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2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭 ブログトップ
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メンヒスベルクでの未知との遭遇 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

まず最初に昨日の質問についてだが、昨日の屋根の上の憩いの場には、天窓から出るのだろうと思う。すぐそばに窓がいくつかあるので、部屋から梯子をかけて登って屋根に出る。うちのアパートも実は屋根裏の物置兼ボイラー室の天窓から屋根の上へ出られるようになっている。多くのアパートが同じような作りになっているものと思う…煙突掃除屋さんとかが出られるように。

さて、昨日ご紹介したメンヒスベルクの展望台の近くから階段があって、そこから祝祭劇場のフェルゼンライトシューレの裏へ降りられるようになっているのだが、今年はそこが閉鎖されていた。
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2020年の夏に、その8月から改修工事が始まると書かれていたところね。その話はこちら。本当に工事してるのね。でも、ずいぶん長いわね。去年の写真では2020年8月から2021年6月までと書かれてあったが、コロナで延期になったりしたのかな。

で、見えるけどそっちへは行けないので…
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別の道を行く。ここ、歩いたことなかったな…
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途中、ちらっと下が見えるところもあったが…
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しばらく林や薮の中の小道をうねうねと歩くこととなった。
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…と、突然こんなのに出くわした。要塞の見えるいい場所なんだけど。
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何これ!?
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おおお~!!ガラス越しでせっかくの景色が見えにくくはありませんか…?
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ここ、Franz Josefs- und Elisabeth-Höheと言う場所の一部で、フランツ・ヨーゼフとエリーザベトの丘、とでも訳せばいいのか、これはフランツ・ヨーゼフ一世とエリザベート(シシィ)のことで、本来は見晴らしのいい展望場所だったらしいのだが、植物が生い茂って見えにくくなってしまったらしい。そして、そこに2011年9月23日にこのStupaがメディーションのマイスターであるLama Sherab Gyaltsen Rinpocheと言う人が建てられたらしい…
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場所はこちら。



誰もいなくてちょっと不気味だった…
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小道を抜ける [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。メンヒスベルクの上を散策中。

昨日の忘れ去られた展望場所の近くに、案内板が出ていた。ここが何なのかは全く書かれておらず、左にもう少し、300m行けば要塞だと書かれている。めぎたちはそちらに向かっているのだから、方向はあっている。
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しかし、↑それと同じ方向に、シュテファン・ツヴァイク・センターがあると書かれてる…それって、工事中で降りられなかった階段を降りたところにあるはずなんだけどな…

ま、でも、案内板の通りに行くと…
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本当に要塞が見えてきた。あ、ここ、知ってる。途中に見える車の向こうに、いつも要塞へ上ってくる道があるのだ。
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場所はここ。



でも、今回はそこに行かずにすぐに左に曲がった。というのは、こんな表示があったから。7番と言う番地の上に、あっちが街と書かれてる。(上の地図で、赤いところから上に行くと7番と言う番地がある。その辺りにいるのだと思う。)
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で、そこからこんな道があって…
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こんなところを抜けると…
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あっと驚く見慣れた場所に出た。
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ここ、いつも要塞に行くときに登っていた道。いつも綺麗な花が咲いているところ(その話は例えばこちら)。
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こんな道があったとはね。今まで何年も、行ってみようとは一度も思わなかったな。
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上の地図で、9Aと9と7の番地の三角形の真ん中ぐらいにストリートビューがある(地図を別画面で開き、人マークをその辺にマウスでドラッグしていくと、青い点が見えてドロップできる)。道として認識されているのね。
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いつもの道を降りる [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

メンヒスベルクの上で長い回り道をしていつもの道に出てきためぎたち。
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あの看板の表示通り、シュテファン・ツヴァイク・センターが見えてきた。奥のピンクの建物。
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ここに、時計職人がここに住んでいたとかなんとか、あの数年前に色々と説明を解読した場所がある。
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ズームアップしてみたり…
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広角で撮ってみたりもしたが、消化不良。
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やっと降りてきた…すっかりどんよりしちゃった…
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大回りして、結局は祝祭劇場のフェルゼンライトシューレの裏に降りてきたのだ。
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来年はあの階段の工事が完成しているといいな。
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高級ホテルで朝食 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

今日はドイツ統一の日。色々思うことあれど、書く暇がない…祝日なのだが、日曜日と重なったため、休み的に何の恩恵もない…ドイツは日本の振り替え休日のような制度がないため、祝日が日曜日と重なると損をした気分。

