは救済されないという答えで、それが話題になっている。
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グリゴリアンは批評で絶賛だった。例えばこちら。実はこの日、実際に見に行ったのはめぎだけなのだが、宿でラジオでライブ放送を聞いたうちのドイツ人も絶賛していた。演出が見えない方が声に集中して聞けて良かったとも言っていた。ここまで素晴らしい声の場合は、そうかもしれない。ちなみにリンク先の批評では指揮者Franz Welser-Möstの指揮がよくなかったと書かれているが、めぎ的には全くもって悪くなかった。
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ハッキリ言えば今回のプッチーニはグリゴリアンのための演出で、演出家が順番を変えた意図は的中し、大成功。これだけ素晴らしい歌声で存在感のある歌手の場合、最後は特に舞台道具も要らないし、一人ですべてを演出できるのだなと感じた。人生に絶望して命を絶つ女性の、修道女としての透明感からがらりと姿を変えて最後に見せたセクシーな、またはエロチックな雰囲気が印象に残った。これは後にテレビ放送もあるようなので、ドイツからもうまくつながればいいなと思っているところ。
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ザルツブルク14日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在14日目、7月30日は曇りだった。気温もちょっと下がって、最高が23℃ぐらい。
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この日は土曜日で、めぎの宿の近くの大学広場で市が開かれているのだが、もう滞在期間が終わりに近づいてきたし、食べ物は十分にあるので素通り。
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先日スーパーのオレンジジュースの生絞りにコメントが多かったので、その機械を撮影。ペットボトルは1リットル、500ml、250mlの3種類があり、そのふたを開けて蛇口みたいなところの下にセットし、下のオレンジ色のレバーを押すと、あとは自動的にオレンジがどんどん絞られてジュースが出てくるという仕組み。これ、めぎは大好きで、毎年ザルツブルクに滞在中にいつも買っている。
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それからいつものように宿で新聞を読んだりしてゆっくり。
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お昼はデュッセルドルフから持ってきていたお米を炊き、市場で買ったお惣菜のマグロをのせてどんぶり風に。ソースはしょうゆベースだったので、ちょっと和風の味で胃袋をリフレッシュ。
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この日のオペラはモーツァルトの「魔笛」。予習をしなくてももうよく知っているし、2018年の再演なので演出も知っているのだが、会場が当時と違う場所になるし、指揮者も変わるので、どう違うかちょっと楽しみ。
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この後の話は、時間的にもし書けなかったらこのままアップの予定。


追記

魔笛のカーテンコール。楽しめたが、ちょっとワチャワチャしすぎてて、音楽そのものには集中出来ない感じだった。
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そして滞在最後のビール。
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以上でザルツブルクからのリアルタイムの旅行記はお仕舞い。めぎ家はもう少し旅行中で、明日からはめぎはいまここをお届けの予定。
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今回のお土産 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

今日からこの夏の旅行記を書き始めようと思うが、まずはお土産から。最初にお土産を載せてしまうのは、長い旅行記が終わる頃にはたいてい既に次に書きたいことがあって、お土産のことを書こうという気にならないから。
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で、お土産たちの集合写真。
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ワインの半分はザルツブルクで買ったオーストリアのワイン。左端の瓶だけクロアチアで買ったオリーブオイル。
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お土産に買うのがもう恒例になりつつある即席フリッターテンズッペとレバー団子スープ。
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食べきれずに持ち帰ったベーコンと、パプリカとナスのお惣菜。
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アプリコットジャム。1瓶はやはり食べきれずに持ち帰ったもの。
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荒く摺り下ろした西洋ワサビの瓶詰と、肉やソーセージにつけて食べるらしい瓶詰め。
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それからこちらはクロアチアで買ったワイン。
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食べかけで持ち帰った生ハムとサラミソーセージと…
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お土産用に買った生ハムとソーセージと…
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市場で買ったが食べきれなかった果物(カリンみたいなつるっとした皮のナシのようなのと、アプリコット、平たい桃、緑色のイチジク)と、うちのドイツ人が食べようと思って買ったけど食べなかったチョコレートと、海辺で拾ったカモメの羽根と…
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クロアチアの小銭の残りと、最後に寄ったガルミッシュのホテルでチェックアウトの際にもらったチョコレート。2個もらったのだが、1個は車の中で食べてしまった。
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そう言えばガルミッシュで木で作ったハリネズミを探すのを忘れちゃったなぁ…あまりに暑くて、ガルミッシュの街はほとんど歩かなかったのだ。夕食後、比較的涼しくなった20時過ぎにちょっと歩いてみたが、シュトラウスのヴィラまで行ってみようかと思っていたのでお店は覗かなかったし、そもそもその時間にはもうお店は閉まったし。(しかも暑すぎて結局途中でギブアップしてホテルに戻った。その時は夜でも30℃を超していたのだが、ほんの数日後なのに今は昼間でも20℃ちょっと。やっぱり山の天気だわね。)
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あぁ~集合写真にラビオリを入れ忘れちゃった。クロアチアでトリュフ入りの生ラビオリを買ったのを、うちのドイツ人が早速夕食に使ったのだが、そう言えばお土産を並べたときに冷蔵庫から出すのを忘れたわ。

