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ライン・プロムナード [プチ教養]

デュッセルドルフのライン河畔は、市民の憩いの散歩道である。

この景色はしかしながら、たかだか10年にも満たない歴史しかないものである。20年前には、ここには交通量の激しい幹線道路が走っていて、ライン河と旧市街は完全に分断されていたという。

ラインとのつながりを取り戻そう!と、1990年からトンネル化工事が始まり、幹線道路は地下へ、地上には遊歩道が建設された。完成は1997年。1.5キロ以上にわたるトンネルが、この散歩道の下に隠されているのである。

この遊歩道は、日曜日ともなるとたくさんの人が行き交う。デパートなどのお店は軒並み閉まっているのに(閉まっているから?)、相当な人出だ。人々は、まるで儀式のように散歩をしているように見える。


ライン・タワーは、それに先立ち1982年に建てられた。これが時計であることは、既に記事に書いたとおりである。


時計の読み方はこちらをどうぞ。
http://blog.so-net.ne.jp/megimigi/2006-10-15-2


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聖マルティン祭 (ガチョウを食べる日) [プチ教養]

11月11日は聖マルティンの日。
と言われても、聖マルティンって誰?と思う人がほとんどだろう。
私もよく分からない。

なんでも、4世紀の冬のある日、マルティンという男が寒さに震える貧者に自分のマントを半分切り裂いて与えたのだが、その貧者はイエス・キリストの化身で、マルティンに聖人の称号を与えたのだとか。そのマルティンが亡くなった日が11月11日なのである。

それにちなんで、ドイツでは11月11日が近づくと、一週間くらい毎晩あちこちで提灯行列が行われる。どうして提灯なのかは分からない。子供たちが提灯を持ってお店や近所を回り、お菓子や飴をもらって歩く。10日夜にはメインイヴェントとしての大行列が行われ、行列は旧市街の大きな広場へ向かって進み、馬に乗った聖マルティンがぼろをまとった貧者にマントを与える寸劇も行われる。
これはデュッセルドルフの寸劇の様子。(デュッセルドルフ市のホームページより引用。元記事はこちら→http://www.duesseldorf.de/top/thema010/events/veranstaltungen/martinszuege/index.shtml

↑この記事はもうなかった・・・(2018年11月13日追記)

こんな感じの提灯を持って歩く。これはギーセンという町のサイトからの引用。
a0.jpg

この時期になると、マウスのサイトでも、提灯の作り方が出ている。
ドイツ語でお読みになる方はぜひどうぞ。
http://www.wdrmaus.de/spielen/basteln/mauslaterne/

↑この記事ももうなかった・・・12年の歳月はそれなりに長い。

さて、提灯行列をするのは幼稚園から小学生まで。大人が何より楽しみにするのは食事の方だ。
聖マルティンの命日11月11日には、ガチョウ料理を食べる。なぜガチョウなのか?

なんでも、聖マルティンは生涯修道士であることを望み、司教に選ばれそうになったときにガチョウ小屋に身を隠したとか。ふーん・・・
まあ、この時期が農家の仕事納めだった昔、下働きの人にガチョウをお給金として渡したとかっていう説の方が信憑性があるかも。

いわれはともかく、とにかくガチョウ料理を食べる日であって、ドイツ人たちはこの日にガチョウを買いあさる。いつも行っているマルクト(広場の市場)では、11時には全て売り切れていた。マルクトで行列を作ってまでガチョウを買うドイツ人の姿は、お正月前に築地で特価の数の子を買う光景をちょっと思い出させてくれた。
これがガチョウのお肉。

料理した一例はこちら。

今年の11月11日は土曜日。レストランは非常に混みそうだ。日にちをずらして食べに行くことにしようと思っている。


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郵便配達 [プチ教養]

An Mさん&Kさん
本日お話していた件は、もう少し画像を増やしてから載せます。もうしばらくお待ちを。

さて、みなさま
下の写真はなんでしょう?

これは、郵便屋さんの配達の手押し車。この黄色い袋の中に手紙が詰まっている。

ドイツでは郵便局の色は黄色。ポストも黄色である。郵便マークはこちら。

この黒い丸いマークは、ホルンをイメージしたものである。昔々、郵便制度が初めてできた頃、郵便配達の人は到着を知らせるのにポッポーとホルンを鳴らしたのだとか。その頃のバルブがないタイプのホルンは、ポストホルンと呼ばれている。ハイドンやモーツァルトの時代は、まだポストホルンだったはずだ。

郵便屋さんは、この郵便手押し車をごろごろ押しながらやってくる。バイクを使わないから、環境に優しいといえるかもしれない。この郵便屋さんによると、土曜日には配達する量が普段の倍になり、袋一つ一つにはちきれるように郵便物を詰め込んで歩くのだそうだ。


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