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

メンヒスベルクから降りてきためぎたちは、朝食を取ることにした。
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この辺りでちょっと高級なホテルの中で。
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ザルツブルクにはザッハーとかブリストルとかゴルデナーヒルシュとかのもっと高級なホテルがあるのだが、ここはそこまでじゃないにしろ、一泊二人で230ユーロ以上と結構なお値段。ちなみにザッハーとかは一泊二人で350ユーロ以上。音楽祭期間中はどこももっと高いかもしれない。

コロナが気になって外ではなく中に入るのがちょっとだけためらわれたが、めぎたちが入ったときは平日(金曜日)の朝9時過ぎで、レストランには誰もいなかった。で、クッションが良くて座り心地のいい窓際の席で…
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こんなのを食べた。
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ウェイターさんも親切で、とても快適に楽しめた。
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さて、食べ終わってから宿に戻る途中、こんなのを見かけた。これ、グルメの食事の配送サービスなのだが…
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向かった先は、老舗レストランだった…この先は行き止まりだし、それしかない…マジですか…?
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実は、この旅に行く直前にも、めぎ家の近くのある健康ベジーを謳うレストランのコックさんが近くのスーパーで大量に普通の(つまり有機野菜でも何でもない)ブロッコリーやマッシュルームを購入しているのを目にし、むむむむ…と思ったところだった。まあこれが現実であって、どこもかしこも、多かれ少なかれ、みんな夢と幻想にお金を払っているということなんだろうな…
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夜はコジ・ファン・トゥッテ [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

午前10時ごろ散歩と朝食から戻っためぎたちは、一日宿で新聞を読んだりしてのんびりと過ごした。
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上と下は、ネトレプコが今年のザルツブルク音楽祭で着る衣装の紹介記事。演目はトスカで、スワロフスキーを5万個と30mもの布を使っているとのこと。ネトレプコにはお金かけてますよってことかな。
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トスカも見たかったけど、残念ながらめぎの学校が始まってからの上演予定で、チャンス無し。テレビ放送を期待したけど、それも何やら問題が起きてキャンセルとなり、見ることが叶わなかった。せっかく5万個もスワロフスキー使ったのに、幻と終わったわね…その場で見ることができた人、いいなあ。

この頃は、ワクチン接種をした人は今後スムーズな道が約束されて、コロナ検査だけでは難しくなる、と言うようなことが議論されていた。でも、今も同じこと議論しているような気がする…2か月経っても世の中あまり変わり映えしてないなあ…
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9時過ぎに朝食をしっかり取ったのだが、1時過ぎにはまた小腹が空いて前の日のレストランから残したのを包んでもらったのの一部を食べたり…
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果物をつまんだり…
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この日は金曜日だったので、金曜日限定のブフテルンと言う菓子パン(中にプルーンのジャムが入っている)を買ってきてあったのを食べたり…
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…とかなりぐーたらな生活を送り、17時過ぎにはさらに早めの夕食をつまんだ。これは魚介のマリネ盛り合わせ。マグロ、サーモン、タコ、アンチョビ、ムール貝やイカなど。
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そして、19時からのオペラへ。これは終わった後のカーテンコール。
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この日のオペラは、昨年の再演、モーツァルトのコジ・ファン・トゥッテ。めぎの大好きなアルトのマリアンヌ・クレヴァッサが出たのだが、いつもと同じく本当に素晴らしい歌声だった。配役も去年と変わらず、楽しい演出で安心して見ていられた。ソプラノとバリトンもよかったし、テノールも今年は悪くなかったし、デスピーナ役のLea Desandreというメゾもはまり役だし、ドン・アロンソ役のJohannes Martin Kränzleも去年に引き続きとてもよかった。このJohannes Martin Kränzleって、今年のバイロイト音楽祭のマイスタージンガーでも歌うことになっていたのだが、めぎの見た日は代役になっていた。でもこの日はザルツブルクで歌っていた。でもでもその後代役に変わっちゃったようだったので、体調が思わしくないのだろう。この日彼の歌声と演技を見ることができたのは本当にラッキーだった。
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そして、話題の指揮者Joana Mallwitzも、大きなおなかで無事に指揮を終えた。昨年は、ザルツブルク音楽祭で初の女性オペラ指揮者、と話題になっていたのだが、今年はお子さんができて、きっと来年はお休みするのだろうな…どうかな。
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オペラ全部を見られるリンクは見つからないので、女性二人のこちらをご参考に。シンプルな演出、とてもよかった。



