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義母のデュッセルドルフ滞在 [小さな出来事]

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義母をデュッセルドルフへ連れてきて一週間が過ぎ、本日は義母がザクセンへ帰る日。話し相手のうちのドイツ人はすっかりグロッキー状態。それに対し母親の方は大満足ですっかり復活。こういう光景はどこの国も同じなのね。

ここは彼らの喫煙所。
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義母はここでタバコを吸いながら本を読んだり手紙を書いたり今後のプランを立てたり、そしてうちのドイツ人を相手に弾丸のように思い出話や今後のプランを話していた。話すことで英気を養えるのだろう。ただ、相手をするうちのドイツ人にとっては、カールの思い出話にはなんの興味もなく、時々発狂しそうになってたけど。また、色々と手続き関係の手助けをしていたけれど、義母の希望や思いこみと現実との差は大きく、時間をかけて何度も理路整然と説明して現実を理解させていくその忍耐強さといったら、めぎは改めて見直したわ。
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変わりやすい天気で、雨と晴れを何度も繰り返してバルコニーに落ち着いて座っていられない日も多かった。
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ところでめぎ家はカールからお形見としてあるものをいただいてきたの。
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メルクリンじゃないけどね。
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でも、市役所つきよ♪
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それに、どれもザクセンのものなんですって。
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めぎのお気に入りはこちら。
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ほら、ドレスデンって書いてある。
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こんな車も♪
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メルクリンと比べると精巧さにやっぱりちょっと欠けるけど、コレクションが一気に増えて冬が楽しみ♪
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本当はすぐにでも走らせて遊びたかったけど、義母をほったらかしにして5時間とか夢中になってしまうわけにもいかず(走らせ始めたら5時間くらいはすぐに過ぎる)、今後のお楽しみに。
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それからこちらも有り難くいただいてきたの。
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地下室には箱でどどんと買ってあったのがそのまま残っていたので(几帳面で整理整頓好きのカールなのに、これを開けてワインセラーの棚に並べるることすらできなかったのね、と思うと心が痛かった)、数本いただいてきたのだ。
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テーブルの花は義母がめぎに買ってくれたもの。可愛いでしょ♪
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さて、義母はデュッセルドルフで、ザクセンの田舎町では食べられないものを、そしてドイツの食事以外には口にしなかったカールと一緒にいたときには食べられなかったものを食べたいと言うので、こんな食事を用意した。まずはエビ。エビは海辺にでも休暇に行かない限り食べたことがないという。
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そしてボンゴレスパゲティ。
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義母はアサリを食べたのはこれまでの76年の生涯で初めてで、アサリを見たのも初めてだった。ヴィーナスの貝ね、とコメントされてしまったほど、貝には経験も知識もないようだった。

うちのドイツ人のストレスが溜まりに溜まった日曜日には、気分を変えてデュッセルドルフ在住のめぎの大学時代の同期をお招きし、ちょっと風通し。カールからもらってきたシャンパンで乾杯♪
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お客さんが来たときのために揃いのシャンパングラスを買おうと思っているんだけどねえ・・・そう思いながらもう何年経っているんでしょ。なかなかこれというのが見つからなくて。

友人はまたおいなりさんを作ってきてくれたの。
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油揚げは豆腐を揚げたものだというと、あの豆腐(豆腐は今やドイツでもよく知られた食材・・・と言ってもBioのお店のような特別のところにしか売ってないけれど)がどうしてこんなものになるのかと作り方をしつこく聞かれた。

おいなりさんを前菜として賞味したあと、友人の餃子教室開催。キャベツではなく白菜を使い、ニラやネギをたっぷりと入れて具を作る。餃子を見たことも食べたこともなかった義母は興味津々。
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一皿目は水餃子風にやわらかめに。この頃にはシャンパンは飲み終わって、プロセコをカシスリキュールと。
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二皿目はパリッと♪
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もう一回焼いて、全部で三皿しっかり食べ、シャンパン1本、プロセコ2本、シードル2本空けてしまった4人だった。とっても美味しかった&うちのドイツ人には本当に良い気分転換になった。同期さん、ありがとう。

