NRW州のエネルギー事情 [小旅行]
先週末、うちのドイツ人が父親夫婦を連れてまず最初に向かったところの途中で、白アスパラの畑を見つけた。
なんだか荒涼としてて、本当にここに白アスパラが育っているのか実感できないけれど、外へ芽を出したらもう白アスパラとしては収穫できないものだしね・・・あ、収穫した跡も。白アスパラはかなり繊維質。
そのすぐ近くには麦畑。これは大麦かな?
風に揺れる麦。
ここの近くには・・・
風力発電が。
そんな場所の横には実は・・・
褐炭採掘場。
↑この機械、長さが220メートル。横に小さくゴミのように写っている車、分かります?
あそこに見えているのは火力発電所。
NRW州には原発が無い。広大な褐炭採掘場があって、それがルール工業地帯を支えてきた。日本の原発事故を受けて、ドイツ国内の原発17基を10年以内に全て廃炉にすることにしたドイツ。しかし、褐炭に頼り続けるわけにも行かず、フランスやチェコの原発から買い続けては本末転倒だし、これから天然エネルギー開発がもっともっと進むことだろう。
余談だが、2泊3日の中で、父親夫妻といろんな話をした・・・その中で、当然日本の大震災のことにも触れられた。そのテーマに入る父親の第一声は、Megi, was macht Fukushima? (めぎ、福島は何やってるんだ?)だった。地震でも津波でも復興でもなく、福島が話題になる現実。しかも、何やってるんだ、だなんて・・・まあ、父親は、そこで働く人たちの被爆や土地や海の汚染を話題にしたかったのであって責めたりするつもりではなかったのだけど・・・ドイツ人の家族を持つというのはこういうことでもある。
さて、環境大国ドイツとは言え、CO2が心配であるのに今はまだある程度褐炭に頼り続けているところ。ちょっと場所を変えてここから見ると・・・
右のこの辺りがさっきめぎたちがいた場所の方向。
なんだかジオラマを見ているみたい。
一緒に写っている車や建物の大きさから、ここがどれほど広大かがお分かりいただけるかしら。
少し左側に目を向けると・・・
既に掘り終わった場所と、まだ掘っているところ。この機械は長さが180~220メートルもあるんですって。
めぎたちが立っていたポイントは右下。その下の1000メートルの尺度から、大きさを分かっていただけるかな。
ちょっと殺風景な写真が続いたので、この辺に咲いていた花などを。
ハマナスみたいなのはハーゲブッテ(ローズヒップ)。これが咲くとドイツは初夏。でも、この日は寒くて、父親の奥さんがダウンジャケット着ていたほど。
この後は観光らしいところへ。つづく。
2011-05-19 02:00
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コメント(18)
緑色のアスパラの収穫はお手伝いをしたことがあるのですが
白アスパラの畑って、すごく荒涼とした風景なのですねぇ…☆
エネルギー事情…
日本はこれからどうなって行くのだろう…
福島原発の動きに息を飲みつつ、誰もが不安を抱えている、
というのが現状なのだと思います。。。
by ネム (2011-05-19 02:45)
麦の穂を揺らす風、ケン・ローチだったか。あたくしたちは自分たちがあたりまえのように身を任せてきた風、そして次世代が受くるそれを考えるときにきている。この二ヶ月とくにそう思います。
by もんとれ (2011-05-19 03:31)
日本の白アスパラは暗くしたトンネル栽培らしいです。
香川県当たりの小麦畑は今が麦秋でしょうか。
by Baldhead1010 (2011-05-19 04:58)
フランス旅行記、楽しかったです(^^)♪
帰りに寄ったというカンブレーの入り口可愛いですね!