余談だが、映像を探しているときに見つけたこのNHKオンデマンドの番組、バイロイトとザルツブルクの明暗を分けた去年のお話で、もう一年前の話だけどホントその通りで興味深いのでお勧め。ドイツでは去年放送され、今はもうオンデマンドにもない。

オペラは21時半ごろ終わり、21時40分にはビールで乾杯し…
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22時過ぎには家でさらにワインとチーズとフルーツ。
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以上で8月6日のお話はおしまい。ザルツブルク滞在はあと2泊。頑張って最後まで書くわよ~~
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ウンタースベルクへ [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

今日から再び2021年夏のザルツブルクのお話を。

夏の旅の12日目、8月7日の朝6時過ぎ。綺麗な青空だった。
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余談だけど、写真見ながら、この頃明るかったな~としみじみ。今のドイツ、日の出は7時54分。つまり、8時頃まで明るくならない。今月末には冬時間になって1時間変わるけど、それでも7時頃まで明るくならないし。6時に↑こんなに明るいなんて、ああ、夏は良いなあ…

7時半頃宿を出た。
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ギラリと光るモーツァルトの生家(黄色い壁の建物)。
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鱗雲が広がっていた。8月上旬だけど、空気はもう秋って感じ。
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めぎたちはザルツブルクの旧市街を端から端まで突っ切って…
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駐車しているところにやってきた。宿の近くの岩の下にある駐車場は一泊22.5ユーロするが、ここだと9ユーロなのだ。それで、めぎたちはこっちに泊めているという訳である。
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行き先は、↑上の写真の真ん中奥に見えている尖った山。向かっている途中、こんな山も見えた。こちらはドイツの3番目に高い山、Watzmann(ヴァッツマン、2714m)ではないかとのこと。
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山へ向かう道、ウキウキ。
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目指す頂上もはっきり見えてきた。
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麓に到着。
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今いる場所はこちら。


つづく。
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山の上からの眺め [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

ウンタースベルクの山の上に到着♪
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素晴らしい景色。
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今いるところはこちら。



この日はフルサイズのZ6にアダプターでFマウントの20㎜単焦点をつけ、APS-CのZ50に24-200mmの便利ズームレンズをつけての2台体制。
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少し移動して、反対側もパチリ。この20㎜広角が気持ちいい。だからZマウントの20㎜も欲しくなるんだけど、それもまた1000ユーロ近くするので、アダプターでFマウント使えるしということでお茶を濁している。
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ロープウェイ駅から少し上がったところから再びザルツブルク側を。真ん中あたりにザルツブルク空港、右にザルツブルク。
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ザルツブルクの街をズームアップ。真ん中右に要塞があり、その左に大聖堂やその他の教会の尖塔のてっぺんがちょこちょこっと顔を出している。めぎがいつもウロウロしているのは要塞から左へ続く森の向こう側の尖塔や屋根だけが見える部分で、ものすごく狭い地域…その向こうにあるはずのザルツァハ河は下の写真では全く見えなくて、向こう岸の新市街が圧縮されてギュギュッとかたまって見える。左奥には中央駅の線路が見え、結構大きな駅であることが分かる。左手前にはレオポルツクローン城とその池(サウンドオブミュージックのロケが行われた池)もある。
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そこからさらに左に視線を移すと、アウトバーンのオーストリアとドイツの国境が見える。ザルツブルクって、ホント国境の町だなぁ…渋滞と言うほどではないが、車がノロノロ運転をしているのが肉眼でも分かる。ちょうどこの直前、バイエルンの州知事が国境でコロナチェック(ワクチン接種完了証明かコロナ検査陰性証明のチェック)をすると決めた頃だった。夏の初めに七日間指数が一けた台になりそういう国境検査を廃止したばかりだったのだが、夏休みに入って感染者数や七日間指数が増え、再び導入したのだった(秋の今はまた廃止されているかも。バイエルン州ではないが、今回の秋旅ではアウトバーンのフランスからベルギーに入る国境もベルギーからドイツに入る国境も誰もいなかった)。
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ここには景色の案内板も出ていて、山や町を確かめながら見下ろすことができた。
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遠くの山々。
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これは2017年に行ったダッハシュタインだと思う。ますます氷河が小さくなったような…
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ここはオーストリア、ドイツは… [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

