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5月の白アスパラ [食べ物・飲み物]

先日の食事の話に入っていなかった白アスパラ。もちろん白アスパラを食べていたのだけど、別記事にしたくて。
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白アスパラは季節物。4月中旬から6月中旬までしか売られない。これは5月10日、4月下旬から食べ始めためぎ家では今年3回目の日。
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白アスパラは、出始めから段々と美味しいピークを迎えていくその味の変遷を楽しむのが楽しい。この3回目はまだ最高とは言えないけど、十分甘くて上品でとても美味しかった。
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その次の週の白アスパラの出汁のスープも美味しく味わった。
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ここまでは例年通りに毎週金曜日のマルクト市場で一番上のランクのを買って最もオーソドックスに茹でて溶かしバターで食べていたのだが、友人夫婦が来た週にそれをストップ。一緒に料理するということで、予め相談してグリーンアスパラを用意したのだった。その話は既に書いた通り。

そのグリーンアスパラ、一束(たぶん750gくらい)買ってきたのだが、友人たちとは半分しか使わず、残りを週の途中で再び調理。うちのドイツ人のアイディアで、オリーブオイルで焼きながらブラウンシュガーと醤油で味をつけ、鰹節をかけた。長いままにしているのは、うちのドイツ人がそのほうが好きだから。見栄えもするし、皿の上で切って食べるのが美味しいらしいのだ。(先日友人が来た日に食べたのは切ってあったが、それは友人が調理したから。)
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さて、このように一週間の白アスパラからの休みを経て、次の週はまた白アスパラを食べようと楽しみにしていたのだが、その週末、うちのドイツ人がこの週もいつもの白アスパラは買わないと言い出した。ずっと寒かったので、アスパラの味が甘くないはずだと言うのだ。結構な寒さが続いていたので、イマイチかも知れない危険はたしかに高い。でも白アスパラはやっぱり食べたかったので、等級が2つ下(曲がったり太さが不揃いだったり先っぽだけだったりするもの)のを買ってきて・・・
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めぎ家としては初めて焼いてみることにした。バター焼きにしようかと思ったらバターを切らしててできず、ちょうど先日のグリーンアスパラを焼いたフライパンがまだ洗わずそのままだったので(蓋をしてあった)、そこにオリーブオイルを足してブラウンシュガーをちょっとふりかけて焼き、フライパンに残っていた醤油味で仕上がった。
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で、再び鰹節をかけて食べた。これもとても美味しかった。グリーンのとは全く違った美味しさがある。青臭くないのだ。でも、面白いことに、いつもは二人で1kg食べる白アスパラなのに、焼いたのは二人で500gしか食べられなかった。
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寒かったからこそやってみようという気になった焼き白アスパラ。ランクの低いのを買ったから冒険もできたし、結構美味しいね、と楽しめた。実際、ブラウンシュガーの助けもあったとは言え甘みも十分にあって本当に美味しかったのだ・・・めぎもうちのドイツ人も大満足。

でもやっぱり、一番上のランクのを買ったら、茹でるだろうな。本当に美味しい白アスパラの上品な甘い味は、やっぱりシンプルに茹でてこそ最もその違いをはっきり味わえるから。言い換えると、味の乗り切っていない白アスパラを茹でて食べてもあまり美味しくないのがはっきりわかって、がっかりするだけなのだ・・・更に言い換えれば、そんなことを考えるほどドイツ人の白アスパラへの思いというのは強い。日本に喩えたら、本当に美味しい白米はシンプルに炊いてこそその違いを味わえるのであって、決してチャーハンや混ぜご飯で比べたりはしないのと同じことね。

ここまで等級とかランクとか書いてきたけど、つまりドイツでは白アスパラに日本のお米のような等級があるのだ。市場ではこのように白アスパラをランク分けして売っていて、それもこんなに量がたくさん、こんなに売り場面積を使っている。奥に若干見えているグリーンアスパラとの扱いの違いは明らかだ。それだけ強い拘りがある。これは5月3日の撮影だが、1kg10ユーロ(この時点で3つ目か4つ目のランク)の白アスパラの細いこと・・・今見ると、まさにまだシーズン初めって感じだったなあ。
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5月31日の最高ランクはこちらで・・・
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これが次の2つで・・・
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更にこんなふうに並び・・・
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一番下のはこの細い1kg2ユーロのもの。
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そして、白アスパラの付け合せに欠かせないのがじゃがいも。新ジャガを買う喜びは日本で言う新米を買う喜びに似ている。
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長くなったので、5月末日の白アスパラ料理の話はまたあした。
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