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夢の世界から [新型コロナウィルスのこと 2020年]

先日の日曜日はこの花がちょうど異次元の美しさだった。
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たぶんリンゴの花だと思うのだけど、こんなに美しいのにそこには誰もいないし、ここは名所でも何でもない。でも、ただただ、美しいと思う。その美しさを撮りたいと思う。
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この美しさを独り占め。でもそれは今年の特別な現象ではなく、ドイツではいつものこと。ただ、好きな時にここに来られるという意味で、めぎにとっては特別かな…それでも結局そんなに散歩には出ず、いつもと同じ日曜日ぐらいしか散歩しなかった。
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このとき、夢の世界に浸るかのようにこの美しさに酔い痴れた。なんというか、このコロナ休みの見通しの立たなさに少しずつ慣れて、休みに酔い痴れたという感じかもしれない。
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しかし、そんな夢の世界に浸っていた時間も間もなく終わろうとしている。
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ドイツは基本的に5月3日まで休校を延長し、5月4日からまずは一部の学年の授業のみを始めると決めたのだが、めぎの住むノルトライン・ヴェストファーレン州は例外として来週木曜日から一部の学年の授業や試験を始めることにしたからだ。ここからは八重桜の写真。サクラサク=学校が始まる、という意味で。
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その一部の学年というのは、今年卒業する学年のこと。卒業というのはドイツの場合3通りあって、一つは12年生(学校によっては13年生)、日本で言えば高3の卒業試験。6月に卒業するために、5月中旬~6月下旬に卒業試験が行われることとなっている。本当は4~6月に2か月かけて行うはずだった試験を既に延期かつ日程をタイトに詰め直して1ヵ月半になっているのだが、そのぐらい長期にわたるのは、一日に1科目、一週間に3科目までしか試験を受けられないことになっているので(その代わり1科目に3~5時間かかる長丁場)筆記試験だけで2週間以上を費やし、一人3教科の筆記試験がすべて行われ、採点(1つの答案に対し2人が採点する)も終わり、さらに一人1教科の面接試験のために4日間を費やし、追試や再試もすべて行われて全部終了するためにそれだけの日数がかかるから。この卒業試験が大学入学資格試験でもあり、入試のないドイツではその成績で大学に行くので、しかもその成績が一生もので取り直しがきかないため、12年生にとっては一生がかかっている。めぎはその卒業年次を担当しているので、来週木曜日から仕事となるわけだ。その前の月曜から水曜日まではその準備期間だとのことで、つまりは来週から仕事開始。
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もう一つの卒業は10年生、日本で言えば高1にあたる学年。ドイツでは日本のような小学校6年中学校3年高校3年ほぼみんな一緒というシステムではなく、小学校4年生を終えた後5~10年生まで通って修了する基幹系および実科系の学校と、5~12年生ないし13年生まで通って修了する大学進学系の学校とに分かれている。だから、10年生で卒業を迎える学校の10年生の授業が始まるということなのだが、めぎの勤める12年生まで通う学校も、10年生を終えると10年生までは修了しているということになって別の実科系高等教育機関に入ることができるようになるため、一応一つの区切りとなる(つまり11~12年生は大学入学資格が欲しい人だけが行く)。めぎは10年生も担当しているため、多分その学年の授業も来週から始まるのではないかと思う…この辺は今のところ指示待ちだが。
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さらにもう一つの卒業年次は小学校4年生。その学年は5月4日からだそうだが、小学校のことはめぎには関係ない。が、その5月4日以降は、来年度に終了を迎える学年の授業を再開するとのこと…つまり、9年生と11年生が始まるということだ。すると、めぎの担当する学年全てが始まる。ああ、めぎの休みは終わりだわ…これって、仕事がなくて収入が途絶えて大変な方々には申し訳ないことだけど、いつまで続くかよくわからなかったコロナ休みが急に終わりを告げて、めぎは夢からたたき起こされたような気分。それも、例えばバイエルン州はまだ2週間休んで、それから1週間準備を整えて5月11日から授業開始だというのに。まあバイエルン州の夏休みは7月末からでまだまだ時間があるが、ノルトライン・ヴェストファーレン州は6月末からなので、これ以上休むわけにいかない事情があるのだろうけど。同じく6月末から夏休みのベルリンなども来週から開始するという。ドイツは集権国家ではなく州の権限が強いので、メルケルさんは国の意向として5月4日という日にちを決めたけれど、州はその路線に沿う形でそれぞれの詳細を決める。
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しかしさぁ…世の中1.5mの間隔をあけて3人以上集まるなってことになってるのに、めぎたち教師と生徒たちは感染の危険にさらされて、どうしてくれるわけ?…と思ったら、5月12日までは授業参加は自由で、生徒は出席義務がないんだって…来る生徒にも、やはり一つの教室に10人か12人までという話も出ていて、それって、1クラスを2つか3つに分けるってことで、それって授業時間が増えるってこと…?それとも別の先生が同時に授業するってこと?来ない生徒のためにさらにオンラインやらメールやらもやれってこと…?そういう細かいこと、来週までに誰かが決めてくれるらしい。

さてさて…夢の世界に浸りすぎてどこかに落っこちそうだけど、まずは指示を待つことにいたしましょ。
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