バルコニーから見えるドイツ [文化の違い]
1月最終週の平日の朝8時。この日の夜明けは8時13分だが、雨の所為かまだ夜のよう。
めぎ家の向かいの建物はオフィスビルで、朝7時過ぎから既に働いている人が明かりを灯している。
ドイツの朝は早く、多くの人が朝7時から働き始める。たいていはフレックスタイム制で、9時過ぎに出社する人もいるが、平均は8時からのようだ。役所は7時半から開くし、道路工事やビルの建設などもだいたい7時から、ゴミの担当者は6時台から働いているのであって、ドイツの朝は早い。学校も朝8時から授業が始まるし、大学も8時半からである。
別の日の平日、朝8時10分くらい。この日の日の出はまさに8時10分。天気は曇りだが、ずいぶん明るい。
向かいの建物では同じ人たちが既に仕事に没頭中。
ドイツは早く仕事を始める代わりに早く仕事を切り上げるという傾向がある。残業をしないのが普通で、もしどうしても残業が必要だった場合には、その分きちんと別の日に早く帰る。残業代をもらうという意識はなく、時間の辻褄を合わせて休むという意識が強い。だから、ちょっと話は飛ぶが、有給休暇を取れなかった分をお金で支払うようにすべき云々なんていう議論はなく、有休を消化できない人がいる課は、その課長の仕事の配分の仕方が悪いのだと評価されるという羽目になる。従業員に休暇を取らせる暇もないというのは、つまりその仕事が一人ではできない量だときちんと見極めて人出を割り振るべきで、そういうマネジメントができない課長や部長は能力がないと見なされる訳だ。だから、どんなに忙しくても問題があろうとも休暇を取らせるし、自分自身も休むのである。付け加えれば、人手の足りない分の補充として誰かが回されてきたら、当然みんな次々と休みを取るということにもなる。その際の引き継ぎ云々のことに関しては、緊急時に備えてファイルなどで全体管理されている会社もあるはずだが、基本的には根回しも引き継ぎも特に必要なく、引き継ぎ要員が自分で食い下がってキッチリ引き継がなければ教えてくれるということもあまりなく、休暇だから仕方がないと誰もが黙って待つ文化である。
それはさておき、こうして電気を煌々とつけたまま丸見えで仕事をする様子がいかにもドイツだなあと感じる。カーテンで目隠しをするという意識があまりない。これが季節が進んで夏になると、日光が暑すぎてクーラーのないオフィスは地獄となり、どの窓もシャッターを閉める。つまり、シャッターはあるのだ。それなのに、電気をつけたまま丸見えで仕事をするというのが本当に面白いなあと感じる。
さて、今度は夕方、1月末の16時頃。
1月末の日没は17時23分。16時はまだずいぶん明るい。
この蔓植物は赤くなって冬を越すのもあれば・・・
緑のまま冬を越すのもある。
まだまだすっかり枯れたままの植物が多い。
これはドライフラワー化した紫陽花。
チョウチョみたい。
あのバラもドライフラワー化したかしら。
こちらは寒さのためか成長のストップした水仙。
日の光に反応したのか、花を開いたクロッカス。
スノードロップもずっとこのまま。
椿も変わりなく。
雲間から光が射して綺麗だった。
日曜日はまたどんより。これはお昼過ぎの撮影。
向かいのビルは週末の2日間一度も電気が灯されていない。誰も出社していないということである。
鳥さんの餌をぶら下げた。こういうのがドラッグストアなどに売られている。小さい鳥さん用のだが、来てくれるといいな。
天気が悪いからか、クロッカスはまた閉じていた。
早く明るくならないかなあ・・・
撮影: D600 + 105mm(F2.8)
2015-02-05 02:00
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コメント(11)
家の職場も有給休暇がなかなか消化できていません。
みんな休むことを忘れているみたいです。
休むと手持ちぶさた?^^;
by Baldhead1010 (2015-02-05 04:40)
あー、私も休み取りたいなあ。
この年度末、年度初めはダメかな。
一日でいいからゆっくりしたいなあ。
by ちばおハム (2015-02-05 07:55)
前の家では小鳥の餌をかけていましたが
今の家ではご近所に気を使ってやめています。
小鳥が来てくれると良いですね。
by luces (2015-02-05 07:58)
早く仕事を始めて早く帰宅できるのはいいですね! 私の勤めていた部署は残業する人が少なくて「楽な部署」と見なされたらしく、病気で休みがちな人や極端に労働意欲のない人が次々に回されてきました。彼らをバックアップする体制もなく、日常的に仕事が滞る始末。残業続きの部署では体調を崩す人が続出していたようです。管理職のマネジメントこそが問題だと思うのですが…ドイツに比べるとあちこちノータリンという感じですね。
by stellaria (2015-02-05 08:16)
私がドイツ人に思うことを書いていただきました。
エンジニアの仕事はチームで動くわけなので、誰かが長期で休暇をとると、十人単位の仕事が停滞することも珍しくありません。
それが無駄なコストとなってしまいますし、開発日程の遅れ、それをリカバリするための評価短縮からの品質低下。
そうして開発日程はずるずると間延びしがちなのでコストを考えると人員は増やすどころか減らされる傾向にあり、はっきりいってマネジメントなんてできていません。
あくまでも私の所属する会社の例。
他の企業がどうなのか、興味のあるところです。
いちおう、それなりに名のある「一流」と思われている(勘違いされている?)企業なんですがねえ...」
by YAP (2015-02-05 08:21)
以前オランダの街を歩いていたとき、彼の地の住宅の窓が大きいことに驚き、
また窓のカーテンが開いていて中がよく見えることにも驚きましたっけ。
カーテンはあったんですよ、きれいに飾られて。
これはもう文化の違いだなあ、と思いましたねえ。
めぎさんの記事を拝見して、ふと、そんなことを思い出しました。
by ナツパパ (2015-02-05 09:15)
残業と言うのは(あるいは有給休暇を取らないと言う)「和を持って尊しとなす」の悪い例だとわたくしは思っています。
若い頃一人抗って、「あなたって協調性がないね」と言われました。
by mimimomo (2015-02-05 16:14)
クロッカス、春の黄色なのに、なかなか気温が上がりませんよね。
カーテンはあるけれど、今の時期、朝晩は暖房の効率を上げるため、
昼間は直射日光から植物を守るためにレースのカーテンだけ閉めてるだけかな。
夏場は遅くまで開けっ放し^^。
by Inatimy (2015-02-05 19:52)
暗いうちから働きだすのって、大変ですが、早く帰れるから良いですね。私も早く帰宅する方ですが、だいたいサービス残業になってしまいますね。ドイツでは日の光の大切さが身にしみて感じられそうですね。
by ぽりぽり (2015-02-05 19:55)
朝の7時にはお仕事スタート・・・びっくりです(@@;)
まぁ、日本でもそういうお仕事はあるけど、オフィスワークで
っていうのは珍しいですよねぇ。
ゴミの回収のお話も、度々ブログで拝見してきましたけど
徹底ぶりにいつも感動します。
by のの (2015-02-05 21:49)
鳥が来てくれるといいですね
楽しみですネ、待つ気持ちね、
ミカンとか、りんごを半割にして、樹の枝に刺したりを
実家ではしています、、
by engrid (2015-02-07 22:12)