ノイケルンという地区 [ベルリン]
現在、7月初めのベルリン旅行記を連載中。
旧西側のシャーロッテンブルクから車で一気に移動して・・・
着いたところはベルリンの南東部、Neukölln(ノイケルン)という地区。
なぜここへ来たかと言えば、めぎもうちのドイツ人もベルリンは数回目で主な観光地は知っているので、友人夫婦に娘さんと息子さんがかつて学生時代に住んでいた地区へ連れて行ってもらったから。ベルリンは東京23区より大きいので(23区の1.5倍だって!)移動が結構大変だが、道路が広くて混んでいないので車があればすいすい。ここまで45分くらいだったかな。
ノイケルンというのはかつて旧東側との国境だった地区で、非常に簡単に言えば外国人労働者が住んでいた地区。写真を写さなかったが、途中のSonnen Allee(太陽の並木道)はアラブ通りとでも名付けるべきじゃないかと思うほどアラブ文字の店が並んでいた。その南側にあるノイケルン地区は今も家賃が安く、学生たちが多く住むらしい。しかし、娘さんもそのカレシさんも息子さんも、口を揃えてこの地区には二度と住みたくないという・・・夜中には酔っぱらいが多く、治安がイマイチだったのだとか。
この通りはボヘミア人通り・・・確かに外国人が多かったということね。落書きも多いけど、でも緑が多い所為か、夏の日差しで満ちていたからか、そんなに悪くない印象。冬の木枯らしの日にでも行かないと本当の姿は分からないんだろうな。
これはベツレヘム教会。ね、綺麗よね。
こんなに美しい感じなんだけど・・・学生さんたちは夏休みを終えた頃に新年度へ向けて宿探しをするから、ここの秋から冬にかけても姿を知らずに借りちゃうということなんだろうな。
あ、Benzolだって・・・たしかトラビの燃料ね。旧東ドイツは常に石炭とBenzolの臭いがしていた、と言われている。
ここは結婚式用の車や馬車、霊柩車などを貸す会社らしい。ずっと向こうに馬用の設備が見えたが・・・
こんな風に使われていたのだろう。
通り沿いのこんな建物の奥には・・・
またさらに別の建物が。ここにも人々の暮らしがあるのよね。
そうそう、ベルリンに限らずヨーロッパ中どこに行ってもこういう風に路駐しているけれど、これはいわゆる日本で言う路駐ではなく、合法の駐車場。ヨーロッパの都市はどこも100年以上前からの古い建物もそのまま使っていて、喩え戦争で爆撃を受けて壊れても残った建物の外枠と道路はそのまま使って再建しているので、つまり車社会に対応していないのだ。駐車場など作ってあったはずもなく、日本のように更地を駐車場に作り替えるということも、全部崩壊させて更地にして新たに建設し直すということもほとんど無く、従って駐車場がない。それで、かつて中庭だったところを駐車場に作り替えたり、道路の隅を駐車場スペースとしたりしているのだ。だから、こういう道の路駐にもお金がかかる。道のどこかにパーキングの自販機があり、ここに住む人たちやここに勤めている人たちは路駐年間契約をして駐車料金を払っている。
だから、片側通行のところはこんな風に駐車も一列だけ。結構頻繁に駐車の取り締まりもやっていて、パーキング料を払ってなかったり(事前に駐車料金を払って・・・1時間とか2時間とか必要分を予め払い、その領収書をボンネットに置いておく)、駐車禁止の場所に駐車していると、結構すぐに反則切符を切られ、結構な額の罰金を払わされる。
ちなみにドイツでは、新しく更地から建て直す場合は地下に駐車場を作ることが義務づけられている。そういうところがあまりないのが現状だけど、都市の中心部の新しい建物は普通駐車場完備である。めぎの住むアパートは築130年くらいであるため、当然のことながら駐車場はなく、前の通りへの駐車契約をしている。
さてさて・・・ノイケルン地区を歩いていたら、サンタナのライブの広告があった。ベルリンでライブだって。
鍛冶屋さんも。
中の写真を撮らせてもらった。
それにしても暑かった・・・
そうこうしているうちにお昼近くなり、娘さんとそのカレシさんとお昼に約束している場所へそろそろ移動することにした。
つづく
撮影: D600 + 20mm(F1.8)
2015-07-14 02:00
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コメント(7)
車のない時代の街並みが見られるなんて、いいことですよね。
不便はあるけれどもそれに代えられないものもあります。
by ちばおハム (2015-07-14 07:54)
未だにパーキングメータの使い方がよくわからず、いつも何とかして普通の駐車場を探してます。
パーキングメータ用のスペースは、お金がかからない時間帯もあって(ですよね?)、けっこう難しくてハードル高いです。
by YAP (2015-07-14 08:32)
ドイツ、フランス、イタリア等の街で、びっちり、路上駐車をしているのを見るとびっくりさせられますね。
日本では、路上駐車は、厳しくなっています。取り締まりが、民間に委託されて、少しの間でも、おいておくと、放置自動車で、すごい、罰金がきますね。
by テリー (2015-07-14 13:58)
石畳の道、いいなぁ。 緑いっぱいの夏だけど、
冬になったら落葉で、一転して寒々しい雰囲気になるんでしょうね。
1624年からの鍛冶屋さんかな。炉や道具の並ぶ仕事場、かっこいい♪
by Inatimy (2015-07-14 15:24)
むかし安部譲二さんという作家が、彼はテキ屋あがりなのですがね、
天下の往来に線を引いて、そこに駐めたらお金を取るっていうのは、
どんなひどいヤクザだってやらないぜ、と言ってましたっけ。
その発想が面白くて覚えてるんですがね、ヨーロッパの路駐って
あれお金払ってるのでしたか。
by ナツパパ (2015-07-14 17:20)
緑が濃くって、静かな雰囲気を受けるけれど
そうでもないわけね、暮らしてみないとわからにことね
路駐の整然さに、常から疑問があったのですが
此処で解決、そうなのね、、
こちらでは、大きなお屋敷、たくさんの庭木などをバッサリ
すっかり平坦にしてコインパーキングなんて味気ないものに
あれは、がっかりな光景よ
by engrid (2015-07-14 17:27)
合法で有料の路駐。なるほどです。
本当に美しく町を守っていらっしゃるんですね。
石畳、ちょっとだけ涼しげに見えます。アスファルトよりも。
by ネム (2015-07-14 20:34)