ここはザルツブルクから車で20分ほどのウンタースベルクと言う山の上。
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足元には可愛い植物。
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ここに、K.K.Ö. G. と書かれた石があった。調べてみたところ、kaiserlich königlich österreichisches Gebietという意味らしい。そのまま訳すと帝政王政オーストリア領という意味だが、1867年に誕生したオーストリア=ハンガリー帝国(オーストリア帝国とハンガリー王国が一緒になった国)のことらしい。しかし、この石によると、ここは1857年からその帝国領だとのことで、この10年はいったい…?まあ、オーストリア帝国はその前の1804年からあるので、その時代にここがオーストリア領になったということなのだろう。LXVIIIはローマ数字で68のことで、たぶん国境石68番という意味なのではないかと思う。
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可愛い花を見ながらちょっとハイキング。
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そしてこんなところに立ち寄った。山岳兵の記念碑と書かれてあったので、恐らく戦没者への慰霊の塔なのだろう。
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ずっと向こうにもう少し高いところが見える。たぶんあそこがウンタースベルクのオーストリア側の頂上で、1853m地点。
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行ってみたいなとも思ったけど、道が結構石いっぱいでごつごつしてたり、細かい石でもその下が硬くてズズッと滑りやすかったりして、我々の街歩きシューズがそれに対応できる装備ではなかったので、ハイキングはここまでとした。何しろ一部はこんな道だし。
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望遠で見ると、結構近そう…ロープウェイ駅から徒歩15分という表示もあったが、今いるところまでも15分かかったので、めぎたちには3倍ぐらいかかりそうだし、諦めましょ。やめて正解だった…ズズッと滑る道を踏みしめて歩いたせいか、ほんの少ししか歩かなかったのにめぎは次の日筋肉痛になった…
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「オーストリア側の頂上」と変な言い方をしたが、ちなみに本当の頂上は1972mでドイツ領。そこまでは3時間かかるという表示。地図で見ると、めぎの今いるところから直線距離でも3~4㎞ある。めぎの今いるところは地図では見えてなくて、右上の方へスクロールしてSchellenberger Eishöhleが出てきたらそれを真ん中下へ置いて+を1回クリックするとBergstation Seilbahn Untersbergが出てくる。そこがロープウェイ駅で、めぎが今いるのはそこからほんの少しS字型の道を下へ行って、地図の+をもう1回押すと出てくるHochalmという建物を横切ってもうちょっと下へ行って大きくカーブしている辺り。


↑ここ、オーストリアとドイツの国境際だったのね。断崖絶壁の下はドイツ領、上がオーストリア領、という感じ(地図では右側がドイツだが、めぎが撮った写真では左側がドイツ)。このまま歩いて行ったら、ドイツに入ったりまたオーストリアに戻ったりするみたいで面白い。人間の引いた線の虚しさをちょっと感じる…ついでに言うと、この山を越えれば自由があるというようにサウンドオブミュージックでこのウンタースベルクが描かれているのだけど、越えたらドイツなのよね…ハリウッド映画の安っぽさが分かる場所でもある。知らないでいる方がロマンチックでいいこともある、と言った方がいいかな。

実はこの山の上、めぎは一人で来たことがある(その話はこちら)。その時はものすごく暑い夏で、炎天下とてもあそこまで歩けないと早々に断念した。今回は結構涼しくてハイキング日和だったのだけど、山と言っても2017年のダッハシュタインがあっけないほどの綺麗なほぼ舗装のような道で登山靴でなくても大丈夫だったものだから、ついそのつもりで…まあ、また来られるところだから、いつかまた来ようね、ということで。

で、またロープウェイ駅の方へ。
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こんな花を写しながら。
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歩いていたら、突然小さな男の子がめぎに拾った小石をくれた。Danke!と受け取ったら嬉しそうに家族と去っていった。あの小さな男の子。こうして見てみると、お兄ちゃんがもっと自分にもかまってほしいっていう感じのオーラ。子育てって難しいわね。
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遠くの山々が印象的だった。
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ザルツブルクに戻る [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

ほんのちょこっとのなんちゃってハイキングを終えためぎたちは、ザルツブルク郊外のウンタースベルク山頂のロープウェイ乗り場まで戻ってきた。中国人のカップルが嬉々としてポーズをとって撮影している横で、ドイツ人カップルがケンカしていた…なにやらストックが壊れていたらしいのだ。
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ストックって、いつのころからかよく見かけるようになったけど、あるとそんなに歩きやすいのかなあ。そもそもめぎはあれがストックというのかどうかもよく分かっていないのだが、握って歩くのはかえって疲れそうな気もするのだけど。スキーのときは無いと怖いけど。スキーみたいに滑る場所では役に立ちそうだわね。今回のウンタースベルクの山道は、ゴロゴロとした細かい石が斜面で滑るような感じだったので、そういう時にストックが役に立つのかな。

