ザルツブルク3日目 [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]
現在リアルタイムで2022年夏のザルツブルクの話を連載中。今日は滞在3日目のお話を。
この日の朝は8時に起きて宿(アパルトメントなのでキッチン付き)のエスプレッソメーカーでコーヒーを入れて買ってあったパンなどで朝食とし、のんびりネットでニュースや前日の野外劇イェーダーマンの批評などを読みながらかなりゆっくりとし、10時を過ぎてから外へ。歩行者天国のゲトライデガッセだが、午前中11時まではお仕事車両がこうして入っている。

めぎは髪を切りに行った。長くなっちゃったな~と思ってはいたけど、部屋の改装で切りに行く時間がなかったのだ。で、宿の近くの美容院を予めGoogle Mapでピックアップし、最初に訪ねてみた一番近いところで、予約しなくても今すぐならできると言われたので、即決でそこで散髪。スッキリ~

散髪なんで大体何を聞かれているかわかるからよかったけど、美容師のお姉さんのオーストリア訛りのドイツ語、難しかった~そうだなあ、札幌の人が鹿児島弁を聞いているような感じかな。そうそう、ドイツでは美容院でまだマスクしたりしてるけど、オーストリアではマスクなし。ただ、窓は全開で換気していた。
散髪後、そこから一番近い教会(フランツィスカーナー教会)へ。この日一つぐらいは何か撮りに行かないと、と。

いつも撮る被写体を、今までより上手に撮りたくて毎年四苦八苦しているところ。この日は40㎜単焦点で。あれこれ撮ったが割愛。

教会を出たのが12時ごろ。そろそろ暑くなってきたので…と言ってもこの日は最高でも30℃ぐらいだったようだしカラッとしてたけど…パンなどこの日の食料品を買ってさっさと宿に戻ることにした。

午後は宿でブラインドを下ろして窓を閉め切って涼しく過ごし(宿にはエアコンもあるけど部屋を涼しく保てて使わずに過ごせた)、ブログの記事を書き、YouTubeでこの日の音楽祭の演目を聞いて予習し、昼寝して19時からのコンサートに備えた。そして向かった祝祭劇場。

ザルツブルク音楽祭のこけら落としは演劇だったけど、今日は音楽のコンサートのこけら落とし。

室内だからか、昨日と違ってマスク率が高かった。ヨーロッパはコロナの初め頃から、外ならマスク要らない、中は必要、という考えなのだ。

この日の演目はショスタコーヴィチの交響曲第13番。ものすごくものすごくものすごく暗い曲である。興味のある方は詳しくはご自分でお調べになってほしいが、簡単に言うと、ウクライナのバビ・ヤールというところでかつてナチスによるユダヤ人大虐殺があって、でもそれだけではなく帝政ロシア下でもソ連下でも反ユダヤ人の弾圧があって、それを告発する詩を歌詞にした交響曲なのだ。歌詞はロシア語だから聞いても全然わからないが、訳を読むと鬱々とするし、曲がとにかく暗い。
で、その演目と出演者を決めたのは2021年のことだそうで、まさか今ほぼ同じところで戦争になっているとは想像もできなかった頃なのだが、その曲をあのクルレンツィスが指揮して演奏するというのだから、あらまあなんと!という状況なのだ。あの今年の4月のウィーンでクルレンツィスのコンサートがウクライナ大使の要請でキャンセルになってから、ザルツブルク音楽祭はどうなるのかとやきもきしたし、ロシアに拠点を置き、制裁リストに入っている銀行をスポンサーとしているオーケストラを率いているクルレンツィスは呼ぶべきでないという意見も未だあるのだが、ザルツブルク音楽祭は彼を出演させたのだ。そうしようと思えるだけの根拠があるのだろう。有料記事なのでリンクを張っても皆さんは読めないが、こちらで総監督のマルクス・ヒンターホイザーが「僕はクルレンツィスをもう長いこと知ってるが、なにがしかプーチン体制や戦争に共感しているような発言を聞いたことなど公にもプライベートでも全くない」と言い切っている。方や、別のメディアによれば、音楽祭のほんの少し前にはロシアのガス会社(今ドイツにガス供給をストップしようとしている会社)がスポンサーになってロシア国内でツアーをしたというのだが。
とにかくこの夜、本当に彼は出演した。予想通り、予習で聞いたのとは全く異なる緊張感のある凄い演奏だった。暗くて壮絶で辛いのだが、めぎはその中にどっぷりとのめり込んで聞いていた。今回のオーケストラはグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団で、つまりかつてアバドが設立した26歳以下の若手音楽家のオケだったのだが、その質は素晴らしかったし、なんというか、言いようのない迫力があった。会場、足を踏み鳴らし、総立ちの拍手喝采。ああ、このカタルシス。涙が浮かんでくるような感動。このためにめぎはここにきているのだ…録音も録画もなされていないようなので、この一回きりの演奏をもう聞くことはできない。ああ、なんて勿体ない。

