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聖マルティン祭 (ガチョウを食べる日) [プチ教養]

11月11日は聖マルティンの日。
と言われても、聖マルティンって誰?と思う人がほとんどだろう。
私もよく分からない。

なんでも、4世紀の冬のある日、マルティンという男が寒さに震える貧者に自分のマントを半分切り裂いて与えたのだが、その貧者はイエス・キリストの化身で、マルティンに聖人の称号を与えたのだとか。そのマルティンが亡くなった日が11月11日なのである。

それにちなんで、ドイツでは11月11日が近づくと、一週間くらい毎晩あちこちで提灯行列が行われる。どうして提灯なのかは分からない。子供たちが提灯を持ってお店や近所を回り、お菓子や飴をもらって歩く。10日夜にはメインイヴェントとしての大行列が行われ、行列は旧市街の大きな広場へ向かって進み、馬に乗った聖マルティンがぼろをまとった貧者にマントを与える寸劇も行われる。
これはデュッセルドルフの寸劇の様子。(デュッセルドルフ市のホームページより引用。元記事はこちら→http://www.duesseldorf.de/top/thema010/events/veranstaltungen/martinszuege/index.shtml

↑この記事はもうなかった・・・(2018年11月13日追記)

こんな感じの提灯を持って歩く。これはギーセンという町のサイトからの引用。
a0.jpg

この時期になると、マウスのサイトでも、提灯の作り方が出ている。
ドイツ語でお読みになる方はぜひどうぞ。
http://www.wdrmaus.de/spielen/basteln/mauslaterne/

↑この記事ももうなかった・・・12年の歳月はそれなりに長い。

さて、提灯行列をするのは幼稚園から小学生まで。大人が何より楽しみにするのは食事の方だ。
聖マルティンの命日11月11日には、ガチョウ料理を食べる。なぜガチョウなのか?

なんでも、聖マルティンは生涯修道士であることを望み、司教に選ばれそうになったときにガチョウ小屋に身を隠したとか。ふーん・・・
まあ、この時期が農家の仕事納めだった昔、下働きの人にガチョウをお給金として渡したとかっていう説の方が信憑性があるかも。

いわれはともかく、とにかくガチョウ料理を食べる日であって、ドイツ人たちはこの日にガチョウを買いあさる。いつも行っているマルクト(広場の市場)では、11時には全て売り切れていた。マルクトで行列を作ってまでガチョウを買うドイツ人の姿は、お正月前に築地で特価の数の子を買う光景をちょっと思い出させてくれた。
これがガチョウのお肉。

料理した一例はこちら。

今年の11月11日は土曜日。レストランは非常に混みそうだ。日にちをずらして食べに行くことにしようと思っている。


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コメント 22

ぽりぽり

ガチョウですか?!流石ジビエの本場ですね。今は養殖されたものが多いのかもしれませんが。。世界の食文化は面白いものです。それにしても美味しそうな丸焼き、絶対食べてみたいです。。私の前世はひょとしてゲルマン系??めぎさんなんかご縁が深いからそうかも。。(日本ではオーラの泉という番組が良く見られていて、前世は。。というのが流行っています(*^。^*))
by ぽりぽり (2006-11-11 09:25) 

y-y-ventuers2

どうも姿あるものを目の前にしたら・・・・苦手で・・・(汗
こういう祭りは見てみたいです。(笑
by y-y-ventuers2 (2006-11-11 10:28) 

リス太郎

提灯行列?ドイツに提灯なんてあるの??
よくわかんないけどガチョウうまそうですね。腹へってきた。
by リス太郎 (2006-11-11 14:25) 

enoshima

寒い冬にマントを与える寸劇は宗教的メッセ-ジですね、
ワインを飲みながらガチョウを食べたく成りました。
by enoshima (2006-11-11 16:09) 

yoocomint

子供が喜びそうですねー

ガチョウですか~~
食べたことないなぁ~
by yoocomint (2006-11-11 17:41) 

めぎ

>ぽりぽりさま
ドイツかどうかは分かりませんが、前世は北国だったことは間違いないような気がします。
by めぎ (2006-11-11 17:59) 

