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義母がうちにやってきた [義母とのお別れ 2023年12月]

6月14日の午後、めぎ家に荷物が届けられた。
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と言ってもバナナを箱買いしたわけではない。うちのドイツ人の母親の形見がやってきたのだ。
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色々あってうちのドイツ人は遺産放棄の手続きをしたのだが、義母は遺書で家財一式をうちのドイツ人に譲ると記していた。するとそれは遺産の中から除外されて全てうちのドイツ人のものになるのだそうだ。とは言っても義母のものすべてを引き取ったところでどこにも置けないし全部は要らないので、裁判所から指定されて遺産の整理をしている人に、一部のみ引き取りたい、後は処分して欲しいと言ったのだが、一部でも引き取るなら家の中のものを全部処分する義務も負うという。そんなことを言われてもうちのドイツ人は腰を痛めてて行けないし、業者に全部片づけてもらうには莫大な費用がかかる。それで、残念だけどその家財一式も相続放棄。しかし、本当に家族のもの…つまりご先祖様の写真とか、貴族の義母の紋章とか、曽祖母の時代から伝わるというマイセンの食器とかだけ引き取ることとし、めぎとうちのドイツ人が個人的に欲しい家具もほんの少々選んで、遺産整理人から購入する形で送ってもらったのだ。で、物には全部で1000ユーロ、送料に600ユーロ掛かった。お金を払って形見を引き取るというのってどうよという気もするが、決心してお支払いし、送ってもらったのだ。

そんなわけで、額入り紋章とか、うちのドイツ人の祖母の子どもの頃の写真の大きく引き伸ばしたのとかもやってきた。
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今日の写真の2枚目の左手前に写っている丸いテーブルと、この薬箱のようなのと…
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このカトラリー入れがうちのドイツ人が望んだ家具で…
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この椅子がめぎが望んだ家具。
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マイセンの食器もやってきた。
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と言っても二本線の入っている難あり商品が多いし、マイセンじゃないのもなぜか送られてきて、これに1000ユーロってどうなの、ぼったくるつもりでしょう(何しろ最初は2000ユーロと言われたのだ)と再び思ったが、同時に、良くも悪くもホント義母がやってきたという気がした。骨の髄まで東の人だった義母、うちのドイツ人とは趣味が全然合わないが、こういう可愛いのが好きだったのよね。見ていると、niiiiiedlich!(きゃわゆーーーい!とでも訳す感じかな)と言っている彼女の声が聞こえてくるようだ。
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カトラリーも袋に入ってやってきた。一部は銀食器でエレガント。これあってもどうしようもないよなあというのも多々あったけど。
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そしてご先祖様の昔の写真。これが張られていた義母の家の壁を思い出す。うちでどこにこれを飾るか、まだ決めていない。
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亡くなってから半年、やっと終わった。人が亡くなるのって、遺族にとってホントしんどいことね。
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