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4月最初の金曜日のマルクト市場 [新型コロナウィルスのこと 2020年]

メルケルさんが14日間の自宅隔離を終えて復帰。と言っても彼女は感染していたわけではなくて、彼女に肺炎の予防接種をした医者が感染していたことが分かったので万一の感染を防ぐために自宅隔離に入ったのだった。その間3回のテストをし、いずれも陰性だったとのこと。彼女はその間人に会わないようにしただけでホームオフィスをしていたわけだが、その14日間ってホントあっという間だったわねぇ。彼女が自宅隔離に入る直前に明確な指示を出したのは、つい昨日のことのような気がするなあ。そしてその14日間、めぎが外に出たのは7回。1回は仕事で学校に、2回は日曜日の一時間の散歩、4回は食料品の買い物。ジョギングで外に出るのは許されているのだが、この14日間はやる気が起きず怠けてしまったわ…

4月最初の金曜日、いつものマルクト市場は先週よりさらに様相が変わっていた。
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日本でもすでにソーシャル・ディスタンシングという言葉が紹介されているようだが、この他人と1.5m以上距離を置くことが決まりとなってから、店の前で並ぶ間隔を結構広げなければならなくなって、それほど大きくもない広場の中ではそのソーシャル・ディスタンシングが取れなくなってしまう。だから、並ぶ方向を店ごとに決めたようだった。
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ここは2mって書いてある。メルケルさんも最低1.5m、できれば2mって言ってたなあ。売り子さんたちもマスクをし始めた。いかにもお手製マスクっていう感じのだったけど。
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先週はお隣オーストリアでスーパーなどでマスクが義務付けられた。ヨーロッパでも遅まきながらマスクが推奨されつつある感じ。しかしドイツでは、マスクが売っているところなんて、見たことない…義務付けられも、どこで買えばいいのやら。と言ってもスカーフでもいいというほどアバウトなのだが(だからウィルスの感染を防ぐことなんて全く不可能で、自分が感染しているのに無症状で気づかないうちに他の人に移してしまう可能性を減らすだけ)、それじゃうちにあるスカーフで代用しましょ、と思っていたら、うちのドイツ人の母親が先日電話をかけてきて、うちにいっぱい要らない布があるからマスクを作って送ってあげると言っていた。おお~どんな色でどんな模様のが来るかちょっと怖いな…うちのドイツ人は、作るのなら2枚重ねにして間にコーヒーフィルターかキッチンペーパーが挟めるようなのを作れ、などと指示していたけど、さていかに。

いつもの八百屋さんへはこの矢印に沿って並ぶ。
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こちらは先週のビニールのような仕切りはなく、その代わりに…
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ほとんどの売り子さんがお手製マスクをしていた。
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4月になり、早くも白アスパラが登場。まだほんのちょっぴりで、いいのは1kg15ユーロで、その下のあまりよさげに見えないのも14ユーロもしちゃうけど。ちなみにスーパーでもオランダ産のが既に売っている。めぎ家はまだ買っていない。例年、味が本当に美味しくなる5月になるまでは買わない。
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今年、白アスパラやイチゴをはじめ、食べ物が高騰するかもしれないという。いつも採り入れをしてくれていた外国人季節労働者の人たちがコロナによる国境閉鎖で来られないからだ。30万人もの人手を必要としているのだが、国境封鎖前に2万人しか入国してなくて、その後も特別に許可が下りたのは4万人だとのこと。特に白アスパラは刈り取りが難しくて熟練が必要だそうで、大量に受け入れた難民にこの仕事をしてもらうというわけにもいかず、毎年東欧から同じ人たちが同じ農家に来ていて白アスパラ収穫のプロとして信任も厚くもう家族も同然の間柄なのだと言うが…膨大な量の白アスパラを前に取り入れが追い付かない農家も可哀想だし、その時期の収入の当てが外れた東欧の皆さんも気の毒だわね…さて、今年のお値段はどうなるかしら…まあめぎは多少高くても、喩え倍になっても買えるし、そのお金をこの農家への寄付のつもりで払うつもりだけどね。