さて、早くもロープウェイ。9時ので登ってきて、10時半ので戻る。ロープウェイはガラガラだった。(ついでに今思い出したので記録として書くが、本当は始発の8時半のロープウェイに乗るつもりでザルツブルクの宿を7時半過ぎに出たのだけど、途中でガソリン入れて窓を拭いたりしていたら時間を忘れちゃって間に合わなかったのだった。で、開店したばかりの麓駅のカフェでコーヒーを飲み、9時のに乗って登った。登りのロープウェイはコロナによるディスタンスに慣れた身にはかなり混んでいた。)
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硝子越しにも何枚か撮った。
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ロープウェイの麓駅は標高456mで、山の上の駅は1776mだが、それを8分半で下る。かなりの勢いである。
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そしてサクッとザルツブルクに戻った。ロープウェイのある町からザルツブルクまで10㎞程。あっという間に別世界。
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例によって街の反対側の安い駐車場に車を止め、宿まで街を突っ切って歩く。途中、Kapitelplatzという広場でやっている無料の音楽祭の映像公開場で…
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ちょうどこの日の朝10時から2020年のネトレプコのコンサートを上映していた。
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座っている人はほとんどいない状態で、ネトレプコの叫び声(と言っては失礼だが、若い頃はともかく今のネトレプコの歌声は、こういう状況で聞くと叫び声にしか感じられなかった…きっとちゃんとしたオペラで聞けば印象が違うのかもしれないが)がこだましていた。
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それからいつも通り観光馬車の走る市街地を通り…
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目をつけていたカフェで朝食。
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次の2枚はこの数日前、目をつけたときに撮っておいたものだが、こんなカフェで、こんな建物の中庭のような小さな広場にある。場所は、モーツァルト生家の横辺り。
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そして、ハイキングでおなかも空いたし、もうほとんどお昼だったで、かなりがっつり食べた。これ、8.9ユーロのベーコン&エッグスというパンとコーヒーとバター付きセットなのだが、卵3つも使ってるのだ。卵1つとか2つというのは無く、3ついただいた。
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そして12時半頃宿に戻った。その後は例によってまた宿でのんびり昼寝したり新聞読んだりオペラの予習したりして過ごした。
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8月7日の夜と8日の朝と午後の食事 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。

8月7日はウンタースベルクの山を見てきた後は宿でゆっくり過ごし、音楽祭の予定も入れてなかったので、夜食べに出かけた。コロナが嘘のように賑やかなレストラン。
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ちょっとピント合ってないけど、ここはビアガーデンなので地ビールで乾杯し…
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めぎはパンケーキを切ったのを入れたスープ、うちのドイツ人はレバー団子スープ。これ、めぎ家のオーストリアでの定番。
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こちらがうちのドイツ人のメインで…
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これがめぎのメイン。やっぱりオーストリアに来たからには一度はウィーン風シュニッツェルでしょ、と。
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食べていた時、急にさわさわざわざわビューッと風が吹いてきて、雨もぱらついた。枝も落ちてきたりして、おお、嵐か、とちょっと騒ぎになったが、それだけで収まった。
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次の日の朝はすっかりどんより。
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あれ、下の部屋のバルコニー、何か欠けているような…
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そう、パラソルが無いのだ。宿のオーナーによると、前の晩のちょうどめぎたちがビアガーデンにいた頃、ほんのわずかな時間の嵐だったがその風でパラソルが飛んで行ってしまったとのこと。ええええ、そのとき、ほとんどパラソルの下ぐらいの位置にめぎたちいたんですけど…どこまで飛んで行ってしまったのかしらねえ。

で、午後には新しく?元通りに?パラソルが取り付けられていた。新規購入したのか飛んで行ったパラソルを見つけてきたのかは不明。
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だから、パラソルは使わないときはたたんでおいてね、ということなのだが、下の人、やっぱりその後も開いたままだった…
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さて、ちょっと話が前後するが、8月8日の朝は再び旧市街のこのちょっと高級ホテルのカフェに赴き…
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ここで朝食とした。
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お洒落♪
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のんびりと人の少ないカフェで美味しい朝食を楽しみ、この日は夜のオペラに備えて宿で休息。話は一気に飛ぶが、オペラは20時からなので、18時半頃マルクト市場で出来合いのを買ってきた魚介スープで簡単な夕食とした。
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2021年夏の最後のオペラ [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年夏のザルツブルクの話を連載中。(昨日の記事のスープに関してのコメントへのお返事を昨日の記事のコメント欄に書いたので、よろしかったらどうぞ。)