この日、APS-CのZ50に28㎜単焦点をつけてコンサート会場に持ち込んだ。そのおかげで、上の写真のトリミングでここまで綺麗に見える。クルレンツィス、また会えて、また聞けて、本当によかった。ザルツブルク音楽祭、彼を呼んでくれて本当にありがとう。
この日の朝は8時に起きて宿(アパルトメントなのでキッチン付き)のエスプレッソメーカーでコーヒーを入れて買ってあったパンなどで朝食とし、のんびりネットでニュースや前日の野外劇イェーダーマンの批評などを読みながらかなりゆっくりとし、10時を過ぎてから外へ。歩行者天国のゲトライデガッセだが、午前中11時まではお仕事車両がこうして入っている。
めぎは髪を切りに行った。長くなっちゃったな~と思ってはいたけど、部屋の改装で切りに行く時間がなかったのだ。で、宿の近くの美容院を予めGoogle Mapでピックアップし、最初に訪ねてみた一番近いところで、予約しなくても今すぐならできると言われたので、即決でそこで散髪。スッキリ~
散髪なんで大体何を聞かれているかわかるからよかったけど、美容師のお姉さんのオーストリア訛りのドイツ語、難しかった~そうだなあ、札幌の人が鹿児島弁を聞いているような感じかな。そうそう、ドイツでは美容院でまだマスクしたりしてるけど、オーストリアではマスクなし。ただ、窓は全開で換気していた。
散髪後、そこから一番近い教会(フランツィスカーナー教会)へ。この日一つぐらいは何か撮りに行かないと、と。
いつも撮る被写体を、今までより上手に撮りたくて毎年四苦八苦しているところ。この日は40㎜単焦点で。あれこれ撮ったが割愛。
教会を出たのが12時ごろ。そろそろ暑くなってきたので…と言ってもこの日は最高でも30℃ぐらいだったようだしカラッとしてたけど…パンなどこの日の食料品を買ってさっさと宿に戻ることにした。
午後は宿でブラインドを下ろして窓を閉め切って涼しく過ごし(宿にはエアコンもあるけど部屋を涼しく保てて使わずに過ごせた)、ブログの記事を書き、YouTubeでこの日の音楽祭の演目を聞いて予習し、昼寝して19時からのコンサートに備えた。そして向かった祝祭劇場。
ザルツブルク音楽祭のこけら落としは演劇だったけど、今日は音楽のコンサートのこけら落とし。
室内だからか、昨日と違ってマスク率が高かった。ヨーロッパはコロナの初め頃から、外ならマスク要らない、中は必要、という考えなのだ。
この日の演目はショスタコーヴィチの交響曲第13番。ものすごくものすごくものすごく暗い曲である。興味のある方は詳しくはご自分でお調べになってほしいが、簡単に言うと、ウクライナのバビ・ヤールというところでかつてナチスによるユダヤ人大虐殺があって、でもそれだけではなく帝政ロシア下でもソ連下でも反ユダヤ人の弾圧があって、それを告発する詩を歌詞にした交響曲なのだ。歌詞はロシア語だから聞いても全然わからないが、訳を読むと鬱々とするし、曲がとにかく暗い。
