義父の奥さんの家での食事 [ハンブルク]
現在2月17~20日のハンブルクの話を連載中。今日は亡くなった義父の奥さんの家へ。
義父の遺影にこんにちは。手前の籠の寄せ植えはめぎがお土産に持ってきたもの。籠は手作りじゃなくて、マルクト市場のお花屋さんで既にこういう形状で売られていた。
奥さんはケーキ(日本語ではこういうのはタルトかな)を用意して待っていた。
ドイツではケーキに生クリームを付けて食べる。生クリームはバニラシュガーを入れて自分で泡立てたもの。
↑日本人的には、生クリームを自分でのせろといわれたら、こういう風にケーキの横に置くでしょ・・・たぶん、めぎだけじゃなくて、皆様ほとんどこういう感じに横に盛りつけるんじゃないかしら。カロリーが心配だから生クリームは遠慮するという方もいらっしゃるだろうな。
でも、ドイツ人はほとんど誰もがこういう風に盛りつける。これは奥さんの。
こちらはうちのドイツ人。
せっかく綺麗な色のケーキなのに、上にどさっと盛りつけちゃうなんて勿体ないな、と思うのはめぎだけ。
それから色々とその後の手続きやら生活のことやら話を聞いているうちに夕方になり、こんなスパークリングワインで乾杯。
それから予め準備していた料理をオーブンに入れ、テーブルクロスと蝋燭を取り替えて、夕食に。
付け合わせ・・・じゃなくて、主食はジャガイモ。茹でてから皮を剥いたのを炒めたもの。
料理は生ハムの挽肉を普通のハムで巻いて、ポロネギを炒めて敷き詰めたものの上にのせてオーブンで焼いたもの。義父が大好きだった料理なのだとか。
食べ終わった後は消化を助けるというハーブリキュールを一杯。
それから真夜中までチーズと梨と葡萄をつまみながらおしゃべり。
義父がいないことに慣れてきた感じもするし、いないことが未だ信じられない気もする。奥さんにとっては、この冬は非常に辛かったけど、寒波の間は青空が多かったことがずいぶん慰めになったそうだ。
次の日、10時くらいからブランチを楽しんだ後、めぎは別室で試験の採点をし(ホント年中試験の採点をしている気がする・・・毎月一回は何らかの試験があるんだもの)、うちのドイツ人は奥さんの色々な片付けの手伝いをしたり、形見分けをしたり、手続きの書類に目を通したり、これからすることを色々話し合ったりしていた。
午後3時半くらいになってめぎもうちのドイツ人たちも一段落し、めぎたちはお墓参りへ。奥さんはまだ見たくないと言って同行しなかった。お墓参りを終えてめぎたちが戻ってきたのは5時近く。ちょっと遅いけど小腹も空いたので昨日と同じケーキでお茶。
この日は外へ食べに行こうと話していたのだけど、ケーキでおなかいっぱいになったし、誰もがなんだか行く気を無くしてしまって、奥さんが備蓄していた出来合いのスープで簡単な夕食に。これはHochzeitsuppe(=結婚式のスープ)という名前で、中にはマッシュルームと白アスパラが入っているのだが、どうしてそれが結婚式のスープなのか、謎。
スープの後は昨晩の残りのチーズを黒パンと食べた。その後めぎは採点の続きをし、うちのドイツ人は奥さんの話し相手。だんだんと同じ思い出話の繰り返しが多くなってきてなかなか辛そうだった・・・奥さんはうちのドイツ人が30歳を超えてから当時60歳近い父親と結婚した人で、だから義母という意識はなく、父親の奥さんという位置づけでしかない。はっきり言えば義父が亡くなった今は奥さんはただの他人。他人だから割り切って我慢して話が聞けた部分もあるとか。
こうして二晩を過ごし、これは20日の朝。
ずいぶん丈が伸びたわね~
花もずいぶん開いたし。
朝食は2日間全く同じメニュー。ハムやサラミやレバーペースト、様々なチーズ、めぎのために特別に用意したというエビのマヨネーズ和え(奥さんは魚介アレルギーなので自分のためには魚介類は全く買わないのだ)など。特別な朝食であることを表しているのは、ゆで卵。
