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太陽の力 [小さな出来事]

月曜日にはすっかり曇ってしまったデュッセルドルフ。こんな綺麗な青空はほんの一日のプレゼントだったな…
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青空であるだけで心がこんなに晴れるなんて。
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まあロックダウンだし、仕事も全てオンラインだし、平日は晴れてなくてもいいと言えばいいのだけど。
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でも、一歩もうちから出ない生活でさらに暗いと、頭も冬眠しちゃいそう…昔々、札幌から東京に出た初めての冬、雪がないとか家の中は東京の方が札幌より寒いとか色々実感したけれど、そんなこと以上に、冬がこんなに晴れていてこんなに明るくてこんなに緑がいっぱいでこんなに花が咲いているなんて、と感動したことを思い出す。冬、という言葉から湧くイメージは、暮らしている場所で全く異なる。
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日本とドイツでも、冬というイメージは全く異なる。寒いとか雪もたまに降るとかいうのはデュッセルドルフと東京でほぼ似たような感じだし、晴れより曇りや雨(または雪)だというのはドイツと日本の日本海側でほぼ似ているのだが、そういう気温や天候のことよりドイツの冬を形容する最も適した言葉は「暗い」こと、昼の長さの短さだ。
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2月1日のデュッセルドルフの日の出は8時10分で、まもなく節分の今になってもまだ8時の授業開始時に夜が明けていない。日没は17時22分と1時間ほど遅くなって、最後の授業の開始時にまだ日が沈んでいないようになったが、終わったらもう日が暮れている。ずっと穴倉の中にいるような暮らしなのだ。
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北欧よりましだとはわかっているが、これが毎日だと頭がぼんやりとしてくる。その上曇りや雨だと一日中ずっと暗いままで、本当に冬眠しているような感じ。でも、もっと正確に言うと、ぐっすりと寝込んでいるのではなく眠りが浅く、ああ起きなきゃ仕事しなきゃと頭の片隅で考えつつ頭がシャキッと働かないような感じ。
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それが、数時間でもこう明るいだけで頭が冴えるのだから、太陽の力って偉大だなと思う。
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ちょっと話が逸れるが、昨日いただいたコメントで、電気自動車で一回の充電で走れる距離が現在のところ70㎞前後しかないのだと知って、それじゃドイツで普及するのはまだまだ先のことだなと思い知った。日々の通勤ならそれでいいが、めぎ家で車が必要なときはハンブルクまでの450㎞とかザルツブルクまでの800㎞とかを一気に走る訳で、ちょっと日帰り旅行するにも行きだけで100㎞は走るわけで、70㎞程度では使い物にならない。ガソリン並みにせめて450㎞を走る際に1回程度充電が必要、というレベルにならなければ、少なくともめぎ家では電気自動車に買い替えようとは全く思えないし、それでもその充電にどのぐらい時間がかかるのかがネックになってくる。ザルツブルクまでに12回も充電が必要で、そのたびに何時間も待つのだとしたら、もう車で行こうとは思わないだろう。

もしかしたらそれこそが電気自動車に切り替えるメリットで、つまりあまり走れないから車を使う人が減り、電車を使う人が増えて、総じて環境に優しいと言えるのかもしれない。でももし電車ではなく飛行機を使うとしたら、かえって環境には有毒である。コロナで人との接触を避けるためにも車を好む人が凄く増えてるし、この車の電気化、今後どう発展していくのかしらね。

それにしても、どうしてソーラーで問題なく走れるようにならないのかしらね…と話は太陽の話に戻るのだが、ソーラー発電で車が普通に走れるほどに未だ技術が追い付かないのは、なぜなのかしら。
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そういう意味で、植物って凄いなあと思う。葉っぱも枯れてしまっているのに太陽の力を取り込んでこうして結晶させていく営み、人間には未だマネできていない。めぎも植物の確実性と時間のゆっくりさを見習って、800㎞を一日で駆け抜けず、昔の馬車の時代みたいにのんびりとザルツブルクへ向かうような、そんなゆとりを持つべきなのかもしれないな。
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Baldhead1010

雪国の人々が青空を恋い焦がれる気持ち、よく分かります。

冬は、太平洋側に住んでいるありがたみがよく分かります。


水素自動車はどうなったでしょうね。
by Baldhead1010 (2021-02-02 04:02) 

mm

イギリスの暗さを思い出します。やはり日本から行くと(特に太平洋側に住んでいたから)かなりショックでした。こう言う気候の違いって住んでみないと実感できないし。
by mm (2021-02-02 06:28) 

YAP

ドイツの冬至に近い時期を経験した身としては、冬の暗さのしんどさはよくわかります。
北欧よりはマシとはいえ、もっと暗いところがあるからと明るい気持ちに転じられるわけではなし。
昨日のコメントでらしゅえいむさんが書かれているのは、プラグインハイブリッド車ですね。
充電もできるハイブリッド車で、モータだけの純粋な電気のみで走れる距離は、各車大体 70km 程度です。
ガソリン(エンジン)でも走行できますので、70km 走ったら充電必要になって走れないということはなく、ガソリン満タンで500km以上は走れるのがほとんどです。
一方、純粋な電気自動車 (EV) は、ほんとにバッテリのみなので、航続距離もバッテリサイズによります。
最も走行可能距離が短いのでも、250km くらいはいけるはず。
長いのだと 600km とか 700km とか行けたような。
空から満充電までは 12時間とか必要ですが、最初の30分とか1時間で 80%程度の充電までは一気に行くので、遠出するときはそういう充電の仕方で乗り切るのでしょう。
by YAP (2021-02-02 07:49) 

momo

私も生まれたときから冬は真っ白の世界でしたので、横浜にきて最初に迎えた冬は、長い長い秋が続いていつの間にか桜が咲いた…という印象でしたね~。冬の横浜は寒いけどほぼ毎日晴天でホントに天国です。
その代わり、梅雨の湿度が半端なく不快であることと
台風の影響モロ被りで、自然の厳しさはどこに住んでも何かしらあるもんだなと実感してます。
by momo (2021-02-02 13:08) 

Inatimy

ご近所さんの車も電気自動車やハイブリッド車が増えてきました。
自転車も電動アシストが増えてきたし。
でもそうなると電気が足りなくなってしまうんじゃないかしらと心配になりますよね。
風力にせよ火力にせよ、発電できる量は決まってるだろうし・・・。
オランダでは暖房や調理器もガスから電気に徐々に移行中なので余計に心配に。
by Inatimy (2021-02-03 00:30)