で、その演目と出演者を決めたのは2021年のことだそうで、まさか今ほぼ同じところで戦争になっているとは想像もできなかった頃なのだが、その曲をあのクルレンツィスが指揮して演奏するというのだから、あらまあなんと!という状況なのだ。あの今年の4月のウィーンでクルレンツィスのコンサートがウクライナ大使の要請でキャンセルになってから、ザルツブルク音楽祭はどうなるのかとやきもきしたし、ロシアに拠点を置き、制裁リストに入っている銀行をスポンサーとしているオーケストラを率いているクルレンツィスは呼ぶべきでないという意見も未だあるのだが、ザルツブルク音楽祭は彼を出演させたのだ。そうしようと思えるだけの根拠があるのだろう。有料記事なのでリンクを張っても皆さんは読めないが、こちらで総監督のマルクス・ヒンターホイザーが「僕はクルレンツィスをもう長いこと知ってるが、なにがしかプーチン体制や戦争に共感しているような発言を聞いたことなど公にもプライベートでも全くない」と言い切っている。方や、別のメディアによれば、音楽祭のほんの少し前にはロシアのガス会社(今ドイツにガス供給をストップしようとしている会社)がスポンサーになってロシア国内でツアーをしたというのだが。
とにかくこの夜、本当に彼は出演した。予想通り、予習で聞いたのとは全く異なる緊張感のある凄い演奏だった。暗くて壮絶で辛いのだが、めぎはその中にどっぷりとのめり込んで聞いていた。今回のオーケストラはグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団で、つまりかつてアバドが設立した26歳以下の若手音楽家のオケだったのだが、その質は素晴らしかったし、なんというか、言いようのない迫力があった。会場、足を踏み鳴らし、総立ちの拍手喝采。ああ、このカタルシス。涙が浮かんでくるような感動。このためにめぎはここにきているのだ…録音も録画もなされていないようなので、この一回きりの演奏をもう聞くことはできない。ああ、なんて勿体ない。
この日、APS-CのZ50に28㎜単焦点をつけてコンサート会場に持ち込んだ。そのおかげで、上の写真のトリミングでここまで綺麗に見える。クルレンツィス、また会えて、また聞けて、本当によかった。ザルツブルク音楽祭、彼を呼んでくれて本当にありがとう。
2022-07-21 02:00
nice!(27)
コメント(6)
鹿児島弁や青森弁、ほとんど分かりません(◞‸◟)
by Baldhead1010 (2022-07-21 03:41)
旅先での散髪って、なかなかのチャレンジャーですね。
これまで転職とかで何回か大きな引越しをしていますが、散髪屋と歯医者はいつも最初に困るところです。
けっこう相性があったりしますから。
by YAP (2022-07-21 08:38)
最後の写真 芸術家の方ってどなたもカッコイイですね
散髪 旅先でするのも面白そうですね
1度だけ経験ありますが なんか新鮮でした
by (。・_・。)2k (2022-07-21 16:03)
狭いオランダの中でもかなりの訛りがあってニュースで字幕がついたりするくらいだから、ドイツとオーストリアなら相当の差があるんでしょうね・・・。
いい演奏も聴けて、充実した夏の日ですね^^。
by Inatimy (2022-07-21 17:54)
マーラー管も立って演奏するのですか?
by 爛漫亭 (2022-07-21 20:52)
貴重ですね、すごい迫力だっただろうなぁ。
こういう状況での生演奏、深く心に残りますね。
聴けて、本当に良かったですね~♪
by おと (2022-07-21 21:31)