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ドイツの冬の食事 [食べ物・飲み物]

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今日はドイツの冬の食事のお話を。

こちらは、11月から12月にかけてパン屋さんでよく売られているヴェックマンというパイプをもった人型のパン。ヴェックマンについてはこちらをどうぞ。今年は3回くらい食べたかな。ちょっと足が折れちゃったけど・・・これでちょっと中が見えるわね。パン自体はちょっとパサパサめの柔らかいレーズンパン。ドイツ人はココアと一緒にいただく。
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さて、ここからが今日の本題。冬のマルクト市場には様々なKohl(コール)、すなわちキャベツの仲間が並ぶ。白菜はChinakohl(中国のキャベツ)、カリフラワーはBlumenkohl(花のキャベツ)という。ちなみに真ん中に写っているドイツの普通のキャベツは非常に堅く、いくら煮ても柔らかくならない。そのすぐ右に写っている結球しきっていないように見えるキャベツが、Spitzkohl(尖ったキャベツ)といって、日本のキャベツみたいな味と柔らかさ。
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さらに、11月くらいからマルクト市場でこういうのが売られている。
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この野菜の名前はGrünkohl(グリュンコール)。訳すと緑のキャベツ。日本語ではケールというそう。
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上の状態のを買ってくると、泥がいっぱいで下処理が大変。だから、うちのドイツ人はすでに細かくちぎって泥をある程度洗い落としてある状態のを買う。元の状態なら1キロで1.5ユーロ(150円程度)だが、洗ってあるこの袋のは500グラムで2ユーロ。
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これを2袋買ってきて、さらに泥落とし。ちなみにうちのドイツ人が子供の頃、つまり50年くらい前は、元の状態のを買ってきてお風呂で洗ったそうだ。
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きれいになったかな~
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他に用意するのはベーコンの固まりとタマネギ。
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切って炒めて・・・(タマネギはみじん切りにしていた)
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グリュンコールも順次入れて炒めていく。
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1キロのグリュンコールはざるにあげると8杯くらい。鍋に入れて炒めて嵩を小さくし、次のざるいっぱいのを入れてまた炒めて・・・と繰り返した。
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それから弱火で何時間煮込むのかな・・・3時間か5時間か。途中でスモークしたソーセージやベーコンを固まりごと入れて煮込む。ベーコンなどから塩分がかなり出るので塩は使わず、胡椒のみ。

できあがりは茹でてから皮を剥いたジャガイモと。
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うちのドイツ人にとって、冬の味覚はこの料理。日本人が冬になって鍋が恋しく感じるのと同じように、彼は冬になるとこの料理が恋しくなる。子供の頃父親が作ってくれたエピソードとともに。

このクリスマス直前の時期に、生徒の父親が亡くなったという知らせを受けた。なんということ・・・多感な高校生の時期に父親を亡くすなんて。こんな心の痛いことはない。ドイツは亡くなってから葬儀までがちょっと長いから、今回も一週間以上後の予定だそうで、その間生徒は登校してきているのだ・・・これまた、なんということ・・・気丈な彼の姿が心の奥に焼き付いた。ああ、なんという年なんだろう。

これを作ったのは第一アドヴェントの頃。たくさん作って、何度かに分けて食べた。葬儀の日取りが決まってなくて落ち着かなかった頃もこれを食べながらサッカーを見たし、埋葬から戻ってきた日の夜もこれだった。
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みんなに心穏やかなクリスマスが訪れますように。


♪ 12月20日のアドヴェントカレンダー ♪

20日目はまたまたツリーの飾りの塗り絵だった。
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Baldhead1010

おはようございます。

パナソニックから発売されたゴパン。
お米からパンを作ってくれるんですよ^^
外側かりっと内側もちっと、ぬくぬくがおいしいです^^
by Baldhead1010 (2011-12-21 04:53) 

uminokajin

日本でも外国でも市場にはとりわけ親しみを感じます。
by uminokajin (2011-12-21 07:45) 

Inatimy

あの普通っぽく見えるキャベツ(Weißkohlでしたっけ)は、ザウワークラウトに使う、
ってよく聞きますが、各家庭で自家製ザウワークラウトを漬けてるのかしら?
マルクトで売ってるってことは、一般家庭の人たちも買うってことですよねぇ。
ドイツの人たちは、どんな風にお料理に使ってるんでしょ?
我が家は買ったことなくって。 
by Inatimy (2011-12-21 08:03) 

YAP

こんなにキャベツの種類があるんですね。
日本だと一種類だけだもんなあ。
ケールというと、青汁の原料ですね。
by YAP (2011-12-21 08:20) 

ナツパパ

今年はいろいろありすぎて...もういいよ、って思うのですが、
まだそこから開放してはくれませんでしたか。
生徒さんにお悔やみを申し上げます。
明日は冬至、これから良い方に変わっていきますように。
by ナツパパ (2011-12-21 08:40) 

manamana

キャベツとベーコン、ちょうど食べたくなっていたところです。
スープではなく、こうして料理するとドイツ郷土の味になるんですね。
by manamana (2011-12-21 09:14) 

luces

ケールというと青汁しか思いつきませんが、ドイツ人さんの懐かしい味
なんですね。

by luces (2011-12-21 10:29) 

krause

この季節のキャベツは、締まっていておいしそうですね^^。
by krause (2011-12-21 11:02) 

テリー

人間の形をしたパンって、楽しそうですね。
by テリー (2011-12-21 11:25) 

マリエ

グリュンコールはとても興味があります。(^^ )ルン♪
ホントに良いクリスマスが訪れる事を願っています。
by マリエ (2011-12-21 20:28) 

mimimomo

それぞれお国の冬の料理があるのですね~
今夜は豚汁にでもしようかな~ 亜、それとカボチャの煮つけね^^
by mimimomo (2011-12-22 11:32) 

ネム

ケールってこんな風に料理して食べるものなのですねぇ。
青汁の原料だとばかり…(笑)。
コール=キャベツだったのか~…
以前、父が収穫して送ってくれたコールラビとやらも
キャベツの仲間だったのかもしれない。。。と思いました^^
by ネム (2011-12-25 02:13)