古い家も素敵だし、パリとはまた違った建築様式に
趣を感じました。
パリの庶民的な界隈も素敵でしたね!高級街よりずっと好きです。
アンティークでいうなら、美術品クラスより使い込んだサビ入りの日常雑貨に惹かれてしまうような感じでしょうか。
ドイツ人のお父様ご夫婦との会食風景ヨダレもので拝見しました(^-、^)続きの観光レポも楽しみにしております♪
by のの (2011-05-19 06:37)
白アスパラ畑の畝は、高くするのですね。拙宅のグリーンアスパラも畝を高くしています。
by krause (2011-05-19 07:55)
風力発電、日本は、補助金目的でいっぱいできましたが、ほとんどが調査不足で風車が回るより止まっていることが多く、赤字の施設が多いのが実情です。
石炭も、日本の炭坑とは規模が全く違いますね。
by laf (2011-05-19 08:09)
先日、ドイツと電話会議をして、すべてのアジェンダが終わった後にやはり地震と原発事故のことを聞かれました。
ドイツでもかなり関心を持って気にしてくれているんですね。
by YAP (2011-05-19 08:17)
影に隠れで悪口、でないところが良いのでしょうが、それでもいきなり、はちょっと。
ここ2ヶ月、めぎさんはあちこちでそれに向き合ってきたのでしょう。
うーん。
福島の事故が収束して、しばらく立ったら、今度はCO2の問題が
クローズアップしてくるのでしょうか。
by ナツパパ (2011-05-19 08:49)
ヨーロッパは偏西風で風力発電が行いやすいそうですが、真実はいかに(笑)
日本の風力発電は台風や季節風の影響が大きいだろうと素人でも想像できます。雷も怖いだろうし。ツーリング先で見かける風力発電の風車は回ってないんだよな~^^;
日本は海に囲まれているんだから、海を利用して発電する技術開発を国策で推進すれば良いと思うのですが。
by あかえび (2011-05-19 10:59)
畑の畝がきれい
みんなどこの国も風力発電とかソーラーとかにすれば良いのにね^^
by Ranger (2011-05-19 11:02)
原発は、廃炉にしてもなお、熱が出続けるし、捨てることも出来ず、永久に管理し続けなければいけないのに、これをコストパフォーマンスがいいとか、まことしやかに言われていることに、疑問を感じます。それにしても、天然ガスなども、アフリカやアメリカなどで、掘削して、地下水や土壌が汚染されたり解決できないことが多かったり、エネルギーって、やはり環境汚染とはなかなか無縁ではいられませんね。太陽や水力などの自然エネルギーをもっと国策として取り入れて欲しいと思います。
by nachic (2011-05-19 11:28)
昨日のニュースで、大船渡のカキ養殖が再開された、っていうのをやっていました。みんな笑ってましたよ。カキが大好きなちばおハム。沖縄ではめったに食べれないけど、うれしくなっちゃいました。
まったくかんけいなくてすみません・・・
白アスパラの畑が印象深くて・・・
by ちばおハム (2011-05-19 13:17)
褐炭採掘のために町ごと引越したって話も聞いたような。
やっぱり地道に節電から始めないといけませんよね。
白アスパラの畑、オランダでは太陽熱の調節用の黒&白のシートが掛けてあったかな。
天気によって裏返しするんですって。
by Inatimy (2011-05-19 16:25)
ホワイトアスパラの畑流石ですね~広いわぁ~y(^ヮ^)y
そして、怖いほどに大きな機械、採掘場ですね。お花はホントにキレイでいいわぁ(^^ )ルン♪ホッとします。
by マリエ (2011-05-19 17:36)
まるで砂漠のような「白アスパラ畑」なんですね。土壌の栄養分が少なくても育つのでしょうね。ドイツは原発の全廃を決めたのですね。日本こそ英断すべきですね。
by たいちさん (2011-05-19 17:58)
相当デカイですね。全体の広さが想像できません
by デブデブ (2011-05-19 19:10)
ハーゲブッテとはまなすは別ものなんですか〜
てっきり、同じものだと思っていました。
ドイツでは火力発電でもあんな形をしているのですか??
原発そっくりなんですね〜??(違うのかな…)
by おじゃまま (2011-05-20 00:29)
ウチの県にも原発や関連施設がありますが、それらがあることによりお金をいただけたり働く場ができたりと恩恵を受けてきましたが、農業漁業で身を立てている県が、こんな危険なものをかかえて良いわけないと思っています。
福島の事故は我々に原発の危険性を教えてくれましたが、それにしてはあまりに酷い犠牲を払っていると思わずには居られません。
by HIROMI (2011-05-20 01:40)