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暑い日々に [小さな出来事]

やっと週末。やっとブログの新しい記事が書ける時間を取った。写真は必要なのをちょこちょこ撮ってはいたのだが。

午前中のめぎ家バルコニー。ここ連日30℃を超す夏日が続いていて、うちのドイツ人はバルコニーに布で覆いをしてカンカン照りを多少遮っている。
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めぎ家はアパートの最上階。とは言えリビングとめぎの部屋のある部分はその上に屋根裏の空間があって、そこは物置&ボイラー室で蒸し風呂状態になっているのだが、その下のリビング等は、部屋が屋根のすぐ下でないため幾分涼しい。
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それに対し、この写真の奥のキッチンとその隣のうちのドイツ人の仕事部屋は、どちらもちょうど屋根裏のない部分で、日光が直接当たった天井から熱が籠って蒸し風呂状態になる。
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で、ここ数年真夏日が続くようになり、その期間はとても仕事にならないことになってしまっていた。今年は30℃を超す日がここ数年より少ないのだが、基本的に暑い日が多くなる傾向になっているのは明らかなので、うちのドイツ人はとうとうあることに踏み切った。
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クーラーを購入したのである。
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と言っても日本みたいなのではなく、下に置くタイプ。
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そして室外機はなく…
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熱い空気はこうして窓の外へ出す仕組み。窓を半開きにし、カバーで覆ってその隙間からこの太いホース(というのかな?)で熱い空気を出すのだ。
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室外機を置ければそういうクーラーを買うのだが、壁をぶち抜いてどこかに室外機を置く工事をしたいと言ったところで大家は恐らく2年ぐらい放置するだろうし(うちの大家に限らずドイツではこれがかなり普通…大家の対応に不満を持っていない人を探す方が難しい)、下手すると無視して終わるし、やっと許可が下りてもその工事をする業者が手配できるまでにまた1年ぐらいかかりそうなので、工事をしなくても済むタイプのクーラーを買ったのである。ドイツではそういう人が多いようで、室外機付きのクーラーよりこの置くタイプの方がメジャーに売られているほどである(特に今年急にたくさん売られるようになった感がある)。

これはいわば室外機内蔵のクーラーを室内に置いているということなので、実は結構な音になる。うちのドイツ人はエキストラに静音タイプのを探して買ったので、相場よりちょっと高く500ユーロ程度だった。電気代は、現在一年前の1.5倍になっていて、何度に設定するかにもよるけど1時間当たり40セントぐらいではないかとうちのドイツ人が試算。つまり、もし一日中24時間使ったとしたら、一日当たり9.6ユーロ(1300円ほど)大目に払うということである。まあ今年は数日のことだし、高くても現時点では払えるからいいけど、これはエネルギー問題でもあって、エコに逆行しているよなあとも正直思う。が、屋根の真下の部屋の中はどんなに気をつけてカーテンを閉めて光を遮って窓も閉め切って湿らせたタオルや氷水を入れたペットボトルを扇風機の前に置いて頑張っても33℃ぐらいにまでなってしまうため、そこで仕事をする以上は背に腹は代えられないのである。おかげで体もかなり楽になり、すると精神的にも余裕が生まれ、英断だったと思う。
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キッチンの方は買っていないが、隣の部屋でクーラーを使っているためか、若干いつもより過ごしやしく、扇風機でそこそこ快適にやり過ごせているようだ。もちろんこちらに日が当たる午後の時間帯はこうして簾を使用し、光を遮るのが前提条件だが。
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バルコニーに行くドアも遮光中。
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で、そのクーラーの威力を見ためぎも、やっぱり欲しくなってしまったのだ…まあめぎはうちで仕事をするのは夜か早朝が多く、あとは週末なのだが、暑いときは日々壁の石がその暑さを充電するかのように蓄積し、夜になって窓全開にしてもなかなか冷えずかなり辛いわけで…それに、平日は学校に行っている時間が長いとは言え、学校こそクーラーがなく教室の場所によっては本当にしんどいため、うちに帰って来た時にホッと一息できるクーラーがあったらどんなにいいかしら…

というわけで、ザルツブルクに行く直前に購入。その頃はそんなに暑くならず一回試しに使ってみた程度で終わったのだが、先週後半以降、そして週末にかけて現在絶賛使用中。
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置くタイプのクーラーをどんな風に使うかというと、まず窓にマジックテープを張り…
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こんな形状のビニールを設置する。真ん中にチャックがついていて、窓を開けたい場合はチャックを開ければ風が通る。
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そして、クーラーを使用するときにこの太いホースを外に出してチャックを閉める。見た目が醜いけど、暑いときはそんなことどうでもいいから涼しくしたいと思ってしまう。
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めぎは音にはこだわらず小さめの250ユーロのを買ったのだが、使ってみると結構音が大きいのにびっくり。うちのドイツ人が出した倍の値段は、その価値があると感じる。でも、ちょっと大きすぎるので、めぎはこの小さいのでとりあえず数年頑張ってみようと思う。
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クーラーを使っても、こうして光を遮断するのは前提条件だ。少しでも電気代の節約をしたいしね。
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助かるのは、日が向こうの建物の陰になれば、窓を開けて換気もできる程度になるし…
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外で夕食を食べられる程度にもなるということ。中は壁の石が熱を吸収しまくっているので暑いのだ。
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30℃以上はたぶんあと数日で、25℃以上もあと1~2週間のようだが、そのちょっとの間を快適に暮らせるようになったことにとても満足している。エコのことを思うと気が咎めるのも事実なのだが、歳をとるにつれて暑さが身に応えるようになったことも事実で、いろいろ工夫することはもうやり尽くしたので、我慢せずできる範囲で無理をしないで過ごしていくことも賢明かなと思うことにしている。
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そうそう、どちらのクーラーもかなり重いのだが(めぎのは25㎏ぐらい)、めぎ家にはエレベーターがない。で、どちらも配送業者さんが届けてくれた時に、エキストラに10ユーロをお渡しして最上階まで運んでもらった。(普通の宅配はアパートの入り口のところまでしか届けてくれないので、下まで取りに行かなければならないのだ。)ドイツの最低賃金は現在10.45ユーロで、10月から12ユーロ(1ユーロ138円換算で1656円)になるところ。だから、上に運べば10ユーロもらえるとなると、喜んで運んでくれる。方やこんな贅沢なクーラーを購入し、方や10ユーロもらって上に運ぶ…有難く運んでいただいたが、いろんなことを思う実情である。

おまけだが、先日sheriさんのブログで手に持つ小さな扇風機のお話を読んで、コメント欄にあったリンク先を見たらヘッドホンみたいな形で首にかけるタイプのもあることを知り、アマゾンで取り寄せてみた。もうちょっとお金を出せばもっとカッコいいタイプもあったが、めぎはこのオーソドックスな扇風機タイプが面白いと思い、ちょうどセールしていた充電式の白を購入(ドイツまでの送料込みで25ユーロほど)、髪を巻き込まないようにするために安っぽい付属ネットをつけて使っている。これ、学校で授業中に首に下げてみて、この風のおかげで最も暑い地獄の教室でもそこそこ楽になって、すっごく嬉しい。生徒や同僚にもクールと言われるし、ちょっといい気分♪
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