この、友人の家での食事も含めて3泊4日間の食事を見て、野菜、それもサラダなどの生野菜が恋しく思われた方もいらっしゃるかも。このように、冬にはドイツではほとんど野菜を食べない。だって、無いんだもの。いや、もちろん今時ドイツでもスーパーに行けばスペイン産やアフリカ産の野菜が売っているけれど、萎れた野菜ばかりで欲しいと思う気も萎える。ビタミンがどれほど足りなくても、30品目にはほど遠くても(そもそも一日30品目を摂取すべきなんてことを知っている人もほとんどいないけど)、冬なのだから仕方がない。早く野菜の美味しい季節が来ないかな・・・
♪ サッカーのこと ♪
めぎたちがハンブルクに行っていたカーニバル休み中、大きなパレードをするケルンでは愛しのポルディーちゃんがこんな格好をしていたんだって!(写真はARDから。)
怪我でお休み中だったポルディーちゃん。25日のブンデスリーガでようやく復帰したけれど、29日のドイツ対フランスの親善試合には招集されていない。シュヴァイニーもゲッツェも怪我だし、EURO2012は大丈夫なのかな。
2012-02-26 02:00
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コメント(11)
絵になる食卓ですね。故人を偲んで残された家族の絆が強まるってありますよね。それにしてもチーズとハムが美味しそうです。
by ぽりぽり (2012-02-26 04:28)
春のお花がかわいいですね^^
ハイカロリーじゃないと、とても寒さには耐えられないでしょうね。
by Baldhead1010 (2012-02-26 04:57)
野菜の出てくる季節、もうすぐですか?4月過ぎになるのかしら?
こちらでは人参、いも、サトウキビ(これは野菜じゃないか)の収穫が終わりに近づいています。この前初ゴーヤーを食べました。
by ちばおハム (2012-02-26 05:50)
赤いろうそくが半分以下になっちゃったのを見て、夜遅くまでお話されてたのを実感。
冬は確かに野菜が乏しくなりますねぇ。 葉っぱものは、ノヂシャが主役だし。
でもまだスペインやモロッコに地理的に近い分、ドイツより萎れ程度がマシかな。
コールラビ、根セロリ、ケールあたりが今の地では入手できず、
カブ、芽キャベツ、キクイモで冬を乗り越え・・・。
by Inatimy (2012-02-26 06:55)
食文化では日本は欧米よりもこだわりがあると思っていましたが、夕食のときにわざわざ蝋燭とテーブルクロスを変えるというのを見て、ドイツではそういう部分にこだわりがあるんだろうなと思いました。
蝋燭なんて今の日本で使われることはほとんどないだろうけど、やわらかい灯りでいいですよね。
by YAP (2012-02-26 06:59)
蝋燭やテーブルクロスを変えるのですね。
食卓で遅くまで話される雰囲気がありますね。
テレビに直ぐ向かう我が家も考えないと。
by laf (2012-02-26 07:21)
クリームは、横につけますね。なんとなくお洒落にみえるので。カレーライスのカレーとライスの関係にも似ているかな。
スパークリングワインのトカゲさん(?)のイラストを見て、まむし酒みたいに、中に入っているのかと思いました。笑
by HIROMI (2012-02-26 09:04)
物質的にも精神的にも、本当に豊かな食卓ですね。
by もとこさん。 (2012-02-26 18:53)
そうですよね、野菜やっぱり大切ですものね。でも素敵な食卓ですもの、ちょっと我慢ですね。(^_^;)ケーキがおいしそう!横でも上でもいいから食べたいですぅ♪
by マリエ (2012-02-26 19:47)
年を取ると、同じ思い出話を何度も話しますよね。聞いてる方はうんざりしちゃったりしますけど、それをちゃんと聞いてあげて、ドイツ人さんは優しいなあ…。
by stellaria (2012-02-27 10:37)
タルトと生クリームの話、これも文化の違いでしょうね。
by たいちさん (2012-02-27 11:39)