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義母がうちに溶け込んでいく [義母とのお別れ 2023年12月]

先日うちに届けられた義母の形見のテーブル。ソファーの横に設置した。
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もともとはこのガラスの下に義母と彼女のパートナーが集めた各地の紋章の付いたスプーンが並んでいたのだが、それは要らないと言って買い取らず(なぜ形見を「買い取る」こととなったかについては以前の記事を参照されたい)、このテーブルのみ受け取った。そして、うちのドイツ人は自分が並べたかったものをここに。それは、めぎたちがボルネオの離島の海岸で集めてきた貝殻など。
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これを離島で集めたときの楽しい思い出が蘇る。テーブルは一気にめぎたちのものとなった。
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テーブルのそばにはまだ行き場を決められずにいる写真とか紋章とかを立てかけてある。これらは主張が強いのでリビングには飾らないというところまでは決めたのだが、じゃあどこに…?
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それからマイセン。
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これらは裏のマークを確認したところ恐らく1924年~30年代のもの。つまり18世紀とか19世紀のものではないし、下の写真のカップとソーサーは合ってないし、二本線の入っているものも多いので二束三文だが、義母が祖父母の代からあるものだと言って大事にしていた物だ。彼女にとってそれは彼女の存在価値とほぼ同じぐらいのものだったのだけど、彼女のリビングの飾り戸棚に恭しく鎮座していたものが今はこうしてめぎ家のここにこんな風に重ねられておいてあるなんて、ホントこの世は無情だわね。
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奥にあるストロベリーボウル(はちみつ漬けにしたイチゴをスパークリングワインで割る飲み物の入れ物)のセットと同様、いつか一回ぐらいは使ってみようかな。毎日使ってもいいのだが、うちのドイツ人が花柄を好まないのだ。今度、お客さんの時にでもぜひ使ってみよう。
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こうして場所を見つけて置いてみると、うちのドイツ人が「もうすっかりインテグレートしたな」と言っていたが、ホントにすっかり馴染んでもう存在を忘れつつある。
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それからキッチン。数か月前に新しく購入したアンティークの戸棚が入り口の左右に並んでいるのだが、義母の形見の棚をここの左に設置。
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これである。
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この戸棚はカトラリー入れなのだが、中のカトラリーの銀食器はかなり変色していたので、うちのドイツ人がそれを少しずつクリーニング中。
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綺麗になったカトラリーたち。
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その中に、義母のイニシャルが彫られているものを発見。真ん中のvはドイツ語のvonの略で「~の」という意味で、つまりどこどこ家の何々さん、という意味の名前となり、貴族であることを意味する。
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vがなければこれ、たまたまめぎの旧姓のイニシャルと同じである。それに気がつき、ふふっと思わず笑ってしまった。
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