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南ドイツの銃撃事件 [プチ教養]

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本日はマヨルカの話を中断し、ドイツの大事件について。目を背けたくなるような話だったが、学校関係者としては避けて過ごすわけにもいかない。

日本でも大きく報じられたようだが、3月11日、南ドイツのシュトゥットガルト近郊で17歳の少年が父親の所有する銃を持ち出して卒業した学校へ乗り込み、全部で15人の生徒や先生などを撃ち殺し、警察との銃撃戦の上自殺した。
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事件の起きた場所はこちら。
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事件が起きたのはRealschule(レアルシューレ)、日本語では実科学校と訳されているようだが、小学校4年生を卒業したあと6年間、実務に役立つことを意識した勉強をする学校。日本の高校1年レヴェルで卒業し、その後は専門学校に進むことができるが、将来の大学進学は事実上専科大学に制限される。
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ドイツでは銃の保持は法律で禁止されている。狩猟や射撃をする人たちのみ、登録して許可を得る仕組みだ。狩猟も射撃も中世からの長い歴史と伝統を持ち、だからこそそれを趣味とする人たちは誇りを持ってその伝統を守り続けている。だから、アメリカと違ってドイツでは銃撃事件は滅多に起こるものではなく、ドイツでは皆、相当な衝撃を受けている。この父親は射撃協会の会員で、もちろん銃保持も許可を受けていたようだが、その管理体制はどうだったのだろう。少年は父親と一緒に射撃大会に参加したこともあったとか。少年の部屋には、登録許可の必要のない空気銃が散乱していたと言われている。

在学中は卓球が得意で地域の大会で優勝した経験もあるという犯人の少年は、ドイツではその大会優勝時の顔写真が公開されている。17歳という年齢は、ドイツでは顔を隠す必要がないのだろう。興味のある方はこちらをどうぞ。友達がいなかったとか、風変わりだったとか、いじめを受けていたとか、鬱でセラピーにかかっていたとか、全く普通の少年だったとか、ホラー映画のDVDをいっぱい持っていたとか、ネット上の戦闘ゲームの影響だとか、死者の多くが女性だったので母親や女性との間で何か問題があったのではないかとか、インターネット上に犯行予告していたとか、いろんなことがメディアに書かれているが、本当のところは少年にいったい何があったのだろう。10日にアメリカ・アラバマ州で起きた銃乱射事件に刺激を受けたのか、などとも推測されているが、今のところ動機は全く分かっていない。
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何人もの中学生や先生方が授業中に訳の分からないまま突然撃たれたことに、この学校とは全く関係のない数人の方々が犯人逃走中に巻き添えになったことに、心から哀悼の意を表したい。また、目の前で友達や先生が撃たれて血を吹き出して倒れた光景を見て生き残った生徒たちの心の傷にも。
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亡くなった先生方3人の中には教育実習生も含まれているという。将来に向かってまさに羽ばたこうとしていた若い女性が犠牲になったことに、めぎは非常に心が痛む。生徒たちを守るためにドアを閉めようとしたとか、撃たれた先生方の顛末を生き残った生徒たちの証言から読み取ると、同じ教師としていたたまれない。私はそういうことが起こったら、その瞬間、最期の一瞬にいったいどういう行動をとるのだろう。めぎの勤務先はドイツの未来のエリート達が通っている高等教育機関だが、だからといってこういうことが起こらないとは言えない。最近は心の病に苦しむ学生達も増えてきて、めぎも対応に苦労することが多々あるのだから。
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"Glücklich, die eigenen Kinder unverletzt in den Arm zu nehmen, sind unsere Gedanken an diesem 11. März 2009 doch bei Ihnen. Wir trauern mit Ihnen, den Schülern, und den Angehörigen derer, die Opfer dieser unerklärlichen Tat geworden sind"
自分の子供を怪我もなく抱くことが出来るのはなんて幸運なことだろう、と2009年3月11日に亡くなったあなた方の傍らで感じています。このような納得のいかない犯行の犠牲になったみなさんのご冥福を祈ります。

この夜行われたミサには、1000人もの人が祈りを捧げに集まったそうだ。
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一夜明けた12日も、たくさんの人が蝋燭や花を捧げに訪れている。この学校の生徒たちは今、この学校に通うことすら嫌だと感じているようだ。ここに来ればその光景を思い出さずにはいられないから。そんな学校の様子はドイツ語ニュースのこちらをどうぞ。
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本日の画像は、RP.OnlineFAZ.NETからのリンク。
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Baldhead1010