週明けには一日中雨が降ったり晴れたりをぐるぐる繰り返している中、気分転換に午後3時頃からちょっとドライブしてライン河畔のZons(ツォンス)という町にいって散歩して、ライン河畔でお茶してきた。
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ツォンスの散歩の話はまた日を改めて。
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この日の夕食は唐揚げとコールラビの浅漬けとトマトとモッツァレラ。めぎ家ではお馴染みのローテーションのメニューに過ぎないが、義母にとっては醤油味の唐揚げは初めてだし、コールラビを浅漬けで食べたのも初めてだし、モッツァレラも十何年かぶりだというし、バジルもようやくどんな葉っぱかをめぎ家のバルコニーで確認できた、ということだった。何よりも、バターもクリームも全く使わず脂肪分のほとんど無い食事(彼女にとっては植物性油の揚げ物は脂肪分には当たらない)に相当感心していた。
義母の着ているTシャツに書かれたÄggsbärdeは、ある英語(ドイツ語はその英語の語尾にeをつける)のザクセン方言読みなのだが、さて、元の英語はなんでしょう?元の英語はカタカナにもなっている言葉。答えは明日。
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めぎはめぎで、義母の食欲が日に日に増していったことに驚いた。ザクセンでは眠りにつくのも大変ですぐに目が覚めてしまうということだったけど、デュッセルドルフに来てからはぐっすり眠れたようだったし。うちのドイツ人にとってもめぎにとっても夏休みの予定が大番狂わせで正直なところなかなかにしんどい10日間(ザクセンでの3日間+デュッセルドルフでの一週間)だったが、気分をリフレッシュして元気をつけてくれたようで、連れてきて本当に良かった。

こうして義母は英気を養い、本日あのザクセンの彼女のうちへ帰っていく。そばに友人たちがたくさんいるとは言え、あの広い家で一人で少しずつ整理していくのはとっても寂しいことだろうな・・・そしていつかは自分にもそういう日が来るんだな、ということを実感するこの一週間だった。今のうちにパートナーとの時間を心ゆくまで楽しんでおきなさいね、と言った彼女の声は、パートナーを亡くした寂しさと心ゆくまで楽しんだ充足感に満ちていた。
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コメント 21

李 萬中

めぎちゃん&ドイツ人さん、色々とお疲れさまでした。

確かにバターとクリームは中華&日本食にはないよな。
しかし餃子が生まれて初めてというのも
それはそれで感動だ。


by 李 萬中 (2011-08-10 02:25) 

ネム

お疲れさまでした。
でも、お義母さまの事を想うとすごくよかったなあと思います。
うちも夫の両親がふたりで遠くに暮らしているので、そのうちこんな風な時がくるのだろうと思っています。
そして、いつかは私達自身のどちらかが…子どもがいない私達の場合、誰がこんなふうに力になってくれるだろうか、と思いながら…。
電車達、走らせるのが楽しみですね^^
めぎさん達が走らせるの、カールさんもきっと喜んでくれますよ♪
by ネム (2011-08-10 02:35) 

Baldhead1010

ワインとお箸に目が行きます。
by Baldhead1010 (2011-08-10 04:59) 

母ちゃん

お義母さまのお元気そうな様子、安心ですね~。
by 母ちゃん (2011-08-10 06:12) 

Inatimy

ザクセンのお家に帰ると猫ちゃんが迎えてくれるのかな。
きっと待ち遠しかったでしょうね。
デュッセルドルフでの思い出が、また義母さまの心の支えになるのかも。
お友達と出会った時に話題にのぼったりして、楽しく話が弾むはず♪
元気で過ごされるといいな。
ツォンスに友達が住んでいるので、そこの散歩話も楽しみにしてます。
by Inatimy (2011-08-10 06:21) 

krause

素晴らしい料理!義母さんも、良い時を過ごされて帰宅されたことでしょう^^。
by krause (2011-08-10 08:24) 

