カターニアの住宅街を抜ける [シチリア]
今日もクリスマス前のカターニアの話をどうぞ。
昨日ご紹介したこのアーチ状の建物の向かいには・・・
こんな建物が建っていた。面白いわねえ・・・この柱のようなものはいったい何のためにこのまま残してあるのかしらね。
↑これ、そばで見ると全く想像もつかないが、ちょっと離れるとその裏に美しい教会のドームが見えた。
これはサン・ニコロ教会だそうで、1687年に着工、地震などで中断し、未完成なのだとか。中には入らなかったが、かなり広い敷地。
そこからまた方向転換し、住宅街の中を北東へ向かう。これは小さな公園にあった何かの廃墟。その廃墟に祭壇を作りかけなのかしら。
こんな道を通り・・・
こんなところで曲がった。この黄色い建物は産婦人科医院で・・・
建物の外で男の人がそわそわイライラ立っていた。
こういうときの男性の気持ちというのは、洋の東西を問わず、信条も宗教の違いも問わず、貧富の差ももちろん問わず、世の中全て同じなのかも知れない。
その近くから海が見えた。ずいぶん高いところに上ってきていたのね。
駐まっていた車の中に、子どものものと思われるものが積まれていた。シチリアでも三賢者の日に冠を被ったりするのかな。それともこれはクリスマスのときに被るのかな。その横の麦わらとの季節感のミスマッチが面白い。
こんな建物やら・・・
こんな建物やら・・・
こんなところを通り過ぎた。
何度も同じようなことを書くが、ここにも人々の暮らしがあるのだ。それも、紀元前からの歴史を背負った暮らしが。日本やドイツで見聞きしていることなど世界のほんの一握りのことに過ぎない。報道や番組で編集されたもので世界を知ろうとしても限界があって、そんな狭いところで培った価値観や経験では全く推し量れない暮らしや考え方もあるのだろう。
カターニアのマンホールにはカターニアの紋章のゾウが描かれ、S.P.Q.C.と書かれている。カターニアの元老院と市民、という意味で、イタリアでは普通S.P.Q.R.(ローマ帝国の元老院と市民)と書かれるのだが、最後のRがローマ帝国のRではなくカターニアのCとなっている。これにはうちのドイツ人が大いに興味を持っていた。ゾウの上のAは、シチリアの守護聖人の聖アガタだと思われる。
こうして暗くなる前に住宅街を抜け・・・
そろそろ電気のつき始めた人通りの多い地域にやってきた。向こうに見えている小屋はクリスマス市のようなもの。ちょっと覗いてみたが、クリスマスとは無関係の服やアクセサリーなどが置かれてて、写真を撮らずに通り過ぎた。
つづく。
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
2015-02-08 02:00
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コメント(6)
二枚目の写真の建物に残る穴は、このたびの大戦の弾痕でしょうか。
木造ならとうの昔に修復あるいは建て替えられているでしょうに。
by Baldhead1010 (2015-02-08 06:00)
世界史を良く勉強された方は、欧州の街並を見る視点も違ってきそうですね。
by ぽりぽり (2015-02-08 10:30)
トルコを旅行した時、昔はこの一に建物があった、と言う柱が残っていたけれどそんなものなのかしらね~?(二枚目のお写真) トルコの場合は前の建物は地震で壊れたと言うことだった。
マンホールってそこそれぞれのお国柄と言うか地域事情があって面白いですね。
by mimimomo (2015-02-08 14:44)
この丸い柱は、神殿風の屋根をつけたかったんですかねえ?
現地の人の暮らしって、そこへ入ってみないとわからないですよね。
いや、ちょっと見ただけでもちろんわかるものでもないけど。
ドイツでも、大都市のはずれのホテルでしばらくいて、こんなところ観光客は絶対知らないだろうなあ、なんて思いながら過ごしてました。
by YAP (2015-02-08 17:17)
火山や地震のある国での重工な石造りの建物は、建てるのも、
その後の維持も大変でしょうねぇ。
街によって建物の色使いも、スタイルも違うとはいえ、
欧州内で、ここまで雰囲気が異なるとは・・・と、
日曜にアップしたコペンハーゲンのイメージが残ってたのでちょっとビックリ。
by Inatimy (2015-02-08 19:12)
写真で拝見すると、クルマはほとんどすべて小型車ですね。
欧州では、このサイズのクルマの需要が大きいのだろうなあ。
各メーカー、良いクルマ出してますものね。
by ナツパパ (2015-02-08 19:40)