食べ物は順次胃の中に。土曜日には新しくデュッセルドルフのトルコ系のお店で買ったお惣菜とともにザルツブルクで買ったパプリカとナスのお惣菜を食べ…
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日曜日のお昼にはクロアチアの生ハムとサラミが並び…
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そしてラビオリは日曜日の夕食に。トマトソースはうちのドイツ人の手作り。スーパーで買ったトリュフ入りラビオリで、どの程度トリュフが入っているのかなと思ったが、一応ちゃんとトリュフの香り(つまりはキノコの味)がした。
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こうやってお土産を食べると、旅のことを思い出して楽しいのよね。
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山の上から降りる風景 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

今日から数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載開始。今日の話はザルツブルク滞在2日目に撮った写真から。

以前にも書いたように、ザルツブルク滞在の初日、山の上のユースに泊まった。
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これはそこから写した次の日の朝の眺め。
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素晴らしいわね~
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本当に泊まる価値のある素敵なところ。ここに泊まり込むとなると、町との行き来で山の上り下りをしなければならなくなるけど。
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めぎは一晩でチェックアウト。11時の最終時間にチェックアウトして、さようならした。
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そして下へ降りる時に写した景色。
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切り立った崖の真下に街。
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山道は綺麗に整備されている。去年改修工事をしていたところなのだが、すっかり出来上がっていた。
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再び下を見る。
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街の下までの景色は次回に続く。
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山から下りる風景 その2 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

本当は順番的には今日はめぎの近況について書く日なんだけど、忙しくて書く余裕がない…考える余裕もない。のんびり夏休みから一転、今週はフルで働いているが、年度一週目だからエキストラなことも多くて、深く考えずにとにかく一つ一つ終わらせていっているところ…って、これは予約投稿なので金曜日の早朝に書いていて、これがアップされる頃にはとりあえず今秋を終えて一息ついているはず。

で、今日は2022年夏のザルツブルクのお話を(この記事はザルツブルクにいる間に宿で下書きしておいたもの)。先日の続きで、ザルツブルク滞在の初めごろ、7月中旬の話。

山の上のユースに一泊しためぎは、11時頃にチェックアウトし、次の日からの宿に向かって山を下りていくところ。枝の間から見えたグロッケンシュピール(写真中央奥の小さく見える塔)がちょうど11時のグロッケンシュピールを鳴らし、ここからそのドン・ジョヴァンニの一節を楽しむことができた。
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この降りる道は綺麗に修復され…
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でも階段はそんなに真新しい感じでもなくいい塩梅に仕上がっていて、ちょっと嬉しかった。
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降りたところにあるシュテファン・ツヴァイク記念館。立派な建物。
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この辺り、壁や塀など綺麗に塗り直したと思われるのだが、早くも残念な落書きが。
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だいぶ降りてきたわね~
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ここは祝祭劇場のフェルゼンライトシューレの裏。その階段を降り切って…
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祝祭劇場の表側へ。あの山の上にいたのよね~
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そこからゲトライデガッセの定宿へ。さっきまであそこにいたのね~あの上に見える塔の小さな窓の奥にいたのだわ…
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で、こうしてめぎの本格的なザルツブルク滞在が始まったのだった。
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2週間滞在したアパルトメント [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