マリエ

義母様いろいろと初めての物を召し上がって良い思い出になったのではないでしょうかね、お疲れ様でした。パートナー・家族・そしてペットとの限りある時間を大切にしたいと思います。(*^-^)
by マリエ (2011-08-10 09:51) 

HIROMI

和風&中華風のお料理をお義母さんに喜んでいただけて、良かったですね。
お稲荷さんが前菜…というのにびっくりもいたしましたが。笑
by HIROMI (2011-08-10 10:02) 

YAP

鉄道模型を目の前にすると、なかなかお預け状態がつらいですね。
いつもながらにおいしそうなお料理の数々、目移りしてしまいます。
by YAP (2011-08-10 10:46) 

たいちさん

義母さんに親孝行されましたね。彼女にとっては、一生忘れられない楽しい思い出になったでしょうね。最後に「お疲れ様」。
by たいちさん (2011-08-10 11:17) 

gillman

子供の頃、メルクリンの機関車が欲しかったなぁ。高くて買ってもらえなかったので、それを持っている友達の家によく遊びに行きましたね。
by gillman (2011-08-10 12:34) 

ちばおハム

バジルの葉はああやって使うんですね。
何かかけるのかな。オリーブオイルですか?

このクイズわかりません…なんだろ。

by ちばおハム (2011-08-10 14:50) 

もとこさん。

久しぶりにお訪ねし、読ませていただきました。
様々なことがおありでしたね。お疲れ様。私はお陰様で文化の違いを大変興味深く拝見致しました。
とても人間的なお義母様、お相手なさるのはお疲れかも知れませんが、満足なさったお顔にめぎさんたちのお疲れも飛んだことでしょうね。
by もとこさん。 (2011-08-10 17:05) 

くっさん。

話を聞くのって疲れます。でも、一番の親孝行って気がしますよ。
うちの母親も、僕が実家に帰る待って、話す事を溜め込んでいますから(^^)

コレクションが増えてよかったですね!
by くっさん。 (2011-08-10 17:54) 

laf

パートナーとの時間を心ゆくまで楽しんでおきなさいね。
居なくなってからわかりますね。
あの時あーしたかったと思っても、今はできないですから。

by laf (2011-08-10 19:31) 

miffy

お義母さま、大満足でお帰りになられて良かったですね。
初めての経験もたくさんなさって有意義な1週間だったのでしょうね。

めぎさんもドイツ人さんもお疲れでしたでしょうけど・・・
by miffy (2011-08-10 21:44) 

manamana

鉄道模型に夢中になっているめぎさん、
いつもの記事のイメージからは、どうも想像できないです。
by manamana (2011-08-10 22:39) 

ララアント

ご無沙汰しておりました。
めぎさんのアイコンを横目で見ながら
失礼しておりました。
adaさんが久しぶりに訪問して下さり ドイツの街並みを見ることに。

"どこかできっかけを待っていたのだと思います。"
めぎさんのお家のバルコニー お料理 などなど
そして 義母さんの連れ合いのご逝去 お葬式 お墓事情
不謹慎ですが興味深く読ませていただきました。。
うちのドイツ人さんの思い出の地 ナーゴルトまで遡りました。
再訪させていただきますのでよろしくお願いいたします。
by ララアント (2011-08-11 00:15) 

rinochi

良い親孝行できて本当に良かったですね。ツォンスは2度ほどお散歩に行きました。近場でちょうど素敵な所でした(^^)
by rinochi (2011-08-11 18:32) 

もんとれ

爆撃のように喋っても喋っても尽きない、それを受けてくれる家族があって、今まで味わえなかった味覚体験を展開してくれる食卓で迎えられて、それがどんなにかお義母さんの精神バランスを整え、ともすれば虚脱の淵にあったかもしれない背中を温めてくれたことでしょうね。
ドイツ人さんの手の甲もだけれど、あらためて見直しためぎちゃんの視線も素敵だなぁ。タルトを召し上がるお義母さんの肩や腕のラインになぜかほろりとしてしまう。おつかれおつかれ。
by もんとれ (2011-08-12 07:13) 

あかえび

よーし、明日の夕飯は餃子にしよう(^^♪
by あかえび (2011-08-13 01:32)