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タリンの中央市場 [エストニア]

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現在8月後半のエストニア旅行記を連載中。まだタリンの旧市街はサウナ通りを歩いただけで綺麗な街並みはご紹介していないのだけど、それは「めぎはいまここ」でちらっとお見せしたことだし、めぎがサウナ通りの次に思い出に残る場所を先にご紹介することにいたしましょ。

うちのドイツ人がめぎの仕事中に地図やトラム路線図を見て検討し、是非行きたいと言い出したところ。それはKeskturgというところ。
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↑見つかりました?二つの飛行機マークに挟まれた右側の停留所。

なんでも彼が言うにはKeskturgというのは中央市場という意味だそうで(なんでそんなこと知ってるのかしら・・・ドイツ語とも英語ともフランス語とも全然違うのに)、そこに市場があるに違いない、行ってみよう!と誘われ、お昼にそこへ。本当は仕事先でお昼も出たんだけど、めぎはそれをご一緒せずに外出。ま、市場は是非見てみたいしね♪ それで、こんなトラムに乗って・・・
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こんなところで降りて・・・
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ちょっと歩くとこんな住宅街があって・・・
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その横から市場が広がっていた。スイカはドイツにあるのと同じタイプ。
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あら、キノコだわ♪
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このキノコはドイツ語でPfifferlingといって、ドイツでも今が時期のはずなんだけど、ここにもあるのね~美味しそう。でも、エストニアはチェルノブイリからまっすぐ雲が流れてそこで雨が降った地域だそうで、この辺りのキノコの安全性に未だ懐疑的な意見もあるとか・・・その真偽はともかく、これほど長い間安全面からも風評面からも影響があるこの前例を、めぎは聞くのが辛かった。
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市場の中に入ると、そこにはなんでもあった。
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あの、平たい桃もあるわ~レモンのようなここでは採れないものもなんでも豊富に売られている。
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そうね、ここがソ連じゃなくなってもう20年。しかも、EUに入り、シェンゲンにも入り、2011年からはユーロまで導入されたところ。ヘルシンキとのつながりも深く、最近はタリンとヘルシンキをあわせてタルシンキと呼ばれたりもするとか。ここはすっかり西側の町になったのだろう。でも、ここで聞こえてきた言葉の大半はロシア語。エストニア語でもフィンランド語でもなくロシア語。すごく険しい顔をしたロシア系の顔つきの腰の曲がったおばさんが野菜を売っていたり(写真を撮らせてくださいとお願いすることが躊躇われたほど険しい顔つきでぎょろっと睨まれたので、その写真はない)。第一次産業にはロシア系の残留者がまだいっぱいいるということなのだろうか。

さてさて・・・野菜売り場の片隅にこんな塩漬け?干物?もあった。ちょっと心惹かれたなあ・・・
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この市場には魚売り場もあったけど、それはずいぶん小規模でこんな感じでがっかり。この国はせっかく海に面しているのに魚の食文化はあまりなく、塩漬けや燻製がほとんどだった。バルト海ってあまり魚の種類が多くないのかしらね。
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こんな大きなマーケットみたいなところにはハムやソーセージなどの加工品がたくさん売られていた。地下には生肉コーナーが広がっていたがその写真は無し。
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うちのドイツ人がおやつにナッツ類を少々買っていた。
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市場で新鮮なものをちょっと何かつまめることを期待してきたんだけど、どうも特にそういうお店はないようね・・・
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で、市場の端っこにあったこういうコーヒーショップに入ってみた。
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中は、昭和のレトロみたいな感じでしょ♪
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中ではピザやパンなども売られてるし・・・
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調理したものもあるようだ。
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そこで、一枚80セントくらいの白身魚のフライ(二人で一枚を食べた)と一枚50セントのカナッペを二枚買ってみた。フライは電子レンジで!温めてくれた。コーラの値段は忘れちゃった。それにしてもなんて安い・・・50セントは50円とお考えを。ね、安いでしょ。一般庶民は普通こういう値段でこういうのを食べているってことかしら。
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カナッペの魚は鰺のような鰯のような感じで、塩漬けになっていた。まあまあでしたわよ♪
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これで市場の話はお仕舞い。品揃えはドイツの大きな町のマルクト市場とほぼ同じ感じで、これといって是非買ってみようと思うような珍しいものはなく、首都の中央市場にしてはちょっと小規模のような気もした。これが10年後にはもしかしたら建て替えられて、大きなショッピングセンターになっているのかも知れないな。そして、腰の曲がったおばさんの姿は消え、若い売り子さんばかりになるのかも知れないな。そしてそして、一枚50セントの衛生上大丈夫なのかなと思うような手作りカナッペはなくなって、清潔そうな工場生産のハンバーガーショップや世界中どこにでもあるコーヒーショップになっているのかも知れないな。

ちなみに街中の普通のスーパーはこんな感じ。雰囲気も品揃えもシステムも、ドイツの大型スーパーと何ら変わりがない。ユーロで買い物ができちゃうわけで、もちろんとっても便利だけど、なんだかあんまり遠くに来た気がしない。
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ところで、左がドイツのユーロ、右がエストニアのユーロ。ユーロのコインは表はどこも共通だけど裏側は各国違うというのは旅行好きの方ならきっとご存じのこと。だけど・・・
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表側の1ユーロと描かれた面のこの差をご存じの方は少ないんじゃないかしら。左は2002年のユーロ、右は2011年のユーロ。右のEUROという文字に重なった東欧の部分や上の北欧の部分、形が左と違うでしょ。ちょっと黒っぽく写っているのが見えます?この間にユーロ圏がこれほど広がったのね。
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Baldhead1010