滞在2日目、定宿に到着。
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↑1408年はこの建物が建てられた年で、1958年は今の所有者(厳密に言うとその父親)がこの建物を手に入れ(恐らく改装し)、ここで商いを始めた年。

そしてめぎの部屋に到着~♪
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ここには1~2階が店舗や事務所で、3~5階がアパルトメントやダブルルームとなっている。めぎがいつも借りている部屋は5階にある。その上はオーナーの住まい。予約は2泊以上からで、こちらから。
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古い建物だとよく分かるのは、部屋の中にこういう段差があることだ。恐らく斜めになっているのをこうして水平に直したのだろう。
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キッチン。冷蔵庫は右端に写っている化粧扉のところで、冷凍庫もある。オーブンもある本格的キッチンなのだが、ここでオーブン料理はまだしたことがない…うちのドイツ人も休暇中にそんなにしっかり料理をしようとは思わないみたいだし。でも、ちょっとスープを作ったり朝にベーコンエッグを作ったりするには、十二分のキッチンだ。
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炊飯器も用意してくれている。めぎは使ったことが無いが電子レンジもあって、スーパーなどで買ってきたものを温めて食べることもできる。カプセル式のエスプレッソメーカーもあって、これはエコにどうなのという問題はさておき、カプセルを補充してくれるので、気軽にちょっとコーヒーを飲むこともできる。
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ベッドルームはダブルベッドだが、最初に一週間はめぎ一人で来ると伝えてあったので、掛け布団は1枚のみ用意されてあった。うちのドイツ人が来る日から掛け布団が2枚になる。リビングにあるソファもベッドになるので(今回一緒に2日過ごした従妹によるとクッションはかなりいいらしい)、最高3人まで泊まれる。
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収納はあちこちに十分にある。スーツケースを開け、荷物を全て出し、引き出しや戸棚に入れる。2週間あるので、スーツケースを空にして、暮らすように整える。そういう作業をうちのドイツ人はAnkommen(日本語で「到着」)と呼ぶが、ただ着いたのではなく本当にそこに落ち着くための儀式のような効果を成し、だんだんとこの借りているアパルトメントがめぎの部屋になる。
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あ、そうそう、荷物だけど、7月に既にちらっと書いたが、ザルツブルクに到着してまずこの宿によって大きなスーツケースを預けてあり、山の上には身軽にカメラとレンズと着替えを入れたリュック一つで泊まりに行った。だから山の上から降りるときも身軽で、そのリュックも次の日まずここによってさらに預け、入室できるまであと一時間ほどだとのことだったので、カフェで過ごし、スーパーに行ってワインなどを買い込んでここに到着した。

このアパルトメントは完璧ではない。例えば、タンスは部屋のドアを閉めないと開けない。タンスの奥行きもちょっと足りなくて、ハンガーを斜めに下げないと戸が閉まらない。そんなちょっとした不便なことも含め、めぎはここがとても気に入っている。
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ベッドルームから見たリビングダイニング。テレビもあるが、ほとんど使ったことはない。今年は一度だけ、女子サッカーのオーストリア対ドイツの試合を見たときだけ。
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ここのいいところの一つは、玄関を入るともう一つドアがあって、この廊下が玄関から独立できること。玄関が結構広いので、そこにスーツケースを置いておくことも可能(つまり部屋の邪魔にならない)。さらに閉めようと思えばこの廊下からリビングに入るところにもドアがある。この廊下の向こうにはバスルーム。
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バスルームは極めてシンプルで、シャワーのみ。しかしこのシャワーがとても快適。
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そう言えばこの宿で一番高い部屋に泊まったことがあるが(コロナ一年目のこと)、そこにはバスタブがあったのに、全く使用しなかったなぁ。ホントにめぎはバスタブが要らないのだ。もともとめぎはシャワーの方が早く済むので好きなのだけど、それとは別に、ヨーロッパの水質はカルキが多くて(山のザルツブルクはそうでもないが大陸ヨーロッパの一般論として)長くお湯を浴びると肌荒れの原因になるので(だからお湯につかる場合はバスソルトを入れるのだ)、さっさと早く済ませようともしている。足の裏は日本で買った軽石を持ち歩いていて、それでシャワーの最後にごしごしすればOK。めぎはいつもまず髪から洗い、洗っている最中に反対を向いて首にシャワーのお湯がかかるようにして温まっている。すすぎもリンスも身体を洗うのも腋毛の処理も全て入れて7~8分。それでもめぎはずいぶん長くシャワーを使う人間だとドイツでは思われている…あ、日本で温泉にゆっくり浸かるのは大好きだけどね。

