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定山渓温泉 [2015年秋 日本の旅]

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現在、秋の日本旅の話を連載中。

小樽の浅里から紅葉ストリートを通って定山渓入り。温泉街が見えてきた。
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泊まる宿はこの近く。まあどの宿もこの近くにあるのだけど。
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通された部屋は最上階の和洋室。
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まずは和室の方でチェックインしながらお茶をいただいた。
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こちらが洋室。
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↑この洋室、ベッドが2つどんと置かれているだけの狭い空間で、ただ寝るためだけにあって、そこで寛げる部屋ではない。しかも窓がない。窓のように見える障子をあけるとガラスで、その向こうに部屋付き展望温泉。
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部屋付きの温泉があってそれこそふやけるほど入ることができてとてもよかったが、窓のない洋室にめぎは閉口した。日本のホテルや旅館には窓が開かないタイプの部屋が多く、それがドイツ暮らしの長くなっためぎには非常に辛い。どんなに機械で換気されていても、締め切った空気はよどんでいてドイツ人には息ができない感じがするのだ(ちなみにうちのドイツ人は真冬でも窓をわずかに開けて寝る)。

父はこの部屋に通されたあと部屋付きの温泉を堪能して次の日の朝まで一歩も部屋から出なかったが、めぎは母と大浴場に行ってみたり貸し切りの展望露天風呂などにも行って温泉を楽しんだ。そして、いよいよ夕食のお時間に。この宿は料理に定評があるのに加え、最上階は部屋食で(それ以外は食事処で食べるようだ)、しかも料理の質もグレードアップしたので、どんなのが出てくるかな~と楽しみにしていた。こちらは先付けやら前菜やらお吸い物やら。
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↑もう中身がなんだったか覚えてないが、北海道はこういう料理が苦手なのだな、と再認識する感じ。九州出身の伯父にかつてよく「北海道の料理は料理じゃない、素材だ」などと言われていたが、各地で懐石料理を味わった今はそれがよく分かる。見た目はとても綺麗だし、味も決して悪くはないが、頑張ってるね、という印象。

・・・が、やっぱりお刺身は素晴らしかった。北海道ってホントやっぱり素材勝負なのね。でも、その素材に関しては、アワビといい、ケイジ(若い鮭)といい、ボタンエビ、ウニ、その他の2種類に至るまで、流石の品質。
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しかもその上一人一人毛ガニが半身ついていた。そのうちの半分は生で刺身として出され、あとの半分は茹でてあって、どちらの味も楽しめる。良くあるカニ食べ放題などとは違って非常に質の高い毛ガニで(見た目豪華なタラバガニよりずっと美味しく、生で食べられるほど新鮮でもある)、非常に甘く、全員無口になって完食する価値のある素晴らしい美味しさだった。
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お刺身があまりにも美味しかったし、カニに夢中になってしまったので、それぞれが1合×2ずつ好きなのを注文した北海道の日本酒などは写真も撮っていない。この宿は焼き物工房などもあって、自作の焼き物でお酒やお猪口を出してくれて、それがどれも別々で素敵だったのだが。

ここまでで皆おなかいっぱいになってしまい、ここから先は食べたけど味わうという感じではなかった。北海道のなんとか牛のステーキにフォアグラの炭火焼に何かの白身魚の蒸し焼きになんとかという特別な北海道のジャガイモが添えられていたのだが、申し訳ないがどれも少しずつしか食べられず。いや、美味しかったのだけどね、その前のお刺身と毛ガニで本当におなかいっぱいで。その後のホタテとカボチャの蒸し物や、オマール海老半身の揚げ物など、もう全く食べられない。めぎはそれでも必死に多少流し込んだが、味わうというレベルにはほど遠く、ああ勿体ない。次回は品数を予め少なくしてもらうようにしなくちゃダメね。
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デザートの頃はただただ苦しくて、食べ終わったあとはラウンジにカクテル飲みに行こうとか、積もる話でも愚痴でもなんでもゆっくり聞こうとか思っていたけれど、めぎは沈没。両親も順次沈没したらしい。めぎはその後夜中の2時半頃空気が足りない感じがして目を覚まし、一人こそっと部屋の温泉に入り、そこから息苦しくてほとんど眠れなかったのだった。

