最近のめぎ家の音楽のこと [小さな出来事]
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昨年秋から始めたうちのドイツ人のピアノ。毎日練習を続けている。

今は3つめの練習曲にチャレンジしているところ。でも、1つ目も2つ目も毎日弾いているようだ。上の写真は1つめを弾いている時に写したもの。

始めたとき、練習が1か月続いたら専用の椅子を買おうって話していたのだが、本当に1か月続いたので、12月に購入。高さを調節できるようになり、弾くときの姿勢もよくなった。

めぎはモーツァルトのケッヘル番号15に到達。15はなぜか何曲もあるのだが、今その3曲目。その辺りになってくると結構実験的なハーモニーやメロディラインで、モーツァルトって幼いころから革命家だったんだなあって感じる。いや、ホント、詳しい説明は省くけど、音の響きが一曲一曲、時には一小節ごとに意外性に満ちててへえぇってびっくりするのだ。その後のロマン派時代よりずっと革新的。モーツァルトの後、誰もモーツァルトを超えられなかった理由がよく分かる。また、下の写真の曲は失礼ながら音の響きは割と退屈なんだけど、モーツァルトって色々こだわってスラーとかスタッカートとかつけてたんだなあって分かって面白い。この写真と…

この写真は一曲を写したものだが、ほぼ同じフレーズと伴奏が4回出てくるのだけど、4回とも微妙に違うのだ。モーツァルトは自分の曲を間違って弾かれることに非常に厳しかったという話だし(合奏をした父親が間違って弾いたことに文句を言ったというエピソードを読んだ)、楽譜通りに弾かなきゃ、と思うと、あれ、さっきとちょっと違う~と結構苦労する。でも、この違いを弾き分けるのが面白いんだろうな。

それはそうと、モーツァルトが最初の頃立て続けにメヌエットばかり作曲しているのはどうしてなのかな。ネットでメヌエットを調べてみても、その辺のことは分からなかった。ケッヘル番号1から5までを弾いているのを見つけたので、どんな曲かご紹介。ちょっと、と言うかかなりもったいぶった演奏であまり好きじゃないけど、こういう曲だということで。5曲目はのちのソナタにも同じようなのがあり、こんな時からこれをやってたのね~って分かって面白かった。
それから、うちのドイツ人が好きで楽譜をダウンロードしたベートーベンのソナタ11番の2楽章の練習も始めたのだけど…