大変な事件でした。

ドイツでも家に銃がそのままあるんですね。

12人中11人が女性だとの報道もありました・・。
by Baldhead1010 (2009-03-13 05:51) 

やよい

心が痛みました。銃の事件はなくならないものでしょうか。
by やよい (2009-03-13 06:08) 

manamana

また、起きたか。
率直な印象を持ってしまった自分が恐ろしいです。
by manamana (2009-03-13 06:29) 

Krause

残念な事件です。
by Krause (2009-03-13 07:06) 

Inatimy

こちらでも大きく取り上げられています。
最初ニュースで見たとき、またアメリカで?と思ったら、
パトカーの色がドイツでビックリしました。
二度とこんなことが起きないよう祈るばかりです。
by Inatimy (2009-03-13 07:22) 

ファジー

数多くの銃を不十分な管理の下で所持していた両親に対する非難は、ドイツではどのように扱われるのでしょうか?重い責任が伴うんでしょうね。
by ファジー (2009-03-13 07:39) 

くっさん。

今、会社でも定期的な専門医のカウンセリングが必要な時代になりました。
カウンセリングといっても、話を聞いてあげる程度の内容で、
普通なら仲間と飲みに行ったり、家族と話をして解決している程度の話です。
大人でも、それぐらいのコミュニケーションがなくなってきているのだと感じます。

ご冥福をお祈りします。
by くっさん。 (2009-03-13 08:20) 

ひろころ

何とも、痛ましい事件ですね。。。
まだ未来のあった筈の若い人々が犠牲になっていることに、
やり切れない思いです。
心より、ご冥福をお祈り致します。
by ひろころ (2009-03-13 08:35) 

夢空

ほんとに悲しい事件です。
犠牲にあわれた方々のご冥福をお祈りいたします。
by 夢空 (2009-03-13 08:45) 

mimimomo

おはようございますーー
我が家は日経ですので、あまり詳しくは書かれていないのですが、
ドイツという場所だったことに少なからず衝撃を受けました。
亡くなられて方々に心よりお悔やみ申し上げます。
二度とあってはならないこと。きっとその青年の心の闇は
解き明かされることと信じたいですね。
by mimimomo (2009-03-13 08:46) 

Ranger

痛ましい事件です

武器で人を傷つけるのは、本当に愚かな事です

犠牲にあわれた方々のご冥福をお祈りいたします
by Ranger (2009-03-13 08:53) 

カフェオランジュ

おはようございます。
やはり銃そのものの規制を強化・管理することで
こういった事件の発生をできる限りないようにするしか
ないですね、ご冥福お祈りいたします。
(nice ! は遠慮させていただきました)
by カフェオランジュ (2009-03-13 08:58) 

hatsu

『warum?』という言葉に、胸が痛くなりました。
心から、ご冥福をお祈りしたいと思います。
by hatsu (2009-03-13 09:02) 

ナツパパ

犠牲になられた皆さんに心から哀悼に意を表したいと思います。
こういう事件が起こるたび、なぜ?と思うのですが...
犯人の少年の、心の闇を救う手立てはなかったのでしょうか。
今回は、niceを控えさせていただきました。
by ナツパパ (2009-03-13 09:23) 

chercher

本当に悲しい事件ですね。ニュースをみて衝撃をうけました。
何故?という言葉が頭の中に沢山出てきて呆然とします。
このような事件が二度と起こりませんように・・・。
犠牲にあわれた方々のご冥福をお祈りいたします。
by chercher (2009-03-13 09:42) 

YAP

ここなんですが、私が滞在していたところからかなり近いんですよ。
ドイツでこんな事件が起きたことも驚きましたが、それが身近に感じる場所だったというのも衝撃的で。
これが日本の首都圏で起きたとしても、この地になじみのない私にとっては、そのほうが遠いところのニュースのように感じるのだと思います。
周りの大人たちが、もっと早くこの少年の心を救ってあげられなかったのかと思います。
by YAP (2009-03-13 10:32) 

たいちさん

この事件は、日本でも大きく報じられています。
特に身内が、シュトゥットガルトに住んでいますので、気になっています。
by たいちさん (2009-03-13 10:58) 

マリエ

少年による銃乱射事件なんですよね、若者の心がどうしちゃったのか世界的に心配です。めぎさんもやはりショックだったんですね、怖いですよね、自分だったらと考えると、犯行に及んだ少年の事、他人事ではなくとても気になります。
by マリエ (2009-03-13 13:08) 

