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森を抜ける [2020年春~シュペー家の庭園]

現在、貴族の私有地の庭園を散策中。6回目の訪問のこと。
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昨日到達した地図の真ん中のSieben-Hügel(七つの丘)の出口、7つの道が交差しているところからそのまままっすぐに進んだ。地図上では右へまっすぐ進み、ぐるっと下へ回っていく道だ。この地図はこの公園のHPから。
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そこは森の中にシャクナゲが咲いていて、シダもあって、とても綺麗だった。
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こんな木があって…
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こんな花が隠れているという感じ。
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ここにこの花がたくさん咲いていた。ドイツ語でFingerhut(指ぬき)という名のこの可愛い花は、実は猛毒。この花を2つぐらい食べたら死んでしまうとか…日本語ではジギタリスというらしい。
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美しい森の中に潜む猛毒…メルヘン(本当は怖い童話)に出てきそう。
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シダが本当にたくさん。春に蕨取りができそうね。ドイツには蕨などの山菜を食べる習慣がなくて、長いこと食べていない。
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このときすぐ近くを庭師さんがブルドーザーで通っていき、その後に舞う埃のおかげで光のシャワーがはっきり見えた。
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木漏れ日も美しく、森の中でもいっぱい立ち止まってしまう。
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5月末のこの頃、ちょうど今年の卒業試験が全部終わったところで、めぎはとても清々しくこの時間を楽しんでいた。
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6回目のここへ [2020年春~シュペー家の庭園]

今日から再びあの貴族の私有地の庭園のお話を始める。コロナ危機に市民に散歩の場を提供したいとのことで私有地の庭園が無料で公開され始めたのが4月で、めぎ家は4月中旬から週に一度朝一で1時間半程度散策に通うようになった。この記事を予約投稿している夏至のころまでに既に9回訪ねたのだが(そしてこの記事の連載をしている頃には10回目の訪問をする予定なのだが)、今回のお話は5月末の6回目のこと。
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前回尋ねた6月21日には最盛期だったシャクナゲが、5月末のこの日はかなり終わりになっていた。
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といってもまだ美しく咲いているものも多かった。
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この日もいつものように地図左の赤い字のところから8時に入り、真ん中左寄りにある芝生の部分を斜めにうねうねと進んでいった。祝日だった前回と違って、平日のこの日はまだ誰もいなかった。
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この地図はこの公園のHPから。
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綺麗なシャクナゲを見つけては撮る。
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咲き乱れていた時よりは綺麗なのの数が少ないので、狙いは定めやすい。と言っても撮りやすい位置にあるものは少なく、撮ろうと思ったところで結構時間を費やした。思えばうちのドイツ人は本当によく文句も言わずに待っているものだ。
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これから咲き始める種類のもあった。
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この日も蜂さんたちが忙しそうだった。
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そしていつものようにSieben-Hügel(七つの丘)を抜けて…
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道が7つに分かれているところへやってきた。(余談だが、この7つの丘という名前はひょっとしてこの7つの道のことを指しているのかな…ここに丘のような起伏が全くないので、何のことを指しているのか未だ疑問。)
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この日はここから今まで行ったことのない道へ。その話はまた明日。
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従妹の家で~食事編~ [食べ物・飲み物]

今日の話は昨日の続き。金曜日に従妹の家を訪ねたときのこと。

メインディッシュの準備を終え、ようやく乾杯。今日はクレマン(スパークリングワイン)で。車で行かなかったのは、飲むからである。
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おしゃべりしていたら19時になり、従妹の息子(24歳)も到着。コロナ騒ぎになってから美容院や理髪店は営業停止措置となり、緩和で再開しても店に一人しか入れないなど厳しい規則があって結局今まで3か月以上髪を切りに行くことができなかったという彼はこの日、今住んでいる隣町からデュッセルドルフに里帰りするついでに馴染みの店に髪を切りに行ったとかで、さっぱりとした顔をしていた。と言っても前回めぎが彼に会ったのはコロナ騒ぎの直前の2月中旬のことで、髪型はその時と変わりないのだが、その後一度も切りに行けなかった彼にとってはものすごくさっぱりした気分だったらしい。
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今回も食事はバルコニーで。できるだけ感染を防ぐために。中も窓全開で換気対策ばっちりだけど、外にはかなわないからね…
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このところ雨が多く雷もあり不安定だったが、金曜日は運よく晴れて、気温も上がり、半袖でもOKなほどだった。
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メインが出来上がるまで時間がかかるので、従妹が前菜を3種類も用意してくれていた。軽く揚げたズッキーニにニンニクとパセリとバルサミコ酢で味をつけたもの、タコのマリネ、赤いパプリカのマリネ。どれもイタリアの味。今日はイタリアンパーティーだからね。どれもとても美味しかった。それに、一人暮らしの従妹がどれほどこの集いを楽しみにしていたかもよく伺えるわね。
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このコロナ危機、めぎはうちにうちのドイツ人がいるからそれなりに気が紛れているし、一緒に食事をするという楽しみも味わえるが、一人だったら…まあ家族とうまくいってないのにコロナで一緒にいなければならなくて辛いという家庭もあるのは承知だけど、そうでない限りやっぱりパートナーと一緒に頑張れるというのは心強いわねえ…

