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2023年春 ナーゴルト・ロットヴァイル ブログトップ
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片付け開始=欲しい物探し [2023年春 ナーゴルト・ロットヴァイル]

今日は4月1日にうちのドイツ人の叔母の家を訪ねたときのお話を。

叔母を訪ねたのは、老人ホームに入ることを決めた叔母が、自分の持ち物を整理・処分するにあたり、まず最初に娘と孫と甥(うちのドイツ人)に好きなものを譲るため。この3人+めぎが選んだ後は、叔母の再婚相手の子どもたち家族(叔母とは血のつながりはないが、40年以上家族として付き合いのある人たち)や叔母の友人たちが選ぶことになっている。

で、大きな段ボールを広げ、頂いたものを詰める作業に取り掛かった。
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シンプルな食器を選んだのは孫で、26歳の彼は最近ルームシェアをやめて一人暮らしを始めたので、食器セットを有難くもらっていた。
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戸棚の中には色々な食器がいっぱい。中でも、娘がKonfirmation(プロテスタントの堅信礼、つまり、その信仰をするという確認の儀式で、13~15歳のときに放課後や日曜日などに教会のスクールに通った後に行われる。カトリックにも8~10歳の時に似たような儀礼がある。日本の成人式のようなもの重要な節目なのだが、ドイツではそのときには食器セットを新たに買い、フルコースで親戚一同を招いて盛大なお祝いをする習慣で、最近はレストランやカフェでお祝いをすることが多いようだ)のときに買いそろえたという食器セットが2段にわたってぎっしり置かれてて、もちろんそれは叔母が引き続き持って行く予定。
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整理していたら、戸棚の奥から一枚の紙が発見された。その昔、たぶん40年ぐらい前に、70年代の製品だったらしいこの戸棚を中古で144.38マルクで買ったらしい。そうかぁ、その当時、この戸棚がそんなもんで変えたのね…でも、40年前の144マルクって、結構な価値だったんだろうなあ…なんとも時代を感じるなぁ。
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それから絵を見に行った。
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部屋や廊下の壁という壁にぎっしり叔母の絵が飾られているのだが…
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実はその何十倍も屋根裏にあって、その屋根裏での作業は写さなかったが、こんなにたくさん書いたのがほとんどゴミ箱行きになるんだろうなと思うととても残念だった。
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時間があればすべてスキャンしてネットで地道に売るということも可能な世の中だけど、叔母はPCもスマートフォンも使えないし(未だタイピングマシーンを使い、携帯は白黒文字の古いガラケー)、カメラもアナログの古いコンデジだし、娘も孫もそんな時間はないのだ…
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少しでも捨てるものを減らすために、少しでも色々持って行って欲しいところらしいが、叔母もまだ自分で持ち続けたいものがいっぱいで、これは?と聞くといやそれはちょっと…となるのだった。また、ここは地下室なのだけど、そこにはガラクタがいっぱいで、叔母はこれはどう?と色々勧めてくれるのだが、それらは誰も欲しくないのだった。
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しかし、ここにあった叔母の手作りのジャムをいくつかいただき、さらにワインの中からうちのドイツ人が、これは今晩みんなで飲もう、これはデュッセルドルフに持ち帰って従妹(叔母の娘)と白アスパラを食べるときに飲もう、と数本選びだした。それに対しては叔母は異存なく、めぎたちは美味しいワインを楽しむことができた。その話は追々に。
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めぎがもらってきたのは、特にアンティークというわけではないようだがこの時計と…
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絵を数枚と…
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右下に写っている金属製の花を置く台と…
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この引き出し。
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うちのドイツ人がもらい受けて来たのは、やはり数枚の絵と、うちのドイツ人の母親(叔母の姉)が欲しいというこのパンチのための一式と…
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クリスマスの飾りのようなもの。何か思い出があるらしい。
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他にもたくさんたくさん作品や雑貨や家具があるのだが、とてももらいきれない。断捨離したばかりだし、うちだってもう置くところも無いし。
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つづく。
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ポートワインで一休みしつつ [2023年春 ナーゴルト・ロットヴァイル]