母ちゃん

このニュースは日本でも報道されているので知っています。色々な場所でこんな事が起きていて、どうすればこんな事がなくなるのか、どうすれば家族が巻き込まれずに過ごせるのか、などと考えさせられました。もちろん答えは出ませんが・・・。なくなられた方のご冥福をお祈りしています。
by 母ちゃん (2009-03-13 14:04) 

きこじじ

様子をお伝えいただき、ありがとうございました。
ドイツでも、銃の保持は禁止されているのですね。
なのに、こんな事件が起きるなんて。

自分の子供が今無事なことが幸運だと改めて心の底から実感しました。


by きこじじ (2009-03-13 15:47) 

まるまる

ナイスは記事を熟読したという意味で押させて戴きました。
心が痛みます。
by まるまる (2009-03-13 16:41) 

のび太

本当に心が痛い事件です。
ご冥福をお祈りしています。
by のび太 (2009-03-13 16:41) 

てんとら

Warum?という言葉がとても切ないです。本当にどうしてと思いたくなります。
ご冥福をお祈りしています。
by てんとら (2009-03-13 17:36) 

wakatate

悲しい事件ですね、父親の責任が大きいと思いますね、
家には、銃が8丁も保管されていたなんて書いて
ありましたが、もつと銃の制限が必要ですね。

by wakatate (2009-03-13 17:37) 

MOCOMOCO

何とも悲しく痛ましい事件でしたね。
日本でも割と大きく報道されていました。
犠牲者の方々のご冥福をお祈りしています。
by MOCOMOCO (2009-03-13 17:43) 

塩

リアルな写真と内容で今回の事件のいたましさを身にしみて感じました。ドイツにご在住のめぎ様ならではとありがたく思います。
「どうして?」という文字だけで皆様の気持ちが分かります。
by (2009-03-13 18:02) 

luces

ショックを受けました。
by luces (2009-03-13 18:24) 

のの

新聞でニュースを知り、真っ先にめぎさんの学校じゃないよね!?;と
思いました。
それでも同じドイツの中のこの事件は
同じ学校関係者として他人事じゃないですよね。
記事を読んでめぎさんの無念さと困惑がよく伝わりました。
日本でもこういった無差別殺人事件が頻発しています。
犠牲になられたお子さんの親御さんの気持ちを思うと
涙が出ます・・・・(TT)
犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします*

by のの (2009-03-13 20:26) 

miffy

痛ましい事件ですね。
犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。
by miffy (2009-03-13 20:47) 

匁

動機とかその後の関係することが判明したらまた教えてください。
by (2009-03-13 21:28) 

yukitan

悲しい事件ですね。
犠牲者の方々のご冥福をお祈り致します。
by yukitan (2009-03-13 22:08) 

ふくちょ〜

ドイツでこのような事件が起きたのは、少々意外でした。
二度と起こって欲しくないですね・・・。
by ふくちょ〜 (2009-03-13 22:14) 

ララアント

とっても痛ましい事件が起こりましたね。
めぎさんの記事で 小学校4年生で日本でいう
専門高校的なものを選択することに驚きました。
16歳で卒業し 専門学校へ進学・・・ 
技術的なものを長い期間学べるのはいいとしても 本当の
"大学"の道は閉ざされているっていうことですね。
日本も専門高校は一時期荒れていましたが 大学へ進学できる
ようになってから 随分違ってきてるように思います。
色んなことを考えさせられました。

久しぶりに義母にあって 食事介助と爪切りをしてきました。
充実感はいっぱいですが 少々 疲れました。
肋骨の方は大丈夫です。
by ララアント (2009-03-13 23:04) 

プチ旅人

いたたまれない事件でしたね。
犯人が、17歳の少年だったのが二重にビックリです。

正直言葉も出ませんが、犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。

by プチ旅人 (2009-03-13 23:59) 