タオルはもちろん、シャンプー、ドライヤー、ティッシュもあるし…
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トイレットペーパーとティッシュの替えもある。こうして引き出しもいっぱいあるし、棚もあって、洗面用具のみならず下着などをここに入れておくことも可能である。
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こちらは人通りの多いゲトライデガッセとは反対側なので、夜中~朝は静かなのもいい。
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で、スーツケースから色々出して整理している間に買っておいたワインとミネラルウォーターが(冷凍庫に入れておいたので)十分に冷え、自分で用意したウェルカムドリンクを楽しんだというわけである。
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ハイデルベーレンを買ってしまったので [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

先月リアルタイムで旅行記を書いていた時に、ザルツブルクのマルクト市場に行った話を書いたが、そこでこんなのを見つけてふらふらと買ってしまった。買ったのは滞在1週目のことで、ほんのちょこっとは売ってくれなくて半リットルか1リットルかということで、半リットルを5ユーロで購入。写っている銀のコップみたいなのがその半リットルまたは1リットル用の容器。
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Waldheidelbeerenと書いてある。Waldは森、Heidelbeerenはネットで検索したところ、セイヨウスノキというらしい。このまま食べてみても美味しかったが、ドイツ語のWikipediaを読むと自分で摘んできたものには寄生虫の卵がある可能性があると書かれてて、これもWaldと書かれている以上つまり誰かが森で摘んできたってっことだろうから危険なのね、ということで、腐りやすそうでもあるし、さっさと火を通してしまいましょ、と宿でコトコトと…
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煮詰めて…
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バニラエッセンスもレモン汁も持ってないけどとりあえずコーヒー用の砂糖だけはたくさんあったのでそれを入れて味を付けて…
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自家製ジャムならぬ宿製ジャム!
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何やっているんでしょ、ザルツブルクまで来て宿でジャムづくり。いやあ、しかし、結構楽しかったわ~うちのドイツ人にとってはインテンシブすぎるので伸ばしてゼリーにするとかジュースにするとかがいいということだったが、めぎは滞在中のおやつにパンにつけたりヨーグルトにかけたりして食べていた。オレンジ色のは買ったマリレンジャム(アプリコットジャム)。
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フランツィスカーナー教会にて [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。今日は、フランツィスカーナー教会で撮った写真から、リアルタイム旅行記の間に載せられなかった分を。
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鉄格子で守られた祭壇のキリストとマリアを撮ったのだけど…分かるかな。ちょっと小さ過ぎね。
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祭壇の後ろにはこんなのが隠してあった。パイプオルガンの代わりにこれが流されている…とか…?
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たぶん何かの像だと思うのだけど、誰かが覗いているみたい。
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シンプルな上と、ゴージャスな下。
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古さが感じられるところ。
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若くして亡くなったってっことかしら…
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扉も小さいし。
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一応消毒液が入り口に置かれているのだけど、去年と違って誰も使っていなかった。
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聖ペーター教会 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

