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クリスマスイヴとクリスマスの朝 [文化の違い]

ツリーなしで迎えたクリスマスイヴの夜。
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ドイツでは伝統的にイヴの夜にはサケのムニエルなどの魚を食べる。魚のダメな人は、茹でたソーセージを食べることが多い。めぎ家は今年もエビのガーリック炒めにした。そして、付け合わせにはポテトサラダやポテトスープなどが多いのだが、めぎ家はポテトグラタンにした。
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ちなみに飲み物はクレマンにポモ・ド・ノルマンディーのカクテル。これがとても美味しくて、いい気分♪

ゆっくりと食べ終わってから、ベシェールング。ベシェールングというのは、クリスマスプレゼントをいただくこと。つまりドイツには、クリスマスプレゼントには普通のプレゼント(ゲシェンケ)とは別の特別な名前があるのだ。本当はツリーの下にプレゼントを並べるのだが(そしてドイツでは24日の晩にプレゼントをもらって開けるのだが)、昨日も書いたように今年はそれができないので、食卓で。
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昨日みなさんにいただいたコメントのいくつかにお返事すると、まず25~26日に買い物ができないのは、特に「困る」とは感じない。昔、日本で三が日に買い物ができなかった時代、事前の買い物が大変だったとは言え、特に困ったということがなかったのと同じである。今の時代、オンラインで購入すればその日のうちか次の日には届けられるが、ヨーロッパの場合24日午後~26日は宅配もお休みである。その期間にどうしても必要がものができてしまったのは、ハッキリ言えば自己責任の範囲なのだ。そんな人間のために、世の中がサービスする必要はないのである。祝日にどの職業の人もみんながゆっくりできるというのは非常に重要なことだと思う(医療関係者や警察などはもちろん働いているが)。
次に、いつも何でも作るうちのドイツ人だが、24日の午後から26日にかけては何も作れない。物音をたてることができないからだ。日曜日に大工仕事ができないどころか掃除機もかけられないのと同じで、ドイツでは、お休みの日に物音をたててはいけない。今の若い世代ではだんだんとそれが緩んできているとはいえ、60代のうちのドイツ人にとってはそれは非常に重要な決まり事である。音をたてずに済むやり方…例えば大きな植木鉢に石を詰めて木を立てる、などということも考えたのだが、木の大きさから行って、たぶん支えきれないと思うとのこと。それに、がっしりとしたスタンドを作ろうにも、水遣り出来つつ木を支えられるようなものを作るとなれば必要な資材を調達しなければならず、そういう資材を売っている店も27日まで閉店。で、万事休す。それもこれも、めぎ家が23日のうちに、ギリギリでも24日午前中に木を立ててみなかったのが原因であり、まあ仕方がないのである。

さて、ベシェールング。めぎからうちのドイツ人へは、牡蠣を開ける道具。写すのを忘れたが、包みの2つ目は牡蠣ナイフ。
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めぎがもらったのは、クリッペシリーズの新作。また仲間が増えた。
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ドイツではクリスマスプレゼントを複数用意することが多い。もちろん一つに全てのお金をつぎ込んだ方が大きなものが買えるのだが(そうしている家庭ももちろん多々あるが)、クリスマスというのはそういう経済性とか理性とか必要性とかとちょっと距離がある行事であり、古めかしいが、相手のこと…その人の好みとか興味とか…を考えたという愛や心が重要視される。で、必要なものを買うというより、いろんなアイディアがあった方がいいのである。具体的には、家族の写真とか、心を込めて書いたカードとか、ハンドクリームとか、そういうのが主流である。で、うちも例年複数の小さなものを用意してて、25日の朝、コーヒーを飲みながら2回目のベシェールング。
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めぎからうちのドイツ人へは、写してないがシルクのスカーフ(アスコットタイとして使うようなもの)。ネクタイが嫌いな彼が音楽祭やコンサートで使えるようにと。うちのドイツ人からもらったのは、モーツァルトの「後宮からの誘拐」のスコア。ドン・ジョヴァンニの後、めぎが最近はまっているオペラである。
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その後25日はのんびりゆっくり過ごした。音楽聞いたりして。ああ、お休みっていいわねえ。
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