日本人はエネルギーを浪費する割には放射能の怖さを知りません。
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
読んでみてください。
by Baldhead1010 (2011-09-06 04:54) 

manamana

ユーロのコインって、面白いですね。
ロシアのおばさん、ギョロッ、がこわいですね。
by manamana (2011-09-06 06:48) 

かずのこ

表側の地図のことは知りませんでした。
今度行ったら確かめなくちゃ^^
by かずのこ (2011-09-06 07:19) 

krause

欧州の青果市場は、本当に色合いがきれいで、歩いているだけで楽しくなりますね^^。
by krause (2011-09-06 07:33) 

ナツパパ

EUそしてユーロの成功例と言えるのでしょうか。
市場もスーパーもものが豊富で、しかも買っていく人がたくさんいらっしゃるようですね。
世の中が豊かになると、人々の心も国も安定しますね。
by ナツパパ (2011-09-06 08:26) 

mimimomo

スイカ、、、わたくしの夫はスイカが大好き。40年近く前イギリスではスイカを見かけなかったのですが、
イタリアへ旅行したら、楕円形のようなスイカがあって即買い^^ 車でイギリスから
行っていたから、後ろに積んで帰ったわ^^ このスイカを見るとそのことを思い出す。
アメリカの国旗と同じように《独立州が増えると星が増える》ユーロコインも
模様が替わるのですね~ 手持ちのコインをちょっと調べてみましょう。
古いのはもう持っていないかな~
by mimimomo (2011-09-06 08:34) 

luces

ドイツ人さんは面白そうな場所を探すのに鼻が利きますね。
色とりどりの沢山の野菜や果物とくらべて、魚売場の寂しいこと。
市場を見るとどんな生活をしているのか、分かりますね。
by luces (2011-09-06 09:37) 

ララアント

エストニアって国を知っていたかと問われれば
まるで分っていない国ですが 漠然とイメージしていたよりも
都会で賑やかな町に驚いています。
by ララアント (2011-09-06 09:40) 

くっさん。

子供のころは、市場って、ごちゃごちゃしていて嫌いだったのですが、
最近は、めぎさんのブログの影響なのか、旅先で市場の野菜などをチェックしてしまいます。
ユーロ硬貨の大陸が増えているの、知りませんでした。
最初から増えることを見越して、デザインされていたのでしょうね。
by くっさん。 (2011-09-06 10:09) 

夢空

市場と聞くと、なんかワクワクしちゃいます~!(^^)!
ユーロ硬貨・・・ほうぅぅぅ~~なるほどぉぉ☆
by 夢空 (2011-09-06 11:03) 

Ranger

今度はエストニアですかぁ
いろいろいけていいなぁ^^
スイカがあんなに山積みされてるの 初めて観た^^
by Ranger (2011-09-06 13:37) 

ちばおハム

面白い形の桃?ですね。
沖縄では桃は貴重品です。まだ飛行機で運ぶのが難しいからだと思います。大好きだけど。
by ちばおハム (2011-09-06 15:09) 

Inatimy

市場も好きだけれど、街中の普通のスーパーも興味津々。
国が違えば売ってる品も異なって、調味料やお茶・珈琲など風味も違ってくるし、
我が家ならきっと2~3時間は中で楽しんでるかも・・・。
この先いったいどこまでEUは広がっていくのかしら。
こんなに急速に拡大しちゃっていいのかしら・・・。
by Inatimy (2011-09-06 16:49) 

MOCOMOCO

海外旅行に行くと必ず市場は覗いてみたくなります♪
ここの市場も品数豊富で見ていて楽しいですね^^
昭和レトロなコーヒーショップもなんとなく懐かしい感じ。
食べ物の物価が安いんですね~。
by MOCOMOCO (2011-09-06 17:16) 

たいちさん

放射能汚染土壌は、数十年も影響があるので、大変ですね。
最後のコインの話は、気付かない面白い話ですね。
by たいちさん (2011-09-06 17:28) 

マリエ

市場・マーケット・スーパーどこも興味がありますo(^▽^)o 白身魚のフライつまみたいです。
by マリエ (2011-09-06 19:54) 

HIROMI

なるほど、ユーロのコインも日々変化しているのですね。
と、いうことはある短期間だけしか製造していなかったプレミアものとかあるのかな?お宝として価値が上がったりして?
by HIROMI (2011-09-06 21:00) 

miffy

ロシア系の人って生魚あまり食べないのかしら・・・
モスクワ郊外の街の市場でも干し魚ばかりでした。
by miffy (2011-09-06 23:37) 

もんとれ

そうね。食文化はあっという間に踏みつぶされて(云い方悪いな・・)いくけれど、言葉は最後まで残りますね。衛生状態ちょっとどうなん・・?でも安いヨ・・な地場飯と愛想のないお婆ちゃんが消えていって、ショーケースのむこうが西側展開の制服にまだどこか馴染まないぶすっとした笑顔になるころ、コインの裏はどうなっているかしらね。
by もんとれ (2011-09-07 05:10) 

ぽりぽり

以前、ヨーロッパ旅行をしたときは、ユーロの為替レートが現地の物価水準と乖離しているのを実感していましたが、今は丁度日本とはバランスがとれてきたみたいですね。 ヨーロッパの生の生活感が伝わってきて、興味深かったです。
by ぽりぽり (2011-09-10 23:26)