今日は、めぎがザルツブルクで必ず訪ねている教会の一つ、聖ペーター教会の写真をどうぞ。
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白い壁で明るくて、なんとなくピカピカしている印象の教会。
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聖像もピカピカゴージャス。
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でも、そんなに大きくないので、あまりお腹いっぱいにならずに済む。
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毎年同じ撮り方しかしてないなぁ…
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今日は縦位置の写真でまとめてみた。
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場所はこちら。先日のフランツィスカーナー教会は地図上そのすぐ上にある。



出口(入り口でもあるけど)のここだけ、ちょっと悪魔風でめぎはとても気に入っている。
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聖ペーター教会の墓地 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

先日ご紹介した聖ペーター教会を出てすぐ裏に入ると…
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こんな空間に出る。
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ここは墓地。めぎが定点お参りをしているお墓の話は既に書いた。
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ここは本当に教会のすぐ裏で…
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崖と教会の間のわずかな空間に鉄細工の綺麗なお墓がたくさん。
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サウンドオブミュージックの緊迫したシーンでおなじみの場所でもある。
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あのガチャガチャっていう音が聞こえてきそう。
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しかし現実のここは明るくて美しいところ。夜はどうだかわからないけど。夜に来たことは無いからなぁ。
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お花を片付けている人がいた。
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すぐ後ろには崖。その中に穴が見える。
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その穴、教会の中からも見えていた。あそこはその昔キリスト教がこの地にもたらされてまだ迫害を受けていた頃、その初期キリスト教徒が祈祷の場として作った洞窟教会。
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暑いし、あのカタコンベに行こうかな。あそこはきっと涼しいだろうし。

場所はこちら。

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カタコンベに入る [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

先日ご紹介した墓地のすぐ裏にある崖の中のカタコンベ。あそこへ行けば涼しいな~
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…ということで、やってきた。ここに入るのはたぶん4回目である。入場料はたしか2ユーロぐらいだったと思う(既にうろ覚え)。入り口の係のおばさんが、ちょっと用事があって外に出るので入り口を閉めちゃうけど、あなたが出てくる頃までには戻ると思うから心配しないで、と言ってくれて、はいわかりました~と一人中に入った。つまりは、めぎのあとにはしばらく誰も来ないということで、それは願ったりかなったり。
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今時のカメラではこんなに明るく写るが、実際はかなり暗い。
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階段を昇り切っても、中が涼しいのでずいぶん楽。これは、今日の1枚目の写真の中央辺りに写っている塔の見晴らし台からの眺め。
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すぐ下に墓地。
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すぐ左には切り立った崖も見える。
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そこからちょっと通路のような空間がある。1枚目の写真で言えば、中央の塔のところから右側へ窓が続く場所。
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その奥に(崖の内部に)礼拝堂。ゲルトルート礼拝堂という名前で、もともとあった洞穴を利用して最初に礼拝堂として作られたのは12世紀。ゲルトルートはゲルトローとも呼ばれ、7世紀のベルギーのNivelles修道院の院長だった聖人の名前(女性)。
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こんな祭壇がある。祭壇は陶器でできていて、古代ローマ時代の初期キリスト教の祭壇を模倣した1862年製。なんだか、ちょっとフェイクっていう気もしないでもないわねぇ。ま、そういうことを言えば、日本だってどこだって昔の建物や内装って当時のを再現・再建したものが多く、ここのは19世紀に再現したものだというわけで十分古い文化財とも言えるし、元々本当にここが礼拝堂だったわけだからね…。
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実際はかなり暗いのだが、今時のカメラってここまで綺麗に写せて、ホント凄い。このくり抜いたところはとても古そうに見えるが、こちらのWikipediaによると1865年にザルツブルクの記念碑保存に当たったGeorg Pezolt という人がここを初期キリスト教的に設計して作られたとのことで、礼拝の儀式中に司教の座る場所だとのこと。
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雰囲気を出すためにちょっと暗く写したり…
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でもやっぱりよく見えた方がいいかなと思ったり。
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かなり傷んで消えかけているが、壁に12世紀のフレスコ画がある。これは本物。
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つづく。
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カタコンベのマクシムス礼拝堂 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。今日は先日のカタコンベのお話の続き。

