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洗濯機の修理 [うちのドイツ人のDIY]

ようやく記事を書く時間を持てた・・・思えば、ちゃんと記事を書くのは、今年初めてのこと。もう一月も半月を過ぎてしまったが、年末からずっとモブログを続けてきて、まあなんと楽だったこと!記事の構成など考えず、写真の撮り方などにも拘らず、ただスマホで撮った写真でその日のことを一言二言書くというのは非常に非常に楽で、もう今年はこのままいこうかと思ったほどだった。しかしその一方で、平常業務をこなしつつ毎日だいたい同じ時間帯に記事をアップするというのは思った以上に難しかった。週に3日はいつもアップしていた時間帯はまだ仕事中で記事など書けないし、あとの日も平日は帰宅するかしないかの頃で、うっかりしていると遅くなってしまい、そのまま記事アップを忘れてしまいそうだった。こうしてブログはフェードアウトしていくものなのかも知れないな・・・とも思った。今年はあまり無理せず、モブログを織り交ぜながら更新していこうと思う。

さてさて、今年最初の話題は、うちのドイツ人のDIY。めぎのブログにふさわしい話題だわね。

休暇直前に洗濯機が壊れたことをブログにも書いたが、時間がなくてどうにもできないまま旅立ち、旅先で、洗濯機新しく買わなきゃならないとしたら痛い出費だね~これで春は旅には行けないかな、めぎはレンズ買えないな、などと話していた。みなさまからいただいたコメントの大半は、修理代は高くて買った方が安いというご意見と、最近の家電は壊れやすいというお話だったが、まずめぎ家の洗濯機は最近の家電では全くない・・・5~6年前に中古で買ったBoschのもので、型番を見るとどうやら94年3月製の洗濯機である。それが2015年の年末まで壊れずにあったのだから、最近のは壊れやすい、というカテゴリーには入らず、でもそんな前のなので修理は難しいだろうと思われた。
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日本だったらまずは業者に電話でもしてみるのだろうが、ドイツの場合はまず自分で修理を試みる。洗濯機はバスルームに設置してあるのだが、高さを揃えて洗面台を設置してあって、そのDIYをしたうちのドイツ人としてはそう易々と新しく買い換えたくはないのだ。ちなみにスイッチを入れてみると、水の注入や温度調節、排水などには問題がないのだが、ドラム缶が回らない。壊れたのも最後の脱水の時。でも、蓋を開けて手で回してみると、ちゃんとぐるぐる回る。したがって、モーターに問題があると思われた。
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モーターを取り出したりできるかねえ・・・と言いつつ、うちのドイツ人は徐に洗濯機を分解し始めた。
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モーターは裏側の下にあった。
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なんとか外すことに成功。立派なモーターね。
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さらにこれを分解すると3つに別れた。
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一つはこちら。
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もう一つはこちら。
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そしてもう一つがこちら・・・うちのドイツ人が怪しいと推測していたのがここ。
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そう、ここである。ドイツ語でKohleという。訳すと、そのものずばり、炭。
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ああ、物理の時間を思い出すわねえ・・・

日本ではカーボンブラシというようだ。この炭の部分がすっかり摩耗してほとんどなくなってしまって、それでモーターが動かなくなってしまったのだろう。
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これ、どのくらいの大きさかお見せするために、箸置きと一緒に撮影。
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このカーボンブラシこと炭をネットで探して新しく購入。送料込みで15ユーロほど。それを取り付けた。
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そして、整流子の汚れをチョークみたいなので清掃。このチョークみたいなのも炭と一緒に入っていた。
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それから、Stoßdämpfer(ドラム缶の衝撃を和らげる緩衝器)もすっかりダメになっていたので・・・
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新しく取り替えた。2本で9.99ユーロ。
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この緩衝器に関しては、洗濯機が壊れた話をハンブルクの友人にしたときに、その友人がこの年末年始に緩衝器を取り替えた話をしてくれたので・・・というのは、ベッドの敷マットなど大きなものを洗うとドラム缶がドカンドカンひどい音を立てるようになったからとのことだが、その友人は医者で十分お金持ちなのに、それでも自分で緩衝器を取り替えたりするのだから、全くドイツの男たちというのはDIYに優れているというか、余計なお金をかけずに何でも長く使って旅にお金をかけるんだなあというか、めぎは改めて恐れ入ったのだが・・・そんなわけで緩衝器も取り替えた方がいいという案が浮かんだのだった。

