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2023年7月24日ザルツブルク音楽祭など [2023年夏 ザルツブルク]

今日も数日遅れでザルツブルクのお話を。

なかなかおどろおどろしい空模様だった7月24日の朝。
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でも空のこちら側はこんな綺麗だったので、散歩に出かけることにした。いっぱい休んで、やっと普通の元気が出てきたってことかな。
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朝日の影が綺麗。
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でも、岩山の上に来たら、雲が多くなっていた。
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それから山の上をずっと歩いてノンベルク修道院へ。あのサウンドオブミュージックのマリアがいた修道院ね。ここももう何回目かなぁ…10回以上だわね。
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それから娑婆に降りてきた。
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宿に戻り一日ゆっくり過ごし、19時からのコンサートへ。直前に凄い雨が降ったのだが、行く時には上がってくれた。
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この日もOuverture spirituelleのコンサートなのだが、今回の会場は教会ではなくフェルゼンライトシューレ。
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あのサウンドオブミュージックでトラップ一家がコンテストに出る会場ね。
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この日のコンサートの内容はこちら(ドイツ語)。演目はモーツァルトのレクイエムを中心に何曲か。指揮はManfred Honeckで、数人のオペラ歌手とバイエルン放送局合唱団とカメラータ・ザルツブルク(オケ)の演奏。

さて、この日のプログラムの内容を書くのはとても難しい。まずグレゴリオ聖歌のRequiem aeternamがどこからか響いてきた。バックステージで歌っているらしい。曲はこちら。



次にGyörgy Ligeti(ジェルジ・リゲティ)という現代作曲家(2006年没)のLux aeterna(永遠の光)。映画「2001年宇宙の旅」で使われた音楽。それについてはこちらを参照。



そのあと鐘の音が3回。それに引き続き、モーツァルトの1787年4月4日付の父親宛の手紙の朗読。その後、モーツァルトのMaurerische Trauermusik c-Moll KV 477 (479a)。



次にまたグレゴリオ聖歌(Domine, exaudi orationem meam)。



そのあとモーツァルトのLaudate Dominum。これを歌ったソプラノ歌手の声がこのときとても美しかった。だからほかの歌手のを張り付けたくなくて、ボーイソプラノのを選んだ。



歌ったのはKatharina Konradiという歌手で、これは今回のコンサートの演目ではないが、どんな声か一つ張り付けておく。



次に、またグレゴリオ聖歌(In quacumque die)。



そのあとNelly Sachsの詩の朗読。彼女についてはこちらを参照。そのあとモーツァルトのレクイエムの1 Requiemと2 Kyrie(曲は後程)。そのあとヨハネの黙示録の朗読。そのあとグレゴリオ聖歌(Christus factus est)。



そのあとモーツァルトのレクイエムの3 Sequenz(曲は後程)。次にヨハネの黙示録の朗読の続き。そしてまたモーツァルトのレクイエム。今度は最後の4 Offertoriumで、未完のまま演奏。つまりよく演奏されているバージョンの弟子が後で最後まで作った作品ではなく、モーツァルトの絶筆までで、尻切れトンボで終わった(だから、YouTubeで同じものが見つけられなかった)。

続いてAve verum corpus für gemischten Chor, Orchester und Orgel KV618が奏でられた。



最後に鐘の音が3回。


この、ある意味演出された死の世界への序曲のようなコンサートで、これが良いのかどうか何とも言えないのだが(めぎ的には朗読は一切必要なかった…朗読を聞くたびに娑婆に引き戻されたので。音楽だけだったらあの世に引きずり込まれたかも知れない)、ある意味トランス状態になったことは確かである。総立ちのスタンディングオベーションだった。
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上のトリミング。Manfred Honeckという指揮者、凄いなあ。
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なんだか放心状態でここを去った。
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さて、このモーツァルトのレクイエムだが、めぎの好きなクルレンツィスも2017年にザルツブルクでこの曲を演奏していた。弟子の完成させた全曲の演奏であるが、それを張り付けておく。この古楽器での演奏がいい。モーツァルトの時代の音である。



もう一つ、ガーディナーも同じく全曲演奏。



帰るときには土砂降りだった。濡れて帰り、髪を乾かしたもののあとはかなりぼんやりしてまもなく就寝。その夜、自分が死を迎えるという夢を見たのは、このコンサートの所為である。いつ死んでも悔いのないように生きてきたつもりだったけれど、いざ死を目の前にしたら、ああもうちょっと生きたかったな~と強く感じた、という夢であった。このコンサート、凄い影響力だった…
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