カタコンベの窓の外を見ると、岩の中腹にいるということがよく分かる。
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その辺りの階段。いろんな石があるのは、歴史の積み重ねかな。
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その辺りにあった説明版のようなもの。「この岩窟の中で、イウヴァヴム(ザルツブルクの古代ローマ時代の名前)の最初のキリスト教徒が聖なる秘儀を行った」と書かれている。
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そこからさらに階段を昇る。
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前回載せたこの写真で言えば、岩の中央にある塔のところから左側の窓のところへ向かっている。
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途中の穴からは蔦で外が見えない。
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昇り詰めると、また礼拝堂。
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くり抜かれた穴。説明版は1530年の物で、ラテン語でこんな伝説が書かれている。「477年にルテニア族とゲピド族とゴート族とハンガリー人とヘルール族の王オドアケル(注:西ローマ帝国を滅ぼしたゲルマン人傭兵の名)が神の教会を滅ぼそうとしたとき、聖マクシムスとそれに従った50人は、隠れていたこの洞窟から信仰のために無残にもこの深みに身を投げた。そして、火と剣でノリクム地方(古代ローマ時代のオーストリアとスロヴェニアの間の地方の名前)を滅ぼした。」それでこの礼拝堂はマクシムスという名前がついているのだろう。
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実際の話は、477年にこの辺を支配していたローマ軍が撤退し、マクシムスと50人は蛮族(つまり上に書いたいろんな民族)からの隠れ家としてこの洞窟に籠っていたが、ゲルマン民族に包囲され、この深淵に身を投じた(殉教した)らしい。

写していたら、子ども連れが昇ってきた。
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…ということは、下の入り口の係の人、もう戻ってきたってことね。

で、その家族連れが礼拝堂を見ている間、めぎは窓から外の景色を写していた。
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もう一回続く。
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カタコンベ見学終了 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

ここはザルツブルクの聖ペーター教会の墓地の裏にあるカタコンベの中、マクシムス礼拝堂。礼拝堂自体は12世紀からあるが、この祭壇や十字架は1860年製。
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場所はこの岩の中腹に見える穴と窓のところ。
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その窓はこれで…
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そこからの眺め。この眺めを写していたら、上ってきた家族連れはあっという間に礼拝堂を見終えて、お母さんらしき人がめぎが写しているのは何だろうと興味を示したので場所を譲ったら「これ?」という表情をしつつもスマホでパチリと撮って、あっという間に降りて行った。
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さて、めぎもそろそろ降りましょうか。
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階段もものすごく古いが、1659年に作られたそうで、つまりその前は階段がなかったらしい。
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途中の窓から再び撮影。
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そして出口。ちゃんと確認していないけど、この辺にモーツァルトの姉ナンネルのお墓もあるらしい。
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そして、暑い下界へ。ここは聖ペーター教会の創業803年のレストラン。洞窟をくりぬいて作られているらしいが、めぎはまだ入ったことがない。涼しいのかもね。そのうちに、と思いつつ、今年も入らなかった。日本からザルツブルクを訪ねてきた方は、ここに入ったことが多いのではと思う。
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これでカタコンベの話はおしまい。
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朝の用足し中に見た風景 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

ある朝、8時に宿を出た。
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そして、レジデンツ広場にやってきた。奥に見えているのはグロッケンシュピールの塔で、右に見える黒っぽい壁のところは大聖堂。
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以前にもこれとほぼ同じのを載せたが、あっつーい…ので、この水飛沫が気持ちいい。
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この日こちらの方向へやってきたのは、郵便局に切手を買いに行ったから。以前はキオスクやたばこ屋さんで絵葉書とともに切手も売っていたのだが、去年あたりから切手は郵便局でしか売らなくなっちゃって。
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…と言うか、今時スマホで撮った写真をすぐにWhat's up(日本だったらLineかな)で送れるようになり、絵葉書なんて誰が買うのって感じだが、めぎはここで日本の親とか恩師とか友人とかに絵葉書を送るのを習慣としているのだ。それもあと10年とかしたら絵葉書そのものがなくなるのではないかという気がするが。実際日本では既に10年以上前に絵葉書を見つけるのに苦労したし、そのうちにはヨーロッパでも売らなくなるのかも…今でも観光地で絵葉書が売られているということ自体、驚きかも知れない。