めぎ

>みなさま
南ドイツの銃撃事件の話にコメントとniceをありがとうございました。
ネットに犯行予告していたという話は後程撤回され、もう何が何だか分からない状態になっています。犯人の少年が自殺してしまいましたから、もうかなりのことが分からず仕舞いになるような気がします。
最期の顛末が、警察との「銃撃戦」だったということに、空恐ろしさを感じています。17歳の少年と、この平和なドイツの空の下で、銃撃戦だなんて!戦時下じゃないんだし、相手は少年。説得するといったことが出来なかったというのは、それだけ激しかったということでしょう。
精神科にかかっている息子の手に触れやすいところに銃を保管していた父親の責任は重いですね。親が、子供の精神状況をきちんと把握し、適切な対応をし、子供が苦しんでいることにもっともっと寄り添っていてくれれば、こんな事態にはならなかったでしょう。
教師としては、同じようなことが自分の身に起こることを想像もしたくないという感じです。また、自分の身に直接何かが降りかからずとも、教え子にはこんな事件を引き起こすようにはなって欲しくないですね。いつも教えることでいっぱいいっぱいですが、学生達の放つシグナルにも注意を払っていける余裕を出来るだけ持ちたいものです。
ララアント様、小学校はドイツでは4年制で、その後は大学進学を目指す人たちとそれ以外にハッキリ進路が別れます。その仕組みは、マイスター制度の名残でしょう。大学は学問の場であって、実践的な何かの技術や知識を身につけるところではありませんから、ドイツでは大学を出ても就職はなく、何らかの専門的技術を身につけなければなりません。大学卒業後に専門学校や研修を受け、資格を取ったり実習に参加したりしている人がたくさんいます。そのようなわけで、わざわざ大学という回り道をせず、まっすぐ専門職への道を歩む制度があるのです。とは言え昨今は、大学に学部制度が導入され(つい最近まではドイツの大学卒業は修士号でしたから、卒業までに普通6~10年かかってました)、たった3年で学部卒の資格を得ることが出来るようになり、それによって大学進学率が増えつつあり、様相が変わっていくようですが。
by めぎ (2009-03-14 05:01) 

tanpopo

Warum?の一言が悲しいですね。亡くなった方を思う気持ち、やり場のない哀しみと怒り、驚き、不安、恐れ、戸惑い…すべての感情がこの一言に凝縮されているように思いました。このような事件が二度と起こらないことを祈ります。
by tanpopo (2009-03-14 07:56) 

えらん

なんとコメントしてよいやら、整理がつきません・・・

by えらん (2009-03-14 10:41) 

あかえび

銃は道具ですが、危険な道具です。
使う人が悪いのか、使われる銃が悪いのか答えが出ません。
必要な道具なんだろうけど・・・(ーー;)
by あかえび (2009-03-14 11:25) 

くりっぴ

命が一番大切なのだということ
それをどんな理由があろうとも、奪ってはならないということ

生きていくうえで一番大切なことを守れない人間って
どうなんだろう・・・
教わらないとわからないことではないと思うだけに、残念です。

亡くなった方々のご冥福をお祈り申し上げます。
もう、こんなことがおきないようにnice!を
by くりっぴ (2009-03-14 11:31) 

Ballacki

本当に残念な事件ですね。
人間というのは本当に計り知れない、知る由もない心の闇をもっていますね・・。
昨日か一昨日にこちらの朝のニュースで知りましたが、ドイツでは一つの銃の所持許可証で、狩猟や、狩猟クラブのためには30丁、趣味のコレクターとしてはほとんど無制限に所持出来るようですね・・・コレクターの場合、銃弾は持てないようですが・・・。こういうところはやはり見直されるべきですね・・・。そして私たち一人一人もよく考えないといけないですね。
by Ballacki (2009-03-14 13:09) 

matsui

 何かよほどの恨みとか事情があったのでしょう。
本人も亡くなってしまったので詳細は解明されないかもしれません。
恐らく陰湿ないじめのようなものが背景にあるのではないでしょうか?
 命って人間の尺度ではかってしまいがちです。
食べる為に牛や豚等の動物は殺しても良いのに、鯨は駄目とか。
肉体的に与えるダメージは発見しやすいが、精神的にダメージを与える発見しにくい悪もあり。
 その辺のバランスというか歪みが表に出てこんな事件が起こるのかもしれません。
by matsui (2009-03-14 13:39) 

春分

この事件については書かれるのだろうと思っていました。
日本で起きた無差別殺人事件も同様ですが、背景をきちんと明らかに
することが必要になるでしょう。思い出すだけで傷つく人達に配慮して
ではあるでしょうが。
銃の規制は日本も同じようなものですね。今回の事件がどの種類の
銃だったかは確認していませんが、日本はエアライフルも規制されて
いますし、短銃や大口径ライフルでは厳しい規制と思います。
ですが猟銃は甘い。学生にも甘いように思います。
by 春分 (2009-03-14 16:31) 

take

心を病んでいる人の対応はハッキリ言ってかなり難しいです。
「寄り添う」と言うのは簡単ですが、実際にやるとなると相応の知識が必要になるかと思います。
教師の方々は心理学の勉強もしているのですか?
by take (2009-03-14 20:40) 

