美味しかったレストラン [マドリード]
今日からまた9月初旬のマドリードの話をどうぞ。
まず、前回のバルの話で、ご紹介し忘れた写真から。
夜11時くらいの撮影。バルというのは夜遅くなればなるほどこのように溢れかえる。ここも入ってみたかったけど、おなかいっぱいでね・・・疲れてたし。
さて、今日の本題は、めぎがマドリードで唯一ちゃんとテーブルに座って食べたレストラン。それは、地下鉄のこの駅の近く。
話はちょっと逸れるが、地下鉄はこんな感じ。マドリード中どこに行くにも便利。
だが、地下鉄の乗り場はかなり地下深くにある・・・だから、2~3区間なら歩いた方が早いかも。
めぎたちの降りた駅にはこんな写真が飾られていた。
今はこんな姿。
そう、ここは市場。うちのドイツ人が普通の市場に行きたくて、ホテルの人に聞いて行ってみたのだった。残念ながらシエスタに入ったところであちこち閉まっていたけど。夕方5時からまた開くそうだったが、めぎは行く機会がなかった。
そんな訳で、市場で何かつまもうと思っていたのだけど当てが外れ、近くのレストランに座ったのだった。
昼ビール♪ あれ、仕事中じゃ・・・いや、ここはスペインだからね♪ (ドイツも昼ビールOKの国だけどね~)
ここで食べたものはどれも美味しかった。まず冷製トマトスープ。トマトの他にセロリやらハーブやらもいっぱい入っている感じ。非常に濃厚かつオリーブオイルどっさり。
これはナスだったと思う。潰したナスを非常にクリーミーかつ濃厚に仕上げていて、とても優しい味付け。
そして二人でこのイカを分けて食べた。二人で食べると分かると、ウエイターは取り分け用の皿を2枚持ってきてくれた。日本的には大味なイカだけど、柔らかくて、レモン汁をかけてさっぱりといただけた。
食事の話、さらに続く。ほんと、食べに行ってきたみたいね~♪
サン・ミゲール市場 [マドリード]
現在、9月初旬のマドリードの話を連載中。
ここはMercado de San Miguelという飲食マーケット。マヨール広場のすぐ近くにある。2000年にできたそうで、70年代に来たうちのドイツ人は知らなかったところ。マドリードに最近いらした方ならきっと行ったことがあるのではないかしら。
ここには先日日本へ帰国した研究者さんとご一緒に。先にマドリード入りしていた研究者さんがめぎたちを連れて行ってくれた。
中にはたくさんのお店が並んでいて、少しずつ買って食べることが出来るバルがいっぱい。牡蠣を殻付きで出している店もあるし、もちろんハモン・イベリコもあるし、バッカラオ(塩漬け鱈)や果物などの量り売りもしている。オリーブもこんなに色々。
めぎたちはとりあえずここでつまむことに。
建物の真ん中に背の高いテーブルが並んでいて、そこで立ち食いする。
色々買ってちょっとずつ。グラスに入っている赤いのは冷製トマトスープ。ここもやはりハウスワインはこういうグラスで。
トルティーリャを頼んだら、こんな豪快にフォークを刺して渡された。
食後はモスカテルというデザートワインと・・・
うちのドイツ人がケーキを。
おなかいっぱいでケーキなんて入らないわ~~
D600と24-70mmレンズで手持ち撮影だが、さすがF2.8はすごいわねえ。もちろん三脚使ってきっちり写した写真のようにはならないけど、酔って約2キロの手ぶれ補正機能無しのカメラとレンズを持って夜景がこれだけ撮れるなんて。これだから重くてもどうしてもこのセットを持ちだしてしまう。24-70mmレンズを一度使ったら、他はもう使えなくなるほどの良さがある。
このマーケットには、もう一度夜遅くに訪れた。そのときはうちのドイツ人と二人で。
やはりスイーツのために♪
