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2020年イースター [文化の違い]

めぎ家バルコニーのライラックが花開き始めた日…
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ドイツはイースターを迎えた。
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イースターって?と思うのが日本人の一般的な反応だろうと思う。知ってても、ああタマゴとかウサギとか飾るやつね、でもなんで?という程度かな。まあハッキリ言えば、タマゴもウサギもどうでもいいもので、今となっては誰もその由来を知らないただの習慣である。その習慣の由来を知りたければ、ネットで探せばそれなりに出てくるのでどうぞご自分で。
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というのは、めぎが今日テーマにしたいのはタマゴやウサギのことではないので。イースター自体は一部の人たちにとってはものすごく重要な行事である。彼らにとってはタマゴもウサギも本当にどうでもいい。厳密にいえば、イースターはキリスト教の根幹をなす日。磔刑に遭ったキリストが復活したという伝説を信じるか否かがキリスト教の要なのだ。だからドイツなどキリスト教国家ではイースターは祝日である。キリストが金曜日に磔刑、日曜日に復活。それを信じている人たちがクリスチャンで、信じている人の多いのがヨーロッパなのだ。その復活の日は春分の日の後の最初の満月の後の日曜日と決まっているので、毎年日付が違う。とにかくそんなわけで、クリスマスと同様に大々的に祝う日で、帰省して家族の集う日でもある。もちろん今時は、ただ家族が集まって春の訪れをみんなで祝うだけというのが多いが、教会のミサに参加する人もクリスマスに次いで多い日。まあ比べて言えば、クリスマスは日本のお正月、イースターは日本のお盆という感じ。どちらもみんな休みの時期で、旅行に行く人もいれば、実家に帰る人も多いという日なのだ。

しかし今年のイースターは特別だ…
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なにしろ、教会のミサには立入禁止でミサはテレビやネットで流す(ローマ法王も誰もいないバチカンでミサを行ったのはニュース御覧になった方も多いのではと思う)、感染したら重篤になりやすい年齢の祖父母を訪ねるのは禁止で、かつ3人以上集まるのは禁止だから親戚同士で集まって祝ってはいけない、外国はもちろんドイツ国内も旅行してはいけない、というお触れが出て、警察がドローンまで動員して見張っているからだ。スマホの位置機能だって監視されているようだし。
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イースターにイースターらしいことができないという虚しさは、比べれば、日本で桜の時期に桜を見に行けないのと似たような虚しさではないかと思う。めぎはどんなにドイツ生活が長くなろうとこのイースターだけは全く相容れないのだが、その虚しさは想像できる。
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と言ってもめぎ家はイースターに旅行することこそあれど実家を訪ねることはほとんどない。今年も、マイセン近くの義母を訪ねる予定はなかったし、ハンブルクの義父の奥さんを訪ねようかという話はあったことにはあったのだが、5月末にザルツブルクで会うしということで早々にお流れになっていたのだった(先日書いたようにそのザルツブルクもお流れになってしまったが)。しかし義母は今年もイースターの飾りを送ってきた。教会の参事会員の義母にとっては、イースターはとても大事な行事なのだ(礼拝のないイースターへの嘆きといったら!)。その包みを撮っておくのをうっかり忘れてしまったのだが、この右上端に写っているのが、タマゴの飾りの入っていた包み。
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イースターの日曜日に開封し、絵はうちのドイツ人の好みでは全くなかったが、まあまあまあとなだめてライラックの枝に吊り下げた。まあ4つだけだし、白だから花の色の邪魔にならないしね。
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イースターはいつもの日曜日の散歩に出かけ、マウスの番組を見ながらブランチし、それからめぎはバルコニーでレンズをとっかえひっかえ色々撮影して遊び、うちのドイツ人はイースターのお祝いを言い合う電話をし(家族親戚友人等々)、それからちょっとこうして掃除などした。見ての通り、半袖もOKの暖かさ。世の中のコロナ騒ぎが信じられない陽気。
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月曜日もイースターの祝日で、ドイツは金曜日から4連休中。連休明けに、一週間後の休校明けの予定がどうなるかが決まる。思えばこの5週間の休校が決まったのは3月13日のことで、それから一か月経った。めぎはすっかり休みボケしている。休みはあと一週間で終わるのか、それともまた伸びるのか、ちょっとドキドキ。

数日ぶりに雲が出てきた。もしかして天気が変わるのかな…
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