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サッカー欧州杯 ドイツ準々決勝イタリア戦 [文化の違い]

今日の話はサッカーのこと。
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サッカーの欧州杯は、現在準々決勝中。8強に残っていたポーランドがポルトガルに延長PKで敗退(これはレヴィとグワジを応援していためぎにとっては悲しかった)、昨日は世界ランキング2位のベルギーが初出場のウェールズにまさかの敗退(これは、ベルギーに特に思い入れのないめぎにとってはとても面白い試合だった)。ベイルばかりが有名だけど、3ゴールしたのはベイルではない。上まで勝ち進むには、個の力はもちろんだけど、組織力がもっと重要だと言うことなのだろう。つまりは監督の采配勝ちである。写真はこちらから。
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ただ、ここまでの2試合に関して言えば、ベイルやデ・ボイネ、ロナウドやレヴィなど、個人の超スター選手が有名なだけでタイトルのないチームが争っていたのだが、今日の試合は事実上の決勝戦と言っても過言ではない試合である。ドイツ対イタリア・・・どちらもW杯(4回)と欧州杯(ドイツ3回、イタリア1回)のタイトルを持ち、どっちが勝ってもおかしくない互角の歴史と実力。今回ドイツは若手とベテランのバランスもよく、組織力としては抜群で、優勝したW杯の出来にはまだ及ばないものの期待が持てる。本番に強いのも長所で、予選ではパッとしなかったし、直前のテスト試合も負けて本大会に臨んだのに、蓋を開けてみれば相手チームにここまでまだ1ゴールも許していない唯一のチーム。GKのノイアーの凄味は健在だし(もはやあのカーンを抜いたという感じ)、ディフェンダーのボアテンとフミちゃんも絶好調だし、そこに若手も入ってきて、ゴールを守り抜いているのだ。写真はこちらから。
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それに対しイタリアの方は、組織としては今大会まだそれほどうまく機能しているようには見えない。しかし、イタリアというのは、一試合に数回だけ、あれ?なんてうまいの!と舌を巻くようなプレイをするのだ。下手したらそれが一回だけかも知れないのだが、その一回でゴールしてしまう。大胆で、要領がよく、巧妙なのだ。写真はこちらから。
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それに、なんと言っても、W杯や欧州杯などの大舞台でイタリアと当たったとき、ドイツは勝った試しがないのだ!W杯で4回も優勝しているのに、イタリアには勝てない・・・前回W杯で優勝できたのは、イタリアと当たらなかったからだと皮肉を言えるほどである。ブラジルやアルゼンチンを倒して優勝したのだから、強豪に当たらなかったとは全く言えないが、イタリアに当たっていたらたぶんダメだっただろう・・・例えば2006年にドイツでW杯が開かれたとき、地元の応援を受けていただけでなく実際非常に強いチームで準決勝へ勝ち進んだのに、イタリアにころりと負けて決勝に進めなかったのである(このときイタリアが優勝)。2012年の欧州選手権では、ドイツは予選からそこまで15連勝中で圧倒的に強くて今度こそ決勝でスペインに勝てると勢いづいていたのに(2008年には決勝でスペインに敗れた)、その当時調子の悪かったイタリアに準決勝でころりと負けてしまったのだった(このときはやはりイタリアは弱くてスペイン優勝)。そのときのゴールを決めたバロテッリのこの姿はめぎも今も忘れられない。写真はこちらから。
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それでも、今度こそは、と誰もが思っているし、今度こそ勝てるチームでもある(今までもそうだったのだが)。同時に、イタリア相手ならもうここまでかな・・・ともみんな心の底では思っている。だって、イタリアのような巧妙さはドイツは持ち合わせてないのだもの。あの抜け目の無さにはどうしたって適わない。それに、イタリア相手なら負けてもまあ問題はない。昨日のベルギーみたいに初出場のウェールズ相手に準々決勝で敗退したらヨギは即刻お払い箱だったろうが、準々決勝で敗退するなんて本当は許されないけど、イタリア相手に僅差で負けるならこのまま続投かも知れない。ちなみにヨギの今まで(W杯2回、欧州杯2回)の最低記録は準決勝敗退で、準々決勝で敗退したことはないのだが。写真はこちらから。
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さて、今回の欧州杯には、2004年からずっと代表チームの一員として親しまれてきたポルディがノミネートされている。今大会で代表選手からは引退を表明しているポルディは、この12年に若いポルディちゃんから2人の子持ちのポルディおじちゃんになり、しかしサッカー選手としては技術的にもタイトル的にもそれほどの発展がなかったことから、チームのムードメーカーとして代表選手に選ばれているなどと揶揄されてもいる。彼はいつも楽しげで無邪気なので確かにその面もあるかも知れないが、前回のスロヴァキア戦で途中交代して出場し、ゴールこそ無かったもののなかなか切れのある動きをしてチャンスも作り、ただの盛り上げ役おじちゃんではないぞ!と実証していた。それでもたぶんスタメンにはなれずに終わると思うし、やっぱりチームのムードメーカーであることには変わりないのだが。それに、決勝まで行けたとしたら一ヶ月にもわたる長丁場、ムードメーカーの存在は大切よね。先日ご紹介したチョコレート菓子のポルディバージョンを見つけたので、早速購入♪ ま、これはめぎには甘すぎるので、食べるのはうちのドイツ人なのだが(彼は甘いミルクチョコレート好きで、ビターは全く好まない)。ポルディちゃんったら、子どもの頃から楽しげだわねえ。
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ポルディがポーランド生まれなのは有名だが、彼は2歳からドイツで育ったケルンっ子。彼をはじめ、ドイツ代表選手の約半分は移民系である。移民と言っても、アフリカ系の黒人ばかりではなく、トルコ系とアラブ系と東欧系も含み、かつドイツ・ゲルマン系も半分を占めている。そういう意味でも、ドイツ代表選手は今のドイツの縮図であり、バランスの取れたチームである。それが一丸となって対イタリアのジンクスに臨むのだ。
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さて、結果は如何に。みなさまがこれをご覧になる頃は、たぶん試合は終了していることだろう・・・今日の試合はボルドーで。お天気あまりよくないみたい。試合の時に土砂降りじゃないと良いな・・・写真はこちらから。
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追記