郵便局の場所はこちら。



切手を買って無事に投函した後は、上の地図上で下の方へ回り、カピーテル広場の方へやってきた。そこではザルツブルク音楽祭期間中、主に夜に主に過去の、いくつかは今年の音楽祭の作品を無料で映画上演する。こうしてプログラムを見てみると、めぎ、今年ここで上演される演目のうちかなりの数を過去にライブで見たことがあり、もうずいぶん長いことザルツブルクに通い続けているんだなあとちょっと感慨深くなった。
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この日はまだ準備中。ちょうど横断幕を取り付けているところのようだった。
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人や自転車が通り抜けていく。観光客という感じではなく、現地の人が勤務先に向かうところのようだ。
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そう言えば以前はあの角のところに観光馬車の馬糞を集めて入れるところがあったのだが、それがなくなっていた…どこに移動したのかしらね。変わらないようでいて、ちょっとずつ変わっているのねぇ。
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チェスも遊んでくれる人を待っている。
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そこからドーム広場に抜けるところに、ダースベイダーのようなピエタ像がある。この日はその後ろでホームレスらしき人が寝ていた…
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ザルツブルク大聖堂のあれこれ [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

ここはザルツブルク大聖堂。レジデンツ広場側から撮影。白いところがファサードで入り口のあるところ。黒っぽいところが大聖堂そのものの外側。
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その朝、郵便局に切手を買いに行って葉書を投函した後(そうそう、先日の切手の話へのコメントへのお返事だが、まずドイツには日本やアジアやアメリカによくあるコンビニはない。キオスクと呼ばれるタバコと新聞雑誌と飲料水が売られている小さなお店で、ドイツの場合は切手や絵葉書も売られていたりDHLなどの小包の手配もできるようになっているのだが、ザルツブルクはそうではなかった。ドイツでは郵便局が減ってキオスクや文房具店にその業務の窓口を設けるようになっているのだが、お隣オーストリアは違うようだ)、ドーム広場にやってきた。

ファサードがそびえたつ。
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場所はこちら。



数年前は早朝なら大聖堂に無料で入れたのだが…つまり大聖堂は無料で、昼間も寄付をすればよかっただけなのだが…今は有料となっていてチケットを買う仕組みになっていた。
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たいした金額でもないのだが(6~7ユーロだったように記憶している)、気がそがれて中に入るのをやめた。

で、後日、大聖堂のコンサートの予約無料チケットで中に入った。家族や親戚知人ばかりが見に来ているコンサート。でも、レベルは結構高かった。
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モーツァルトが弾いたことがあるパイプオルガンもあるそうだが、どれなのか未確認。いくつかのオルガンがコンサートで使われていたので、もしかしたら同じ音色を聞いたのかもしれない。
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豪華よね~スマホでしか撮影できなかったのが残念だけど、まあちゃんとしたカメラを持って行ってもめぎの腕ではたかが知れているのでこれで満足。
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というか、教会を写すのは好きなのだが、教会は使ってこそ意義がある場所なので、コンサートだけど使われている時間にその場に臨席していろんなことを感じることができた。

さて、大聖堂の外のドーム広場には、ぎっしりと座席。
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夏の音楽祭の期間中は、ここは野外劇イェーダーマンの会場となる。ザルツブルク「音楽祭」とは言うが、こけら落としは野外劇であり、今も複数の演劇が上演されるイベントでもある。今年このイェーダーマンの初日を見た話は既に書いたが、ちょっとその野外劇のことを記しておこうと思う。

