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岩塩鉱山への道 [2019年夏 ハルシュタット]

現在、2019年夏のハルシュタット一人旅の話を連載中。3日目午後の散歩の話。

これも前日雨の中撮ったところ。
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前日あの謎のおじさんが水を流していったここ、めぎも水を流してみた。
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その近くからちょっと上へ上る道があって、行ってみた。
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ここ、かつて岩塩鉱山夫の奥さんたちが岩塩を運び下ろしていた時に一休みしたベンチがあったらしい。奥さんたちは500mの高低差の岩塩鉱山を一日2往復し、重い岩塩の塊を背負って降りたのだとか。臨月でも仕事をしていたと書かれている。重労働の辛さを耐えるためにお酒を飲みすぎてアルコール中毒になる女性も多く、それで子供に障害が出ることもあったとか。
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ここ、冬は除雪もしないし融雪のための塩もまかないので冬は立ち入り禁止と書かれてて…
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夏の今も立ち入り禁止になっていた。
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ここは大きく言えばアルプスの一部で、冬にしっかり雪の積もる地帯。オーストリアはスキーで有名なところで、この辺にはドイツから冬に休暇に行く人も多いし、近くでスキーのワールドカップが開かれているところ。売られている絵葉書に雪のハルシュタットの写真をたくさん見たが、撮ってみたいなあと思うものの、寒い時期にここに篭るのは、うーん…晴れれば素晴らしく美しいだろうけど、吹雪だったらただただ宿に閉じ込められてしまいそう。昔の人はそんな時期も一日2回500mを上り下りして岩塩を運んでいたのだろうから、お酒飲んじゃう気持ちもわかるなぁ。

立ち入り禁止だったので、めぎはこの近くの岩塩鉱山へのケーブルカーの方へ行ってみることにした。これはその乗り場の近くにあった消火栓。なんだか寂しそうに見えてパチリ。
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さて、このケーブルカーに乗れば500mを一気に登れるわけだが、この乗り場、とんでもない長蛇の列になっていて1時間待ちだとかで、めぎはあっさり諦めた。お天気もパッとしないからせっかく登ってもちょっとがっかりな眺めだろうし。まあこういう天気のイマイチな日こそ岩塩鉱山そのものの見学でもすればいいのだろうが、1時間も列に並びたくはないわ…
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そんなわけでまたさっきの道を戻る。昨日もお見せしたこの道だ。道の名前はDr. F.-Morton-Wegというのだが、まず最後のWegは道という意味。Dr. F. Mortonという人は1969年にハルシュタットで亡くなった紀元前のハルシュタット時代(ケルト民族の時代)の研究家で、特にこのあたりのダッハシュタイン連峰の洞窟を調べていたらしい。それと同時に紀行文を書いたことで知られるとか。数字はここの番地。1番地から123番地まであるわけじゃなくて、調べてみたら、5、6、9、20、21、22、24、25、26a、26b、27と飛び飛びで、そのあと急に飛んで123、125、127となり、そのあとも飛び飛びで最後が166だって。どうしてなのかは不明。
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もうこの小路もほぼ見尽くしたという気がするが、下の道は人でいっぱいなので通る気にならない。
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うーん、晴れないかなあ…
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散歩はまだまだ続く。
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