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2023年7月29日ザルツブルク音楽祭その1 [2023年夏 ザルツブルク]

今日は7月29日のお話を。

おとさんとのオフ会3日目、まず朝は市場に行ったのだけど、その話はいつか日を改めて。

ザルツブルク音楽祭は、まず11時からのコンサート。また川を渡る。
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会場は前日夜に引き続きモーツァルテウム。
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この日はモーツァルト・マチネーという昼のコンサート。出演者や演目など詳しくはこちら(ドイツ語)。この日のテーマは、モーツァルトの「始まりと終わり」で、まず最初はモーツァルト16歳の時の作品、Symphonie G-Dur KV 124。とても初々しい作品。



次に、モーツァルト21歳の時の作品、Konzert für Klavier und Orchester Es-Dur KV 271 „Jeunehomme“。同じ場所でかつて内田光子さんが弾いているのを見つけたので張り付けておく。



めぎたちが見た日のピアノは、2011年チャイコフスキーコンクール第3位、2015年ショパンコンクール優勝の29歳の韓国人のピアニストSeong-Jin Cho。彼のこの日の演奏がすでに音声のみだけどYouTubeに出ていた!



↑この人の演奏は、完璧でちょっとまだ機械的な音だがフレッシュで若さが満ち溢れてて慎み深くもエネルギッシュで、ものすごく美しかった。終わって拍手を受けている彼を見て、涙が出たほど感動した。
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ああ若いって素敵だなあ。この人、これからどこまで羽ばたいていくのかなあ…またザルツブルクで会えるかしら。今回はオケとの共演だけど、彼のリサイタルを聞いたら、やっと感動できるかもしれないな…
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韓国人の観客が多かった。ファンもいっぱいいそう。
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休憩中、おとさんのいる二階席に遊びに行ってパチリ。おとさんも彼の若さと綺麗な音に感動してて、二人で「若いっていいねえ、このままいってほしいねぇ」と意気投合。
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さて、フレッシュな感動の余韻を切り替え、休憩の後、またオーケストラだけの編成に戻る。最初の演目はOuvertüre zur Azione sacra Betulia liberata KV 118 (74c)。モーツァルトが15歳の時の曲。



そして最後に、いきなり飛んでモーツァルト32歳の時の作品、Symphonie g-Moll KV 550。35歳で亡くなるので、ほぼ晩年の作品。すっかり成熟した調べ。例としては、本当はめぎ一番の押しのクルレンツィス指揮の2021年ザルツブルク音楽祭のを貼りたいところなのだけど、その映像がYouTubeに無いので、代わりにアーノンクールのを。下の32分30秒ぐらいから。



この日の指揮者はIvor Bolton、オーケストラはモーツァルテウム管弦楽団で、Boltonが長い間首席指揮者として仕事をしたオケなので息もぴったり。お互いによく分かり合っていて、かつ尊敬・尊重しあっているというのが聞いていてよくわかり、気持ちのいい演奏だった。40番ではもっとピアニッシモを、もっと間を取って、もっと緊張感を、などといくつか思うところはあったが、Boltonの解釈も納得できた。なんと言うか、この40番はもっと実存をかけた緊張感のある作品だと思うのだが、彼の解釈は、とてもエレガントな作品、という感じだった。オケの一つ一つの音が立って聞こえたのはとても良かったと思う。このコンサート、こちらで前半、こちらで後半がオンデマンドで聞ける。でもたぶん7日間、つまり2023年8月6日までだと思う。
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終わってちょっと近くを散歩して、それからお昼をめぎの部屋で食べながら音楽のことやら海外暮らしのことやらおしゃべりに花が咲き、夕方休憩に一時解散。
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夜のオペラの話はまた明日。
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