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ハンブルクでの食事 [ハンブルク]

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現在先週末のハンブルクでの話を連載中。

重苦しく切ないお墓参りのあとは、義父の奥さんの家へ(奥さんと書いているのは、義母ではないから。奥さんは義父の3人目の奥さんである)。そこには色鮮やかなケーキが待っていた。
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夏の終わりから秋の初めにかけて出回るPflaume(プフラウメ)。もっと厳密に言うとZwetschke(ツヴェッチュケ)という舌をかみそうな名前で、そのまま訳すとプラムだが、西洋スモモと訳されているのもあれば、プルーンと訳されているのもある。ドイツではそれを生のままでも食べるが、よくこのようなケーキ(日本風にいえばタルトかしらね)に焼く。甘酸っぱい味で、生クリームと共にいただくのがドイツ風。
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↑生クリームを横に置くのはめぎだけ。だって、綺麗な色を楽しみたいから。でも、ドイツ人たちは皆、上にどっかりとのせて食べる。ここにはめぎ以外に義父の奥さんとうちのドイツ人と義妹と姪の4人のドイツ人がいたが、みんなこのように上にのせていた。
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お茶のあとはテラスへ。景色はイマイチだけど、お日様が出てきたのでみんな喜んでいそいそと。肌寒くても、ウールのセーターを着てでも外に座りたがるドイツ人たち。それは、冬が長くて果てしなく暗い日々が続くから、太陽を少しでも浴びておきたいというお決まりの理由ももちろんあるが、なによりドイツ人たちは家の中のよどんだ空気が嫌いだから。常にフレッシュな空気を好み、できるだけ外で過ごしたがる。
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奥さんはアペリティフに珍しいものを用意していた。まずはスパークリングワイン。ピッコロサイズも用意しているのは、微妙に足りない場合に備えて。
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ちょっと大きめのワイングラスの中には、フォークで適当に穴を開けたネクタリン。
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それにたっぷりとネクタリンが隠れるまでスパークリングワインを注ぐと・・・
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ネクタリンがくるくると回るのだ!これをKullerpfirsich(クラー・プフィルズィッヒ)という。kullernという動詞(ころころと転がす)とPfirsich(桃)との合成語。シーズンがそろそろ終わりで桃が手に入らなかったそうで、代わりにネクタリンを使用。(その様子のビデオをどうぞ。しゃべっているのは奥さんと義妹。)



飲み終わったらネクタリンも食べる。スパークリングワインはネクタリンの香りで、ネクタリンはスパークリングワインの香りでとーーーっても美味♡ 皆様もどうぞお試しあれ。

それからめぎは一人でサッカーニュースを堪能し、奥さんとうちのドイツ人と義妹は話を続け、それから夕食の準備をしていた。サッカーニュースが終わった夜8時に夕食。既に結構暗くなり、ちょっとぶれちゃった。これはうちのドイツ人が用意してきた差し入れの前菜。
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メインディッシュの頃にはすっかり暗かったので、フラッシュ撮影。
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奥さんが用意したナスと挽肉のオーブン焼き。
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フラッシュなしだとこんな感じ。こんな風に蝋燭の明かりだけで夕食をとるのがドイツ風。その後も夜更けまで、せいぜいスポットランプを灯す程度で決して部屋を煌々と明るくはしない。
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おなかいっぱいだけど、奥さんが作ったデザートも食べなきゃ・・・ということで、バニラアイスをディッシャー半分で盛りつけて、それに手作りのローテ・グリュッツェというベリー類をちょっとゼリー状にどろどろと煮詰めたようなソースをかけたものを。この器の大きさは、普通の日本のお椀より大きく、温かいうどんやそば用のどんぶりよりは小さめ、という感じ。なかなかの量で、すごく甘くて、食べきるのが辛かった・・・
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次の日の朝食はブランチに。こんなので色々運んできて・・・
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賑やかな食卓。
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ハムやチーズが色々と。
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何度も同じことを書くが、生野菜は用意されていない。ドイツでは朝食に生野菜を食べる習慣がないから。火を通したものはコーヒー・紅茶以外は卵のみ。朝からスープなどを食べる習慣もない。ちなみに卵料理を食べるのも、日曜日か祝日か誕生日か来客の時だけ。