8月8日の20時ちょっと前。
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ここも見納めだな…と思いながら撮る。そう、この日はめぎ家のザルツブルク最終日。夏のオペラもめぎ家的にはこの日が最後。
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音楽祭自体は8月末まで続くので、明日も明後日もずっとこのような光景が続くのだけど。
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そういう意味で、めぎはドイツの夏休みの時間差設定があまり好きではない。早い年には6月20日頃に夏休みとなり、8月初めに新年度が始まってしまうので、音楽祭好きとしてはほとんど何も見られないことになる。夏休みをバイエルン州みたいに7月後半からにしてくれたらなあ…といつも思うのだが、めぎの住むNRW州は早い番が多い。どうしてなのかな。

以前にも出した写真が続くが、入るときのディスタンスは無いも同然。この先でワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明のチェックがあるので、並んでいる人たちはそのどちらかをクリアしているわけだが、それでもこの近さがちょっと気になってしまう。
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無事に中に入り…
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席に着く。席も満席状態。このときはちょっとリスク多いように感じたが、これで無事に終わったから、たぶん今後はどこのオペラ座もコンサートホールも証明確認で満席にしていくのだろう。
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さて、この日に見たオペラは昨年も見たリヒャルト・シュトラウスの「エレクトラ」。100年前にザルツブルク音楽祭を始めた人たちリヒャルト・シュトラウス作曲とホーフマンスタール台本のオペラは、モーツァルトのオペラと並んでザルツブルク音楽祭の定番演目。このエレクトラ、あまりにも素晴らしかったので、そしてテレビで見ても凄くてうちのドイツ人も生で見たいということで、今年もチケット購入。大好きなグリゴリアンがバイロイトに行っちゃってて代役だが、その歌手もグリゴリアンに全く劣らぬ素晴らしさだった。でも、歌という意味ではひょっとしてこっちの方が凄いかもと思ってしまうほどの出来だったが、華という意味ではグリゴリアンの勝ちだな…主役のエレクトラは去年と同じ歌手で、去年同様本当にブラボーもの。(それなのに名前を覚えてないけど。)
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何と言ってもこの演出が凄いし、Franz Welser-Möst指揮のウィーンフィルの演奏も安定の素晴らしさ。リヒャルト・シュトラウスの演奏はやっぱり流石のウィーンフィルだわね。
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興味のある方はこちらをどうぞ。去年のバージョンなので映像の妹クリソテミス役はグリゴリアン。でも、弟オレスト役は今年の方がずっと良かった。これが最高、というのがDVDになるのって、なかなか無いのね…




映像もちょっとだけ。ピンクのブラジャー姿の方がグリゴリアン。これ、エレクトラの紹介映像なのに、4分間脇役のグリゴリアンばかり歌っているわね…人気と実績って、凄いな。



こちらは2021年のクリソテミス役の人とエレクトラの公式写真の一枚(こちらから)。グリゴリアンと瓜二つに見えるわね。それはそうと、この写真でこのオペラのおどろおどろしさが伝わるかな。こういう舞台写真を撮るのって、憧れるわね…一発勝負で写真家としてはすごく緊張しそうだけど、やりがいあるんだろうな。
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さて、22時にオペラが終わり、雨だったので最後のビール乾杯はバーの中で。7月27日のバイロイトから8月8日のここまで、あっという間だったなあ…
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↑上のバーにいたとき、40代ぐらいの夫婦が入ってきたのだけど、ワクチン接種完了証明か検査陰性証明が無くて店から追い出されていた。本当にしっかり機能しているんだなあと思い知った瞬間。

雨のザルツブルクの夜はもう秋かと思う涼しさだった。
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そして8月9日の朝8時。宿とさようなら。ちょうどゲトライデガッセにはごみ収集が来ていた。ここは今日もこれからまたいつもの日常が始まるのよね…さようなら…
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毎年来ているのに、コロナでも毎年来られたのに、でも毎年寂しく感じる瞬間。こうしてサクッとアウトバーンに乗って、800㎞の帰り道へ。あ、ウンタースベルクだ。さようなら…そうそう、国境あたりでドイツ側の国境警備員が減速させて一台一台見ていたが、めぎたちは止められることも無くドイツへ入国。
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ザルツブルクの話はあともう一回。
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2021年夏の音楽祭詣でを終えて [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