めぎ

>みなさま
今回の銃撃事件にはみなさまかなり興味をお持ちなんですね。銃規制の問題も、心の闇の問題も、簡単に解決できるものではないですし、簡単に口を挟めることでもなく、本当に難しいですね。
ドイツの教師は心理学についてはもちろん教育学の範囲での概論は勉強しますが、セラピストの資格は持ちませんし、そこまでの勉強をしている人は稀でしょう。教師はいじめを受けたりいじめをしたり鬱状態にあったりする問題のある生徒の親にセラピーにかかったり市の児童・青少年相談所に相談に行くことを勧め、あとは専門家にお任せします。完璧な分業体制です。子供がセラピーや精神科にかかった場合、親はその指導に従って様々な注意を払う必要があります。「寄り添う」というのは、親が専門家の指導を受けながら息子の治癒に協力する、という意味です。親が一人で出来ることではもちろんありません。
ドイツの学校教師に出来ることは、子供が放つシグナルをキャッチし、素早く適切なアドヴァイス(=セラピーや児童・青少年相談所の専門家の指導を受けることを勧める)をすることです。あとは全て親の責任というのがドイツの一般的な考え方です。その背景には、学校の拘束時間の短さがあります。ドイツの学校は高校も含め、基本的にお昼までなのです。生徒たちはお昼に下校して昼ご飯をうちで食べます。ですから、教師がいわゆる生活指導をすることはありません。朝の会も帰りの会もありません。学校は基本的に授業だけが行われる場なのです。
by めぎ (2009-03-15 05:07) 

どらっち

午前だけの学校というのも小学校が4年までで、そこで将来を
選ばないと行けないというのにも驚きました。
ここは、お昼休みは2時間ありますが、午後は4時半まで。
アメリカは3時で終わってたので、アメリカにいた時のように
何かクラスを取るとかは出来ず、放課後何も出来ない感じです。
アメリカや日本のようにスクールセラピストはいないんですね。
うちの学校にもいるか分かりませんが。1番目が来年度が
小学校の最終学年です。中学校がどういう仕組みが分かりません
が、ドイツよりは遅いかもしれませんが、フランスも日本より
早く進路を決定するみたいですね。

アメリカのように銃に規制がない社会ではないドイツでの
事件は、言葉にできない衝撃があったみたいですね。
日本にいる時と同じ感覚なんでしょうね。日本でそんな事件が
あったら、すごくショックです。フランスの銃規制の事を
知らないので、ちょっと気になりました。
by どらっち (2009-03-15 08:56) 

ケイクス

悲惨な事件ですね。
17歳というと、やはり繊細で折れやすい時期なのかな、
とも思いますし、心の悲鳴をどこかで誰かが
少しでも受け止める、そんな人と人の絆が
やはり、今は失われつつある時代なのかしら、と
思ったりします。
銃規制や学校の防犯体制を強化するだけではなく、
やはり子供たち(だけではありませんが)の心の闇に
寄り添う努力が、必要なのでしょうね。
難しいとは思いますが。

by ケイクス (2009-03-16 00:37) 

めぎ

>みなさま
人間は誰しも心に闇を持っている生き物ですから、それに向き合い、自分の心の闇を知り、それに支配されずに生きていける訓練をする必要がありますね。残念ながら昨今、親や兄弟、友達とのふれあいが少なくて、人と人との絆をどう築いていけばよいのか分からずに育つケースも多くなってきているように感じます。
スクールセラピストを設置している学校もありますが、症状が重い場合は専門科にかかる必要が当然ありますよね。今回の事件の場合は、スクールセラピストにどうにか出来る範囲を超えていたでしょう。
ドイツの学校は1時半くらいまでです。その後クラブや補習クラスが開かれています。高校になると、3時から6時までにも特別な教科(ヘブライ語とか古代ギリシア語とかロシア語や日本語や中国語など)があり、履修する生徒はお昼を食べてから戻ってくる形です。
by めぎ (2009-03-16 06:25) 

くろた

ドイツで銃乱射事件が起きるとは
驚愕でした。
こういう事件があるとほんとに
銃の存在そのものがなくなってほしいと
思うばかりです。。。
by くろた (2009-03-16 17:50) 

めぎ

>くろたさま
私もびっくりしました。たぶんドイツ中が本当に驚いたと思います。
by めぎ (2009-03-20 06:32)