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床の層 [めぎ家改装中]

これはリビングルームの床の張替えのために購入した木材。
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しかし木材を敷く前にはしばらくその木材が入る場所で馴染ませた方がいいというお話。その分を見込んで5月中旬に配送してもらったのだが、そんなわけで配送されたのはそのまま積んだまま。で、ちょっと話は前後するが、4月下旬から床のフローリングを撤去し始めていた。
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すると、ものすごく汚いカーペットが下に現れ…(知らないでいるというのはある意味幸せなことだわね…)
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その下には古いリノリウム(ご存じない方はこちらをどうぞ)が敷かれてあり…
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そしてその下に赤いコンクリート(Estrichという…英語だとscreed)の床があった。
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どうやらこの赤いコンクリートが一番下のようで、その上にリノリウムが貼り付けられ、その上にカーペットが敷かれ、その上にLaminat(簡単にフローリングができる薄い木材)が敷かれていたというわけである。めぎ家のアパートは築130年ぐらいの建物なので、その間の歴史がこの床にも詰まっているということだ。で、その赤いコンクリートの上にはリノリウムを貼り付けた糊とそれにくっついたリノリウムの一部が貼りついたままになってしまったので…
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それを温めては剥がすという作業を始めることに!天然素材とは言え、温めると変な臭い…色々試してみて、温める前にしばらく湿らせれば早く剥がれるというが…
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うちのドイツ人は5月、予想以上に忙しかったので、この作業は夕食後15〜30分ぐらいで毎日少しずつ進められた。
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できない日もあったし、微々たる進捗。
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やっとここまで来たのが、4月下旬に始めてから約1か月後。これ、リビング全体の9分の1ぐらいの面積。
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赤いコンクリートはむき出しになると色が剥げるので(つまりその上に乗ると靴下などに赤い色がつく)、リノリウムを剥がし終わったところでうちのドイツ人は透明な液体(ドイツ語でGrundierungといい、日本語でプライマー?)で下塗りをした。見えるかな…?
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それから次の部分に取り掛かる。
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カーペットとその下のリノリウムを取り除いたら、うわああぁぁぁ…ほとんどくっついてる。これ、リビングの9分の2ぐらいの面積。つまり、9分の1をはがし終わり、次のこの部分を剥がせばやっと3分の1が終了するということ…
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剥がしたのはまずここに置かれ、順次地下室のゴミ置き場へ。こういうのは普通のゴミでは捨てられないので、粗大ごみ収集を申し込まなければならないのだが、5月末に申し込んだら取りに来てくれるのは7月初めと言われた。
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これ、もともとの段取りではめぎの夏休みの6週間で作業を行う(最初の2週間はめぎも家具の撤去や床剥がしなどを手伝い、次の3週間でめぎがザルツブルクへ休暇に出かけてうちのドイツ人が黙々と張替作業をし、めぎが戻ってきた最後の1週間で家具の搬入を行う)予定だったのだが、4月下旬に始めても3か月以上かかりそうだわね~いや、10月までに終われれば、万々歳かな。
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とてつもなくめんどくさそうだけど、うちのドイツ人は仕事の合間を縫って楽しそうに作業している。なんでもこれは彼のホビーなので、めぎが飽きもせず写真を撮るがごとく、出来上がりを楽しみにやり続けられるらしい。こういう作業も全て念願のプロジェクトに付随するものなのだそうだ(こうなる可能性をも事前に予想していたらしい)。だから業者を頼むなんていうのは考えもしなかったし(まあそんな金銭的余裕がないというのもあるが、ドイツ人ってこういうのを全部自分でやって仕上げることに楽しみを見出す人が多く、ある程度器用な人なら下手なところに頼むより自分でやった方が仕上がりが綺麗になるという自信もあるようだ)、めぎに手伝えとも言わず、たまにめぎが進捗状況を尋ねたり、写真撮ったり、工夫したことを聞いてあげたりすれば満足している。こんな調子で仕事の合間や夜寝る前にちょこちょことやって、さて、粗大ごみ回収の頃にはどのぐらい進捗しているかしらねえ。秋には張替え、終えてるかしら…

ちなみに現在リビングは、作業をまだ始めていないスペースを使っている。まあめぎ家はテレビを日曜日のマウスの番組30分と土曜日の夜にオペラかコンサート2~3時間しか見ないし(それ以外の時間にテレビをつけることは全くない生活をしている)、コーヒー飲んだりする時間も今の時期はバルコニーを使うのでそんなに影響がないが、ちなみに日曜日のマウスの番組を見ながらのブランチはこんな風に作業と隣り合わせ。
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先日の日曜日はこんな状況。リビングの床の3分の1のリノリウム剥がしが終了したら、ソファーやテレビや本棚などを全て別の部屋に避難させ、リビングは使えなくなる(床は傾いている&凹凸があるので板を張る前に恐らく水平にする作業をしなければならず、一部分ずつ板を張っていくということはできない)。長くかかりそうだわね…めぎ家はスペースが結構あるので、喩え作業が数か月に及んでも、どうせコロナで誰も遊びに来ないし暮らしにもそれほど困らないが…
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窓を開けていられる時期に終わってほしいなあというのがめぎの希望で、お湯循環式の暖房器具を外さなければならないため(下の写真の通り、暖房はカーペット時代に取り付けられた模様)暖房を使う時期までに終わらせなきゃというのがうちのドイツ人の目標。今年の夏はザルツブルク音楽祭もなくなったし(縮小・入場制限して8月にやるというが、その時期はめぎは仕事でもう行けない)、この進捗状況は全て写真に撮れる見込み。そんなわけで、この続きはまたいつかね。
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(。・_・。)2k

大変な作業を楽しめるって凄いなぁ
出来上がりが楽しみですね

by (。・_・。)2k (2020-06-02 02:24) 

Baldhead1010

こういうのは絶対プロに任せます^^
by Baldhead1010 (2020-06-02 04:37) 

YAP

私もこういうのは好きな方ではあるのですが、やはりできることと無理なことの境界はありまして、ここまではさすがにできる気がしません。
自分ができる範囲であれば、プロに任せるよりも自分でやった方がという考え方には共感します。
やはり自分事だとその分情熱も注がれますので、丁寧で確実な仕上がりになります。
by YAP (2020-06-02 08:17) 

ナツパパ

腰が据わってらっしゃるなあ、とドイツ人さんのお話を伺うにつけ、
いつもそう思います。
好きに勝る何物もない、というのはホントですね。
庭仕事をやりつつ、最近そう思いますよ。
by ナツパパ (2020-06-02 10:04) 

momo

いいなぁ♪素晴らしいご趣味ですよね~。
完成も楽しみだけど、過程を見ていくのも楽しみです♪
by momo (2020-06-02 13:00) 

あーちゃ

いやーすごい。ここまでの作業を自分でやろうと思い、実行するなんて。。。
by あーちゃ (2020-06-02 19:39) 

miffy

地道な作業ですね。
秋までに終わりますように。
by miffy (2020-06-02 21:44) 

Inatimy

昔々に床を直した人々、きっちりと接着されてたんですね・・・^^;。
確かに、何かを作ってる過程ってすごく楽しく、そのことだけに没頭できるというのも心地いいんですよね。 こだわりの床、今後も楽しみです。
by Inatimy (2020-06-03 06:29) 

nachic

好きじゃないと、絶対無理な作業ですね。
剥がすところが一番大変そう。。。
by nachic (2020-06-03 15:46)