今年のイェーダーマンの主役は去年に引き続き、ラース・アイディンガーというドイツの俳優で、これまでの歴代のイェーダーマンとはちょっと異色だった。どこがどうと説明するのは難しいのだが、今まではギトギト汚い遊びにふける色男気取りのおやじだったのが、洗練された哲学風になったというか…そして、演出もかなり今までと異なり、神も悪魔も女性であり、ヒロイン役もまたこれまでの色仕掛けのエロチック風ではなく短髪でボーイッシュな雰囲気で、話題を呼んでいた。
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普通イェーダーマンの主役とヒロインは数年、ひょっとすると10年ぐらい担当するので、イェーダーマンもヒロインも2年で降板というのはかなりイレギュラー。でも、人気が無いからというわけではなく、チケットは全て完売。理由としてラース・アイディンガーは、まだ10代前半の娘がこれ以上パパ無しの夏休みを送ることが無いように、というのを挙げていたが、さて。とにかくそんなわけで、初日を見ることができたのは幸運だった。ここから3枚は以前にも挙げた写真。
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めぎは天気にも恵まれ、ここで暑すぎもせず寒くなることも無く楽しく最後まで観劇できた。
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今年のイェーダーマンは天気にも恵まれた、とそう言えば書かれていたなぁ…雨の予報の場合はここではなく祝祭大劇場の方で上演されるのだが、その数はほんの数回だったらしい。
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ドーム広場はこうして座席で塞がっていて、後ろ側に回っても大聖堂のファサード全体を写すことはできない。広場の真ん中にある像もこんな状態。
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昔のイェーダーマンの写真があった。その頃をちょっと覗いてみたいわね。
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市場の風景 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

この日は旧市街を出て…
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橋を渡って…
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橋の場所はこちら。



今年は改築中で閉鎖していた劇場の前を通り…
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ミラベル庭園のバラ園を横切って…
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市場へやってきた。
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場所はこちら。



その日の話は既にライブブログで書いたので、似たような写真ばかりになっちゃうけど。
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コロナは終わっていないけど、マスクをしている人はいない。特に外にはほぼいない。室内も公共交通機関内もザルツブルクではもはやマスク着用義務ではなく、ほぼ見かけなかった。
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ザルツブルクの市場は非常ににぎわっていた。コロナと戦争の影響で物価高のはずなのだが、だから買い控えようという雰囲気は全くなかった。
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旅行者だって多かったしねぇ…ガソリン代と電車・飛行機代とホテル代は確かに上がっているのだが、それをものともせずみんなが旅をしているところを見ると、まず今年に限っては、コロナで籠っていた分貯蓄もできてるし、たとえ大して貯蓄してなくても羽目を外したい気分も高まっててみんなパーッと出かけてパーッと使っているのかな、という気がする。ここはミラベル庭園。
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もちろん、全く旅どころではない人もたくさんいるはずだ。コロナで収入が途切れていたのが、やっと仕事ができるようになってよかった、という人もいっぱいいる。今度はガソリン代やガス代・電気代の値上げで、生活はどうなるのかな。
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こうして再び閉鎖中の劇場の前を通り…
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また川を渡って宿に戻った。
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観光馬車の後ろで [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

ここはザルツブルクのレジデンツ広場。
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グロッケンシュピールのあるところ。
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しかしテーマはこちら。
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このレジデンツ広場からは観光馬車が発車していくのだが…
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その馬車の後ろを…
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この人たちがついて行く。
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大変だなぁ…
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おかげでこんな風になっているところに出くわすことはほとんど無い。ここだって、このすぐ後にちゃんと片付けられてたし。
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この馬の落し物お掃除システム、結構原始的だよなと思うけど、それがまたいい。
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従妹と3人の休日 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

めぎのザルツブルク滞在の中ごろ、うちのドイツ人がやってきた。今回は従妹を連れて。で、まずはここ祝祭劇場前に案内し…
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それから町の中を案内したのだけど、見せたかった聖ペーター教会ではミサをやっていた。
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ぐるっと回って宿の方に戻ってきて…
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こんなところをくぐって…
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地ビールで乾杯。
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賑やかだった。
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それから宿に戻って…
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この日は宿のダイニングで晩餐。めぎが買っておいたお惣菜(肉屋さんで売っている豚バラ肉のロースト、肉屋さんのポテトサラダ、乾燥トマトのオイル漬け)と、うちのドイツ人が自宅で作って持ってきてくれたガスパッチョ。ワインはオーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナー。
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つづく。
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