朝起きると、外は美しい紅葉だった。
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かなり冷え込んでいたのだが、めぎは外の清々しい空気を堪能しながら撮影。ここからの3枚はV3に30-110mmをつけて換算70-300mmで。
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一人一人順番に部屋の温泉を堪能したあと、朝食へ。朝食は部屋ではないが、部屋ごとの個室。下の方の階に泊まると、こことは別のバイキング会場で食べるようだった。
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めぎたちの個室。
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いろんなものがほんの少しずつ。塩辛とか、タラコとか、ワラビとか、ああ幸せ。こういうのがどれほど幸せか、筆舌に尽くしがたい。焼き魚は予め鮭かシシャモかを選ぶことができ、焼きたてが運ばれてきた。めぎはドイツで食べられないシシャモをお願いしたが、子持ちで美味しかった。
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食後、昨夜行けなかったラウンジでゆっくりコーヒーをいただいた。
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出発前には、外は綺麗な青空が広がっていた。
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こうして一泊の温泉の旅は終了。なんだか食べて寝ただけの時間になってしまったが、めぎと両親だけの3人旅、なかなかによかった。次回は妹と4人で行きたいな。または、凄くお金かかるけど、うちのドイツ人と妹の連れ合いも一緒に、6人でどこかに二泊くらいゆっくりできたらいいな。いや、6人でどこかに4~5泊旅行できたらとっても楽しいだろうけど、それだと最後はみんな気疲れするかなあ・・・やっぱりちょっと物足りなく感じる程度の長さにしておくのが良いのかしらね・・・そんなことを想像したりできるようになったというのが、今回の3人旅の最大の収穫だったと思う。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
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コメント 8

krause

素晴らしい部屋と食事、それに部屋に風呂があるのは最高ですね。私は田舎育ちのせいか、やはり窓のない部屋はちょっと苦手です。
by krause (2015-10-24 02:49) 

Baldhead1010

小鉢にのったお料理、日本ならでは、ですね^^

座敷牢みたいなのはいやです。
by Baldhead1010 (2015-10-24 04:26) 

YAP

お料理がおいしそうに見えますが、冷静に分析されていますね。
ドイツに住んでいるからこそ、何にでも日本のよさを感じられる、というばかりじゃないんですね。
by YAP (2015-10-24 08:00) 

Bonheur

温泉付きのお部屋ですと部屋のレイアウト上窓の配置が難しいのかもしれないですね。
定山渓は一度だけ行ったことがあります。たまたまかもしれまえんが、自分が宿泊した宿のお料理も素材は良いけれど、工夫が今一つでした。北海道の有名温泉地の一つなので、お料理はもう少し勉強した方がいいのでは、と思いました。私は道南の海の近くにお気に入りの宿があり、何度も足を運んでいます。
by Bonheur (2015-10-24 11:58) 

soujirou-3

温泉は好きですが、15分位で出てしまいます。
窓がないのは苦手ですね
by soujirou-3 (2015-10-24 13:22) 

engrid

お部屋付きの温泉も、気ままでいいけれど
大浴場も、捨てがたいわね
無口で蟹をいただくに、ウフフです
そう、もう少しの感じがあるのが余韻があっていいかなって
次回にって、そんなきもちにもなりますしね
by engrid (2015-10-24 18:14) 

Inatimy

交通量の多い道路に面した部屋だと、締め切りで空気清浄機も
ありかなと思うけれど、窓は開くに越したことはないですね〜。
窓が全くないのはツラくてダメです^^;。
数々のお料理や小鉢の並んだ夕食や朝食、ものすごく有難いものですよね。
温泉につかって食べて寝て、それだけに徹するひと時もたまには
いいかも♪
by Inatimy (2015-10-25 06:34) 

mimimomo

日本は狭いから? 障子や窓を開けると隣のビルの壁だった!なんてことがありますね。ちょっと悲しい。
旅館の料理は多すぎだといつも思います。ま、息子などは全部食べていますが、わたくしは半分以上残してしまう。勿体ないけれど、食べ過ぎてお腹が痛くなったりしたら元も子もないですものね。
by mimimomo (2015-10-25 18:17)