今日は4月初旬のナーゴルトに住む叔母の家でのお話を。

これまでも何度か書いたように、ナーゴルトという黒い森地方の小さな町に住む叔母を訪ねたのは、遊びに行ったからではなく、ホームに入ることを決心した叔母の荷物の片付けの最初の作業を手伝うため。その最初の作業というのは荷物詰めではなく、これは以前にも載せた写真だが、こういう戸棚をはじめとした家具や、中に入っている食器をはじめとした叔母の持ち物をめぎたちが引き取るかどうかを決めに行ったのだ。
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また、叔母はこれを機に自分の半生を自費出版するつもりでいて、その校正の最終作業(文章の最終チェック並びに特に写真を確認すること)も荷物整理と同時進行であって、それはうちのドイツ人が請け負っていた。
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で、もらう家具や絵や食器などを決めた後、次はその作業に取り掛かるのだが…
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一枚目の戸棚の中からおいしそうなポートワインを見つけ、これは今回集っているこの家族(叔母、娘、孫、甥のうちのドイツ人、ついでにめぎ)で飲むしかないでしょ、とうちのドイツ人が提案し、早速準備。
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そして昔の写真を確認しながらみんなで一本空けた。孫は一杯飲んだ後ビールに切り替えていた。
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写真というのはたくさんあるのだが、85歳の叔母の親や祖父母世代の写真も多々あって、それはかなり歴史的に貴重である。貴族の父親を持つ義母の半生も凄いけど、その異父妹の叔母の父親は工場を営んでいたので、それもまたなかなかの内容。どちらも場所は旧東ドイツだったので、戦争やその後の東西分裂のバタバタで多くのものを失ったけれど、世が世ならどちらもお姫様&お嬢様の暮らしをしていたのよね…
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孫の彼にとっても、色々な過去が興味深いようだった。
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それにしても昔の写真って、凄く素敵な保管のされ方なのよね。こういうのはハードデスクとかクラウドとかには無い趣だわね。
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うちのドイツ人には直接関係のない過去の写真だが(つまり叔母の父親はうちのドイツ人とは血のつながりがないため)、叔母の自伝のために、また将来デジタルで育っている孫の彼が過去の写真を持ち続けられるように、これらをデュッセルドルフに持ち帰って仕事の合間にスキャンした。これはほんの氷山の一角。
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土日も作業して怒涛のスキャンが終わり、既に叔母の娘(従妹)に返してある。本も無事完成した模様だ。そして、早くも6月に入り、本当にこのナーゴルトの家をたたみ、最小限の荷物を発送し、6月6日、ホームに到着したとのこと。ブログで話がそこまでたどり着くのはまだ先になるが、ああ本当にこのナーゴルトを出てきちゃったのね…とちょっと寂しい。
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ナーゴルトでの晩餐 [2023年春 ナーゴルト・ロットヴァイル]

今日はこの春、4月1日のお話を。

4月1日は春休みが始まった日で、その日に南西ドイツの黒い森地方のナーゴルトに住む叔母を訪ねていた。
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今までも書いたように、ホームに移ることにした伯母の荷物の整理を手伝うために行ったのだが、夜になり、今回の作業の目処もつき、晩御飯のお時間に。
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この日の飲み物は…
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叔母の地下室で見つけたスパークリングワイン。
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叔母のメモによると、2013年10月の購入。
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一番の御馳走は、叔母手作りのポテトサラダ。孫にとっては世界一美味しいポテトサラダで、マヨネーズやヨーグルトなどを使わずビネガーやピクルスの漬け汁などを使用するのがこの辺りのレシピ。
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スパークリングワインの後は、同じく地下室でうちのドイツ人が見つけたワイン。1994年のフランケンワイン。
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ドイツの伝統でお昼がメインの食事だったため、夜は割と簡単。
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茹でソーセージにポテトサラダと二十日大根と西洋ワサビなど。
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食べ終わってからも、家族の話に花が咲いていた。
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これがナーゴルトでの最後の晩餐。ああ、終わりなのね。
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