こんな和音の移り変わりに手こずる。ベートーベンもホント革新的だったのよね。

めぎは週末しか練習出来ないので、ある程度弾けるようになったなあと思ったらまたブレイクで、なかなか進まない。でも、それもまた楽しい。何度でもケッヘル1からモーツァルトの成長を感じ、自分も弾けるようになるのを楽しめる。
さて、音楽のことついでに書くが、めぎたちが大好きでよく繰り返して見ているオペラ「薔薇の騎士」の演出を手掛けたオットー・シェンクが先日(1月9日)94歳で亡くなった。そうかぁ、とうとう本当にこの時代が終わるんだな…薔薇の騎士はあのクライバーが指揮をしていたのだが、クライバーはもうとっくにこの世を去ったし、オットー・シェンクももういない。まさに、古き良き時代の終焉、という感じ。うちのドイツ人は若い頃オットー・シェンクがハンブルクのオペラ座で朗読をしたのを見に行ったことがあって、そのオーストリア訛りのチャーミングなドイツ語と朗読の素晴らしさが忘れられないという。オットー・シェンクって、めぎにとってはオペラの演出家だったけど、役者で演劇に出てたり、朗読もやっていた多彩な人だったのね。最後に舞台に立ったのは2020年だったとのこと。2022年に奥さんを95歳で亡くしている。姉さん女房だった奥さんは元女優で、結婚は1956年とのこと。俳優さんと元女優さんがそんなに長く連れ添ったなんて、彼の人柄が分かるわね。
追悼番組とかないかなあって思っているんだけど、今のところドイツでは見つからない。YouTubeに2017年のインタビュー番組が載ってて、それを見た。ザルツブルクの近くに邸宅をお持ちだったようだ。仕事の話も早くに亡くなったカルロス・クライバーとの話もパラチンケン(アプリコットジャムをまいたクレープのようなデザート)の話も、全く同じように熱心に真剣に真心で感情をこめてしかも茶目っ気もたっぷりに話すオットー・シェンクの姿に、ああこの人もうこの世にいなくなっちゃったんだ…ととても寂しく思うめぎたち。(「感情をこめて」と書いたが、大袈裟に抑揚をつけたりするわけではないのでパッと見は静かに淡々と話しているように見えるが、よく聞くとなかなかに情緒豊かに話してて、心が籠っていない言葉はどこにもなかった。)彼のオペラの演出に対する姿勢、音楽が全てを表しているのだ、という言葉には大いに共感する。この邸宅のある辺りに、いつか行ってみようねって話しているところ。すっごく興味深かったので、ドイツ語のできる方は是非どうぞ。
また、彼の日本で言えば落語のような、一人漫才のようなのもとても面白い。オーストリア訛りのドイツ語でとてもチャーミングに話す。16分55秒ぐらいから19分45秒までの部分、ドイツ語が分かる方は是非。
他にも、ドイツ語さえ分かれば色々あって面白いんだけど、彼のコメディアンとしてのキャリアを主に扱ったドキュメンタリーはこちら。
オットー・シェンクはうちのドイツ人の父親とほぼ同い年で、本当にこの時代がこれで終わったんだなと思う。彼が「薔薇の騎士」について話している映像と彼が演出した「薔薇の騎士」の日本語字幕版を貼り付けておく。
なんだかまたウィーンに見に行きたくなっちゃったなぁ…
移行先はこちら。
https://megimigi.seesaa.net/
昨年秋から始めたうちのドイツ人のピアノ。毎日練習を続けている。
今は3つめの練習曲にチャレンジしているところ。でも、1つ目も2つ目も毎日弾いているようだ。上の写真は1つめを弾いている時に写したもの。
始めたとき、練習が1か月続いたら専用の椅子を買おうって話していたのだが、本当に1か月続いたので、12月に購入。高さを調節できるようになり、弾くときの姿勢もよくなった。
めぎはモーツァルトのケッヘル番号15に到達。15はなぜか何曲もあるのだが、今その3曲目。その辺りになってくると結構実験的なハーモニーやメロディラインで、モーツァルトって幼いころから革命家だったんだなあって感じる。いや、ホント、詳しい説明は省くけど、音の響きが一曲一曲、時には一小節ごとに意外性に満ちててへえぇってびっくりするのだ。その後のロマン派時代よりずっと革新的。モーツァルトの後、誰もモーツァルトを超えられなかった理由がよく分かる。また、下の写真の曲は失礼ながら音の響きは割と退屈なんだけど、モーツァルトって色々こだわってスラーとかスタッカートとかつけてたんだなあって分かって面白い。この写真と…
この写真は一曲を写したものだが、ほぼ同じフレーズと伴奏が4回出てくるのだけど、4回とも微妙に違うのだ。モーツァルトは自分の曲を間違って弾かれることに非常に厳しかったという話だし(合奏をした父親が間違って弾いたことに文句を言ったというエピソードを読んだ)、楽譜通りに弾かなきゃ、と思うと、あれ、さっきとちょっと違う~と結構苦労する。でも、この違いを弾き分けるのが面白いんだろうな。
