カーニバル「肉よさらば!」 [食べ物・飲み物]
2月18日、今年のカーニバルが終わった。
↑これはマウスの番組の冒頭に出てきたケルンのカーニバルの様子。マウスの番組を作っているテレビ局はケルンにあるのだ。後ろに写っているのがケルン大聖堂。
ほら、マウスたちもカーニバル。ケルン大聖堂もしっかりある。
こんな風に仮装してバカ騒ぎをして祝うのは月曜日が最高潮。デュッセルドルフでは(そしてたぶんケルンでも)多くの店や会社が休むバラの月曜日、午前中から既に仮装の人が。
どうしてなのか分からないが、カーニバルにはこのベルリーナーという穴無しドーナツみたいなの(写真右側)を食べる。中には主にイチゴジャムが入っている。
ベルリーナーは他にチョココーティングしたのやら、どぎつい緑やら赤やらオレンジやら凄い色のコーティングのも売っている。このドーナツのようなのがどうしてベルリーナーというのかもナゾ。ただ、ウィーンの方でもカーバルの時期に(カーニバルと言わずファッシングと言うが)、名前は違うが同じようなお菓子を食べているようだった・・・もう15年くらい前に見たことなのですっかり朧気だけど。
さて、このバラの月曜日、デュッセルドルフやケルンなどドイツのカーニバルを祝う地域(特にラインラント地方)では大きなパレードが開催される。その様子をRP-Onlineの写真でご紹介。
有名なブラジルのカーニバルとの大きな違いは、そのパレードが音楽や踊りだけではなく、政治的なメッセージを含む山車を毎年新しく作って披露することである。ただ踊り楽しむのではなく政治的なニュアンスを含むのがいかにもドイツらしい。ただ、ドイツ人というのはそういう話題をこうして笑い飛ばすユーモアを持っているとも言える。例えばこちら。
こちらも現在ドイツを大きく悩ましている話題。
この表情、いかにも!って感じで凄くうまい。これ、見えにくいけどメルケルさんは一つ目で、これまた本当にうまいと感じた。
例のテロに関する山車もいくつかあった。風刺画が標的にされる中、なかなか勇気のあることでもあると感じる。でも、どれも一方だけを責めるのではなく、寛容を説いているものばかり。それがまたドイツらしいと感じる。それらについてご覧になりたい方はこちらから。
ドイツらしいなあと感じるのはこちらも。ホント、バックアップだとか安全だとか色々言ってるけど、実はこの2つは世界中からどれほどの個人データを集めていることか。
こういうパレードをしっかり仮装して見に行くのがドイツ人。
ところで、カーニバルの語源は諸説あるが、carne valeというのが一般的な説。訳すと「肉よさらば」。先日も書いたが、もともとはキリスト教のカトリックの信者たちがイースターまでの肉断ち期間に入る前の肉飽食パーティーのようなものがカーニバル。パレードはただのお祭り騒ぎに過ぎない。
そんなわけで、今日はカーニバル期間にめぎ家が食べた肉料理の数々をどうぞ♪ まず、カーニバルの始まり、木曜日の晩はターフェルシュピッツ。牛肉の煮込み料理。西洋山葵のソースが鼻にツーンとくる。
金曜日の晩はハクセ。ギャートルズみたいな肉(豚肉の足)をロースとしたもの。
二人で小さめのを1本。それでも3分の1くらいあまり、残りはうちのドイツ人が昼食として骨にかぶりついていた。
ちらっと写っているこのサラダ菜はラプンツェル。あの童話の「ラプンツェル」は、妊娠した女性が旦那に隣の畑のラプンツェル(ノヂシャ)を食べたいとねだって盗みに行かせ、それが隣の魔女に見つかって、生まれた赤ちゃんを引き替えにする約束をさせられるというのが冒頭。だからその赤ちゃんはラプンツェルと名付けられるのだ。冬のドイツでは他に青菜は育たず、妊婦がこの美しい緑の野菜をどうしても食べたくなった気持ちはよく分かる。
豚のハクセはこの皮の部分がパリパリして美味しい。これ、本当に豚皮。ドイツの豚肉は皮付きで売られているのだ。
そして土曜日はサッカーニュースを見ながら食事。
これ、一見すごく健康的な豆のスープ(煮込み)に見えるけど、実は豚の皮がいっぱい入っている。燻した生ハムの切り落とされた皮の部分を脂肪いっぱいついたまま安く買ってきてたっぷり使われているから、凄いカロリー。
メインは鶏の唐揚げ。揚げ物でさらに凄いカロリー、と普通日本人は考えるが、ドイツ人的には植物油で揚げたものはカロリーには数えない。
日曜日は豚バラ肉とカブの煮込み。あのごつく大きなカブである。
月曜日はスパゲティ。ミートソースはもちろん手作り。パルメザンも塊を自分で摺り下ろしたもの。
火曜日は土曜日と日曜日の残り物。
そして水曜日を迎え、肉断ち期間突入。と言ってもめぎ家はカトリックじゃないので普通に食べるけどね。カトリックの人も今はまあ厳格な人以外は食べているんじゃないかな。どうなのかな。
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、D600 + 105mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)
♪ おまけ ♪
ウシ、惜しかった~~~!(写真はRP-Onlineから)
頑張ってたけどね。
でもね、せめてシャルケはレアルより走らなきゃ、ね。
2015-02-19 02:00
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コメント(8)
たしかにジョークやユーモアのセンスは、日本人にとっては厳しい問題ですね。
by Baldhead1010 (2015-02-19 05:34)
あ、ハクセだ。
おいしい店はおいしいけど、ちょっと臭いがきついお店もありますね。
by YAP (2015-02-19 07:15)
ベルリーナって日本ならさしずめ「あんドーナッツ」(^-^日本の風刺画も捨てたものじゃないわよ^^
朝のニュースで流したり新聞に載っていたり。
ただフランスの例のものと違うのは、日本人の場合はほとんど国内のことだけ。他国の人までまな板の上に乗せないって気がします。
by mimimomo (2015-02-19 09:12)
カーニバルの語源、勉強になりました(@@)
by のの (2015-02-19 11:51)
生活にメリハリを感じますねえ。
伝統的なイベントの良さでしょうね。
by ナツパパ (2015-02-19 12:12)
マスコミがもてはやす日本の「市民団体」の皆さんもこういったユーモアでデモ行進でもしたら、もう少し人間らしい人たちと見てもらえると思います。 何時もながら美味しそうなお料理の数々。手作りミートソースが美味しそう。。
by ぽりぽり (2015-02-19 15:36)
ドイツのカーニバルのパレードも、見てみたいですね。
観客が、仮装してくると言うのも、見たいですね。
by テリー (2015-02-19 17:07)
おいしそうなお料理が並んでますね♪ 豆もいいかも・・・とアイデア拝借。
季節ものならベルリーナーも食べてみたいなぁ。
日本では季節の行事には美味しい食べ物が付きものでしたから^^。
by Inatimy (2015-02-20 01:54)