こんなに色々な種類の、特にブロートヒェンという丸いパンを用意するのも、日曜日や来客の時だけ。普段はスライスした黒パンを食べるのだ。
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以上がハンブルクでいただいた食事。おなかいっぱい♪
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コメント 16

Baldhead1010

朝から甘いものが欲しくなった^^
by Baldhead1010 (2012-09-06 04:12) 

ちばおハム

ネクタリンがくるくる回るのみてみたいな。
人が訪れてくれると、奥様もうれしいでしょうね。
by ちばおハム (2012-09-06 05:39) 

mimimomo

豪勢だわ~(^^
とても我家の食卓とは比べられない(--;
by mimimomo (2012-09-06 05:40) 

のの

白い羽根ちゃんの季節になったのですね~
プラムとスパークリングワインもぜひ試してみたいです♪
あ。もう季節終わっちゃったか・・・;また来年。
「千の風」という歌の歌詞が私は好きです。
お義父様の奥様はご存じかしら・・・。
by のの (2012-09-06 06:56) 

YAP

夜でもあまり明るい灯りをつけない習慣というのはいいですね。
夜は夜らしく、その暗さを楽しもうということでしょうか。
それに比べて日本の都市部の夜の明るいこと。
小さな文字の本でも楽々読めるくらいですから。
こうしていろいろ習慣の違いを知ると、ヨーロッパの人たちの暮らしがうらやましくなります。
by YAP (2012-09-06 08:01) 

stellaria

Kullerpfirsich、面白ーい♪
私はお話の内容はわかりませんが、ドイツ語って響きが温かくて、聞いていて心地いいですね。
by stellaria (2012-09-06 08:33) 

ナツパパ

どれも実質的で美味しそうです。
ドイツ風家庭料理といったらいいのでしょうか。
お腹にしっくりと来るのでしょうね、きっと。
by ナツパパ (2012-09-06 08:42) 

wakatate

ハムやチーズがほんとに色々豪勢な食事ですね。
窓際に飾られた花々綺麗ですね
赤いバラの花、綺麗に撮れていますね。
by wakatate (2012-09-06 10:43) 

luces

スパークリングワインに浸かった桃が華やかで良いですね。
by luces (2012-09-06 12:06) 

もんとれ

>微妙に足りない場合
はははははは!
グラスの上からネクタリンのお尻を捉えた構図とグラスの色調との対比が大好物。フラッシュなしでも自然光でも、めぎちゃんの撮る陶器や硝子、パンやチーズはそこらへんの通販サイトよりよっぽど雰囲気あるのよね。
画像→「来るぞ来るぞ、あのキャプションが!」とニタニタしてるのだけど、そういえば義父の奥さんはめぎちゃんが甘いもの苦手なことはご存じないの?進み具合であまり得意じゃないのね…とはならないのかな。
by もんとれ (2012-09-06 14:45) 

Inatimy

私は生クリームはケーキの上に(どっかり)のせる派♪ 
グラスの中のネクタリン、生きてるみたいですね~。
くるくる回る様子に集中しちゃって、話しかけられても分からなくなるかも。
いくら甘いものは別腹とはいえ、たっぷり食べた後に、
ものすごく甘いものもたくさんだと、確かにキツイかも・・・。
by Inatimy (2012-09-06 19:55) 

マリエ

ステキな食卓、楽しそうですね、きっとおしゃべりも弾んだことでしょう(*^-^*) クルクル回るプラム面白いです♪
蝋燭の明かりだけの食事って憧れます。
by マリエ (2012-09-06 20:06) 

HIROMI

クラー・プフィルズィッヒ!是非飲んでみたいです!
お酒には弱いので、ノンアルコールの炭酸飲料ではだめかしら…
by HIROMI (2012-09-06 21:07) 

ぽりぽり

見た目に楽しい飲み物ですね! 生クリームは胸焼けしそうですが、甘酸っぱいタルトは好みです。
by ぽりぽり (2012-09-06 22:09) 

たいちさん

唾ゴックンでした。
by たいちさん (2012-09-06 23:02) 

krause

まだ2時ですが、お腹がすいてきました。
by krause (2012-09-07 14:04)