それはそうと、モーツァルトが最初の頃立て続けにメヌエットばかり作曲しているのはどうしてなのかな。ネットでメヌエットを調べてみても、その辺のことは分からなかった。ケッヘル番号1から5までを弾いているのを見つけたので、どんな曲かご紹介。ちょっと、と言うかかなりもったいぶった演奏であまり好きじゃないけど、こういう曲だということで。5曲目はのちのソナタにも同じようなのがあり、こんな時からこれをやってたのね~って分かって面白かった。
それから、うちのドイツ人が好きで楽譜をダウンロードしたベートーベンのソナタ11番の2楽章の練習も始めたのだけど…
こんな和音の移り変わりに手こずる。ベートーベンもホント革新的だったのよね。
めぎは週末しか練習出来ないので、ある程度弾けるようになったなあと思ったらまたブレイクで、なかなか進まない。でも、それもまた楽しい。何度でもケッヘル1からモーツァルトの成長を感じ、自分も弾けるようになるのを楽しめる。
さて、音楽のことついでに書くが、めぎたちが大好きでよく繰り返して見ているオペラ「薔薇の騎士」の演出を手掛けたオットー・シェンクが先日(1月9日)94歳で亡くなった。そうかぁ、とうとう本当にこの時代が終わるんだな…薔薇の騎士はあのクライバーが指揮をしていたのだが、クライバーはもうとっくにこの世を去ったし、オットー・シェンクももういない。まさに、古き良き時代の終焉、という感じ。うちのドイツ人は若い頃オットー・シェンクがハンブルクのオペラ座で朗読をしたのを見に行ったことがあって、そのオーストリア訛りのチャーミングなドイツ語と朗読の素晴らしさが忘れられないという。オットー・シェンクって、めぎにとってはオペラの演出家だったけど、役者で演劇に出てたり、朗読もやっていた多彩な人だったのね。最後に舞台に立ったのは2020年だったとのこと。2022年に奥さんを95歳で亡くしている。姉さん女房だった奥さんは元女優で、結婚は1956年とのこと。俳優さんと元女優さんがそんなに長く連れ添ったなんて、彼の人柄が分かるわね。
追悼番組とかないかなあって思っているんだけど、今のところドイツでは見つからない。YouTubeに2017年のインタビュー番組が載ってて、それを見た。ザルツブルクの近くに邸宅をお持ちだったようだ。仕事の話も早くに亡くなったカルロス・クライバーとの話もパラチンケン(アプリコットジャムをまいたクレープのようなデザート)の話も、全く同じように熱心に真剣に真心で感情をこめてしかも茶目っ気もたっぷりに話すオットー・シェンクの姿に、ああこの人もうこの世にいなくなっちゃったんだ…ととても寂しく思うめぎたち。(「感情をこめて」と書いたが、大袈裟に抑揚をつけたりするわけではないのでパッと見は静かに淡々と話しているように見えるが、よく聞くとなかなかに情緒豊かに話してて、心が籠っていない言葉はどこにもなかった。)彼のオペラの演出に対する姿勢、音楽が全てを表しているのだ、という言葉には大いに共感する。この邸宅のある辺りに、いつか行ってみようねって話しているところ。すっごく興味深かったので、ドイツ語のできる方は是非どうぞ。
また、彼の日本で言えば落語のような、一人漫才のようなのもとても面白い。オーストリア訛りのドイツ語でとてもチャーミングに話す。16分55秒ぐらいから19分45秒までの部分、ドイツ語が分かる方は是非。
他にも、ドイツ語さえ分かれば色々あって面白いんだけど、彼のコメディアンとしてのキャリアを主に扱ったドキュメンタリーはこちら。
オットー・シェンクはうちのドイツ人の父親とほぼ同い年で、本当にこの時代がこれで終わったんだなと思う。彼が「薔薇の騎士」について話している映像と彼が演出した「薔薇の騎士」の日本語字幕版を貼り付けておく。
なんだかまたウィーンに見に行きたくなっちゃったなぁ…
移行先はこちら。
https://megimigi.seesaa.net/
2025-01-14 02:00
nice!(25)
コメント(3)
拙ブログに素敵な書き込みをありがとう!!
「移行」、頑張って見ますね。
HPアドレスもメールアドレスも入れてないんです。
でも何回試しても「エラー」で跳ねられてしまってー。。
最初に1回エラーになったら、少し時間を置いてから
トライした方が良いのかも。。
by 向日葵 (2025-01-14 03:06)
音楽はいいですね^^
by Baldhead1010 (2025-01-14 06:35)
ピアノが弾けるといいですね。
私は、音楽がさっぱりでしたが、子供たちには、ピアノが弾けるように、ピアノを買って、女性の先生に、教えてもらっていました。
結構うまくなりましたね。
by テリー (2025-01-14 15:16)