SSブログ

特別展を見る [小さな出来事]

今日も昨日に引き続き、いつもの公園のこの建物K21という美術館の中のお話を。ちなみに受付で写真撮影OKをもらっている。

K21に行ったのは、特別展を見るためだった。ここはその入口付近。名前は「クリーニング店」。壁には所狭しと写真。
a2.jpg


写真は23カ国40箇所の難民キャンプ地でiPhoneで撮ったもので、服の持ち主は2016年春にギリシャとマケドニアの国境あたりにいた難民たち。バルカンルートが閉ざされて難民キャンプが解散されたあとに取り残されていた服2046点をこれを作ったアーティストが引き取り、持ち主に捨てられ持ち主を待つものとして、クリーニング店に仕立てたのだとか。言い換えると、こういう身の回りのものを置いていかねばならなかった難民たちを表現しているらしい。
a3.jpg


この作品のアーティストはアイ・ウェイウェイ。北京オリンピックのメイン会場を作った人である。しかし体制批判として目をつけられ、囚われの身になったことも。今はベルリンに住んでいるらしい。そんなわけでドイツでは結構誰もが知っている名前である。
a1.jpg


最近は難民のことを描いた作品が多いようで、ギリシャ神話のオデュッセイアをモチーフに現代の難民を描いた壁画や陶器があった。
a4.jpga5.jpg


そして夥しい数の写真・・・とても見きれないのだが、ふと目に入った写真からニュースで聞いたいろんな一コマが思い出される。
a11.jpg


そして、次の空間にはこんな鉄の箱が6つ置かれていた。その窓を何気なく覗いてみると・・・
a7.jpg


むむっ!?
a10.jpg


上から覗けるようにもなっていた。
a8.jpg


多分自らの囚われの経験を表現したのだろう。
a9.jpg


そして一番奥には妙にきれいな金ピカの空間があって、金ピカの十二支の動物たちが置かれていた。その向こうに公園の池の水面が見えた。
a6.jpg


ああ、あそこの向こうってこんなふうになってるのね。
a12.jpg


この特別展は2019年9月1日まで。デュッセルドルフの旧市街の方にあるK20という美術館の方でもやっていて、めぎたちはコンビチケットを買ったのだが、アーティストのすごいエネルギーを感じて圧倒されて疲れちゃって、K20の方は日を改めて行くことにした。

で、本当は昨日ご紹介した空の遊泳の方は、この特別展を見てから行ったのだった。明るいガラス天井で気持ちを明るく軽くしようと思ったのだけど・・・
a13.jpg


これまた別の意味ですごくハラハラドキドキしちゃって、更に疲れたわ・・・
a14.jpg


その他の展示も見たが、本当に現代芸術ってえぐるようで怖いわね。ある部屋の入口付近には、この部屋の展示は子供の心に危険、というような注意書きがあって、今回すっかり打ちのめされて弱ってしまっためぎたちは敢えてそこに入らなかった。こちらには注意書きはなかったけど、有名なオペラや演劇の衣装部屋をイメージした展示があって、すごく怖い映像が流れていた・・・そしてこれはアイーダ。むむむむ・・・常設展も精神的に全部は見きれなかったわ。
a15.jpg


このK21にはこんな感じの現代アートが展示されているわけだが、この日、平日の午前中だったのだけど、5~6年生かなと思う感じの子供たちも先生と見学に来ていたし、こんな若者たちも。芸術への理解度が違うなあ・・・そう言えば先日高校の生徒たちの美術展を見たけれど、それもずいぶん現代美術だったなあ・・・
a16.jpg


そのうちにもう一度行って見きれなかったものを見てこようと思っている。K20の方も行かなくちゃ。
nice!(29)  コメント(6) 

nice! 29

コメント 6

Baldhead1010

すぐ隣に中国のような国があるのは、恐怖ですね。
by Baldhead1010 (2019-06-05 04:30) 

YAP

いろいろ考えさせられる展示ですね。
たしかにこれは重くズーンと来そう。
by YAP (2019-06-05 08:24) 

テリー

中国の一帯一路は、ドイツまで、鉄道で、つながっているそうですね。
by テリー (2019-06-05 10:25) 

mimimomo

こう言うアートを受け入れるドイツも凄い。
日本ではこう言う展示ってあるかしら。
by mimimomo (2019-06-05 12:22) 

(。・_・。)2k

池に繋がってる部屋カッコイイ
秘密基地みたい

by (。・_・。)2k (2019-06-05 13:32) 

Inatimy

公園の池の水面のところ、面白いですね。
魚、水鳥、近づいてくるかしら。
by Inatimy (2019-06-05 23:15)