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春の歓喜 [文化の違い]

昨日4月9日の日曜日は2023年のイースター。ウサギも春の訪れを感じて学校を始めたところ♪
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しかしまだ肌寒いからストーブ炊いているようだ。
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賑やかに何か言っているみたい。
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これは先生のエプロンの柄。
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これらのウサギの飾りは、うちのドイツ人の母親が毎年少しずつ自分の古いのを形見分けのようにめぎ家に送ってくれているもの。めぎ家は特にイースターを祝うつもりはないが、その心を受け取って、旅に出ていない限りは飾りを出して楽しんでいる。

イースターをどのように祝うのかや、それにまつわる由来のことなど、普通日本では全く知られていない。ドイツ文化の研究者だっためぎだって、ドイツに来て数年経つまではまるで分かっていなかった。ヨーロッパに数年住んでいても、たとえ50年住んでいても、よほど研究熱心で文献を常に調べるか、ある程度文化に精通したヨーロッパの人と深く関わっていなければ、文化や宗教行事に関しては分からないことばかり。ドイツ人の友だちがいても細かい話になると大抵はあまり役に立たない。昨日のクイズは日本人には難しかったが、普通のドイツ人だって全部は分からない。ただの習慣として訳も分からず卵に色を塗って飾り、ウサギの人形を並べているだけのドイツ人も多いのだ。さらに、国が変わると細かな習慣も異なるので、キリがない。
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それは例えば、注連縄が何を表象し、どうしてガタガタな形の白い紙がぶら下がっているのかとか、どうして鏡餅が「かがみ」もちというのかなどを説明できる日本人が少ないのと同じことだし、東京と関西と地方とではお雑煮の中身も餅の形も汁の作り方も全く異なるのと同じこと。

さて、キリストが復活したというイースターはとても良い天気になり、めぎたちはいつもの散歩の代わりに車で桜を見に出かけた。その話は日を改めて。
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それから間に合うように帰ってきて、マウスの番組を見ながらいつもの日曜日のブランチを。
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今日の茹で卵は完璧。
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それからレーズンパンを食べた。そうそう、これも案外知られていないことだけど、基本的にドイツではレーズンパンを週末や祝日前にしか売らない。いつでも売っているパン屋さんもあるかもしれないが、多くは平日には無いのだ(小さなレーズン入りの丸パンはいつでも売っているが、食パンみたいな一斤または半斤の塊で売るレーズンパンが無いという意味)。それは、レーズン、つまりブドウがキリストの血を象徴しているので、日曜日に食べるものだという考えに基づく。教会の日曜日のミサや礼拝で、最後の晩餐にキリストが使徒たちに分け与えたものである葡萄酒とパン(キリストの体を象徴)を口にするのと同じ理屈。
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でも、ブドウパンください、え?金曜と土曜しか売らないの?あっそう…となったとき、ふーん、レーズンパンって日替わりパンなのね、という風にしか考えないのが普通ではないだろうか。それは、日本人としては、日替わりで売るパンというのは一つのサービスとして知っているけど、どのパンが何曜日に売られるかに関しては店が決めたことで、特に何の文化的理由も無いからだ。このような自ら知っている理屈で説明できてしまうことはそれ以上後追いもせず調べたりしないから、文化を知るのってとても難しい。果てしない好奇心と想像力と努力を必要とする。

イースターの連休に入る前に、花の苗を買ってきた。これらの花、6℃以下になるとだめらしい。この日曜日の最低気温は6℃、最高は15℃。うーん、どうかな。
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今日4月10日(月曜日)もイースターの祝日。お休み、長いなぁ…
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