あのTribunal近くのバルからここまで地下鉄二駅分くらいの距離を散歩してきたので、めぎも多少おなかがこなれていて少しなら食べられそう。でも一人で一つは多いなあ・・・
うちのドイツ人はこれが食べたかったんだって。めぎも少し分けてもらった。そうそう、買うとき、二人で食べると言ったらこうやって切り分けてフォークを二つ突き刺してくれた。これ、見た目と全然違ってそれほど甘くなく、見た目通り濃厚で美味しかった。この日はAmontilladoというシェリーと。
ガラス越しにこんな景色を眺めながら。シェリー、最高♡
夜が更けるほど賑やかになっていくマドリード。みんないったいいつ寝ているのかしら。
アトーチャ駅 [マドリード]
ドイツは今、秋へ一直線。来週から大学は冬学期が始まるし、学校は再来週から秋休みだ。ぼやぼやしていると載せずにお蔵入りしちゃいそうなので、9月初めのマドリードの話を再開しようと思う。
と言ってもマドリードのことではなく、半日ちょっと近郊へ遠出をした日のお話を。ここはマドリードのアトーチャ駅。
古いものと新しいものがうまく組み合わさっているみたい。
こんな建物がその後ろに。
タクシーがずらーーーっと並んでて、爽快なほど。
駅前のこの空間まで来るのに、どれくらいかかるのかな。
建物の中に入ると、とても明るい。
昔はここに乗り場があったのだろうと思うけど、今は植物園みたいになっている。
そして、電車は別の空間に。
このアトーチャ駅を利用してびっくりしたのは、電車に乗るのに飛行機に乗る前みたいな荷物&身体検査があること。チケットを持っている人だけがX線検査を受けられる。お見送りの人はここでお別れだ。
そして、中に入ってからも、飛行場で搭乗口の前で待つみたいにホームの前にある待合室で待たされる。
ホームを覗いてみた・・・
誰もいない・・・
めぎたちが向かうのはトレド。直通の高速列車のチケット。
ようやく乗車時間となり、飛行機に搭乗する時みたいにここでもチケットを最後のチェック。
そして足早に自分の乗る車両へ。
シーンとした空間。なんとなく怖いほど。
座席はまあまあ。
そして時間が来て出発。
誰もいない駅。何と言ったらいいか、駅が死んでいるみたい・・・
めぎにとってこのアトーチャ駅は、マドリードの思い出の中でも、ホテルの部屋から見下ろしたグラン・ビアの通りと並んで最も印象に残ったところ。日本人としてのめぎの感覚では、駅というのはその町の顔。旅人は駅に着き、その町に初めて触れるのだ。しかし、長旅をしてようやく到着したところがこの誰もいない、誰も入ることの許されない、ちょっと飲み物を買ったりパンを買ったり新聞を買ったりなんてことも出来ない、見慣れない異国の電車の撮影をしたりするのもはばかられるような、おしゃべりする暇もなくそんな気にもなれないような冷たい駅だったとしたら・・・めぎ的にはその町の印象はものすごく悪いだろうな。もともとヨーロッパでは駅は町の外側に作られ、駅周辺は寂れていたり治安が悪かったりすることが多く、その町の本当の表情に触れるにはそこから旧市街まで移動しなければならないのだが、それでも駅のホームには人々が電車を待ちながら様々な表情をして佇んでいるものだ。この全く人の気配のない駅からは、駅という言葉からわき起こる旅情などはひとかけらも感じることが出来ず、移動手段の通過点になるだけだった。なんとなく、めぎももはや人間ではなく機械人間にでもなったような気がした。
この駅がこんな姿になったのは、2004年のテロの所為なのだけどね。仕方のないことなんだろうけれどね。
トレドに行く前のワクワクした気分が、ハッキリ言って半減どころかぺしゃんこになったほどの衝撃だった。
広い広い駅。あの大きな空間にただ電車が何本も停車しているだけで、人が誰もいないなんてね。