♪ 勝った~~~~~~~!!!! ♪ 

(写真はこちらから)
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歴史に残る日がやってきた・・・とうとうドイツはイタリアに勝ったのだ!延長120分1対1だったけど、ドイツの1ゴールは本当のゴール、イタリアのゴールはハンドを取られてのPKでのゴール。試合中に巧妙な技ありゴールを決められないで済んだのは快挙だし、最後のPK戦も、どこまで続くの・・・という互角の戦いで(18回続いた!)、最後に決めて新しい扉を開いたのは、あのGKノイアーと・・・
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若い新しい選手ヘクトーアだった。
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ああ、疲れた・・・外はお祝いする人や車のクラクションで騒がしい。これじゃまるで優勝したみたい・・・でも、そのくらい、大きな大きな試合と勝利だったのだ。
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Baldhead1010

バングラデシュでのテロ、どれだけの血が流されないと・・・。
by Baldhead1010 (2016-07-03 04:27) 

YAP

私がこのコメントを書いている現在、PK戦に入っているようですね。
今頃、めぎさんも気が気ではないのではないでしょうか。
by YAP (2016-07-03 06:45) 

YAP

ドイツ勝ちましたね。
おめでとうございます。
by YAP (2016-07-03 06:52) 

engrid

凄い試合でしたね
もう、いっしょに息を詰めて画面を見る、そんな感じで!
勝ちましたね、すばらしい!
おめでとうございます、、バンザイ!
by engrid (2016-07-03 08:48) 

mimimomo

おめでとうございます^^
本文読ませていただきながら、ドイツ人とイタリア人の性格の違い?かな何て思っていました^^
by mimimomo (2016-07-03 09:55) 

momo

普段サッカーは観ないんですけど、
めぎさんのブログで各チームの背景とか過去とか因縁とか
解説してくださるので、ちょっと関心を持つようになりました。
ドイツ、おめでとうございます(^^)♪
by momo (2016-07-03 10:21) 

テリー

ドイツのサッカーチームには、移民の優れた能力の人たちも、半数入っているんですね。
サッカーは、国の威信をかけたスポーツですから、自国のチームが、勝つと、うれしいですね。
by テリー (2016-07-03 11:07) 

ナツパパ

めぎさんの、力の入った記事を拝見して、
最後に勝った~~でこちらも喜びMAXです。
良かったですねえ、これで苦手意識もなくなるかな?
by ナツパパ (2016-07-03 11:25) 

ふーみん

サッカー バレーみてます、。
イタリア強いのにドイツ勝って良かったですね。
これから楽しみです。
by ふーみん (2016-07-03 16:40) 

のび太

テレビ観戦しました。頑張れドイツ!
by のび太 (2016-07-03 23:31) 

Inatimy

決勝はポルトガルとドイツが見たいなぁ^^。
by Inatimy (2016-07-04 06:25)