お花も買う人が減って大変と聞く。人と会ってはいけないというこの状況では、花をプレゼントする機会が全くないからだ。めぎ家のように食卓や庭やバルコニーのために買う人はいるけど、それでもいつもよりは売れ行きが悪いのだろう。
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これがいつまで続くのか、先行きがホント不透明だわね。学校だって、これまで3週間休んできたけど、これから2週間後に普通に再開できるような気が全くしないわ…だって、3週間前の、つまり休校に入ったときの感染者数は3000人ぐらいだったのが、今は9万人よ…一日何人新たに感染とかという数のニュースを見ることももうしなくなったし(記事を書くために調べてみたらここ最近は一日6千人台)、近々10万人を超すのは当然で、次の2週間にそれが落ち着くなんて想像もできないわ…金曜日、延期になった卒業試験の日程が決まって高等部主任からあれこれ連絡がきたけど、ホントにこれ、できるの?と思いながら読んでいためぎ。下手すると、他の学年の通常授業はなしで卒業試験だけやる、なんてことになりそうな気がするなあ...
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または、隔週で登校させる学年を切り替えるとか、曜日ごとに替えるとかとか、一部をオンライン授業にするとか、そんな感じになるのかなあ。多分学校はそう遠くない時期に何らかの形で始まると思うけど…多少は感染者を増やしてみんなに抗体を作ってもらおうという段階に移行するテストの意味を含めて。ちょっと学校を開けて(ホームオフィスも解除して)、感染者を増やして、また休校にして(ホームオフィスにして)というのを繰り返すんじゃないかな…医療崩壊しない程度に。うまくいくかわからないけど。
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とにもかくにも事態は深刻で、だからこそドイツではこの金曜日までに自営業者に本当に9000ユーロが振り込まれ、数人から数十人の小さい会社にも規模によって15000ユーロやら25000ユーロやらが振り込まれた。つまり、3月中旬からずっと休業を強いられた自営業の人…例えば美容師さんとか外国人向けのドイツ語学校などで教えている先生とか月謝制でお稽古しているピアノの先生とかバイトで生計を立てていた人とか…には9000ユーロ(約107万円)が、小さなレストランとかブティックの経営者とかで店が閉まっちゃってコックや売り子に給料やバイト料も払えなければテナント料も払えなくなりそうな人にも15000ユーロ(約1800万円)とか25000ユーロ(約3千万円)が振り込まれたわけだ。それを返さなくてもよくて、本当にくれたのだ…決断から実行までの速さが凄い。3月20日ごろからその話が出て、確か23日に閣議決定して、24日~25日ごろに各州議会ですぐに可決して、確か27日午前中に連邦参議院でも可決して、27日午後からオンライン申請が開始。名前と身分証明書の番号と税金番号(確定申告に使う番号)等の超簡単なオンライン入力でものの5分で申請が完了し、その数秒後に受け付けた旨のメールが来て、その数分後に受理された旨のメールが来て、その1~2日後にお金が口座に。めぎの住むノルトライン・ヴェストファーレン州では、3月27日から4月2日までで申請が32万件にも及び、そのうちの30万件は4月2日までに既にお金を振り込み済みで、86%が自営業者と従業員5人までの小さな会社だったとか。これって、国が、お金あげるから心配しないでうちにいなさいって言っているってことだわね。107万円くれたら、たしかにとりあえず3か月、人によっては(家賃が少額で子供などもいなければ)6か月ぐらい無収入でも暮らしていけるわよね。それだけ事態は深刻で、ハッキリ言えばお金で解決できるからこそさっさと払ってみんなを自宅待機にしたのだろうと思う。有無を言わせず、という気がするのだ…

ソーシャル・ディスタンシングをうまく取れない子供たちはこうやって閉じ込められていた。遊園地や公園の遊び場も閉鎖されているし、親はホームオフィスでうちにいても働かなければならないし、子どもたちはここまで3週間うちでどうやって過ごしてきたのかしらね。これからの2週間も、元気でいてほしいわね。
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(。・_・。)2k

日本の30万とは桁違いですねぇ
その30万だって収入の少ない人だけですからねぇ
それにしても 凄い数の感染者数ですね
本当 気をつけて下さいね

by (。・_・。)2k (2020-04-05 03:01) 

Baldhead1010

先が見えないところが怖く、辛いですね。
by Baldhead1010 (2020-04-05 04:03) 

mimimomo

確かに徹底していて、それでもなお感染者が増える・・・2週間の潜伏期間があると言うのは、怖いことですよね。
ドイツはそれだけ紙幣を印刷するわけかな? インフレの心配はないのかしら。わたくしが一番怖いのはこれからは輸入品が減り国産になる率が高いけれどそれだけ品不足。それだけでも十分インフレの素地があるのに、そこに紙幣を印刷するとどう言うことになるのかと・・・
日本の特に若者が、どうも危機感を共有していない風があって、この頃は若者の感染も増えているよう。年配者にも居ないわけじゃないけれど若者に目立つ「自分勝手」。
by mimimomo (2020-04-05 07:02) 

YAP

イタリアやスペインは、新規感染者数が減少に転じているようにも見えてきたようですが、それが傾向としてほんとなのか誤差の範囲なのか。
ドイツは、かなり頑張ってやっていると思います。
リーダーがしっかりしているのでしょう。
それに引き換え、マスク2枚配布をどや顔で発表した日本の首相は...
慌てた様子ですぐに30万の給付を発表しましたが、自己申告とかそれを審査してとか、スピード感には全く欠けてます。
by YAP (2020-04-05 07:13) 

ナツパパ

WHOがマスクなんか役に立たない、と言ったのはいつの話でしたか。
日本でマスクしているのを、半ば揶揄しながら報道したのはいつでしたか。
世界各国、対策で間違っていることも多いことでしょう。
もちろん日本でも...。
by ナツパパ (2020-04-05 10:52) 

Inatimy

アスパラの収穫、こちらも人手不足の問題はあるみたいですが、外国人労働者はコロナウィルス感染拡大防止策の前にすでにオランダに入ってたようです。他にも外食産業とか温室園芸の分野からの労働力が集まってるとか。
by Inatimy (2020-04-05 19:06) 

テリー

ドイツ、フランス、イギリスは、強制的に店を閉めさせる代わりに、前年の俊夕の70%位を、補償として、政府が、払っているようですね。
日本でも、自粛ではなく、強制的に、店を閉めさせろと言う人もいますが、レジャー施設、航空会社、ツアー会社、旅館、ホテル、自動車とかの大企業ーーまで補償するのか、線引きが難しい気もします。
日本は、あくまで、自粛だから、補償はせずに、潰れそうな会社は、融資をしますという立場ですね。日本の場合は、すでに、GDP の160%, 1000 兆円以上の借金を抱えていますが、50兆円規模の対策は、考えているようです。
by テリー (2020-04-05 22:05)