こうして、この洗濯機、見事に復活!ようやく届いたスーツケースの中の12日間の旅の洗濯物+この2週間の洗濯物を順次ぐるぐる回って綺麗に洗ってくれて、ちょうど寒くなってフル回転させている暖房でどんどん乾き、感動。しかもかかった費用は25ユーロ(約3200円)。あと10年保つかしら、いや、また20年保つかしら・・・昔の家電って、中がまあなんて立派なんでしょ。ドイツの誇るBoschの洗濯機の中は、物理の苦手だっためぎでも分かるほど極めてシンプルかつ頑丈だった。きっと電気や水は今の最新技術のよりかかっているのだろうけれど、これを粗大ゴミにするのはホントに惜しい。節電節水を取るか、ゴミを出さないことで環境に優しい生き方をするか、これはなかなか難しい選択だわね。でもまあ、めぎ家は先立つものがないので(いや、先立つものは旅に消えたので)、25ユーロであと10年保つのならもちろんそれを選択するしかないのだけどね。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、D600 + DX40mm(F2.8)
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Baldhead1010

電化製品や機械類が壊れたら、お手上げです(/_;)
by Baldhead1010 (2016-01-18 04:21) 

のび太

よかったですね!
私の妻も以前洗濯機を修理しましたよ(笑)
by のび太 (2016-01-18 06:21) 

YAP

相変わらずすごいですね。
普通は、モータが悪いとなったらモータを交換するであろうところを、さらに分解するだなんて。
日本だと、一般人が分解して中をいじった跡があったりすると、保証がきかないケースがほとんどです。
そういうところも、国を表してますね。
by YAP (2016-01-18 07:57) 

ちばおハム

あー、感動。こうやって修理して使い続けるってとっても大事ですよね。
部品がちゃんとあることにも感動。
日本だったらもうありません、で終わりそう。
by ちばおハム (2016-01-18 08:00) 

mimimomo

見事ですね。我が家は以前壊れたのは水漏れ。ま、内部が壊れても修理はできないでしょうけれど。
大事に使うって素晴らしいことだけれどなかなか自分ではできないわ(__;
by mimimomo (2016-01-18 08:15) 

たいちさん

「ドイツの男たちというのはDIYに優れている」この通りの感想で、尊敬しますね。
by たいちさん (2016-01-18 13:57) 

krause

カーボンブラシまで交換するとは素晴らしい。弊社のモーターは、交換修理してしまいます。しかし。1930生まれの修理スタッフがいた頃には、ブラシを清掃したり交換して修理していました。
by krause (2016-01-18 16:15) 

engrid

すばらしい!ドイツ人さんのお手並みもですが
部品が手に入るところが、日本でもそうかしら、、
やや疑問、懐疑的です
直って良かったです、
直しながら使う、使えるのが良いですね
高さを揃えて設置も、使い勝手が良さそうで、Nice!
by engrid (2016-01-18 16:31) 

Inatimy

本当にスゴイ修理の腕をお持ちですね〜。
94年製の洗濯機、まだまだ現役で活躍ですね。
我が家が以前住んでいた家で壊れた洗濯機もBoschだったのに・・・。
旅のお話も、リアルタイムなモブログも楽しみにしてます^^。
by Inatimy (2016-01-18 18:52) 

miffy

ドイツ人さんやっぱりスゴイデスネ~
日本だと部品が手に入らなくて買い替えなければいけなくなって
しまう事が多いですが、部品がまだあるというのも凄いです。
by miffy (2016-01-18 21:39) 

テリー

洗濯機が、壊れて、購入から10年たっていたら、買い替えです。
メーカーも修理用の部品はないです。自分で、修理なんて、とんでもないです。
DIY で、治すなんて、びっくりです。
by テリー (2016-01-19 12:11)