めぎ

>夏のひまわり様
姿があるとちょっと怖いですよね。これは大きくて、料理する前はかなりグロテスクでしたよ。
by めぎ (2006-11-11 18:00) 

めぎ

>リス太郎様
提灯はドイツ語でLaterne(ラテルネ)です。ランタン、と言った方がイメージわくかも。
by めぎ (2006-11-11 18:02) 

めぎ

>八王子のおじさんさま
ドイツのお祭りはキリスト教のものがほとんどですから、部外者はなかなか共感するところまではいきませんね。
by めぎ (2006-11-11 18:03) 

めぎ

>yoocomintさま
子供はガチョウよりも、提灯行列のイヴェントとお菓子をもらうことの方に夢中のようですよ。
by めぎ (2006-11-11 18:05) 

ゆゆ

ガチョウってどんな味がするんでしょうね?
やっぱり普通の鶏肉を想像してはいけないのかな?
美味しそう、やっぱり食べたい。( ̄¬ ̄)ジュル
by ゆゆ (2006-11-11 18:12) 

めぎ

>ゆゆちゃん
鶏肉よりずっとしっかりした味です。やっぱりちょっと野性っぽい。パサパサなお肉のことも多く、美味しいガチョウにめぐり合うのは大変です。美味しいのを食べると、鶏肉は退屈だなあって思います。
by めぎ (2006-11-11 18:15) 

ゆゆ

ううぅ~ますます食べてみたくなりました~ (´¬`*) ジュルジュル~
by ゆゆ (2006-11-11 20:28) 

wakatate

感謝祭には七面鳥で、聖マルテイン祭がガチョウを食べる日ですか!
鳥達には受難の日ですね、
それにしても、日本の土用の丑の日に(うなぎ)を買って
食べるのと同じですね、
決まった日に、皆さん同じ物を食べるなんて、お店は
大変ですね。
by wakatate (2006-11-11 20:57) 

ada

ヨーロッパの人々は秋になると、野鳥や野うさぎやら、鹿とか、食べると聞きました。やっぱり狩猟民族の末裔ですね。血が騒ぐのでしょうか。ジビエっていうのでしたっけ。
ドイツにも日本のとよく似たちょうちんがあるのですね。
by ada (2006-11-12 00:01) 

リス太郎

提灯は日本人が発明したんじゃない???の?
おサルの駕籠屋がぶらさげてる小田原提灯。
「おたく、ええ提灯もってまんな。どこで買いましたん?」
「デュッセルドルフだんねん」
by リス太郎 (2006-11-12 01:12) 

めぎ

>ゆゆちゃん
食べにおいで~♪
by めぎ (2006-11-12 06:08) 

めぎ

>wakatateさま
きっとそのために特別に飼育しているんでしょうね。聖マルティンの日からクリスマスまではカモやガチョウ、ウサギやシカのシーズンです。レストランに特別メニューが並びます。
by めぎ (2006-11-12 06:12) 

めぎ

>adaさま
ガチョウのシーズンだ!と、ドイツ人たちは浮かれているように見えますよ。血が騒いでいるのかもしれませんね。
提灯は、もともとはガラスや動物の角を薄くしたものでできていたようなんですが、子供の行列の提灯は紙で工作したものです。
by めぎ (2006-11-12 06:16) 

めぎ

>リス太郎様
日本人が発明したんですか?それは知らなかったです。ドイツのは提灯と言っても、もともとはガラスや動物の角です。それは中世初期からあるようですから、日本から伝わったわけではないでしょう。
デュッセルドルフで買った提灯を日本へ持って帰る・・・ありそうな気がする・・・
by めぎ (2006-11-12 06:18) 

リス太郎

小田原提灯はたたんで懐中にしまい持ち歩けるという画期的発明だったようです。提灯を発明したのが日本人かどうか、よく考えたらおそらくは中国からの伝来でしょう。日本の提灯は俵型が一般的ですが、中国のそれは球形です。電気のない時代、提灯は生活必需品だったでしょうから、ヨーロッパ、アジアそれぞれで発明されたんでしょうね。
by リス太郎 (2006-11-12 09:56) 

めぎ

>リス太郎様
日本の提灯はたたんでしまえるのですね。それはそういえば画期的なことですね。
by めぎ (2006-11-12 22:05) 

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