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非常ブレーキ [新型コロナウィルスのこと 2021年]

今日はまたドイツのコロナのお話を。同時に金曜日のマルクト市場のお話も。

この週末から「非常ブレーキ」法律が施行され、州ごとに違っていたコロナ対策がドイツ全土で同じになった。これまでも首相と州知事が定期的に集まって対策方針を決めていたのだが、州によってその解釈が違って施行のやり方が結構異なっていたのだ。
気温は相変わらず低いが、緑の濃くなってきたマルクト市場。
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今回決まったのは、七日間指数(人口10万人当たりの7日間の感染者)が100を超えたら、緩和をやめて「非常ブレーキ」をかけるというもの。今はドイツ中ほとんどの地域で100を大きく超えているので、緩和をやめるというより、今までのロックダウンの延長に過ぎないという感じだけど。
この日はなぜかこんな風に電子ピアノを持ち込んで歌っている輩がいた。お金が必要なのかもしれないが、近くにいるとうるさくて、八百屋スタンドの売り子さんとの会話も聞こえないほど。このコロナの状況下、以下にマスクをしててもできるだけ大声を出したくないところなのに…それに、めぎたちはまあほんの一瞬の買い物の間だからいいけど、ここで働いている人は、頭痛くなりそう、耳鳴りがしてきそうって言っていた。
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その非常ブレーキの内容はこんな感じ。七日間指数が100を超えたらこれ全部が適用される。
・私的な集まり(自宅、屋内、屋外全て)は自らの世帯+別世帯一人まで(14歳以下は除外)
・食料品店や薬局など生活必需品の店はこれまで通りFFP2マスクまたは不織布マスク着用&ディスタンスで営業(これに入るのは、食料品店,飲料店,健康食品店,乳幼児関連の商店,薬局,衛生用品店,ドラッグストア,眼鏡店,補聴器販売店,ガソリンスタンド,新聞販売店,書店,花屋,ペット用品店,飼料店,園芸市場,卸売店,自転車・自動車修理店,銀行,郵便局等)
・七日間指数が150以下の場合、事前予約&コロナ検査の陰性証明でクリック・アンド・ミートなどがOK
・理髪店・美容院はマスク着用&コロナ検査の陰性証明でOK
・体の接触を伴うサービスは、医療・治療・看護・宗教的なもの以外は禁止
・レストラン・ホテル・娯楽&文化施設は閉鎖(動物園と植物園の屋外エリアはコロナ検査の陰性証明でOK)
・スポーツは2人まで、または家族だけならOK。子どものトレーニングは5人まで、身体の接触を伴わないならOK。プロスポーツは無観客でOK。
・夜10時から朝5時までは外出禁止。ジョギングと散歩は一人でなら夜中0時までOK。
・ホームオフィスを義務化(雇用主は,業務上可能な場合に,ホームオフィスの機会を提供する義務を有する。従業員も,ホームオフィスが可能であれば,これを受け入れる義務がある)。
ほら、緑、ずいぶん濃くなったでしょ。
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上に書いた非常ブレーキのほとんどは、去年の11月からずっとロックダウン中で既にそうだったので、大きく変わらないが、夜中の外出禁止が新しい。これについては権利云々でかなり揉めたようだが、メルケルさんは押し切った。デュッセルドルフの4月24日現在の七日間指数は165.8なので、これ全部当てはまる。といってもめぎの生活には何の影響もないが…レストランにはもう一年以上行ってないし、娯楽施設も文化施設も行ってないし、会うのは学校関係者以外うちのドイツ人の従妹だけだし、それも外で散歩するだけだし。マルクト市場は食品を扱うところなので通常通りやっていて、マスクしてディスタンス取って買い物。
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あ、でも、この変更は関係ある。公共交通機関を使う場合、不織布マスクはもうダメで、FFP2マスク(またはKN95マスク)でなければもう乗ってはいけなくなった。と言っても、めぎは学校から支給されるFFP2マスクしか使ってないので(と言うかそれしか持ってないので)、影響はない。
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めぎ的に最も関係があるのは、学校に関するこの非常ブレーキ。
・七日間指数が165を超えた場合、対面授業や通常保育は禁止。卒業年次や特別支援学級は例外。

つまり、学校に関しては100ではなく165という数字がキーワードなのだが、それを3日間超え続けたら、全てオンライン授業となる。ただ、卒業年次は例外なので、卒業試験は予定通り行われるし、高2の授業も対面で続く(ドイツの高校では高2からの成績全てが卒業試験の成績に加算されるため)。165を下回るのが十分定着したら、その次の週の月曜日からまた対面交替授業(生徒を2つに分けて一日交替で通学させ、うちにいる生徒には遠隔授業)に戻る。本当の通常に戻るのは…七日間指数が100以下になったらかな?50以下かな?よくわからない。
プラタナスはまだ芽が出てきたところという感じ。これもまもなく空を覆いつくすのだろうけど。
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上にも書いたように、今日のデュッセルドルフの七日間指数は165.8で、165を超えた。しかしこれが3日間続かないとオンラインには切り替わらない。いつも週明けは感染者数が減り、それに伴って七日間指数も減るので、オンラインになるのは再来週あたりかな…と予測している。このまま下がらなければ火曜日辺りからだけど、さて、どうかな。

学校では週に2回授業の前にコロナ検査をし、それから授業。企業でもオフィスで仕事をする場合は検査が義務付けられたと聞く。ロックダウンは11月からでもう半年だ。そんなことをやっていても増え続ける感染者数。変異種はもう90%以上を占めているとかなんとか。めぎはいつも七日間指数で話をしているので日本の多くの皆さんにはピンと来ないかもしれないが、日本の七日間指数は20.23だって(こちらを参照)。100には程遠い指数で、ドイツから見るともう全然大丈夫って感じ(日本が今の鎖国状態を解いたらどうなるのかぜひ知りたいと思うが)。みなさんが自分の住む町や東京・大阪・日本と比べやすいように細かく書くと、デュッセルドルフ(人口約62万人)の4月24日の新規感染者数は178人、死者は3人。ノルトライン・ヴェストファーレン州(人口約1800万人)の4月24日の新規感染者数は5634人。ドイツ全体(人口約8300万人)の4月24日の新規感染者数は23392人、死者は219人、七日間指数は164となっている。集中治療を受けている人の数はドイツ全体で4月22日で5049人。ワクチン接種率は1回目だけの人が現在22.8%(約1900万人)で、2回目も終わった人が7%(約600万人)。ワクチン接種のペースはここ1~2週間でぐいぐいと上がっていて、6月頃には全員の接種予約が可能になるとも言われ始めたが、ということは、第3グループのめぎは5月中にはワクチン接種できるはずだわねぇ。
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そうそう、日本とドイツの数値を比べていた時にへええって思ったのが、検査数の差。ドイツの検査数は、ノルトライン・ヴェストファーレン州だけで一週間に29万3千件ほど(陽性率12.8%)。日本は、この2週間に全国で35588件(陽性率6%)。凄い差だわね。きっと日本は入場に検査の結果を求められるわけじゃないし、空港以外ではほとんど検査しないんだろうな。さて、今後どうなるかしらね…夏休みにはちょっとどこかへ行けるようにならないかなあ…まあ、やっぱり、ワクチン接種次第だろうな。
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