スズキさん♡ [2014年夏 日本の旅]

今日はこの夏の日本の思い出から。
これはKrauseさんの畑の野菜。

日本の旅の最後に、Krauseさんのお宅にお邪魔した。そこにはmichaelさんが連れてきたスズキさんが待機していた・・・その大きさが分かるように、michaelさんの手と一緒に撮影。

なんて大きな立派なスズキさん♪

お目々もクリッと澄んでいて可愛くて♪

michaelさんの素晴らしい包丁さばきであっという間にスズキさんは解体されていった。

脂いっぱ~い!

このスズキさんは行き締め&神経抜きしてあって、したがって身が硬直しておらず、こうやって薄切りして氷水にくぐらせ、きゅきゅっと〆て食べる。これを「洗い」という・・・いくら日本でも普通の食卓ではきっとなかなかお目にかかれない料理。michaelさんの奥様が手際よく洗いを盛りつけていく。その向こうで枝豆を茹でているのはKrauseさんの奥様。みなさま、ありがとうございまーす!

氷の上に巻き簀を敷き、その上にまた氷で山を作り、その上に敷いた紫蘇の上に洗いを盛りつけてある。緑色の小さな紅葉がなんとも素敵。

このスズキさんの解体から盛りつけまでをめぎはビデオ撮影し、先日ハンブルクから来た友人夫婦に見せた・・・というのも、その友人夫婦と共に4年前にKrauseさんのお宅にお邪魔したときも、michaelさんが同様にスズキの洗いを作ってくださったから。ここでお見せできないのが残念なほど、本当に素晴らしい包丁さばき。ビデオの中のみなさんの声を懐かしく聞きながらそのときの思い出が蘇り、めぎ家でも大いに盛り上がった。ハンブルクの友人夫婦より、Krauseさんもmichaelさんも、ハンブルクへおいでの際はぜひぜひどうぞ寄ってくださいね、とのこと。本当に、ぜひ。そして、もちろんぜひデュッセルドルフへも♪
テーブルは御馳走でいっぱい・・・これ、F値を上げてぼかさずにとるべきだったわねえ。

Krauseさんの野菜は揚げ浸しに♪

この他にも、鮪の大きなカマがあって・・・

美味しい塩焼きに♪ 大きさが伝わりにくいが、6人で食べても一人一人小皿に山盛りいっぱいいただけるほどの大きさ。

洗いは6人でこれを4皿あっという間に。

ああ~なんて幸せだったのかしら~~~
うちのドイツ人はmichaelさんの素晴らしい包丁に目が釘付け。うちにも和包丁が2つあるけど、ここまで素晴らしいのはねえ・・・

それからしばらくして、スズキさんの一部はこんな風にお召し替えして・・・


ポワレに!

皮がパリッとしてて美味しかった~~♪
そしてアラは・・・

きゃあきゃあ♡

あまりにも舞い上がっためぎはKrauseさんの田んぼで穫れたご飯を写し忘れ。満腹~♡

そして最後にスイカを凍らせて作ったデザートを(名前忘れちゃった・・・)。

暑い暑い日本の夏の日、氷で冷やした洗いや凍らせてしゃりしゃりするデザートがとっても心地よかった・・・今すっかり肌寒いドイツでこれを思い出すとブルブルっとしちゃうけど、あのときは本当に暑くて、ああこれがこの蒸し暑い日本ならではの食事なんだよなあと骨の髄まで噛みしめたのだった・・・旅の終わりの寂しさを感じながら。Krauseさんご夫妻とmichaelさんご夫妻の素晴らしいおもてなしに心から感謝。
つづく
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
夕方の光 [2014年夏 日本の旅]

現在、この夏の日本旅行記を連載中。
ここは旅の最後にお邪魔したKrauseさんのおうち。

Krauseさんと言えば、薪。

Krauseさんと言えば、畑。






日本の田園風景の優しい緑色。

この明るい緑色が日本独特のものだとは、日本にいるとなかなか気がつかない。ドイツの緑色はもっともっと濃く、黒い森という名前からも分かるように、木々の緑は黒っぽいのだ。

Krauseさんと言えば、カブトムシ。大きさが分かるようにうちのドイツ人の手と共に撮影。

夕方になって暑さが峠を越えた頃、近くを少し散歩した。日本らしい建物が遠くに見える素敵なところ。

Krauseさんと言えば、お酒♪ これは酒屋さんの屋根。

ここに住む人たちにとってはこれが日常のはずだ。畑や林や山も、特別なものではないだろう。東京などの都市部に住む人たちにとっては、無機質なマンションやアパート、勤務する会社のビルが日常だし、都市の郊外に家を建てた人にとっては、その住宅街と遠い通勤が日常である。どちらの方々も、たまには日常から離れてどこかへ行きたいと思うだろう・・・それが割と近場の温泉だったり、日本国内の別の県だったり、街歩きだったり山登りだったりダイビングだったり、はたまた海外旅行だったり、人それぞれではあろうが。それと全く同じく、ドイツの人たちにとっては、そしてドイツに生活の基盤があってたぶん一生死ぬまでドイツに住み続けるであろうめぎにとっては、ドイツの街並みや森や遠浅の海が日常であって、こういう日本の田園風景や東京の隙間ない圧倒的なビル群の景色の方が非日常。ドイツの人たちにとってヨーロッパの他の国々は日本的に言えば他の県に遊びに行くような気軽な感覚だが、日本は他のアジアと同様全く異質なものとして映る。本当に本当にものすごく遠くへやってきたなあと感じるのだ。めぎもそんな風に感じるようになるとは14年前には思ってもいなかったけど。
近くの神社にお参りした。

