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2021年の音楽祭のコロナ対策:ザルツブルク音楽祭 [2021年夏 バイロイト・ザルツブルク音楽祭]

現在、2021年の音楽祭の話を連載中。

バイロイトに続いて行ってきたザルツブルク音楽祭は、以前ブログでご紹介したように、2020年も開催。そのときはまだワクチンもコロナ検査も存在していなかったし、マスクも布マスクが主流だったのだが、席数を半分ぐらいにしてディスタンスを取る形で開催し、感染者が一人も出なかった。2020年の話はこちらから。

さて、今年はどうかな~
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今年のザルツブルク音楽祭は、以下の体制で開催。昨日ご紹介したバイロイトとの違いが面白い。
・収容人数分のチケットを販売(つまりチケットが売り切れたら満席)
・オンラインで、またはチケット売り場でチケットに名前を登録
・当日ホール入場時に、身分証明書とワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明を入り口の係員に提示
・扇子使用不可
・ホワイエで飲み物販売
・館内のトイレ使用OK
・クロークも有り

音楽祭開幕当初は、入場者全員がワクチン接種完了証明またはコロナ検査陰性証明またはコロナ感染完治証明をしているのだからと、ホールでマスクも外していいという話になっていたのだが、初日の演劇の入場者が後日陽性となり、その周り1.5メートルだったか2メートルだったかにいた人たち44名が自己隔離になってしまったため、その後の全公演は以下の規則が追加された。
・ホールではFFP2マスク着用義務(布マスクも不織布マスクもダメ)

しかし、ここではディスタンスを取ろうという努力は微塵も感じられなかった。
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聞こえてくる言葉はオーストリア訛りのドイツ語と、ドイツ各地の訛りのドイツ語が圧倒的。つまり、いつもよりオーストリア国内からの人が多いし、ドイツからかなりの人が越境してきているというのが分かった。
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FFP2マスクをしているとはいえ、こんなにぎっしりの人たちの中に入ったのは、2年ぶり。なんだか怖いわ~感染も怖いけど、近くの誰かが陽性になってめぎも巻き添えで自己隔離に入ったら、見ようと思っていたオペラも見られなくなっちゃうよなぁ…と結構毎日ドキドキしていた。
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若干の違いとはいえ、先日も書いたように、七日間指数はオーストリアの方がドイツより数値が悪かったのだ。それなのに、この、マスク着用と証明確認以外もういたって通常のザルツブルク。なんというか、ドイツとオーストリアのお国柄の違いがよくわかってとても興味深かった。同じドイツ語圏なのに、ホント全然違うよなあ…
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しかし、これが日常へ戻る第一歩なのかもしれないとも思った。感染拡大を防ぐために必要なのは、マスクとディスタンスと手洗いうがいとロックダウンだけではダメなのは明らかで、ワクチン接種。しかし健康上接種できない人や主義としてしたくない人もいるので、その人たちにはコロナ検査。どちらかの証明があれば、大概のことができるし、感染もかなり防げる。もちろんこの先、ワクチンの効かない変異種が現れたらまた振出しに戻るわけだが、経済を動かし、人々の鬱憤も解消し、我慢を最小限にして日常に戻るには、今これしか方法がないのだと思う。ちなみに、検査陰性証明もワクチン証明も、別にスマホに登録する必要はない。検査したところやワクチンを打ったところでもらう紙を見せれば済む。だから、個人情報云々の問題もないし、どこの国でも今日にも明日にもすぐに導入可能なこと。そして、くどいけどもう一度書くが、コロナ検査陰性証明もOKだから、健康上ワクチン接種できない人にも差別にはならない。差別にならないと言えばさらにもう一つ、運悪くコロナにかかって完治した人も、その証明を堂々と掲示してどこにでも行ける。どの証明でもOKなのだ。

余談だが、ドイツでもオーストリアでも無料でコロナ検査できるし、自分でできる安い簡易抗原検査キットも売っているので、心配ならうやむやにせず確かめてみることがすぐにできる。めぎは帰宅して数日経ってから念のためセルフチェックしてみた。簡易検査は完璧ではないにせよ、陰性かどうか確認して安心できるというのは精神的にありがたい。ただ、セルフチェックは公的証明にはならない。


そうそう、去年売り切れで買えなかった100周年記念マスク、今年はFFP2バージョンが売られてて、無事に購入できた。
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