2021年のザルツブルクとバイロイトのお話は本日最終回。

ヨーロッパは7月初めに七日間指数(人口10万人当たりの7日間の感染者数)が10以下になってすっかりコロナが収束したかに見えて、コロナワクチン接種も大方終わってみんな夏休みに休暇へGoTo状態になったのだが(日本と違ってそのための何らかのクーポンとかがあるわけではないが、自己隔離期間がなくなったということで休暇に越境が促進された)、夏休みが始まるとともに急激にまた感染が拡大してコロナ第4波となった。で、一時はどうなるかと思ったが、無事に音楽祭を鑑賞でき、その後も音楽祭は無事に滞りなく上演され、無事に終了した。
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ホント良かったな~と思い出す。これは、ザルツブルク音楽祭のハイライト集。2分弱なので、ぜひ。



↑いろんなオペラやコンサートや演劇のシーンがダイジェストになっているのだが、バックに流れているのはモーツァルトのシンフォニー41番の第4楽章。それは、ウィーンフィルではなくムジカエテルナの演奏で、ムーティ―でもティーレマンでもなくクルレンツィスの演奏。

そうなのだ。今年、やっぱり何がどう印象に残ったって、クルレンツィスに過ぎるものはないと思う。絶賛あれ酷評あれ、とにかくクルレンツィス。話題性と言い、投げかけてくるものの問題の本質と言い、それに勝るものは無かった。ムジカエテルナの演奏は、他のオケと違って、なんというか実存を問われているような演奏なのだ。たまたまそのオケの一員だから今日はここで弾いてます、という人は一人もいなくて、それぞれが今日の命のある限りという思いで弾いている、と言っても言い過ぎではないような。今この瞬間は二度と無い時間で、今でき得る限りの最高の輝きを、という演奏は、それがいいかどうか、その演奏が好きかどうかはさておき、聞くものを鷲掴みにするエネルギーを持っているのだ。モーツァルトのコンサートの方はもう映像が11月中旬までの限定でドイツ語圏で見られるこちら以外見つからないので、これはドン・ジョヴァンニ。



演出も本当に興味深かった逸品。この公式写真は、最初の辺りのこの黒子さんたちの分身の演技でめぎが、おおこれは凄い!この演出は当たり!と思った瞬間。舞台の隅から隅まで、全部はめぎにも分からないが、全ての物と動きに意味がある素晴らしさ。演出って、なんて魅力的な仕事なのかしら。写真はこちらから。
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今年のザルツブルクのクルレンツィスが日本でも早く紹介されればいいなと思っていろいろ探しているときに一つ見つけたのが、6月のデルフィの古代円形劇場でのベートーベン7番。これ、NHKのプレミアムシアターで10月24日の23時20分から放送されるみたい。どんな人か、どんなオーケストラか、どんな演奏をするか、この演出には好き好きあるけど、曲の解釈には一理あるのでぜひ一度どうぞ。サシャ・ヴァルツの踊り付き。これは英語の字幕付きメーキング。



そんなわけで、帰ってきてからもしばらくクルレンツィスばかり聞いていた。ドイツではすぐにモーツァルトのシンフォニーコンサートの方もドン・ジョバンニの方もテレビで放送されたので、オンデマンドで何度も見たし、ダウンロードもしてとってある。時間があれば写真よりブログよりクルレンツィスという感じでひとしきり浴びるように何度も何度も繰り返して見た(聞いた)後で、彼の別のオーケストラ(SWRオーケストラ)と別の曲の演奏にも手を出した。プロコフィエフは大好きなのですぐに聞いてみたが、残念ながらピンとこなかった。



モーツァルトやベートーヴェンではあんなに徹底的で過激とも言われるのに、どうしてプロコフィエフはこんなに濃淡ないんだろう…もっともっと過激にしてもいい曲なのに。ちなみにこちらのショスタコーヴィチはめぎ的には素晴らしいと思うが、みなさんはどうかな。さらにこちらにはその他に2ページにわたってブルックナーやらシューベルトやらチャイコフスキーやら色々あるので、興味のある方は是非。こちらのリハーサル風景も英語で分かりやすいし面白いかも。

