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ハルシュタットの駐車場 [2019年夏 ハルシュタット]

現在、2019年夏の一人旅の話を連載中。ハルシュタットの4日目のこと。

ロープウェイから戻ってきためぎは、再び幻想的な湖の写真を撮りながら高台の道を街の方角へ歩いた。
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幻想的な雰囲気は全然伝わらない写真になっちゃった…
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ひょっとするとフォトショップとかでレタッチすれば、それこそインスタ映えする写真になるのかもしれないけど。
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めぎは全部RAWでも撮っているので、それを使ってじっくりレタッチに取り組めば素敵に仕上がるのかもしれない…せっかく撮ったのにHDDに眠らせておくのも勿体なく、せっかく夏休みなんだし、どうせ今年はどこにも行かないのだから、レタッチでもゆっくりやってみればいいのよね。と思いつつ、どうもあまり気分が載らずに日々が過ぎていく。
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良い写真を撮るのってホント難しい。何が良いのかも実はよく分かっていないのだが、それでも素敵な、またはカッコいい、または面白い瞬間の写真が撮りたくて努力しているのだけど、ここなど、左下に写り込んでいる手すりを入れないように撮ると、左の教会がうまく入らない。教会を入れるようにすると下の部分を切らざるを得ず、そうすると白い雲の部分が多すぎて好きになれず、手すりの入らない位置に移動すると左端の緑が教会を隠してしまい、うーん。そもそも光もないし、ここでは教会の下の部分が隠れているので、これじゃ駄目ね、とレタッチする気が失せる…という感じ。
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あ、あのDr. F. Mortonさんの道。ここは26a番地。去年、123番の写真を載せている(それは昨日もリンクを載せたこちら)。この人は紀元前のハルシュタット期(ケルト民族の時代)の研究家。1969年にハルシュタットで亡くなったとか。
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それからここまで街に近づいた、というか、街のちょうど上の辺りまで来たとき…
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駐車場に出た。
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岩山のトンネル(幹線道路)から出られるようになっている駐車場。
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ちょうど入ってきた車があったのでもう一度パチリ。こんなところにもマリア像。カトリックの地域だなあと感じる。
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あ、これがこの前日に遊覧船の上から見えた滝だわね。その話はこちら。これじゃ全然風情ないけど。
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ここは一方通行で、これと平行に岩山の中に反対方向へのトンネルがある。つまりこの駐車場に来るにはこの方向に走らないと入れない。ハルシュタットにはここと下界のハルシュタットの街の南の外れ(ロープウェイ乗り場の近く)以外に一般向け駐車場はなく、街への車の乗り入れは禁止で、街の中に入り込んだ車にはどこからかすぐに警察が現れて取り締まり。そんな様子を何度も見かけた。
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観光に訪れただけなら遠くてもまあいいけど、どこに泊まっても街外れか高台に車を止めるしかなく、荷物を持って相当歩かなければならないわけで、日本から大きなスーツケースで来る場合は要注意。めぎはザルツブルクのアパルトメントに荷物を預かってもらい、リュック一つでやってきていた。4泊5日もカメラ込みでリュック一つ。服は2セットのみで毎日(ハンドソープで!)洗濯する方式をとっていたが、雨で気温が低くじめじめしててなかなか乾かず困った。

ホント、この雲にはやられたなあ…雲、素敵だけど、もう飽きちゃった…
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このとき、もうここは十分、と思った。来ようと思えばめぎには毎年でも来られる場所だけど、多分もう一生来ることも無いだろうな、と思いながら撮っていた。
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鬱々とした気分だった理由としては天気も然ることながら、こうして一年経って改めて見ると本当に被写体としては素敵な街だけど、とにかく観光客が多すぎるのだ。めぎだって観光客で人のことは言えないのだが、この小さな場所に毎日3000人もひしめいていると雰囲気ぶち壊しというか、まるで夢に過ぎない張りぼてのディズニーランドで、人の暮らしの息遣いが感じられない。目くらましの数時間や1日程度ならお伽の国と割り切られていいけど、4日目ともなるともう雰囲気のかけらも感じられなくて、写真を撮る意欲もかなり失ってきていた。たぶん、あの塩坑の中に入らなかったのも、大勢の観光客と一緒にあの大声を聞きながら見学することに、想像しただけでうんざりしたというのもある。
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余談だが、めぎのチョコ人の知り合いが、この夏はドイツ人のご主人を連れてプラハに行くと言っていた。夏のプラハなんてあまりにも観光客が多すぎてもう十年以上行くのを見送っていたけど、今年はきっと誰もいなくて良いだろうから、と。ドイツでは庶民の間でこういうのをコロナの「恩恵」などと呼んで、こう言っちゃなんだけどある意味では悪くないわよね、と話したりしているのだが、日本ではどうかしら。まあそんなことを言えるのは自分が感染していない&世の中が緩和しているからで、もっと危険が増したりロックダウンになってどこにも行けないとなると、気分はガラリと変わってくるのだろうけど。

あ、あの川だわ…そうか、あの川はこの滝から繋がっていたのね。その川の話は滞在2日目の散歩のこちら
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こうして旅行記を書いていても思考はすぐにコロナへ。あーあ。
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