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老人ホームのベランダと地下室など [文化の違い]

今日はうちのドイツ人の叔母の入った老人ホームのお話を。

老人ホームと言っても色々あるが、叔母の入ったところは日本で言えば「介護付き有料老人ホーム」にカテゴライズされるのではと思う。だから住居部分がかなり充実してて、家具もいっぱい持ち込めた。
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とは言えちょっと持ち込み過ぎでは…と叔母の娘はめぎなどにこぼしていたが、まあそれは叔母の選択だし叔母が自分で支払ってここに引っ越ししているので、お好きなように。
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その代わり、介護度がまだ低い場合。住めるようにするには自分であれこれする必要がある。でも自分では結局できないので、娘がかなり手伝ったし、週末にはうちのドイツ人も動員されたのだ。
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みんなが色々やっている間、めぎはまず写真撮影。ここは部屋のベランダ。
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そこに置くための椅子もクッションも持ってきているのだが(今日の2枚目の写真にクッションが写っている)、つまりそれが置けるぐらい広い。ホント、日本の高級ワンルームマンションより広いかもという感じ。あ、めぎが一つもらった金属の台がここにある。もう一つも誰かにあげたり棄てたりせずに持ってきたのね。
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お花は、引っ越しする際に元の家主や友人たちからプレゼントされたものだそう。
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ベランダからの眺め。
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これからはこれが叔母の日常の眺め。
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さて、みんな忙しく何かしているので、めぎも一つ家具の組み立てを手伝った。新しくIKEAで買ったというユーティリティ用の棚。
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6月の初め頃のとても暑くなった日で、もう暑くて死にそう…となった頃、とりあえずうちのドイツ人が任務修了。叔母の望む通りに絵を掛けてあった。地震があったら顔に落ちてきそう…と思うのはめぎだけ。
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これで今日はおしまいにしましょ、というところで、最後に地下室に案内された。再び迷路みたいにこんな廊下をずんずんと行き…
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やっと叔母の物置がある部屋に到達。
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中は細かく仕切られてて…一人当たりの容積はそれほど大きくはない。
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他の方々はこんなに荷物少ないんだな…と思いながら写した写真。
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叔母のところはまだ段ボールいっぱいで、とにかく捨てられないものをとりあえず全部持ってきたのね、ということが分かった。人が自分の荷物を自分で整理するということの難しさがとても良くわかる一コマだった。叔母の場合、まだ元気だし、終活と言っても限度がある。2LDK+大型地下室+天井裏全てにいっぱい物の置けた大きなアパートの部屋からここまで少なくしただけでも凄いこと。きっと最後の最後にここを片付けるときにも、めぎたちは従妹の手伝いをするのだろうな。そして、いつかめぎが死んだら…ということを考えずにはいられなかった。めぎはドイツの家族の中で一番若いわけで、子どももいないし、恐らくは全て市が処分することになるのだろうから。

ただ、めぎたちには一つだけ疑問が残るのだった。故郷を捨てて遠くの娘の住む町の有料老人ホームに入居するのなら、費用的に、娘の家のすぐ近くの家やアパートに入居して、それどころか分譲購入して、介護が必要になったらそこで通いの介護を受けながら過ごす、最後には遺産相続、という選択肢も十分あったのでは、と。叔母と従妹が数年かけて出した結論なのでそれを尊重したのだけど。
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