そんな風にクルレンツィスを追っていたら、もちろんライブコンサートの予定もチェックするわけで、ドイツでデュッセルドルフから行ける範囲で行ける時期で…と探したためクルレンツィスの予定はめぎの頭の中にぼんやりとインプットされている。そんなある日、デュッセルドルフからすぐ近くのミュルハイムという町の学者ベンヤミン・リストがノーベル化学賞を受賞したというニュースとともに、彼がそのニュースを10月6日の朝、遊びに行っていたアムステルダムのカフェでケータイへの電話で聞いたというゴシップが目に入った。それによると、なんでも彼は、まさか自分が受賞するとは思ってなかったので、10月5日の夜アムスのコンセルトヘボウにマーラーの5番を聞きに行っていたというのだ。あれ?そう言えば10月初めにクルレンツィスがアムスでマーラー5番のコンサートをするはずじゃ…と調べてみたら、やっぱりそう。こちらにその記事がある。この記事、翻訳ソフトで訳してみたが、めぎが言いたいことをほぼそのまま言っているという感じ。同じ演目でもウィーンはこちらによると不満足だったらしく、ベルリンはこちらによると感動しているといった具合で、賛否大いに割れている。めぎはマーラーがあまり好きじゃないので行かないが、こう大きく割れた記事を読むとどれどれ行って自分で確かめてみようかという気になるわけで、そして記事を書けばどっちにしても売れるわけで、なんだかんだ言いつつみんなお蔭様なんじゃないかな。めぎはオランダの記事の写真が凄く気に入ったのでここに載せておく。このコンサートマスターの陶酔したような顔と弓。ああ、こういう写真撮れたらなあ…
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↑この観客の中に次の日ノーベル賞を受賞する学者さんがいたのね。話は飛ぶが、その学者さん、なんでも2004年にタイで津波にも遭っていて、凄い人だな…

ノーベル賞受賞者が来ていたなんて言う偶然も然も有りなんと思えるような雰囲気を纏うクルレンツィス。めぎ的には今後しばらくクルレンツィス追っかけが続きそう。と言っても全部が全部当たりではないのだが、当たったときの、あの、ひょぇぇぇぇ!腰抜けた~たまげたぜ!という驚愕の瞬間を追ってしまうのだ。これって、あのヘルシンキの羽生君やその昔のプルシェンコを追っていた感覚と似てるかな。

さて、それはさておき、もう一つ、めぎが帰宅してからの上演で今年のザルツブルクで話題になったのがこのオペラ。実際にテレビ放送で見てみたら期待したほどではなかったが、ザルツブルクというのはこういうのも意欲的に上演するところという意味で、貼っておく。安定のネトレプコやムーティやティーレマンだけではない、チケットの売り切れる人気定番演目を揃えるだけでもない、現代の問題に焦点を当て、将来を切り開こうという貪欲な意欲を感じる面である。本来ならば是非見てきたかったのだが、月曜日から仕事のところ日曜日の夜のプルミエで、涙をのまざるを得なかった。



クルレンツィスもグリゴリアンもクレヴァッサも、こういう音楽祭だからこそ取り上げられ、そこで認められて出てきたのだ。ネトレプコもかつてそうだった。今年のドン・ジョバンニのドンナ・アンナ役のソプラノ歌手が素晴らしくて、20年前にネトレプコがやはりドン・ジョバンニのドンナ・アンナ役で彗星のごとくデビューしたことと比較されていたので、めぎは帰宅後その映像も探した。しかし音源はあったけど映像は無く、下の張り付けで雰囲気を垣間見るのみ。ネトレプコ、確かに素晴らしいけど、やっぱりイタリアオペラの歌い方。しかし2002年にはこれが最高だったのだろうし、これ以外の歌い方は認められていなかったのだろう。今でも、ドン・ジョバンニのドンナ・アンナはイタリアオペラの歌い方で歌うべきという意見がかなりの比重を占めているのだから。



しかし20年経った今、当時のネトレプコならめぎ的にはこちらの2005年のイタリアオペラの方が断然お勧めである。これは本当に素晴らしい。脱帽である。やっぱり適材適所、彼女はイタリアオペラなのだ。



ネトレプコは2002年当時無名でザルツブルク音楽祭に呼ばれていたわけではもちろんないが、既に名声高くなってから呼ばれたわけでもない。クルレンツィスも然り。クレヴァッサもグリゴリアンも然り。ザルツブルクは先見の明があるというか、売り出し方がうまいというか。それに、20年も前から上のような前衛的な演出をやっていたことも分かる。これが今の最新の演出ですって言われてもそうですかとなりそうな斬新さだ。そこが、ザルツブルク凄いな、と思わせる所以である。ワーグナーしか上演できないバイロイトでは同じようには行かないけど、でも演出やら配役やら演奏やらで(再び)唸るような驚きを世に送り出すようになって欲しいものだ。そう期待しつつ、今年のめぎの音楽祭を締めくくろうと思う。
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