Krauseさんと言えば、注連縄作り。

地元の人が注連縄を作って奉納する神社・・・ああ、なんて素敵なのかしら。ここに一年くらいホームステイして、一緒に注連縄作りをしたいなあ・・・などと思うのは、めぎがここを非日常だと感じていることの表れなのよね。

割と最近地元の人たちの寄付で建て直されたという神社。細かいところまで非常に美しい。

木の大好きなうちのドイツ人が、食い入るように見ていた。

ここにはなかなか趣のある狛犬さんも。

もう片方の狛犬さん。

蛇が出ない聖域だという神社の境内・・・しかしなんというか、ただ聖なる空間というのではなく、おどろおどろしさも兼ね備えた、畏怖を感じるところ。ああ、この畏怖の雰囲気こそが本当の聖なるものなんじゃないのかな・・・そんなことをこの神社で感じ、うちのドイツ人はそのことについて先日義母の誕生日パーティーの席で会った牧師と議論していた。彼らによるとキリスト教のプロテスタントでは神はとてつもなく清らかなイメージなのだが、日本の神社では神というのは魔的なものと紙一重というか、一体に感じると。何か悪魔を象徴するものがそこに立っているのか、と牧師に聞かれ、めぎは一言、いや、雰囲気。牧師は絶句し、しばらく深く考え込んでいた・・・

でもね、思えば夕方の光だって、ほら、夜と隣り合わせ。夜は朝と隣り合わせ。一日は朝も昼も夜も全部つながっている。

案内してくださったKrauseさんに心から感謝。
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
朝の光 [2014年夏 日本の旅]

現在、夏の日本旅行記を連載中。
ここはドイツに帰る直前、早朝に訪ねたところ。

きっと最初の写真を見ただけでどこだかお分かりになる方も多いのだろうな・・・なにしろ日本で2番目に初詣客の多いところだから。

最後の夜を成田で過ごしためぎたち。成田山の目の前に宿を取り、部屋からもお寺が見えるのだけど、早起きして最後のスーツケース整理をし、6時頃参拝に出かけた。
最初の階段でうちのドイツ人がひたすら感心・・・このお寺、すごいお金持ちだねえって。階段の石がほら、どこにも切れ目がなくて、一枚石(と言うのかな?)。こんなに大きな石を細長く切ったのね。

途中にこんな空間があり・・・

また上へ。その階段の左右に岩というか石の山というか、岩の上に石や像や灯籠などが積み上がっている。


岩かと思ってよく見ると、像だったり。

一つ一つゆっくり見たくなるのだが、あまり時間がないのでさくさくと。


その階段を上ろうとして、気がついた・・・あら、ここは一枚じゃないわねえ。大きな石が見つからなかったのかしら?それともこの辺りを作るとき財政難になったのかな??

以前だったらめぎには全く気がつかなかったことなのだが、うちのドイツ人と一緒だと彼の視点でものを見るようになる。うちのキッチンの床の張り替えをした頃から、めぎも石やタイルの張り方に目が行くようになった。
2つめの階段を上りきると、ここに初詣に来る方にはきっとお馴染みの景色。

朝の光が美しかった。

でも、閑散としてるでしょ・・・真夏の早朝はこんなに誰もいないのね。本堂の右の奥の方には公園があるようだったが、時間がないのでそちらはカット。それに、6時と言えども既にジリジリと暑くなってきていて、こんな広いところを散歩したら熱中症になってしまいそう。
左の方へ行ってみた。

ここも岩がごつごつとしていて、その上にいろんな像が。

成田山って、本当に山だったのね。それも、岩山だったのね。知らなかったなあ・・・
左奥の上の方へ行ってみた。

そこにはまた広い空間が。

木の建物が素晴らしい。こういうのを全部撮影したいけど、時間がなくてさくさくと。

百日紅が咲いていた。今回の旅では梅雨の末期に来て、ギリギリ紫陽花を見て、百日紅まで見ることができて嬉しかった。

これ以上上に行く時間がなく、したがって平和大塔とやらは見ていない。遠くからこうやって写しただけ。

駆け足だったけど、いつもお正月のニュースで見ていた成田山を歩くことができてよかった・・・今回の旅では小さな無名の神社やお寺から北海道神宮やこの成田山のような大きな有名なところまでいくつか見たけど、大きなところは非常に清潔で整然としていて、昨日の小さな神社で感じたようなおどろおどろしさは全く感じなかった。そういう意味ではキリスト教の教会や大聖堂と似ていて、もちろん神仏とは別の怖そうな像もいっぱいあるのだけど、特に薄気味悪さは感じない。安心して歩ける感じ。それなのに、ちょっと遠い存在のような気もするのが不思議だった。
階段を下って出口へ戻ってきた・・・

こんな狛犬さんもあるのね。

ところで、入り口の左上に、成田山とは別の階段がある。

そこからこんな風に成田山が一望できるのだが・・・

階段を上がりきると、こんなところに出る。

↑この左側に小さな神社の入り口が。

その奥には・・・

狐様たち!!

お社のまわりにもぐるりと狐様方が取り囲んでいた。


ここ、ちょっと不思議な雰囲気でお勧め、とKrauseさんの奥様に言われたのだが、いやあ、ここ、よかったです~成田山より印象深いほど。もっとここに時間をとればよかった・・・狐様たち、ものすごく薄気味悪くて、怖かった~~~そんなこと言うと罰当たりかも知れないけど、稲荷神社って怖いですよね。

ここに行ったのももう約一か月も前のこと。あっという間に日々経っていきますわねえ。
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)