前菜を終えてからメインが出来上がるまで赤ワインでおしゃべり。
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この赤はめぎたちの差し入れ。年末年始に行ったイタリア・プーリア州で飲んで気に入ったのをあとでネットで注文して取り寄せたもの。ミラノ(メインディッシュがミラノ風オッソブーコなのでミラノ)からはものすごく遠いところのだが、まあイタリアンってことで。
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おしゃべりは従妹の息子の仕事(車のディーラー)のこととか、今のドイツの政治のこととか、今の世界情勢とか。従妹も息子も日本には全く関係のない暮らしなので、比較に日本のことを聞かれたり。日本でのコロナの状況はもちろん、日本のコンビナートのこととか、製造業(特に車の会社)と街のかかわりのこととか、政治のこととか、宗教のこととか、色々と。これを写したのは20時45分。まだまだ明るい。
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もちろん日本のことばかりではなくめぎの今の学校での仕事のことなども聞かれたり、従妹の転職活動の話を聞いたりも。緩和で面接もぼちぼち再開しているようで、来週は3か所も面接があるという。ドイツ人って逞しいよなあ、50代半ばになってもより良い待遇とやりがいのある仕事を求めて転職しようとするんだものね。でも、従妹も息子もストレスが多いのか、たばこの本数が今までより多かったなあ…
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夏の外での食事というシチュエーションがたばこを吸いたいという気分を誘う、他に特に楽しみがなく夏の外での食事の後のたばこが何よりもの楽しみ、という風に若い彼は言っていたが、それってちょっとどうなの…?
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若いんだからさあ、もっとどこか冒険に行ったらどうなの、どこに行ってみたい?どこに住んでみたい?とうちのドイツ人は話しかけていたが、でもこのコロナ騒ぎでパッと出かけられるわけでもなく、もう世界中歩き回ったうちのドイツ人はいいけど、これからの若い人には酷な時代になったわね。
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そういえばうちのドイツ人がたばこをやめてからもう3年半になるが、こんなに近くでぷかぷか吸われても自分もという気には全くならないそうだ。懐かしい香りだなあとは感じるものの、それを自分の口の中に入れると思ったら嫌なんだって。

さて、ようやくメインが完成。これを写したのは21時過ぎである。
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オッソブーコにはグレモラータを振りかけて食べる。グレモラータを作ったのはめぎ。レモンの皮のすりおろしと潰したニンニクと平たい葉っぱのパセリのみじん切りを混ぜただけ。このおかげで煮込みのオッソブーコがとてもフレッシュに食べられる。イタリアの知恵というか、ホント食に関してはイタリアンって美味しいわねえ。
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オッソブーコはとろけるように肉が柔らかく、骨の髄もとろりと剥がれて味が凝縮されてて美味しく、食べ終わったらまさにオッソブーコ(直訳すると「穴の開いた骨」)となったのだが、それは撮り忘れ。

ものすごくおなかがいっぱいになったので、しばらくそのままおしゃべりをして、日が暮れてしばらくしてからデザート。これも従妹が作ってくれていたパンナコッタ。日没は21時50分頃で、これを写したのは22時45分。日が暮れると肌寒くなり、めぎは用意してきたフリースを羽織った。
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帰宅の途に就いたのは23時半ごろで、写真は撮っていないがトラムの中にちらほらと人がいた。行き帰りともほぼ誰もいなかった5月初め頃とは雲泥の差である。ホント、緩和が進んだなあと感じた。以上で今回の家族の集いの話はおしまい。
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